大学を中退した後、初めての就職活動は周囲に相談できる人も少ないため不安もあるでしょう。
実は、就職活動を進めるという事は求人に応募するだけではありません。
- 自分に合った仕事や職場を自己分析する
- 就活の流れを理解して準備する
- 中退理由などの面接・履歴書対策を行う
一つの内定を獲得するためには様々な準備が必要になります。
この記事では気になる箇所だけでも理解を深められるように関連記事もご用意しています。
就職活動に不安を感じている大学中退者の方は参考にしてみてください。
また、一人で就活するのが不安な人はエージェントの利用も検討してみましょう。
この記事を書いているキャリアスタートでは、若手の就職支援に特化したエージェントになります。
「中退の理由を面接で聞かれて上手く答えられない」「大卒に比べて求人が少なくどのように仕事が良いかわからない」人も就職まで伴走します。
エージェントは紹介企業から費用をもらって運営をしているため、費用は一切かかりません。
まずはアドバイザーとの無料相談で話を聞いてみることから始めてみましょう。
大学中退者の就職成功ガイド
大学を中退している人が就職活動を成功させるには、以下のような知識を理解しておくことが重要になってきます。
- 大学中退者の就活の実情を把握する
- おすすめの就職先を知る
- 就職活動の方法における種類を知る
- 就職エージェントの活用の仕方を知る
- 大学を中退した後の就活の流れを理解する
- 面接対策の秘訣を知る
- 大学中退後の就職以外の選択肢も把握する
- 就職で後悔しないための秘訣を理解する
- 関連する知識をインプットしておく
これらの知識を事前に知った上で就職活動に臨めば、大学中退者であっても理想の就職を叶えることができるでしょう。
大学中退者は就職できない?厳しい理由を解説
大学を中退している人の中には「そもそも大学中退をした時点で、正社員として就職できないのではないか」と感じている人もいるかもしれません。
まずは、大学中退者の就活の実情について理解を深めつつ、なぜ大学中退者の就活は厳しいと言われているのかについて解説していきます。
大学中退者の割合は約2%
そもそも大学を中退している人の割合は、全体の約2%しかいません。
文部科学省の「令和5年度学生の中途退学者・休学者数の調査結果について」を見てみると、学校種別の中退者数と割合は以下のようになっています。
学校種別 | 中退者数 | 学生数に占める中退者数の割合 |
大学・短期大学合計 | 56,710人 | 2.10% |
内、大学 | 53,470人 | 2.04% |
内、短期大学 | 3,240人 | 3.95% |
大学院合計 | 7,647人 | 2.85% |
内、修士課程・専門職学位課程 | 4,986人 | 2.60% |
内、博士課程 | 2,661人 | 3.49% |
高等専門学校 | 1,183人 | 2.09% |
合計 | 65,540人 | 2.17% |
このデータからも分かる通り、大学中退者は1年間で53,470人(令和5年度)であり、大学生全体の2.04%しかいません。
大学中退者の割合がそもそも少ないといった実情もあることから、大学中退者が知っておくべき就職活動の知識やノウハウが少ないというのが現状です。
正社員に就職するだけなら可能
大学中退者の割合は2%と少ないですが、正社員として就職するだけなら可能だと言えます。
なぜなら、昨今の日本においては少子高齢化が進んでおり、企業側が求人募集を出してもなかなか応募を集められないといった実態があるからです。
応募が集められないため、多くの企業で選考のハードルが下がっている傾向にあり、結果的に大学を中退している人でも内定を獲得しやすい状況になっていると言えます。
ただし、注意したいのは、大学中退者が正社員として就職する「だけ」なら可能という点です。
正しい就活方法をインプットした上で望ましい手順を踏まないと、自分が行きたい企業や優良企業に就職することは難しい点は認識しておく必要があります。
厳しいかどうかは「行動の早さ」で決める
大学中退者の就職活動が厳しくなるかどうかは、行動の速さによって大きく変わると考えられます。
具体的にいうと、大学を中退して仮にフリーターになった場合、フリーター期間が長引くにつれて、正社員就職できる割合が減っていくといった事実があります。
独立行政法人労働政策研究・研修機構による「大都市の若者の就業行動と意識の分化」によれば、フリーター継続期間と正社員になれた割合は以下のように発表されています。
フリーター継続期間 | 正社員になれた割合 |
1年以内 | 68.8% |
1年〜2年 | 61.2% |
2年〜3年 | 56.6% |
3年〜4年 | 61.1% |
4年〜5年 | 37.9% |
5年以上 | 32.3% |
大学を中退してから1年以内であれば、およそ7割の人が正社員になることができますが、1年、2年と経過していくにつれて、正社員になれる割合が5%から7%程度ずつ減っていっていることが分かります。
つまり、大学を中退した人はすぐにでも正しい就活方法をインプットし、できるだけ早く就職活動に取り組んでいくことが大切だと言えます。
大学中退者におすすめの就職先
大学を中退した人の中には、正社員として就職したいと考えているものの、どういった就職先を目指していけばいいのか分からないという人もいるでしょう。
ここからは、大学中退者におすすめの就職先の探し方とおすすめできる就職先の特徴、大学中退者でも活躍できるような業界についてまとめて解説します。
行きたい就職先が全く見つからずに悩んでいる人は、検討材料に活かしてみてください。
おすすめの就職先の探し方
大学中退者におすすめできる就職先の探し方として、以下の3点が挙げられます。
- 未経験歓迎の求人を中心にチェックする
- 大学中退者やフリーターの採用実績がある
- 大手企業だけではなく様々な会社を比較検討する
詳しく大学中退におすすめの就職先について解説していきます。
大学中退者は未経験歓迎の求人をチェック
未経験歓迎とは、社会人経験や職種経験がない人であっても採用してもらえる求人のことを言います。
大学中退者の多くは、仕事の経験がない中での就職活動になることになるため、高い内定獲得率が期待できる未経験歓迎の求人に絞った方が効率よく内定獲得を目指せます。
大学中退者を採用した採用実績がある
会社によって採用の基準は大きく異なりますので、中には大学を中退している人を書類選考で一律見送りにするといったケースも見られます。
大学中退者の採用実績があるかどうかを知るためには、就職エージェントなど企業の内部情報を熟知している人に聞いてみることがおすすめです。
会社規模やブランドに惑わされない
仕事探しをする時は、様々な会社を比較検討する事をおすすめします。
確かに名の知れている会社に就職をしたいと考える人もいるかもしれませんが、大企業であっても就職した後にミスマッチを感じるリスクは存在します。
企業規模にかかわらず、自分が生き生きと働けるかという観点で、就職先を探すことを意識してみてください。
おすすめできる就職先
大学を中退している人におすすめできる就職先の特徴としては、以下のようなものが挙げられます。
- 未経験者歓迎の求人数が多い
- 中途採用を活発にしている
- コミュニケーション能力が仕事を進めていく上で重要
- 社員の平均年齢が若い
- 自分の性格と社風が合っている
- 異動希望制度が設けられている
これらの特徴が多く当てはまるような就職先であれば、大学中退者はストレスなくやりがいを持って働けるでしょう。
また、自分にマッチした就職を叶えるためには、就職先の特徴に加えて、どんな仕事に就くかも重要です。
自分の強みが活かせる仕事が何か判断がつかないという人は、若手就職支援に特化したキャリアスタートのアドバイザーに相談してみることもおすすめです。
おすすめできる業界
就職後の働き方は、職種や職場だけでなく業界によっても大きく左右されます。特に大学を中退している人におすすめできる業界としては、以下の3つが挙げられます。
- IT業界
- サービス業界
- 建設業界
それぞれの業界について解説しますので、気になる業界を見つけられたら、まずはその業界の求人から比較検討を進めてみると良いでしょう。
IT業界
IT業界は、ITサービスの開発や導入支援などを行うビジネスをしています。ITはこれからも高い需要が見込まれるため、安定した働き方ができるといった特徴があります。
それだけでなく、成長に伴って未経験歓迎の求人が増えていたり、給料などの待遇が改善してきていたりなど、長く働く上で魅力的なポイントがたくさん見られる業界です。
IT業界で募集されている職種としては、ITエンジニアやIT営業などが多い傾向にあります。
ITエンジニアは未経験からでも就職できますが、スキルを身に付けるのに苦労をしてしまうことも考えられますので、大学中退者であればIT営業を目指すのがおすすめです。
サービス業界
サービス業界は、個人や企業が希望するサービスを提供する業界です。具体的にサービス業界に属する業種としては、以下のようなものが挙げられます。
- 宿泊業界
- 美容業界
- 医療介護業界
- 情報サービス業界
- 教育サービス業界
- アパレル業界
- 小売業界
- 飲食業界
我々の生活にも馴染み深い業界が多いため、自分の好きなことやものに囲まれて働けるといった点が魅力の1つだと言えます。
加えて、働く上で専門的な知識が求められることは少なく、コミュニケーション能力さえあれば、今までの学歴に関係なく活躍できる点もおすすめポイントです。
サービス業界は特に人手不足が叫ばれているため、大学を中退している人であっても、コミュニケーション能力の高さをアピールできれば、正社員として就職することが十分に可能です。
建設業界
建設業界は、不動産の建築や設計に関わる業界です。
建設業界に属する会社では、地図に残る仕事に取り組むことができるため、仕事を通じてやりがいを感じやすい点が特徴だと言えます。
また、サービス業界と同じく、建設業界も人手不足の波が大きく、未経験からであっても施工管理などの専門職に就職することが可能です。
大学中退者が未経験から就職したとしても、建設関連の資格を取って現場の経験を積んでいけば、大卒以上に稼ぐことができる点もおすすめできるポイントの1つです。
ただし、会社によって建設のどの工程を担当するかが変わってくるだけでなく、働き方や待遇も会社によって大きく異なるため、就職を目指す上では企業研究が非常に重要になってきます。
大学中退者の就職活動の方法
大学中退者が就職活動を進めていくのには5つの方法が挙げられます。
- 就職エージェント
- 就職・求人サイト
- ハローワーク
- 正社員登用
- 友人紹介やSNS
それぞれ特徴が違うだけでなく、メリットやデメリットも異なりますので、自分に合った就活方法を理解するためにも、これから解説する内容をしっかりと理解しておいてください。
就職エージェント
就職エージェントは、登録後に自分専任のアドバイザーが担当につき、就職活動に関わる幅広いサポートを受けながら内定獲得を目指せる方法です。
登録からサービス利用まで無料にもかかわらず、以下のような就活支援を受けられる点がメリットと言えます。
- キャリア面談の実施
- 自己分析や企業研究の方法のレクチャー
- 履歴書や職務経歴書を始めとした応募書類の添削
- 模擬面接の実施
- 自分に向いている求人の紹介
- 企業との連絡の代行
幅広いサポートを受けられる就職エージェントですが、就職活動を進めていく上でアドバイザーと二人三脚にならなければならないという点は、人によってデメリットになるかもしれません。
就職エージェントを使って就職活動を進める場合、企業とのやりとりの間に必ずエージェントが入ります。そのため、エージェントとの相性が良くないと、就活のモチベーションが下がってしまう可能性があります。
そのため、就職エージェントには複数登録をして相性の合うアドバイザーと就活を進めるのがおすすめです。
就職・求人サイト
就職・求人サイトは、会員登録をした後に、掲載されている求人を自由に検索した上で自由に応募ができるといった就活方法です。
とにかく多くの掲載求人の中から自分の希望条件に合致した求人を検索できるため、数多くの選択肢の中から就職先を見つけたいという人にとっては大きなメリットと言えます。
一方で、求人の検索や応募、企業との面接日時の調整連絡から面接対策まで全て1人で行わなければならないといったデメリットがあります。
就活の経験がない大学中退の人が就職・求人サイトを活用することは難しいと考えられますので、初めて就活をする人には就職エージェントと併用をすることがおすすめです。
ハローワーク
ハローワークは、国の設置している公共職業安定所の愛称です。
自分の最寄りのハローワークに行くことで、ハローワークに掲載されている求人を検索したり、就職活動のアドバイスやサポートを受けることが可能です。
誰でも簡単に利用をし始めることができるため、近くにハローワークがあれば、とりあえず足を運ぶことで就活を進められるといった気軽さがメリットになってきます。
一方で、ハローワークにはどんな企業でも簡単に求人掲載ができてしまうため、求人の質にばらつきがあるといったデメリットが挙げられます。
中には、働き続けるのには少し厳しいと感じてしまうような待遇の求人もあります。
そのため、中退者の人にはハローワークだけを使って就職活動を進めることはおすすめできません。
正社員登用
アルバイト先によっては、真剣に働いていることを評価され、正社員に雇用切り替えをしてもらえることがあります。この雇用切替のことを正社員登用と呼びます。
正社員登用であれば、事前にどういった雰囲気の職場でどのような仕事に取り組むのかを理解した状態で正社員になることができますので、就職後のミスマッチを感じにくいといったメリットが挙げられます。
一方、将来のキャリアを踏まえると、就職エージェントに相談をしてから本当に今のアルバイト先で正社員になっていいのかを検討する必要があるでしょう。
また、そもそも正社員登用を実施していないアルバイト先の場合は利用ができない方法になりますので、注意が必要です。
友人紹介やSNS
これまで以外の方法として、友人紹介やSNSを使った就活方法も考えられます。
それぞれ自身の交友関係を武器にした就活方法になりますが、1度に比較検討できる企業の数が極めて少ないため、企業の一部分だけで判断してしまい、結果的にミスマッチな就職に繋がるリスクが高いと考えられます。
友人紹介やSNSを活用した就活は、ある程度社会人として働くことに慣れ、自分に向いている仕事が明確になったタイミングで活用することがおすすめです。
大学中退者は就職エージェントがおすすめ
大学中退者が就職活動をスムーズに進めたいのであれば、就職エージェントを活用することがおすすめです。就職エージェントは、就職活動におけるあらゆるサポートを全て無料で行ってくれます。
就職エージェントの登録から利用までにお金がかからないのは、就職エージェントが就職を成功させた時、成功報酬料を企業から受け取っているためです。
お金を支払うことなく就職のサポートをしてもらえますので、就職エージェントを使うおすすめポイントを理解した上で気になるサービスに登録してみてください。
無料相談で自分に向いてる求人が分かる
就職エージェントに登録した後は、無料相談を担当アドバイザーと行うことになります。
無料相談では、自身のキャリアに関する悩みや希望、これまでの経験から分かる強みなどを明らかにすることができます。
その上で自分に向いている求人が分かるようになりますので、仕事探しをする軸を定めることが可能になります。
一度仕事探しの軸を固めることができれば、求人を比較検討する効率を上げることができるため、結果的に時間をかけずに内定を獲得することが期待できます。
就活の基礎知識や進め方が分かる
大学を中退していると、キャリアセンターからの就活支援が受けられなくなってしまいますので、そもそも就職活動をどのように進めていけばいいのか分からないこともあるでしょう。
就職エージェントを活用すれば、就活に関する基礎知識や望ましい就活の進め方を教えてもらうことができるため、安心して仕事探しに集中することが可能です。
大学中退後に就職をしたいと思ってはいるものの、何からしたらいいか分からずに行動できていないという人には、就職エージェントのサポートを心強く感じられるはずです。
非公開求人を含めて求人を紹介してもらえる
就職エージェントは就活の方法を教えてくれるだけでなく、無料面談を経て判明した、自分に向いている仕事や職場の求人を紹介してくれるといったサポートもしてくれます。
これにより、自分で無数の求人の中から気になる求人を探す手間が省けるようになるため、就職活動が面倒だと感じている人にとってもおすすめできる理由と言えます。
それだけでなく、就職エージェントを活用すると、ネットには公開されていないような非公開求人に応募できる点も大きな特徴です。
非公開求人は公開求人よりも待遇が良い求人が多いといった傾向がありますので、少しでも高い収入や働きやすさを実現したい人にとって嬉しいポイントと言えるでしょう。
企業との連絡代行をしてもらえる
就職エージェントは、応募先の企業と自分の間に立って常にサポートをしてくれます。
気になる求人に応募した後は、就職エージェントが常に企業とやりとりをしてくれますので、自分が応募先の企業とコミュニケーションを取らなくても済むといったメリットがあります。
自分で企業と直接やりとりをする場合、ビジネスマナーがなっていないという理由で見送りになってしまうことも考えられます。
その点から言えば、就職エージェントを使うことにより、思わぬところで見送りになってしまうリスクを減らせるといったこともメリットの1つと言えます。
大学中退後の就活の流れ
就職活動のスタートダッシュを切るためには、大学を中退した後の就活の流れを理解しておくことが大切です。具体的には、大学中退後に以下のような流れで内定を目指していくことになります。
- 1.自己分析を行う
- 2.業界研究や企業研究を行う
- 3.気になる求人を見つけて応募する
- 4.面接〜内定
なお、この流れは就職エージェントを活用することで網羅することができます。
1人での就職活動だと、すべて自分の判断で就活を進めていかなければなりませんので、就活の流れに不安や面倒さを感じるような人は、就職エージェントを活用した方が安心です。
1.自己分析を行う
大学を中退した後に就活を進める際、いきなり求人に応募することは避けましょう。
まずは自己分析をして、自分の強みや弱み、大学を中退してしまった理由を言語化しておくことが大切です。
自己分析とは、今までの経験を棚卸しし、強みと弱みを言語化することで、自分に向いてる仕事や職場の特徴を理解したり、求人の比較検討の判断軸にするために行う分析のことを言います。
特に大学中退者の場合は、面接において大学を中退した理由を問われることになります。
自己分析がしっかりできていれば、大学中退理由を面接官に納得してもらえる形で説明できるようになりますので、面接の通過率アップも期待できます。
2.業界研究や企業研究を行う
自己分析ができた後は、業界研究や企業研究を行います。
就職活動を進める上では「どんな仕事に就くか」を検討しがちですが、就職する業界によって、働き方や待遇が大きく変わってきます。
そのため、そもそもどういった業界があるのかであったり、それぞれの業界のビジネスモデルや、働く上での特性を理解しておくための業界研究が重要です。
また、求人を見始めて気になる会社を見つけることができた後は企業研究を行います。
企業研究とは、求人票や企業ホームページ、就職口コミサイトなどを網羅的に確認し、その会社に就職した後の働くイメージを高めるためのリサーチのことを言います。
業界研究と企業研究がしっかりとできていれば、就職のミスマッチを防ぐことに繋がりますので、腰を据えて自分らしく働ける職場に就職することができるでしょう。
3.気になる求人を見つけて応募する
ここまで準備ができたら求人の比較検討に入ります。
就職エージェントを使っている場合は、あらかじめ自分にマッチしていそうな求人をピックアップしてくれますので、紹介してもらった求人を比較検討していくことになります。
この際に意識しておきたいポイントとしては、少しでも気になる求人を見つけたら積極的に応募するということです。
大学を中退している人の場合、どうしても書類選考で見送りになることが多くなります。
応募している求人数が少ないと、すぐに選考中の企業がなくなってしまうため、内定獲得に時間がかかるリスクが考えられます。
目安として、1度に最低でも10社程度は応募するように行動してみてください。
4.面接〜内定
書類選考に無事通過できたら面接を行います。
面接の回数は企業によって様々ですが、面接が1回だからといって必ずしもブラック企業というわけではないことを覚えておきましょう。
面接回数や面接の方法、面接で問われる質問については、すべて企業の採用戦略に基づいています。中には、見込みのある人材を他者に取られないようにするために、選考スピードを早めているようなケースも見られますので、断片的な情報だけで企業の良し悪しを判断しないよう注意してください。
面接に通過できれば無事に内定となります。内定後は、雇用契約書の締結等事務作業を行い、正社員として働き始められます。
大学中退者の就職は面接対策が重要
大学中退者が就職活動を進める上では、特に面接対策が重要になってきます。
記事の冒頭で解説した通り、大学を中退している人はおよそ2%しかいませんので、基本的に大卒や中退を経験していない高卒がライバルになってきます。
それらの人と比較すると、どうしても中退という事実が企業にネガティブに映りかねないため、面接対策が重要になってくると言えるのです。
ここでは、大学中退者が面接対策をする上で意識しておきたいポイントを解説します。
面接で中退理由を必ず聞かれる
大学を中退している場合、なぜ大学を中退してしまったのかの理由を面接で必ず聞かれることになります。
なぜなら、大学を中退している人は大学生全体に対して非常に少なく、企業は「大学を卒業できなかったような人が就職して長く働けるのか」とネガティブに感じやすいからです。
大学中退理由をうまく答えられないと、面接で見送りになってしまうリスクが高まることが考えられます。
大学中退者は、志望動機や自己PRなどの頻出質問の準備をすることに加えて、自分がなぜ大学を中退したのかを分かりやすく伝えられるように回答を準備しておきましょう。
企業が中退理由を聞きたい理由
面接で大学中退理由を聞かれる理由としては、以下の3点が挙げられます。
- 長期的に働く意欲があるか確認したい
- 中退から何を学んだのか確認したい
- 性格や考え方を確認したい
企業側は、どうしても中退という事実にネガティブな印象を感じてしまいます。
企業は1人採用するのに安くないコストを支払っていますので、できるだけ長く働いてくれそうな応募者を採用したいと考える傾向にあるからです。
もし人事が採用した人がすぐに辞めてしまうようなことがあると、人事の責任になりかねませんので、少しでもネガティブな要素を払拭したいと考えた結果、大学中退理由を聞かれることになると考えられます。
中退理由を効果的に伝えるコツ
大学中退理由を効果的に伝えるコツとしては、以下のようなものが挙げられます。
- 中退理由をポジティブに伝える
- 中退理由で嘘をつかない
- これからどうなりたいかもセットで伝える
特に、大学中退理由をポジティブに伝えることが重要です。
人間関係に悩んでしまったという理由や、勉強についていけなかったという理由をそのまま伝えてしまうと、企業にとっては悪印象です。
嘘を言うのではなく、事実をできるだけポジティブに言い換えることを意識してみてください。具体的にどのように言い換えれば良いのか知りたい人は、以下の記事も合わせて参考にしてみることをおすすめします。
大学中退者の就職以外の選択肢は7つ
大学を中退した後は、就職するケースが大半ではあるものの、それ以外に以下の7つの選択肢が挙げられます。
- 公務員を目指す
- フリーランスとして働く
- 別の大学や専門学校へ再受験
- 資格取得に励む
- 留学する
- フリーターとして働く
- ニートになる
正社員以外の選択肢もあることは考慮し、大学中退のその後についても考えてみましょう。
公務員を目指す
大学を中退していたとしても公務員になることは可能です。
公務員には年齢要件しか受験資格に定めらおらず、学歴要件がないことを認識しておきましょう。
また、公務員は大卒程度、高卒程度など、受験難易度で試験の種類が分かれています。
真剣に勉強して大卒程度の試験に合格をすることができれば、大学中退者が大卒と一緒に働くこともできます。
ただし、公務員の仕事は人によって向き不向きがはっきりと分かれているといった特徴がありますので、事前に自分が公務員に向いている性格なのかどうかチェックしておいてください。
フリーランスとして働く
大学中退後にフリーランスになるといった道も考えられます。
フリーランスとは、特定の会社に所属することなく、個人や企業から仕事を依頼される形でお金を稼ぐ働き方のことを言います。
デザインやプログラミングを始めとして、何らかの技術を身に付けている人であれば、フリーランスの働き方がマッチしているかもしれませんが、明確なスキルや実績がない場合は、フリーランスになってもお金を稼げないといったリスクが考えられます。
したがって、フリーランスを目指すのであれば、自分が社会に対してどんな価値を提供できるのか事前に見定めておくことが重要です。
別の大学や専門学校へ再受験
通っていた大学そのものに不満を感じて中退した場合は、別の大学や専門学校を再受験し、学び直しをするといった選択肢も考えられます。
再び受験勉強が必要になるといったデメリットはあるものの、無事に再受験を成功させられれば、自分が本当に興味のある学問の知識を習得できます。
それだけでなく、大学を再受験して卒業することができれば大卒となりますので、就職活動を有利に進められるといったメリットが考えられます。
ただし、再受験のための勉強時間やお金がかかりますので、よほど学びたいことがない限りは避けておいた方が良い選択肢だと言えます。
資格取得に励む
大学中退後は自由に使える時間が増えますので、将来の就職活動を見据えて資格取得に励むこともできるでしょう。
特に取得難易度が高いと言われる資格は、数百時間から数千時間のまとまった勉強時間が必要になってきます。
独学やスクールに通うなどして難関資格を取得できると、就職活動に活かせるだけでなく、自分の自信にも繋がるといったメリットが考えられます。
一方、勉強をしても資格が取得できなかった場合、空白期間が長引いてしまうだけとなり、就職難易度が高まるリスクがありますので気をつけてください。
留学する
まとまった時間を活かして、長期留学をするといった選択肢も考えられます。
留学によって語学力を身に付けることができますので、外資系企業や海外に携わる仕事に就職したい人におすすめできる選択肢です。
ただし、長期留学には数百万円程度のまとまったお金が必要になってきます。
自分でお金を用意できない場合は、親に相談をするなど資金の工面をしなければならない点は認識しておいてください。
フリーターとして働く
大学を中退した後、一時的にフリーターとして働く道も考えられます。
フリーターは正社員として就職するよりも、働き始める難易度が低く、かつ自分の好きな働き方を実現できるため、気楽に毎日を過ごしていけるといったメリットが挙げられます。
一方、フリーターを続けることには様々なデメリットが考えられます。
フリーター期間が長くなれば正社員就職が難しくなりますし、スキルを身に付けられずに給料が上げられないなど、家計的にも厳しい将来が待っているでしょう。
フリーターはあくまでも一時的に生活費を稼ぐ手段として捉え、出来る限り早く正社員を目指せるよう動いていくことが大切です。
ニートになる
何もする気が起きないような人の場合は、ニートになるケースも見られます。
ニートはストレスのかからない生活を送れる反面、社会経験が積めなかったり、周囲と比較して自分自身にネガティブな感情を抱いてしまったりなど、様々なデメリットがあります。
加えて、ニートの期間が長くなるにつれて正社員就職が難しくなるだけでなく、社会人になる意識も薄れていってしまうため、自分の将来が暗いものになるリスクが極めて高いという点は認識しておく必要があるでしょう。
大学中退後、やりたい仕事がないからという理由で、フリーターやニートになろうとしている場合は、一度若手就職支援に特化したキャリアスタートの面談を受けてみて、本当に自分がやりたいと思える仕事がないのか検討してみることをおすすめします。
大学中退の就職で後悔しないための秘訣
大学を中退してから就職する人の中には、少なからず後悔してしまう人がいます。
就職で後悔してしまう理由としては、この記事で解説したような基本的な就活の流れを知らないまま就職先を決めてしまうからだと考えられます。
実際に自己分析や企業研究などに取り組むことで後悔するリスクを下げられますが、そのほかにも、就職で後悔しないための秘訣がありますので詳しく解説します。
独りで抱え込まない
就活を1人で進めると、何度も企業から見送り連絡が来てしまうなど、苦戦してしまう人が一定数見られます。
就活がうまくいかないと、どうしてもメンタルが落ち込んでしまったり、就活そのものに対するモチベーションを下げてしまうことが考えられます。
就活の悩みを1人で抱え込んでしまうと、焦って自分にマッチしていない職場に就職して後悔するリスクが考えられますので、就職エージェントなど信頼できる人に相談しながら就活に向き合うことがポイントです。
目標や夢が明確にある
就職活動で後悔してしまう人の特徴として、自分が人生を通じて成し遂げたいと感じるような目標や夢がないことが挙げられます。
なんとなく就職先を決めてしまい、なんとなく働いていると、「自分は何のために働いているのか」などと感じて人生に後悔することがあるでしょう。
就職を自分にとって良いものにするためには、目標や夢を明確に持っておくことが大切です。
仕事での目標でも構いませんし、「幸せな家庭を築く」など人生における夢でも大丈夫です。
大切なのは、自分がなりたい姿を定めて、その目標に対して日々頑張っていけるだけのモチベーションを保てるかという観点になります。そのためにも、自分らしく働ける職場に就職することが大切だと言えます。
実力主義の業界や職種を選ぶ
会社によっては、大卒と高卒で仕事の割り振りや、出世させるかどうかを判断するケースがあります。他にもどれだけ実力があったとしても、年功序列で昇格や昇給をしていくような会社も少なくありません。
そのような会社に大学中退者が就職してしまうと、自分の思ったように働くことができずに後悔するリスクが高まります。
したがって、就職で後悔したくないのであれば、実力主義の業界や職種を選ぶと良いでしょう。
分かりやすい例で言えば、営業職は契約実績に応じて学歴や年齢に関係なく待遇を上げてくれることの多い仕事ですので、大学中退という過去に捉われず、仕事に向き合っていきたい人は就職を検討してみるのもおすすめです。
大学中退に関するよくある質問
最後に、大学中退者が就職活動で感じやすいよくある質問を5つ取り上げて解説します。
大学中退は高卒と同じ扱いですか?
大学を中退すると最終学歴は高卒となりますので、就職活動においても高卒と同じ扱いをされることになります。
したがって、求人の応募条件に大卒以上と書かれている場合、大学を中退した人が応募しても書類選考で見送りになってしまうことになります。
ただ、履歴書には一度大学に入学したことと中退したことを記載する必要がありますので、会社によっては「大学に入学できるだけの学力がある」と評価してくれるケースも見られます。
大学を中退したら内定取り消しになりますか?
内定を獲得したまま大学を中退した場合、基本的にはその企業からの内定は取り消しになります。
企業は大学を卒業した後、4月から入社できることを前提として内定を出していますので、大学を中退した人を一年待つことはほとんどありません。
もし内定をもらった会社にもう一度内定をもらいたいのであれば、再びイチからその企業の就職面接を受けて内定を獲得する必要がありますので注意してください。
大学中退をすると親不孝でしょうか
大学を中退することは、一般的に親不孝だと言われています。
自分を大学に入学させるために多くの時間やお金を使っているだけでなく、中退をすることで「自分の子供に頑張って大学を卒業してほしい」と考えている親の気持ちに逆らってしまう行為とも言えます。
ただし、大学を中退する際に、親と真剣に話し合って納得してもらえた場合は、必ずしも親不孝になるとは限りません。
大学中退が親不幸になるのかどうか、詳しく理解したい人は以下の記事も参考にしてみてください。
留年か中退かどちらがいいでしょうか
一般的には、大学を中退するよりも、大学を留年した方が就職活動上は良いと言われています。
大学を中退してしまうと、その時点で高卒として就職活動に臨まなければなりませんので、選べる求人の数が減ってしまうといったデメリットがあります。
一方、大学を留年して卒業できた場合は学歴が大卒になるため、応募できる求人が増えるだけでなく、書類選考や面接の通過率を大学中退者よりも高められることが期待できます。
ただし、大学を留年してしまった理由は面接で聞かれやすいので、しっかりと面接対策をしておくことが求められる点は覚えておいてください。
大学中退がクズだと言われる理由は?
大学中退者がクズだと言われる理由としては、以下のようなものが挙げられます。
- 大学を中退する人は全体で約2%しかいないから
- 性格的に問題があると思われやすいから
- 大学を中退することで親不孝に繋がりやすいから
これから大学を中退するか悩んでいる人は、周りの人からクズだと思われないかという観点ではなく、自分の将来において本当に中退が最適な選択肢なのか吟味した上で判断することをおすすめします。
大学中退がクズになるのかどうか不安に感じている人は、以下の記事も合わせて参考にしてみてください。