履歴書の職歴なしの書き方|新卒・既卒・アルバイト別の見本と例文

「職歴なしの場合、履歴書の職歴欄には何を書けばいい?」
「働いた経験がなく、履歴書を埋められない」

職歴がないと履歴書の職歴欄に書くことが見つからず、採用担当者にどう見られるのか心配になりますよね。新卒で就職活動をしている人、学校を出てからアルバイトだけで働いてきた人、しばらく働いていなかった人など、職歴がない理由は人それぞれです。

結論

職歴がない場合は、職歴欄を空欄にせず「なし」と書き、最後に「以上」で締めくくれば、履歴書として必要な形は整います。そのうえで、アルバイトなど応募先に伝えたい経験は、一般的には新卒か卒業後の応募かによって書く欄を選んで記入し(応募先の指定があればそれに従います)、志望動機・自己PR・資格欄で働く意欲と人柄を伝えましょう。

この記事では、履歴書の「職歴」に何を書くのか、新卒・既卒・アルバイト経験ありなど状況別の職歴欄の記入見本、志望動機と自己PRの例文、避けたいNG例を順に紹介します。働いていない期間が長い人の就職の進め方は、ニートからの就職についてまとめたページもあわせて参考にしてください。

牛田

職歴がなくても、書き方の決まりを押さえれば履歴書はきちんと仕上がりますよ。自分が新卒として応募するのか、卒業後の応募なのかを思い浮かべながら読んでみてくださいね。

履歴書の「職歴」には何を書く?職歴なしの考え方

この章のポイント
  • 新卒の学生は、正社員などとして働いた経歴がなければ職歴欄に「なし」と書くのが基本
  • 卒業後に応募する人は、アルバイト・派遣・契約社員の経験も職歴欄に書ける
  • 職歴がないときは「なし」の次の行の右端に「以上」と書き、空欄のまま出さない
履歴書の用紙とボールペン

履歴書の職歴欄は、これまでどこで、どのような立場で働いてきたかを伝える欄です。職歴がないと空欄が多くなり「うまく書けない」と感じるものですが、書き方の決まりを押さえれば、職歴がなくても形の整った履歴書は作れます。

何を職歴として書くかは、新卒として応募するのか、学校を卒業してから応募するのかで変わります。まずは自分がどちらに当てはまるかを確かめてから、職歴欄の書き方を決めましょう。

新卒・在学中の人は職歴欄に「なし」と書く

学生として新卒の就職活動をしている人は、正社員などとして働いた経歴がなければ、一般的には職歴欄に「なし」と書きます。在学中のアルバイトやインターンシップは多くの場合職歴欄には入れず、アルバイトで身につけたことや工夫したことは、自己PRや志望動機の欄で伝えましょう。

アルバイトの経験を職歴欄に書けないからといって、アピールの材料がなくなるわけではありません。接客で心がけたこと、任された役割、続けてきた期間などは、自己PR欄で具体的に書くほうが人柄が伝わります。応募先から別の指示がある場合は、その指示に従ってください。

既卒・フリーターは働いた経験を書けるか確かめる

学校を卒業してから応募する人は、正社員としての経験がなくても、アルバイト・派遣社員・契約社員として働いた経験を職歴欄に書くのが一般的です。正社員だったかどうかだけでなく、どのような仕事をしてきたのかが伝わるように書きましょう。

応募する仕事と同じ業界で働いていた、アルバイトでもリーダーとして責任のある仕事を任されていたなど、応募先へのアピールになる経験は職歴として書きましょう。卒業してから一度も働いていない場合は、新卒と同じく「なし」と書きます。卒業後に新卒採用の枠で応募する場合は、応募先の募集要項で応募書類の指定を確かめておきましょう。フリーターの人の書き方はフリーターの履歴書の書き方、既卒の人の書き方は既卒の履歴書の書き方でも詳しく解説しています。

学歴・職歴欄の基本の書き方

厚生労働省が示している履歴書の様式例では、学歴と職歴を「学歴・職歴(各別にまとめて書く)」という1つの欄に書く形になっています。この欄の一般的な書き方としては、1行目の中央に「学歴」と書いて学歴を並べ、1行空けて中央に「職歴」と書き、その下に職歴を書いていきます。

職歴がない場合は、一般的に「職歴」の次の行に「なし」と書き、その次の行の右端に「以上」と書いて締めくくります。何も書かずに空欄のまま出すと、記入漏れや書類の不備と受け取られるおそれがあります。「なし」「以上」まで書いておけば、職歴がないことを正しく伝えたうえで、書類として整った形になります。

年月学歴・職歴
職歴
なし
以上
牛田

「なし」と「以上」まで書けば、職歴欄の形は整います。空欄のまま出すことだけは避けてくださいね。

状況別|職歴なしの職歴欄の記入見本

この章のポイント
  • 働いた経験がなければ、「職歴」の見出しの下に「なし」と書く
  • 卒業後のアルバイト・派遣・契約社員の経験は、雇用形態を添えて書く
  • 短い期間で辞めた職歴も省かず、空白期間の事情は志望動機欄や本人希望記入欄に一言添える
ペンを持って書類に文字を書いている手元

職歴がない人でも、これまでの経験をどう整理して書くかによって、履歴書から伝わる印象は変わります。ここでは、職歴欄の書き方を状況別に見本つきで紹介します。

見本の年や会社名は一例です。自分の経歴に合わせて、入学・卒業・入社・退職の年月を正確に書き入れてください。

学校卒業後に働いた経験がない場合

新卒の人や、学校を卒業してから正社員・アルバイトとして働いたことがない人は、一般的には学歴を書いたあとに「職歴」と見出しを立て、「なし」と明記します。職歴欄の長さで勝負できないぶん、志望動機や自己PR、資格の欄で働く意欲を伝えることに力を注ぎましょう。

年月学歴・職歴
学歴
20194東京都立 〇〇高等学校 入学
20223東京都立 〇〇高等学校 卒業
 
職歴
なし
以上

卒業してから働いていない期間が長い場合は、その期間に何をしていたか、今は働ける状況になっていることを志望動機や本人希望記入欄で一言添えると、採用担当者が事情を理解しやすくなります。働いていない期間の書き方と伝え方は、次の記事で例文つきで解説しています。

ニートの履歴書の書き方|空白期間・職歴なしの例文つき

アルバイト経験がある場合

学校を卒業してからアルバイトで働いてきた人は、その経験を社会経験として職歴欄に書くのが一般的です。会社名のあとに「(アルバイト)」と雇用形態を添え、次の行に担当した仕事を短く書きます。

ポイントは、業務内容だけでなく、あなたの成長が見えるように記載することです。下の例のように、リーダーを任された、教育を担当したといった変化があれば、時期とあわせて書いておくと、仕事への取り組み方が伝わります。

年月学歴・職歴
20233株式会社〇〇 入社(アルバイト)
接客業務を担当し、顧客対応・レジ管理を経験
20239バイトリーダーへ昇進。シフト管理、アルバイトの教育を担当
20241一身上の都合により退職
正社員を目指して就職活動を開始
以上

アルバイト先が多い場合は、応募する仕事に関係が深いものや、長く続けたものを中心に書きます。どれを書くか迷ったときは、フリーターの履歴書の書き方の職歴欄の記入例も参考にしてください。

派遣社員・契約社員の経験がある場合

派遣社員として働いた経験は、一般的には雇用契約を結んだ派遣元の会社名を書き、次の行に派遣先の会社名と担当した仕事を書くと、働き方が正しく伝わります。契約社員の場合は、会社名のあとに「(契約社員)」と添えて入社と退職を書きましょう。

派遣や契約での勤務は、正社員でなくても組織の一員として働いた経験です。同じ派遣元から複数の派遣先で働いた場合は、派遣先ごとに行を分けて書くと、どのような仕事を経験してきたかが読み取りやすくなります。契約期間が終わって辞めたときは「契約期間満了により退職」、派遣の場合は「派遣期間満了により退職」と書くのが一般的です。

年月学歴・職歴
20234株式会社〇〇スタッフに派遣社員として登録
株式会社△△に派遣(データ入力・書類のファイリングを担当)
20243派遣期間満了により退職
以上

短い期間で辞めた職歴がある場合

正社員として入社したものの短い期間で辞めた経験がある場合も、一般的には職歴欄に省かずに書きます。短いから書かなくてよいと考えて省くと、面接で経歴を聞かれたときに話が食い違い、事実と異なる経歴を書いたと受け取られるおそれがあります。

退職の理由は「一身上の都合により退職」と書けば足ります。辞めた事情を職歴欄に細かく書く必要はなく、面接で聞かれたときに、その経験から何を考え、次はどう働きたいのかを話せるように準備しておきましょう。短い期間で辞めたあと働いていない期間がある場合の書き方は、ニートの履歴書の書き方で記入例を紹介しています。

空白期間がある場合

職歴と職歴のあいだや、退職してから今までに働いていない期間がある場合は、職歴欄には事実どおりの入社・退職の年月だけを書くのが一般的です。その期間に何をしていたのかは、志望動機欄や本人希望記入欄に一言添えておくと、事情が伝わりやすくなります。

資格の勉強をしていた、家族の介護をしていたなど理由がはっきりしているときは、短く事実を書き、今は働ける状況にあることを伝えましょう。空白期間の伝え方は、既卒の空白期間の伝え方で期間・理由別の例を紹介しています。

本人希望記入欄に添える例

前職を退職後、〇〇資格の取得に向けて通信教育を受講していました。現在はフルタイムで勤務できる状況です。貴社の規定に従います。

牛田

アルバイトも派遣も短い職歴も、事実どおりに書くのが基本です。次は、職歴が少なくても印象を上げる書き方を見ていきましょう。

職歴なしでも印象を上げる履歴書の書き方6つ

この章のポイント
  • 志望動機はこれからの成長を、自己PRは具体的なエピソードを軸に書く
  • 資格・スキル欄を充実させ、郵送するときは添え状をつける
  • 職務経歴書を出すときはアルバイト経験を詳しく書き、完成した書類は第三者に見てもらう
履歴書の「志望の動機、特技、好きな学科など」の欄とボールペン

職歴が書けないと不利だと感じるかもしれませんが、企業が若手の採用で何を重視しているかを知ると、履歴書で力を入れるべきところが見えてきます。厚生労働省の「令和5年若年者雇用実態調査」で、若年正社員の採用選考をした事業所が重視した点(複数回答)を見ると、新規学卒者・中途採用者とも「職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神」が最も高く、新規学卒者で79.3%、中途採用者で72.7%でした。

採用選考で重視した点新規学卒者中途採用者
職業意識・勤労意欲・チャレンジ精神79.3%72.7%
コミュニケーション能力74.8%66.9%
マナー・社会常識58.6%58.1%
業務に役立つ職業経験・訓練経験14.7%42.3%
学歴・経歴22.4%23.1%
該当する若年正社員の採用選考をした事業所に占める割合(複数回答・抜粋)。出典:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査」表4。若年正社員は満15〜34歳、新規学卒者は学校卒業後3年以内で新規学卒者採用枠で採用された人、中途採用者はそれ以外の人(いずれも在学中を除く)。用語の定義の出典:厚生労働省「令和5年若年者雇用実態調査の概況」調査の概要

同じ「令和5年若年者雇用実態調査」では、「業務に役立つ職業経験・訓練経験」を重視した事業所は中途採用者で42.3%と、新規学卒者の14.7%より高くなっています。ただし中途採用者でも、働く意欲やコミュニケーション能力、マナー・社会常識を重視した事業所のほうが多くなっています。職歴が少なくても、履歴書の各欄で働く意欲と人柄を具体的に伝えることが大切です。

ここでは、職歴がなくても信頼される履歴書をつくるための6つのポイントを紹介します。

  • 志望動機はこれからの成長を軸にする
  • 自己PRはエピソードを交えて具体的に書く
  • 資格・スキル欄はできる限り充実させる
  • 郵送するときは添え状をつける
  • 職務経歴書にアルバイト経験を詳しく書く
  • 作成した履歴書は第三者にチェックしてもらう

(1)志望動機はこれからの成長を軸にする

志望動機では職歴がないことへの言い訳を書かずに、正社員になってどんな自分になりたいか、会社でどんな人材として活躍したいかを書きましょう。

志望動機では、なぜこの仕事を選んだのか、どんな姿勢で取り組むのかを伝えることが大切です。これまでの経験から感じたことと、応募先の考え方や仕事内容を結びつけると、入社後に活躍する姿を想像してもらいやすくなります。アルバイト経験がある場合とない場合に分けて、例文を紹介します。

アルバイト経験がある場合

これまで飲食店でのアルバイトを通じて、人と関わる仕事のやりがいを強く感じてきました。お客様の立場に立って行動することを意識し、相手の表情や声のトーンから求めていることをくみ取るよう努めてきました。

その結果、「あなたに接客してもらえて良かった」と言っていただける機会も増え、人の喜びに貢献できる仕事を続けたいと思うようになりました。なかでも、貴社の掲げる「お客様一人ひとりに寄り添うサービス」という考え方に共感し、自分の経験を活かせると感じています。

これまで培った気配りや責任感を生かしながら、正社員としてお客様の満足につながる行動を積み重ねていきたいです。

アルバイト経験がない場合

これまで正社員やアルバイトとして働いた経験はありませんが、社会に出て一から学びたいという気持ちは強く持っています。

学生時代は部活動で後輩の指導を担当し、チームで成果を出すことの喜びを経験しました。その経験から、仕事でも仲間と協力しながら一つの目標に向かう働き方をしたいと考えるようになりました。

貴社の「チームで成果を上げる」という考え方に共感し、働く中で責任感とコミュニケーション力を高めたいと思っています。入社後は、初めての環境でも一つひとつの業務を丁寧に覚え、周囲から信頼される社員を目指して努力を続けていきます。

(2)自己PRはエピソードを交えて具体的に書く

自己PRでは「自分は真面目」「コツコツ頑張れる」といった性格だけで終わらせず、実際にどんな場面でそれを発揮したのかを具体的に書くことが大切です。

強みを言葉で伝えるだけでは、読み手はそれが本当かどうかを判断できません。その強みを発揮した場面、自分なりに工夫したこと、その結果どうなったかまで書くと、エピソードが強みの裏付けになり、説得力が増します。仕事の経験がなくても、アルバイトや学校生活、部活動の経験から題材を選べます。

アルバイト経験がある場合

私は、目の前の仕事を最後までやりきる粘り強さに自信があります。

飲食店でのアルバイトでは、忙しい時間帯でも慌てずに一つひとつの注文を丁寧にこなすことを意識してきました。ミスを減らすために自分なりのチェックリストを作成したところ、担当シフトの時間帯でのオーダーミスがほとんどなくなり、店長からも「安心して任せられる」と評価をいただきました。

この経験から、どんな仕事でも小さな工夫と継続が成果につながることを学びました。今後は正社員として、チームの一員として周囲を支えながら、確実に信頼される働き方を実践していきたいと考えています。

アルバイト経験がない場合

私は、自分で決めたことを最後まで続ける責任感を持っています。

私は学生時代、部活動で部長を務めた経験があり、チーム全体が目標に向かって動けるように計画を立てて、練習計画やメンバーのモチベーション管理に取り組みました。時には自身のモチベーションが下がってしまったこともありますが、部長としての責任を思い出して自分を奮い立たせ、メンバーを鼓舞して大会へ出場できました。

惜しくも結果は準優勝に終わりましたが、この経験は私が改めて責任を持って行動する大切さを実感するきっかけになりました。この経験を仕事でも生かして、与えられた役割を最後まで果たせるよう努力していきたいです。

(3)資格・スキル欄はできる限り充実させる

職歴がない人にとって、資格やスキルは就職のために努力をしてきた証になり、採用側が求めるスキルを持っているかを判断する材料にもなります。業務に関連する資格やスキルは、できるだけ履歴書に書きましょう。

取得に向けて勉強中の資格も、受験予定の時期とあわせて書けば、前向きに準備していることが伝わります。免許や資格は「免許・資格」欄に正式名称で書き、パソコンの操作や接客などのスキルは「特技」やアピールポイントを書く欄にまとめます。書き漏らしがないように、事前にスキルの棚卸しをしてから履歴書を作りましょう。

年月免許・資格
20235普通自動車第一種運転免許(AT限定)取得
MOS(Word/Excel)取得に向けて学習中(〇年〇月受験予定)
以上
特技・アピールポイント
Excelでの表計算や関数操作(SUM・IF・VLOOKUPなど)
丁寧な接客対応と顧客とのコミュニケーション
正確で速いタイピング

(4)郵送するときは添え状をつける

履歴書を郵送するときは、添え状(送付状)を同封しましょう。添え状は、採用担当者に「誰が・何の書類を送ったのか」を伝えるための案内文です。同封した書類の一覧があれば、受け取った側は書類がそろっているかをすぐに確かめられます。

本来は事務的な書類ですが、文面の中に「入社意欲」を簡潔に添えることで、熱意を自然に伝えることもできます。職歴で伝えられることが少ないぶん、こうした基本のマナーを丁寧に守ることも、仕事への向き合い方を示す材料になります。下の見本を参考に、日付・宛名・同封書類を正しく書きましょう。

履歴書と職務経歴書を同封するときの添え状(応募書類送付の件)の見本

(5)職務経歴書にアルバイト経験を詳しく書く

アルバイト経験がある人は、職務経歴書を提出する場面でその経験をしっかり書きましょう。職務経歴書は「これまでどんな環境で、どんな姿勢で働いてきたか」を伝える書類で、履歴書の職歴欄では書ききれない仕事の中身を説明できます。

正社員としての経験がなくても、業務内容・成果・工夫した点を具体的に整理すれば、仕事への取り組み方を伝えられます。下の見本は一例です。職務経歴書の詳しい書き方は、フリーターの職務経歴書の書き方や既卒の職務経歴書の書き方で例文つきで紹介しています。

職務経歴書

氏名:山田 花子

【職務概要】
飲食店でのアルバイトを通じ、接客・販売業務を経験。
お客様対応を通じてコミュニケーション力を磨き、チームでの協調や改善提案にも積極的に取り組みました。

【職務経歴】
株式会社□□(アルバイト) 勤務期間:2022年4月〜2024年1月
職種:ホールスタッフ

【業務内容】
・接客対応、レジ業務、在庫管理
・ピークタイムの対応効率を上げるため、業務分担表を作成
・新人スタッフの教育サポートを担当
・笑顔と丁寧な対応を評価され、店内の顧客アンケートで名前を挙げていただく

【自己評価】
与えられた業務に責任を持ち、チームの一員として協力しながら成果を上げる姿勢を心がけてきました。
今後は正社員として、これまでの経験を基礎にさらなるスキルアップを目指します。

(6)作成した履歴書は第三者にチェックしてもらう

履歴書や職務経歴書は、誤字脱字や伝わりにくい表現があるだけで印象を下げてしまうことがあります。自分で書いた文章のミスは自分では気づきにくいため、完成したら第三者に読んでもらうのがおすすめです。

家族や友人に見てもらうだけでも、読みにくいところや誤字は見つかります。応募書類の書き方まで相談したい場合は、正社員を目指すおおむね35歳未満の人を対象としたわかものハローワークで、履歴書・職務経歴書などの応募書類の作成支援を無料で受けられます。

牛田

自己PRは、強みを発揮した場面まで書くと説得力が増しますよ。書き終えたら、家族や友人に読んでもらうのも忘れずに。

職歴なしの人が履歴書でやりがちなNGな書き方

この章のポイント
  • 職歴欄を空欄にせず、事実と違う職歴も書かない
  • 写真は提出の直前に撮ったものを使い、日付は提出する日に合わせる
  • 職歴がない理由は一文程度にとどめ、これからの意欲を中心に書く
スーツ姿の人が胸の前で両腕を交差させてバツ印を作っている様子

履歴書では、内容と同じくらい、丁寧に書かれているか、基本の書き方が守られているかも見られることがあります。職歴がない人は、書き方の決まりを知らないまま提出して、思わぬところで評価を下げないように注意しましょう。

ここでは、書類選考でマイナスの印象につながるおそれがある書き方と、直し方を紹介します。

  • 職歴欄を空欄にしてしまう
  • 経歴を盛る・事実と違う職歴を書く
  • 写真が古い・日付が更新されていない
  • 空欄が多い・誤字脱字が多い
  • 自己PRや志望動機に職歴がない理由を長々書く

(1)職歴欄を空欄にしてしまう

職歴がないからといって、職歴欄を空欄のままにしてはいけません。何も書かないと記入漏れや書類の不備と受け取られ、「不注意な人」「履歴書を丁寧に作っていない」と思われるおそれがあります。

職歴がまったくない場合は、「職歴」の見出しの下に「なし」と明記し、最後に「以上」と書いて締めくくりましょう。空欄のまま提出しないよう、出す前にもう一度確かめてください。

(2)経歴を盛る・事実と違う職歴を書く

職歴欄を埋めたいからといって、働いていない期間をアルバイトや正社員として働いていたように書いたり、勤めた期間を長く書いたりするのはやめましょう。面接で詳しく聞かれたときに話がかみ合わなくなるうえ、入社後に食い違いが分かれば、職場での信頼を損なうおそれがあります。

事実はそのまま書き、伝え方を工夫するという考え方で履歴書を作りましょう。職歴が少なくても、志望動機や自己PR、資格の欄で伝えられることはたくさんあります。

(3)写真が古い・日付が更新されていない

履歴書の写真は、提出の直前に撮影した、今の自分の姿が分かるものを使いましょう。何年も前の写真を使うと、面接で会ったときの印象と違ってしまううえ、就職活動に本気で取り組んでいないと受け取られかねません。

履歴書の右上に書く日付も、提出する日(郵送なら投函する日)に合わせます。以前に作った履歴書の日付が古いままだと、使い回していると思われるおそれがあります。前もって数枚作っておく場合は日付を空けておき、提出する直前に書き入れましょう。

(4)空欄が多い・誤字脱字が多い

履歴書に空欄が多いと、「意欲が感じられない」「準備が足りない」と受け取られるおそれがあります。特に志望動機や自己PRが短すぎると、あなたの魅力が伝わらないまま書類選考を迎えることになります。

また、誤字脱字はそれだけで印象を下げる要因になります。記入後は必ず見直しを行い、時間があるなら一晩おいて再確認するくらいの丁寧さを意識しましょう。履歴書に空欄を作らないほうがよい理由と、そのほかの欄の埋め方は次の記事を参考にしてください。

履歴書に空欄を作るのはNG!志望動機や自由記入欄の正しい書き方

(5)自己PRや志望動機に職歴がない理由を長々書く

これまで就職しなかった理由を詳しく説明しすぎるのは逆効果です。履歴書で伝えたいのはこれからどう働きたいかであり、過去の事情の説明ばかりが長いと、言い訳が多い人という印象を与えかねません。

過去の事情は一文程度にとどめ、今後の意欲や成長の方向性を中心に書きましょう。たとえば「これまで就職の機会がありませんでしたが、その期間に資格を取得し、そのスキルを活かせるよう就職活動を開始しました」のように、簡潔にまとめるのがおすすめです。

牛田

空欄、古い写真や日付、長すぎる言い訳がないか、提出する前にもう一度見直してみてくださいね。

職歴なしの履歴書に関するよくある質問

職歴がないとき、職歴欄は空欄のままでもいいですか?

空欄のままにせず、一般的な書き方として「職歴」の見出しの下に「なし」と書き、次の行の右端に「以上」と書きましょう。空欄だと記入漏れと区別がつかないため、職歴がないことをはっきり書いておくほうが、書類として整った印象になります。

アルバイトの経験は職歴欄と自己PR欄のどちらに書けばいいですか?

新卒として応募する学生は、多くの場合アルバイトは職歴欄に書かず「なし」とし、経験の中身は自己PRや志望動機で伝えます。学校を卒業してから応募する人は、応募先へのアピールになるアルバイト経験を、会社名と「(アルバイト)」の表記つきで職歴欄に書くのが一般的です。応募先に指定があれば、それに従いましょう。

すぐに辞めた仕事は職歴欄から省いてもいいですか?

正社員や契約社員として雇われていた仕事は、一般的には期間が短くても省かずに書きます。省いた経歴が面接や入社後の手続きで分かると、事実と異なる履歴書を出したと受け取られるおそれがあります。辞めた理由は「一身上の都合により退職」と書き、面接で聞かれたときの説明を準備しておきます。

職歴がなくても職務経歴書は必要ですか?

応募先から提出を求められた場合は用意します。アルバイトや派遣などで働いた経験があれば、担当した業務や工夫したことを職務経歴書にまとめると、履歴書の職歴欄では伝えきれない働きぶりを説明できます。書き方は既卒の職務経歴書の書き方で、職歴なし・アルバイトのみの例文とあわせて紹介しています。

職歴がないことは面接で聞かれますか?

働いていない期間がある場合は、その間のことや、なぜ今就職しようと思ったのかを聞かれることを想定しておきましょう。履歴書に書いた内容と面接で話す内容がそろっていれば、落ち着いて答えられます。答え方の例はニートの面接対策で、空白期間の状況別に紹介しています。

履歴書はどの様式を使えばいいですか?

応募先から指定があれば、その様式を使います。指定がなければ、厚生労働省が公正な採用選考のために示している履歴書の様式例を参考にできます。この様式例には、学歴・職歴欄のほか、免許・資格欄、志望の動機や特技・アピールポイントを書く欄、本人希望記入欄があり、性別欄は記載が任意になっています。

牛田

様式に迷ったら、まず応募先の指定を確かめてみてください。指定があれば、その様式を使いましょう。

まとめ

職歴がない場合の履歴書は、職歴欄に「なし」と書いて「以上」で締めくくるなど、基本の書き方に沿って作れば形は整います。アルバイトや派遣などの経験は、新卒か卒業後の応募かによって、職歴欄に書くか自己PRで伝えるかを選びましょう。

厚生労働省の「令和5年若年者雇用実態調査」では、若年正社員の採用選考で働く意欲やコミュニケーション能力、マナー・社会常識を重視した事業所が多く見られました。職歴が少ない人ほど、志望動機・自己PR・資格の欄で、これからどう働きたいかを具体的に伝えることが大切です。働いていない期間が長い人は、ニートからの就職の進め方もあわせて確認してください。

応募先選びや面接に不安があるときは、相談しながら進める方法もあります。キャリアスタートは、第二新卒・既卒・フリーターなど20代を中心とした若手の就職を、キャリアアドバイザーへの相談、求人の紹介、応募先に合わせた面接対策を通して支援しています。サービスの内容は第二新卒・既卒向けサービスのページで確認できます。

牛田

志望動機と自己PRには、これからどう働きたいかを自分の言葉で書いてみてくださいね。

ABOUT US
牛田 晴宣キャリアスタート株式会社 執行役員
東洋大学卒業後、携帯販売職や起業経験を経て、キャリアスタート株式会社に入社。キャリアカウンセラーとして若年層の就職・転職支援に従事し、2021年7月より大阪支店長を務める。「若者の輝く社会を作る」をビジョンに掲げ、関西エリアで求職者のキャリア相談に対応。自身の独立・再就職の経験を活かし、実践的なキャリアアドバイスを提供している。
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