フリーターとは?定義と正社員との違いを解説

結論

フリーターとは、厚生労働省・総務省の定義で「15〜34歳のパート・アルバイト従事者」を指す言葉です。正社員・派遣・ニート・無職とは、雇用形態や収入、社会保険の面で明確な違いがあります。

「フリーターって結局どういう人のこと?」と気になっていませんか?似たような言葉に正社員や派遣、ニート、無職がありますが、それぞれ働き方や社会保障の条件がはっきり異なります。この記事では、公的な定義や違いの整理から、人数・年収などの実態データ、正社員を目指す具体的な方法まで、順を追って分かりやすく解説します。

牛田

「なんとなく分かるけど説明できない…」って人、多いんですよ。大丈夫、定義さえ押さえれば5分で整理できますよ。

フリーターとは|定義とアルバイトとの違い

この章のポイント
  • 厚労省・総務省は15〜34歳のパート・アルバイト従事者と定義している
  • 学生や主婦(夫)は基本的にフリーターに含まれない
  • 「アルバイト」は働き方、「フリーター」はその働き方を選ぶ人の立場を指す

ここでは、フリーターという言葉の公的な定義と、混同されやすい「アルバイト」との違いについて解説します。まずは基本の意味から押さえておきましょう。

厚生労働省・総務省によるフリーターの定義

フリーターとは、総務省統計局「労働力調査に関するFAQ」において、15〜34歳で学生・主婦(夫)を除く人のうち、勤め先での呼び名が「パート・アルバイト」である人や、パート・アルバイトの仕事を希望している人を指す言葉です。

内閣府や厚生労働省もほぼ同様の年齢区分を採用しており、総務省統計局「労働力調査に関するFAQ」でも同じ基準が示されています。

つまりフリーターは正式な雇用形態の名称ではなく、年齢や働き方の条件を満たす人を指すための呼び方だと理解しておくとよいでしょう。

「アルバイト」との違いは呼び方ではなく立場

「アルバイト」はパートと並ぶ雇用契約の一種で、勤務先での呼び名や働き方そのものを指します。一方フリーターは、そのアルバイトという働き方を選んでいる15〜34歳の人自体を指す言葉です。

そのためパートやアルバイトで働く学生は、条件に当てはまってもフリーターには含まれません。学業とアルバイトを両立している間は「学生アルバイト」という扱いになるためです。

アルバイトが「働き方」を表すのに対し、フリーターは「その働き方を選んでいる人の立場」を表す言葉である点を押さえておきましょう。

フリーターと正社員・派遣・ニート・無職の違い

この章のポイント
  • 正社員とは雇用契約・収入・社会保険の面で大きく異なる
  • 派遣社員は雇用主が派遣会社である点がフリーターと異なる
  • ニート・無職とは「就業しているかどうか」が分かれ目になる

ここでは、フリーターと混同されやすい正社員・派遣社員・ニート・無職について、それぞれの違いを整理して解説します。

区分就業しているか働く意思雇用の安定性
フリーターしている(有期雇用)あり変動しやすい
正社員している(無期雇用)あり安定
派遣社員している(派遣契約)あり案件により変動
ニートしていないなし
無職していない個人差あり

正社員との違い|雇用形態と収入

正社員は企業と直接、期間の定めのない雇用契約を結ぶ働き方で、フリーターとは雇用の安定性に大きな違いがあります。賞与や退職金、各種手当の対象になりやすい点も正社員ならではの特徴です。

フリーターの多くは時給制のパート・アルバイト契約のため、収入は勤務時間に比例し、雇用契約も短期更新型になりやすい傾向があります。

収入や社会保障の具体的な差については、以下の記事で詳しく比較しています。

派遣社員との違い|雇用契約の結び方

派遣社員は、派遣会社と雇用契約を結び、派遣先の企業で働く仕組みです。給与の支払いや社会保険の手続きは派遣会社が担う点が、直接雇用契約を結ぶフリーターとの大きな違いです。

また派遣社員は業務内容や勤務条件が契約書で明確に定められているのに対し、フリーター(パート・アルバイト)は勤務先ごとに条件の幅が広い傾向があります。

時給水準は派遣社員の方がやや高めに設定されるケースもありますが、契約期間や更新の可否は案件によって異なります。

ニートとの違い|働く意思の有無

ニートは、15〜34歳で学生でも主婦(夫)でもなく、家事も通学もしていない無業者のうち、働く意思を持たない人を指します。パート・アルバイトとして就業しているフリーターとは、この「働く意思」の有無が明確な違いです。

フリーターは収入を得るために現在働いている状態であるのに対し、ニートは求職活動そのものを行っていない状態を指します。

見た目の生活スタイルが似ていても、就業状況の実態はまったく異なる点を理解しておきましょう。

無職との違い|就業しているかどうか

無職とは、現在何らかの職に就いていない状態全般を指す広い言葉で、専業主婦(夫)や求職中の失業者、ニートなども含まれます。フリーターはパート・アルバイトという形で就業している「有職者」である点が、無職との最大の違いです。

そのため求人応募の際にも、フリーターは職歴として説明しやすい一方、無職期間はブランクとして扱われやすい傾向があります。

無職との違いをより詳しく知りたい人は、以下の記事もあわせてチェックしてみてください。

フリーターの実態|人数・年収・年齢層のデータ

この章のポイント
  • フリーターの数は2024年時点で136万人
  • 平均年収は約202万円で正社員より約328万円低い
  • 25〜34歳の「年長フリーター」が増加傾向にある

ここでは、フリーターの人数や年収、年齢層について、公的統計データをもとに実態を解説します。

フリーターの人数は136万人

総務省統計局「労働力調査(詳細集計)」によると、2024年平均のフリーター数は136万人で、前年から2万人増加しました。

ピークだった2003年の約217万人と比べると減少傾向にありますが、依然として一定数の若年層がパート・アルバイト中心の働き方を選んでいます。

人数の増減は景気動向や求人倍率の影響を受けやすく、毎年の統計で変動する点も押さえておきましょう。

フリーターの平均年収は約202万円

国税庁「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、正社員以外(フリーターを含む)の平均給与は約202万円、正社員は約530万円で、その差は約328万円にのぼります。

年収差は勤務時間や賞与の有無が大きく影響しており、フリーターは時給制のため働く時間が短いほど年収も下がりやすい傾向があります。

ただし業界や職種、勤務時間によって年収は変動するため、あくまで参考値として捉えてください。

フリーターと正社員の平均年収比較(202万円と530万円)
出典:国税庁 令和5年分 民間給与実態統計調査

年齢層は25〜34歳の「年長フリーター」が多い

フリーターの年齢構成を見ると、25〜34歳のいわゆる「年長フリーター」の割合が年々増加している傾向にあります。若いうちは選択肢が多くても、年齢が上がるほど正社員就職のハードルは高くなりやすいのが実情です。

「自分はいつまでフリーターでいられるのか」と気になる人は、以下の記事で年齢の目安を確認しておくと安心です。

年齢を重ねてから就職活動を始めることに不安がある人は、フリーター就職の支援実績が豊富なキャリアスタートまでご相談ください。

フリーターのメリット

この章のポイント
  • 自分のペースで自由な時間を確保しやすい
  • 複数の職種や業界を経験して適性を見極められる
  • 合わない職場の人間関係や環境をリセットしやすい

ここでは、フリーターという働き方ならではのメリットを3つの視点から解説します。

自由な時間を確保しやすい

フリーターは勤務日数やシフトを自分で調整しやすいため、プライベートの時間を確保しながら働けるのが大きな魅力です。資格取得の勉強や趣味、家族の事情に合わせて働き方を柔軟に変えられます。

正社員のようにフルタイム勤務が前提でないため、体調やライフステージに合わせて労働時間を調整しやすい点も特徴です。

ただし収入は勤務時間に比例するため、自由度と収入のバランスを意識することが大切です。

さまざまな職種を経験できる

フリーターは正社員に比べて転職・異動のハードルが低いため、複数の業界や職種を実際に経験しながら適性を見極められるのもメリットです。接客、軽作業、事務補助など幅広い職種にチャレンジしやすい環境が整っています。

実際に働いてみることで、自分に合う仕事や苦手な業務が見えてくるため、将来の就職先を選ぶ際の判断材料にもなります。

複数の職場を経験した実績は、面接で自己PRの材料として活かすことも可能です。

人間関係や環境をリセットしやすい

フリーターは比較的短期間で契約が区切られる勤務先も多く、職場の人間関係や労働環境が合わないと感じたときに転職しやすいのもメリットの一つです。正社員のように退職の手続きが複雑になりにくい点も特徴です。

合わない環境で無理に働き続ける必要がないため、精神的な負担を減らしながら自分に合う職場を探せます。

フリーターのメリットをさらに詳しく知りたい人は、以下の記事も参考にしてください。

フリーターのデメリット・注意点

この章のポイント
  • 収入が不安定になりやすく生涯賃金の差も大きい
  • 社会的信用が下がり住宅ローン等で不利になりやすい
  • 厚生年金や退職金の対象外になりやすい

ここでは、フリーターという働き方に伴うデメリットと注意点について解説します。

収入が不安定になりやすい

フリーターは時給制での勤務が中心のため、シフトの減少や体調不良で収入が変動しやすい点がデメリットです。正社員のような固定給や賞与がないため、長期的な収入の見通しを立てにくい傾向があります。

前述のとおり年収差は約328万円にのぼり、勤務年数を重ねるほど生涯賃金の差も大きくなりやすいのが実情です。

「フリーターの方が稼げる」という説の真偽については、以下の記事で詳しく解説しています。

社会的信用が下がりやすい

フリーターは収入や雇用の安定性が正社員より低いとみなされやすく、住宅ローンやクレジットカードの審査で不利になりやすい傾向があります。賃貸契約の保証会社審査でも、雇用形態を確認されるケースが少なくありません。

結婚や独立などライフイベントの場面で、社会的信用の低さが選択肢を狭めてしまう可能性もあります。

将来設計を考えるうえでは、こうした信用面の違いも把握しておく必要があります。

厚生年金や退職金の対象外になりやすい

フリーターは勤務先の規模や労働時間によっては、厚生年金や退職金制度の対象外になるケースが多く見られます。国民年金のみの場合、将来受け取れる年金額が正社員より少なくなりやすい点に注意が必要です。

社会全体で見てもフリーターの増加は、将来の年金財政や労働力に影響を与える社会的な課題として指摘されています。

社会的な背景を含めてより詳しく知りたい人は、以下の記事もあわせて参考にしてください。

フリーター問題に注目!個人でのデメリットと、増加による経済への影響を解説

将来の収入や年金に不安を感じている人は、フリーター就職の支援実績が豊富なキャリアスタートまでご相談ください。

フリーターから正社員を目指す方法

この章のポイント
  • まずはこれまでの経験を整理し自己分析する
  • 未経験OKの求人や職種を幅広く調べる
  • 就職エージェントを活用すると効率よく進められる

ここでは、フリーターから正社員就職を目指すための具体的なステップを解説します。

これまでの経験を振り返り自己分析する

正社員就職を目指す第一歩は、アルバイト経験を通じて得たスキルや強みを言語化することです。接客経験なら「コミュニケーション力」、軽作業なら「正確さ」など、実務で培った力は立派なアピール材料になります。

自己分析を丁寧に行うことで、応募書類や面接で説得力のある自己PRができるようになります。

経験がないと感じていても、日々の業務の中に強みは必ず隠れています。

未経験OKの求人・職種を幅広く調べる

最終学歴や職歴に自信がない場合は、未経験者の採用に積極的な業界・職種から求人を探すのがおすすめです。人材不足が続く業界では、学歴よりもポテンシャルや意欲を重視する企業が増えています。

求人の探し方や職種ごとの特徴について詳しく知りたい人は、フリーターの就職についてまとめた記事も参考にしてみてください。

応募先の幅を広げることで、選考通過の可能性を高められます。

履歴書・職務経歴書を準備する

応募書類では、空白期間やアルバイト経験を前向きな言葉で説明することが重要です。「なぜフリーターを選んだのか」「そこで何を得たのか」を具体的に書くことで、採用担当者に納得感を与えられます。

誤字脱字や記入漏れがあると、書類選考の段階で不利になることもあるため、提出前の見直しも忘れずに行いましょう。

書き方に自信がない場合は、第三者に添削してもらうのも有効な方法です。

就職エージェントを活用する

一人での就職活動に不安がある場合は、就職エージェントのサポートを受けながら進めるのも効果的です。求人紹介だけでなく、履歴書の添削や面接対策まで一貫してサポートしてもらえます。

正社員就職までの具体的な流れやコツについては、以下の記事でも詳しく紹介しています。

一人で進めるのが不安な人や、何から始めればいいか分からない人は、若手就職支援に強いキャリアスタートまでご相談ください。

フリーターから正社員を目指す4ステップ
フリーターから正社員を目指す4ステップ

フリーターとはに関するよくある質問

ここでは、フリーターに関してよく寄せられる質問にお答えします。

フリーターとニートの違いは何ですか?

フリーターはパート・アルバイトとして働いている「有職者」で、ニートは働く意思を持たず求職活動も行っていない状態を指します。見た目の生活スタイルは似ていても、就業しているかどうかという実態はまったく異なります。また求人応募の際も、フリーターは職歴として説明できますが、ニートの期間はブランクとして扱われやすい点に注意しましょう。

フリーターは何歳まで許されますか?

法律上の年齢制限はありませんが、公的統計では15〜34歳をフリーターと定義しています。35歳以降は「大人のフリーター」などと呼ばれ、未経験者向けの求人枠が減り就職活動のハードルが上がりやすい傾向にあります。年齢を理由に諦める前に、早めに情報収集と行動を始めることが正社員就職への近道です。

フリーターは無職として扱われますか?

フリーターはパート・アルバイトという形で就業しているため、無職には含まれません。求人応募の際も、フリーター期間は職歴として説明できる点が、無職期間との大きな違いです。ただし雇用形態や収入面では正社員との差が大きいため、将来的な就職を見据えて早めに動き出すことをおすすめします。

フリーターのままだと年金はどうなりますか?

勤務先の規模や労働時間によっては厚生年金の対象外となり、国民年金のみの加入になるケースがあります。将来受け取れる年金額が正社員より少なくなりやすいため、早めに将来設計を考えておくことが大切です。勤務先によっては一定の条件を満たせば社会保険に加入できる場合もあるため、雇用条件を事前に確認しておきましょう。

フリーターから正社員になるのは難しいですか?

年齢や職歴によって難易度は変わりますが、未経験者を歓迎する求人は数多く存在します。自己分析と応募書類の準備を丁寧に行い、就職エージェントを活用すれば、正社員就職は十分に目指せます。特に20代のうちに行動を始めれば、選べる求人の幅も広く、ポテンシャル採用のチャンスも大きくなります。

まとめ

フリーターとは、厚生労働省・総務省の定義で15〜34歳のパート・アルバイト従事者を指す言葉で、正社員・派遣・ニート・無職とは雇用形態や収入、社会保険の面で明確な違いがあります。平均年収は正社員より約328万円低く、厚生年金や退職金の対象外になりやすい点には注意が必要です。一方で自由な時間を確保しやすく、多様な職種を経験できるメリットもあります。正社員就職を目指す場合は、自己分析と情報収集を丁寧に行い、早めに行動を起こすことが成功への近道です。

牛田

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ABOUT US
牛田 晴宣キャリアスタート株式会社 執行役員
東洋大学卒業後、携帯販売職や起業経験を経て、キャリアスタート株式会社に入社。キャリアカウンセラーとして若年層の就職・転職支援に従事し、2021年7月より大阪支店長を務める。「若者の輝く社会を作る」をビジョンに掲げ、関西エリアで求職者のキャリア相談に対応。自身の独立・再就職の経験を活かし、実践的なキャリアアドバイスを提供している。
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