「入社2年目だけど、もう辞めたい…」
「正社員を2年で辞めると、次の仕事が見つからないのかな」
このようなお悩みはありませんか?
早期離職はデメリットもありますが、20代は企業からの需要が高いので転職先が全く見つからないということはありません。
そのため、状況によっては入社2年でも転職した方が良いケースもあります。
この記事では、入社2年目での離職者の実態と短期で転職するメリット・デメリット、転職の判断軸を解説します。
併せて、正社員2年で転職をする人が知っておきたいポイントも紹介するので、「正社員2年だけど、転職したい」と考えている人は、ぜひご一読ください。
1.正社員を2年で辞める人はどのくらいいるの?
入社2年で転職を考えている人に向けて、入社2年目での離職者の実態を紹介します。
順に説明します。
(1)入社2年目で辞める人は約1割存在する
厚生労働省発表の新規学卒就職者の離職状況によると、令和2年の新卒2年目で離職する割合は、高校卒業者で11.7%、短大卒業者で13.4%、大学卒業者で11.2%でした。
つまり、入社2年目で「辞めたい」と考えて実際に離職をしている人は1割以上いるのです。
また、入社1年目の離職率も各学歴で10%以上あるため、入社1・2年目で転職している人は少なくとも2割以上存在します。
このことから、入社2年目で転職する人はそれほど少なくないといえます。
(2)正社員を2年で退職したいと思う理由
厚生労働省の「令和3年雇用動向調査結果の概況」では、20代転職者の前職の離職理由として、以下があげられています。
- 職場の人間関係が好ましくなかった
- 給与等収入が少なかった
- 労働時間、休日等の労働条件が悪かった
- 会社の将来が不安だった
- 仕事内容に興味がもてなかった
20代の多くが労働条件や人間関係など、働く環境が主な離職理由になっており、職場環境以外の理由だと会社の将来性や仕事内容があげられています。
(3)本当に辞めたいなら2年目でも転職してOK
「入社2年で辞めるなんて早すぎるかな」と思う人もいますが、本当に辞めたいのであれば「3年は勤めなくてはいけない」と思わずに20代のうちに転職してしまうのも一つの考えです。
大学等を卒業してから一度就職して3年以内に離職した若者のことを第二新卒と呼び、近年以下の理由から企業の第二新卒への需要が高まっています。
- 新卒同様のフレッシュさとポテンシャルがある
- 社会人としてのマナーが身に付いている
- ほかの企業に染まり切っていないため、柔軟性がある
早期離職は企業からネガティブな印象を持たれてしまう可能性も否めませんが、1歳でも若い方が転職活動で有利になる可能性も十分あるのです。
第二新卒の転職については、以下の記事も参考にしてください。
2.正社員を2年で辞めるメリットとデメリット
転職を決意する前に、早期離職のメリットとデメリットを把握しておくことが大切です。
(1)メリット
正社員を2年で辞めるメリットは、以下があげられます。
- 体調を崩す前に環境を変えられる
- 第二新卒として転職活動ができる
- 未経験の仕事にも挑戦しやすい
- 今よりも自分に合う会社で働ける可能性がある
早めに転職するメリットは、今の働き方や職場環境を変えられることです。
特に転職理由がパワハラや過酷な労働環境である場合、働き続けると体調を崩してしまい、20代の貴重な時間を無駄にしてしまうことになりかねません。
また、大学等を卒業して3年以内は第二新卒として転職活動ができ、スキルや経験よりもポテンシャルなどを評価されるため、キャリアチェンジがしやすく現職よりも自分に合った働き方ができる可能性があります。
(2)デメリット
一方で、正社員を2年で辞めるデメリットもあります。
- ゼロからのスタートになる
- 転職活動でネガティブな印象を持たれる可能性がある
- 新卒と同じような丁寧な研修は受けられない
- 転職を繰り返す可能性がある
早期離職のデメリットとしては、2年間積み上げてきたものがリセットされることです。
新しい環境で人間関係や実績を1から築いていくことは大変なことですし、現職を続けていれば昇進できた可能性を捨てることになります。
また、2年で離職する人に対して「嫌なことがあったらすぐ辞めてしまうのではないか」とマイナスなイメージを持つ企業も存在するため、転職で不利になるリスクもあります。
さらに、一度転職をしてしまうと、転職先でストレスを感じた場合に「また転職すればいい」と思ってしまい転職を繰り返してしまう可能性あるでしょう。
3.転職すべき人と転職しない方が良い人
転職するべきか否かの判断軸として、転職すべき人と転職しない方が良い人を紹介します。
(1)転職すべき人
正社員2年目だけど転職するべき人は、以下のとおりです。
- ブラック企業に勤めている
- 体調を崩しかねない状況
- 会社の業績が傾いている
- 挑戦したい仕事が明確にある
給与が極端に低い、休憩時間がほとんどない、残業や休日出勤が多すぎる、パワハラが常態化しているといった明らかに労働条件や労働環境が悪い場合は、早めに転職した方が良いでしょう。
また、業務量やハラスメントの相談をするなど、現状を変えるための行動を起こしたにもかかわらず、一向に改善されないようであれば、体調を崩す前に転職活動を始めることをおすすめします。
業績赤字については、一時的なものかどうか見極める必要がありますが、給与の未払いや従業員が立て続けに辞めている状況であれば見切りをつけても良いでしょう。
(2)今の仕事を続けてみた方が良い人
今の仕事を続けてみた方が良い人は以下のとおりです。
- 今抱えている問題を解決するための行動を起こしていない
- 「環境」だけを変えようとしている
- 人間関係に悩んでいる
- なんとなく転職したい
仕事での問題を解決する行動を起こさないまま転職を決意するのは、もったいないことです。
上司や先輩に相談するなどの行動をとることで、悩みがあっさり解決するケースもあります。
また、自分を変えようとせずに環境を変えようと転職をすることもおすすめできません。
たとえば、仕事内容に興味がもてないから転職したいのであれば、まずは仕事のやり方を工夫したり目標を持ったりするといった仕事への向き合い方を変えてみましょう。
さらに、人間関係のみを理由に転職する、または転職後のことを考えずに転職すると、転職先での人間関係や職場環境が前職より悪くなったという事態になりかねません。
苦手な社員がいるくらいであれば、いずれ異動で顔を合わせなくなる可能性があることも頭に入れておきましょう。
4.正社員2年で転職をする人が知っておきたい5つのポイント
正社員2年で転職をする人が知っておきたいポイントを以下5つ紹介します。
順に説明します。
(1)退職理由と向き合ってから転職を決める
前述したとおり、入社2年で転職することはメリットもデメリットもあります。
そのため、転職を決意する前にしっかりと退職理由と向き合うことが大切です。
- 今抱えている悩みをすべて書き出す
- 自分が仕事で大切にしたいことや理想の働き方を書き出す
- 1を解決して2を実現するために必要なことを考えて悩みの横に書く
(仕事での問題を解決するために起こした行動があれば、その行動と結果も書いておく)
今の状況を客観的に整理することで、仕事での悩みが転職でしか解決できないことなのかが見えてきて、「本当に転職するべきかどうか」を判断しやすくなります。
また、退職理由と向き合うことで、転職先として避けるべき企業や自分が仕事に求めているものも見えてくるため、転職の軸も定まるでしょう。
(2)今の仕事を続けながら転職活動をする
転職活動は、なるべく在職中に行いましょう。
退職してから転職活動をすると、収入が途切れてしまう不安から焦って転職先を決めてしまい、転職後に後悔するケースがあるためです。
そのため、転職したい理由が体調不良の場合であっても、すぐに辞めるのではなく有給休暇の活用や休職を検討することをおすすめします。
(3)転職活動の準備は徹底して行う
長く働きたいと思える会社に転職するためには、転職するための準備を徹底することが大切です。
- 自己分析…転職で実現したい働き方・生き方と、自分が得意なこと・苦手でないことは何か考えて、そこから転職先の希望条件や仕事内容を決める
- 求人を探す…求人票は細部までチェックする。ハローワークや転職エージェントが保有する求人票であれば、わからない箇所を必ず質問する
- 企業研究…企業のWebサイトなどで理念や事業内容を確認するだけでなく、社員のインタビュー、業界研究、企業の口コミサイトなどもチェックする
- 履歴書準備…簡潔でありながら、転職への熱意が伝わる内容にする。第三者に添削してもらう
- 面接練習…立ち振る舞いから受け答えまで徹底して練習する。第三者に見てもらう
希望する企業への内定獲得率を上げるためにも、上記を丁寧に行いましょう。
(4)転職が決まったら円満退社をする
転職を決意したら、今の会社とトラブルにならないよう円満退社を目指しましょう。
円満退社をするうえで気を付けたいことは、退職の意思を伝えるタイミングです。
民法では、退職の2週間前に退職を申し出れば良いことになっていますが、穏便に退職するのであれば、会社の就業規則に従う方が良いでしょう。
また、できるだけ繁忙期は避ける、他責にせずに退職理由を伝える、といった工夫も円満退社につながります。
加えて、後任がスムーズに業務に取り組めるよう引き継ぎをきちんと行い、退職日まで誠意を持って働く姿勢を持つことも大切です。
(5)転職エージェントに相談をする
転職活動を成功させるための近道は、転職エージェントの力を借りることです。
転職エージェントとは、採用活動をする企業と求職活動をする人をつなげるサポートを行う民間企業を指します。
転職エージェントをおすすめする理由としては、ハローワークや転職サイトよりも転職者一人ひとりに寄り添った転職支援を受けられることです。
キャリアアドバイザーが転職者の希望条件やスキルだけでなく、その人が持つ強みや魅力を見極めて求人の紹介をするので、入社後のミスマッチが少ない点が特長といえます。
20代の転職におすすめのエージェントは、キャリアスタートです。
キャリアスタートは、数多くの20代の転職支援を行っており、若手や早期離職者の転職ノウハウが蓄積されています。
そのため、「2年で正社員を辞めた理由を企業にどう伝えたらいいのかな」「転職したいけど、自分に合う仕事がわからない」といった相談にも親身にアドバイスしています。
また、高待遇の求人や未経験者採用の求人を多く保有しているため、現職よりも収入を上げたい、またはキャリアチェンジをしたい人は希望に沿った求人を紹介してもらえる点も魅力の一つです。
後悔しない転職をかなえたい人は、キャリアスタートに相談しましょう!
以下の記事では、20代の転職希望者が知っておきたい情報をまとめていますので、こちらもぜひ参考にしてください。
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まとめ
この記事では、入社2年目での離職者の実態と短期で転職するメリット・デメリット、転職の判断軸といった正社員2年で転職をする人が知っておきたいポイントを紹介しました。
正社員を2年で退職するのは、「早すぎるかも…」と不安を感じるでしょう。
しかし、本当にやりたいことがわかった人やブラック企業に勤めている人は、20代の貴重な時間を無駄にしないためにも転職に踏み切ることをおすすめします。
ただし、企業によっては早期離職者に対して「採用してもすぐ辞めてしまうのでは?」「忍耐力がない人かも」など懸念される可能性が考えられます。
そのため、企業研究はもちろんのこと、退職理由の伝え方やキャリアプランをしっかりと考えておく必要があります。
今度こそ長く正社員として働ける会社を目指したい人は、転職エージェントの力を借りましょう。