「MBTI診断の結果が出たけど自分の適職はなんだろう…」
「MBTI診断は適職を知るのに役に立つのかな…」
このように悩んでいないでしょうか。
MBTI診断は心理テストではありますが、企業の研修などで導入されていることも増えており、診断結果から自分の適職を知ることができます。
この記事では、MBTI診断を適職探しで活用するメリット、MBTI診断の各タイプごとの適職や特徴をわかりやすく解説します。
1.MBTI診断(16性格)とは?
MBTI診断は人の心理的な傾向を理解するためのツールとして、国内でも注目を浴びています。
ここでは、MBTI診断とはなにかについて解説します。
(1)MBTI診断とは?
MBTI診断(マイヤーズ=ブリックス・タイプ診断)とは、心理学的なタイプ理論に基づいて16タイプに分けられる性格診断です。
診断結果は詳しく解説されており、例えば以下のような内容を知ることができます。
MBTI診断の診断結果例
- 自分の性格的特徴や強み・弱み
- 恋愛・友人関係での特徴
- 仕事における傾向(向いている職業など)
海外の多くの企業が組織内のコミュニケーションの改善やリーダーシップ開発などの目的でMBTI診断を活用しているといわれています。
日本でも自身の性格を知るためのツールとして認知度が高まっており、就活や転職時の自己分析の一環として活用するケースも多くなっています。
(2)MBTIの4つの指標とは?
MBTIの16タイプの診断結果は、次の4つの指標をもとにして16タイプを分類します。
興味・関心の方向 | 内向型(I)または外向型(E) |
ものの見方 | 感覚型(S)または直観型(N) |
判断の仕方 | 論理型(T)または感情型(F) |
外界への接し方 | 判断型(J)または知覚型(P) |
これらの4指標の組み合わせにより性格の特徴が明確になり、自分自身を理解することができるでしょう。
#1:興味・関心の方向(内向型(I)または外向型(E))
人と接して働きかけることでエネルギーを充電するか、内省することでエネルギーを充電するかで分けている指標です。
- 内向的(I):内向的で静かなタイプ。1人で考え事をしたり1人で作業することが得意。
- 外向的(E):社交的でエネルギッシュなタイプ。裏表がなく他者と接することを好みます。
#2:ものの見方(感覚型(S)または直観型(N))
情報を聞いた際に、その出来事そのもの(いま)と、将来起こりそうなことのどちらに注意を向けるかで測ります。
- 感覚的(S):いま起こった出来事そのものに注意が向き、詳細を正確に把握する能力があるタイプです。
- 直感的(N):出来事そのものではなく、その出来事が持つ意味や可能性を考えてしまうタイプです。
#3:判断の仕方(論理型(T)または感情型(F))
意思決定をする際に、「事実や理論」か「納得感や調和」のどちらを大切にするかで測る指標です。
- 論理型(T):冷静で論理的、客観的に問題を分析し解決するタイプ。慎重に物事を進めることが得意です。
- 感情型(F):感情や価値観を重視し、他者の感情に共感するタイプ。人の気持ちを優先することを好みます。
#4:外界への接し方(判断型(J)または知覚型(P))
意思決定と情報収集のどちらに重きを置くかで区別される指標です。
- 判断型(J):物事を進める際にしっかり計画し、やるべきことが整理されている状況で判断・行動することを好みます。
- 知覚型(P):自由奔放で決断の直前まで情報を集め、その場その場で柔軟に最善の行動をすることを好みます。
MBTI診断の「INTJ-A」や「INTJ-T」のような後ろの「A」と「T」の文字は、神経性の高さを表しています。
同じタイプで内容は大きく変わりませんが、「A(自己主張型)」と「T(慎重型)」で物事の受け止め方や性格が微妙に変わるものとなります。
(3)MBTIの16タイプは大きく4グループに分類される
MBTIの16タイプは、大きく分けると「分析家」「外交官」「番人」「探検家」の4つのグループに分類できます。
分析家(NTグループ) | INTJ(建築家型)INTP(論理学者型)ENTJ(指揮官型)ENTP(討論者型) |
外交官(NFグループ) | INFJ(提唱者型)INFP(仲介者型)ENFJ(主人公型)ENFP(運動家型) |
番人(SJグループ) | ISTJ(管理者型)ISFJ(擁護者型)ESTJ(幹部型)ESFJ(領事型) |
探検家(SPグループ) | ISTP(巨匠型)ISFP(冒険家型)ESTP(起業家型)ESFP(エンターテイナー型) |
これらのグループはそれぞれ共通の特性や傾向を共有するタイプとなっており、相性がいいとされています。
#1:分析家(NTグループ)
理論的で冷静、未来志向の戦略家グループです。
課題を論理で解決し、計画的で目標達成を追求するし、創造的でイノベーションを重視します。
#2:外交官(NFグループ)
理想主義的で共感力があり、人間関係を築く達人グループです。
他者の感情を重視し、変革を促進するリーダーシップを発揮します。
#3:番人(SJグループ)
実用的で組織的、安定と秩序を重視する実務家グループです。
責任感が強く、信頼性と協力性を持ちます。
#4:探検家(SPグループ)
冒険心旺盛で柔軟性があり、即興で問題に対処する能力があるグループです。
現実的で行動力があり、新しい経験を楽しみます。
2.MBTI診断を適職探しで活用するメリット3選
MBTI診断を活用することで、自分の個性や仕事上の適性を理解することができます。
ここでは、MBTI診断を活用するメリットを3つご紹介します。
MBTIを活用して自分を理解し、仕事やプライベートをより良くしましょう。
(1)自己分析の一環として参考にできる
MBTI診断を活用することで、自己分析に生かすことができます。
MBTI診断では、自分の強みや弱み、避けたい環境などを知ることができるため、うまく言葉にできずに漠然と感じていた性格的な悩みを明確にできます。
そのため、自身の大切とするものはなにかを知って理想的な職業や職場環境を考えることができ、転職などの参考にすることが可能です。
(2)自分に向いている仕事を見つけることができる
MBTIでは、自分がどんな仕事を好むかを解説しているので、自分に向いている仕事を見つけることができます。
さらに、MBTIではストレス耐性やストレスの受けやすい状況について解説しています。
例えば、環境が目まぐるしく変わる柔軟な業界・職場でストレスを感じやすい、厳密な計画と組織を好む、など自分の働き方を考え直すことが可能です。
(3)人間関係での悩みを解消することができる
MBTIでは、自分が好む環境や苦手とするタイプ、苦手なタイプとの接し方についても紹介しています。
そのため、自分が好みやすい環境はどういう環境かを理解でき、自分が幸せに感じやすい職業や環境を知ることができます。
さらに、今の職場で「なんとなくこの人苦手だな」と思う理由がわかるため、意識して対処することで職場での人間関係の悩みを和らげることもできます。
3.MBTIタイプ別の適職
MBTI診断の16タイプについて、各タイプの特徴や適職を紹介します。
- INTJ(建築家型)
- INTP(論理学者型)
- ENTJ(指揮官型)
- ENTP(討論者型)
- INFJ(提唱者型)
- INFP(仲介者型)
- ENFJ(主人公型)
- ENFP(運動家型)
- ISTJ(管理者型)
- ISFJ(擁護者型)
- ESTJ(幹部型)
- ESFJ(領事型)
- ISTP(巨匠型)
- ISFP(冒険家型)
- ESTP(起業家型)
- ESFP(エンターテイナー型)
自分に合っている仕事がなにか分からずに悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。
(1)INTJ(建築家型)の適職
INTJ(建築家型)は、戦略的な計画や論理的思考が求められる仕事や一人で黙々と進める仕事に向いています。
INTJは、1人でいることを好むタイプであり、高い探求心と論理的な思考を重視して計画を立てて目標に向かうタイプのためです。
内向的ながらも、リーダーシップスキルがあり、感情よりも客観的な判断をするのが特徴です。
INTJ(建築家型)の適職
- 研究開発
- ITエンジニア
- コンサルタント
- 経営者
- Webライター
複雑な課題に対処し、効率的に組織を導く仕事に向いています。
また、別記事でINTJ(建築家型)の特徴と向いている職業などを解説しています。
(2)INTP(論理学者型)の適職
INTP(論理学者型)は、分析力と創造性を発揮する理論的な仕事に向いています。
好奇心旺盛で強い知識欲があり、論理的で創造的な思考で複雑な問題に対して新しいアイデアを生み出すことに長けています。
独立心も強く、自分の興味に合った環境で働くことを好む傾向にあります。
INTP(論理学者型)の適職
- 研究職
- ITエンジニア
- 証券アナリスト
- コンサルタント
- データサイエンティスト
新しいアイデアを生み出し、複雑な問題に対応する仕事に向いています。
また、別記事でINTP(論理学者型)の特徴と向いている職業などを解説しています。
(3)ENTJ(指揮官型)の適職
ENTJ(指揮官型)は組織や企業のリーダーシップを発揮できる仕事に向いています。
自信に満ちてリーダーシップに優れた個性を持っており、計画的で効果的な意思決定をすることができます。
目標達成に注力し、挑戦に対して積極的で組織をリードして戦略的な展望や強い決断力を持っていると言われます。
ENTJ(指揮官型)の適職
- マーケター
- コンサルタント
- コーチ業
- 士業
- 金融機関
責任感の強さやリーダーシップを活かせるような職種がおすすめです。
また、別記事でENTJ(指揮官型)の特徴と向いている職業などを解説しています。
(4)ENTP(討論者型)の適職
ENTP(討論者型)は柔軟性と独創性を活かせる仕事に向いています。
創造的で柔軟な思考を持っており、好奇心旺盛で新しいアイデアを探求し、変化を楽しむタイプです。
議論やディベートも得意とされ、新しい挑戦に向かって積極的に取り組む傾向にあります。
ENTP(討論者型)の適職
- 広告クリエイター
- マーケター
- コンサルタント
- 新規事業開発担当者
新しいアイデアを生かし、変化と挑戦を多く経験できる職種がおすすめです。
また、別記事でENTPの特徴と向いている職業などを解説しています。
(5)INFJ(提唱者型)の適職
INFJ(提唱者型)は他人の成長や幸福に貢献できる仕事に向いています。
感受性が豊かで人間関係や人の成長に関心が強く、他人の感情やニーズに共感して積極的に社会や個人の発展に貢献したいと考えます。
INFJ(提唱者型)の適職
- 心理カウンセラー
- 教育業界
- 看護師・介護士
- 社会福祉士
- 保育士
人のためになれる社会貢献度の高い職種にやりがいを感じます。
以下の記事でINFJの特徴と向いている職業などを解説しています。
(6)INFP(仲介者型)の適職
INFP(仲介者型)はクリエイティブな仕事や人のために働く仕事に向いています。
深い感受性と創造性を持っていて自己表現と他者への思いやりがあり、独自の世界観を持つクリエイティブなタイプです。
一人で集中して作業を行うことも好み、興味があることに対して力を発揮することができます。
INFP(仲介者型)の適職
- デザイナー
- イベントプランナー
- 人事
- キャリアコンサルタント
- ITエンジニア
感受性を生かして人と関わる職種や一人で打ち込めるような職種がおすすめです。
詳しくは、別記事でINFPの特徴と向いている職業などを解説しています。
(7)ENFJ(主人公型)の適職
ENFJ(主人公型)は組織で協力してリーダーシップを発揮する仕事に向いています。
コミュニケーション能力が高くて思いやりがあり、周りを鼓舞して組織をまとめ上げるリーダータイプです。
人間関係においては調和を大切にし、チーム全体で使命感をもって業務に取り組むことを好みます。
ENFJ(主人公型)の適職
- イベントプランナー
- 社会起業家
- マネージャー職
- 人事
- 心理カウンセラー
周りと協力して社会に良い影響を与えられると感じられる職種がおすすめです。
また、別記事でENFJ(主人公型)の特徴と向いている職業などを解説しています。
(8)ENFP(運動家型)の適職
ENFP(運動家型)は自由な発想で新しいアイデアを生かす仕事に向いています。
冒険心旺盛で社交的で新しいアイデアや経験を好むため、変化に対応して新しいアプローチで問題に取り組むことができます。
他人との深いつながりに魅力を感じるため、周りに影響を与えることを好みます。
ENFP(運動家型)の適職
- 営業職
- デザイナー
- マーケター
- 心理カウンセラー
- イベントプランナー
人と協力して進める仕事やアイデアを生かせるような職種がおすすめです。
また、別記事でENFP(運動家型)の特徴と向いている職業などを解説しています。
(9)ISTJ(管理者型)の適職
ISTJ(管理者型)は確実に業務を遂行する仕事に向いています。
強い責任感を持っており、ルールを守る真面目なタイプです。
計画的に物事を進める能力に長けており、組織を安定させることが得意です。
ISTJ(管理者型)の適職
- 公務員
- 管理職
- プロジェクトマネージャー
- 法務
- 公認会計士
ルールが厳格に決まっており、組織で働く職種がおすすめです。
また、別記事でISTJ(管理者型)の特徴と向いている職業などを解説しています。
(10)ISFJ(擁護者型)の適職
ISFJ(擁護者型)は人々をサポートする仕事に向いています。
思いやりが深く他人の幸福を重視するタイプで、忍耐強く誠実で、組織において信頼される存在です。
他者のニーズを理解し、与えられた仕事をコツコツとこなすことができます。
ISFJ(擁護者型)の適職
- 看護師
- 事務・総務
- 教師
- 心理カウンセラー
- 保育士
社会貢献を実感でき、協力的な雰囲気で働くことができる職種がおすすめです。
また、別記事でISFJ(擁護者型)の特徴と向いている職業などを解説しています。
(11)ESTJ(幹部型)の適職
ESTJ(幹部型)は組織をまとめる仕事や堅実なルールがある仕事に向いてます。
計画的で責任感が強く、効率を重視して堅実に仕事を進めることができます。
リーダーシップにも優れており、組織をまとめる役割をすることも多いのが特徴です。
ESTJ(幹部型)の適職
- プロジェクトリーダー
- 経営者
- 公務員
- 警察官・自衛隊
- 品質管理者
仕事熱心でチームをまとめて働くような職種がおすすめです。
また、別記事でESTJ(幹部型)の特徴と向いている職業などを解説しています。
(12)ESFJ(領事型)の適職
ESFJ(領事型)は人と積極的に関われる仕事に向いています。
共感力が豊かでコミュニケーション能力に優れており、チームの調和を重視して協力して業務をすることが得意です。
柔軟性も持っており、チームをまとめて、信頼される存在としてリーダーシップを発揮します。
ESFJ(領事型)の適職
- 看護師
- 営業職
- 教育関係
- 心理カウンセラー
- ウェディングプランナー
コミュニケーション能力を生かし、他人と協力しながら進める職種がおすすめです。
また、別記事でESFJ(領事型)の特徴と向いている職業などを解説しています。
(13)ISTP(巨匠型)の適職
ISTP(巨匠型)はメーカーなどの技術者としての職種に向いています。
冒険心旺盛で規則に縛られず、多くのことに興味関心を持って精力的に行動するタイプです。
器用さと冷静な判断力があり、新しい問題に対して柔軟に対応して解決策を見つけることを得意としています。
ISTP(巨匠型)の適職
- ITエンジニア
- メーカー技術者
- コンサルタント
- マーケティング職
- データアナリスト
技術的な分野で探求心を活かせるような職種がおすすめです。
また、別記事でISTP(巨匠型)の特徴と向いている職業などを解説しています。
(14)ISFP(冒険家型)の適職
ISFP(冒険家型)は芸術や感性を活かす職種に向いています。
感性豊かで自由奔放であり、美術や音楽などの芸術分野に興味が強い芸術家タイプです。
他人に対しての共感力もあり、自己表現をすることを好みます。
ISFP(冒険家型)の適職
- デザイナー
- 美術家
- 写真家
- イベントプロデューサー
- マーケター
定型的な作業よりも日々新しい刺激を得られる職種がおすすめです。
また、別記事でISFP(冒険家型)の特徴と向いている職業などを解説しています。
(15)ESTP(起業家型)の適職
ESTP(起業家型)は挑戦と行動力が強く求められる仕事に向いています。
強い冒険心をもってすぐに行動に移すことができ、新しいアイデアに挑戦する情熱的なタイプです。
情熱的で強いリーダーシップを持っており、アイデアを生み出すことを得意としています。
ESTP(起業家型)の適職
- 経営者
- 営業
- イベントプランナー
- マーケター
- 広報
常に刺激に溢れて多くの挑戦をすることができる職種がおすすめです。
また、別記事でESTP(起業家型)の特徴と向いている職業などを解説しています。
(16)ESFP(エンターテイナー型)の適職
ESFP(エンターテイナー型)は人前での活動やクリエイティブな仕事に向いています。
高い社交性を持ち、楽天的でポジティブで人々を楽しませることが好きなタイプです。
柔軟性を持っており、状況に対応して自己表現をする能力に長けており、周りを引き込むこみます。
ESFP(エンターテイナー型)の適職
- イベントプランナー
- 観光業界
- 営業職
- 保育士
- パフォーマー
表現力や社交性を活かして人を楽しませる職種がおすすめです。
また、別記事でESFP(エンターテイナー型)の特徴と向いている職業などを解説しています。
まとめ
本記事では、MBTI診断を適職探しで活用するメリット、MBTI診断の各タイプごとの適職や特徴を紹介しました。
MBTI診断は自分の根幹となる性格や価値観に気付くことができるため、診断結果から自分の適職を知ることができます。
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