
「不動産業界はやめとけ」って聞くと不安になりますよね。でも実態はイメージと違う部分も多いので、一緒にデータで確認していきましょう。
この記事では、不動産業界の就職が「やめとけ」と言われる理由を客観データで検証しつつ、メリットや向いてる人の特徴、後悔しない職種・企業の選び方を解説します。
不動産業界の就職は「やめとけ」と言われる4つの理由
- 歩合給・ノルマのプレッシャーが「やめとけ」の代表的な理由
- 顧客都合に合わせるため休日出勤や不規則な勤務になりやすい
- クレーム対応の負担や「離職率が高い」というイメージも一因
ここでは、不動産業界の就職に対して「やめとけ」というネガティブな評判が広まっている具体的な理由を、4つの観点から整理します。
ノルマ・歩合給によるプレッシャー
不動産営業の多くは基本給に歩合給が上乗せされる給与体系を採用しています。成果が出れば収入が増える一方で、契約が取れない月は収入が伸び悩みます。
会社によっては月間の契約件数目標が設定され、達成できないと上司からの詰めが厳しくなるケースもあります。これが「やめとけ」と言われる最大の理由の一つです。
休日出勤・不規則な勤務時間になりやすい
住宅・土地を探す顧客は、平日休みの人よりも土日祝日に内見や商談を希望する人が多い傾向にあります。そのため不動産会社の多くは、休日を平日にずらして営業しています。
友人や家族と休みが合わせにくい点は、プライベートを重視したい人にとって不満につながりやすいポイントです。
クレーム対応・顧客対応の負担
住宅・土地は人生でも高額な買い物のひとつです。契約後のトラブルや近隣とのクレームなど、金額が大きい分だけ顧客対応の重みも増します。
契約前の丁寧な説明が不足していると、入居後・購入後のクレームにつながりやすく、担当者の精神的な負担が大きくなる場合があります。
「離職率が高い」というイメージへの不安
「歩合制で厳しそう」「体育会系の社風が多そう」といったイメージから、不動産業界は離職率が高い業界だと思われがちです。
ただし、このイメージが実際の統計データと一致しているかどうかは、次の章で客観的な数字を使って確認していきます。
不動産の就職が「やめとけ」と言われる実態をデータで検証
- 不動産業,物品賃貸業の平均給与は495.5万円で全業種平均とほぼ同水準
- 住宅・不動産営業の平均年収は660.7万円と業界平均より高め
- 不動産業の離職率13.5%は全産業平均14.2%を下回る
ここでは、イメージだけで語られがちな不動産業界について、国税庁・厚生労働省の公的データを使って実態を確認していきます。
不動産業界の平均給与(国税庁データ)
国税庁「令和6年分 民間給与実態統計調査」によると、不動産業,物品賃貸業の平均給与は495.5万円でした。
同調査の全業種平均は477.5万円のため、不動産業界の給与水準は平均並みか、やや高い程度にとどまっており、「稼げるか稼げないか」は個々の会社・営業成績による差が大きいと考えられます。

住宅・不動産営業の平均年収(jobtagデータ)
厚生労働省の職業情報提供サイトjobtag:住宅・不動産営業によれば、平均年収は660.7万円(令和7年賃金構造基本統計調査)です。
就業者数は全国で138,640人、平均年齢は42.4歳と幅広い年代が活躍しています。歩合給が含まれるため、成果を出せば業界平均以上の年収を狙いやすい職種だと言えます。
不動産業界の実際の離職率
厚生労働省「令和6年 雇用動向調査結果の概況」によると、不動産業,物品賃貸業の離職率は13.5%でした。
全産業計の離職率は14.2%のため、不動産業界の離職率はむしろ全産業平均をやや下回っています。宿泊業,飲食サービス業(25.1%)のような入れ替わりの激しい業界と比べると、「不動産=すぐ辞める業界」というイメージは実態と乖離があることが分かります。

知っておくとお得!
離職率が平均並みでも、会社によって離職率の差は大きいのが実態です。求人票や面接で離職率・平均勤続年数を確認する重要性は、後述の「会社選びのコツ」で解説します。
不動産業界への就職を「やめとけ」で終わらせない3つのメリット
- 学歴・経歴不問で未経験からでも挑戦しやすい
- 歩合給のため頑張りが収入に反映されやすい
- 宅地建物取引士など一生モノの専門資格が身につく
ネガティブな面ばかりが注目されがちですが、不動産業界には他の業界にはない魅力もあります。ここでは代表的な3つのメリットを紹介します。
未経験・学歴不問で挑戦しやすい
jobtagのデータによれば、住宅・不動産営業として働く人の学歴は高卒10.5%、専門学校卒10.5%など多様で、入職にあたって特別な学歴や資格は必要とされていません。
人物重視で採用する会社も多く、フリーターや第二新卒からのチャレンジがしやすい業界のひとつです。未経験からの就職に不安がある人は、若手就職支援に強いキャリアスタートまでご相談ください。
歩合給で頑張りが年収に反映されやすい
歩合給は「きつい」と言われる理由である一方、成果を出した分だけ収入が伸びるという側面もあります。若いうちから同世代より高い年収を得ている営業担当者も少なくありません。
年功序列よりも成果を評価してほしい人にとっては、モチベーションを保ちやすい環境だと言えるでしょう。
宅地建物取引士など専門資格が身につく
不動産業界で働きながら「宅地建物取引士」の資格取得を目指せば、転職市場でも評価されやすい国家資格が手に入ります。
宅建業者は従業員5名につき1名以上の専任宅建士を置く必要があるため、資格保有者は社内でも重宝されやすい立場になります。
不動産の就職で「やめとけ」と感じやすい人・向いてる人の違い
- 人と話すことが好きで数字目標にやりがいを感じる人は向いている
- プライベート重視・安定志向が強い人は「やめとけ」と感じやすい
- 向き不向きは性格だけでなく職種選びでも変えられる
同じ不動産業界でも「向いていた」と感じる人と「やめとけばよかった」と感じる人に分かれます。ここでは両者の特徴を比較します。
- 人と話す・提案することが好きな人
- 数字目標を追うことにやりがいを感じる人
- 専門知識をコツコツ学ぶ意欲がある人
- 土日の勤務にそれほど抵抗がない人
- 決まった休日・定時退社を最優先したい人
- 収入の変動を避け固定給を重視したい人
- クレーム対応など人間関係のストレスが苦手な人
- ノルマ・目標を追うプレッシャーが苦手な人
「やめとけと感じやすい人」に当てはまる項目が多くても、後述する管理・開発などの職種であれば負担が軽減できる場合があります。フリーターの就職活動全般について知りたい人向けの記事もあわせて参考にしてください。
「不動産 就職 やめとけ」を後悔に変えない職種選び|賃貸仲介・売買・管理・開発
- 不動産業界と一口に言っても職種で働き方は大きく異なる
- 営業系(賃貸・売買仲介)は歩合給、管理・開発は固定給中心
- 「やめとけ」と言われる要素を避けたいなら職種選びが鍵になる
「不動産業界はやめとけ」というイメージの多くは、実は仲介営業職に対するものです。職種によって働き方はまったく異なります。
約660.7万円(jobtag:住宅・不動産営業(令和7年賃金構造基本統計調査))※賃貸仲介・売買仲介を含む営業職全体の目安
住宅・土地の購入や売却・賃貸を考えている顧客に接し、様々な要望に応えながら取引をまとめていく仕事です。歩合給の比重が大きく、成果次第で年収に差が出ます。
- 来店・反響からの新規顧客獲得
- 物件案内・条件交渉・契約手続き
- ローン・税金などの資金計画の説明
- 成果に応じた高収入を狙いたい人
- 顧客の人生の節目に寄り添いたい人
- 粘り強く提案・交渉ができる人
賃貸仲介と売買仲介の違い
賃貸仲介は、部屋探しの顧客と貸主をマッチングする仕事です。契約単価は数万円〜数十万円と小さめですが、契約までのスピードが速く件数をこなしやすいのが特徴です。
売買仲介は住宅・土地そのものの売買を扱うため、契約単価は数百万円〜数千万円と大きく、歩合給の金額も大きくなりますが、成約までに数ヶ月かかることも珍しくありません。
管理・開発職の仕事内容
賃貸管理は、入居者からの問い合わせ対応や建物の維持管理を行う仕事です。営業ノルマがない、または比重が小さい会社が多く、固定給中心の給与体系になりやすい傾向があります。
開発職はマンションや宅地の企画・仕入れを担当する仕事で、営業とは異なる専門性(用地取得や事業採算の検討など)が求められます。未経験からの入職難易度は営業職より高めです。
施工管理など建設・不動産に関わる別業種の「やめとけ」事情が気になる人は、施工管理はやめとけと言われる理由を解説した記事も参考にしてください。
「不動産はやめとけ」で終わらせない、就職で後悔しない会社選びのコツ
- 求人票では固定給の割合・平均残業時間をチェックする
- 面接では離職率・研修制度を具体的に質問する
- 一人で情報収集が難しい場合はエージェントの活用も有効
「不動産業界=やめとけ」を鵜呑みにするのではなく、会社選びの精度を上げることで後悔するリスクを大きく減らせます。
求人票でチェックすべき項目
求人票を見る際は、給与欄の「固定給+歩合給」の内訳や、固定給だけで生活できる水準かどうかを必ず確認しましょう。
- 固定給の金額(歩合ゼロでも生活できる水準か)
- 月平均残業時間・休日出勤の頻度
- 研修制度の有無(未経験者向けのOJT期間)
- 平均勤続年数・離職率の記載有無
面接で確認すべき質問
面接では「入社何年目の社員が多いか」「直近1年で何人辞めたか」など、具体的な数字で答えてもらえるかを確認しましょう。
回答があいまいだったり、質問自体を避けられたりする場合は、離職率の高さを隠している可能性もあるため注意が必要です。
一人で判断が難しいときはエージェントを活用する
求人票や面接だけでは、社内の雰囲気や本当の離職理由までは見えづらいものです。ブラック企業を避けたい人は、企業の内部事情に詳しい若手就職支援に強いキャリアスタートまでご相談ください。
営業職への転職・就職に不安がある人は、営業職への転職でエージェントが必須な理由をまとめた記事も参考になります。
不動産に限らず営業職全般の「つらさ」が気になる人は、営業職はつらい?やりがいと向いている人を解説した記事も参考にしてください。
まだ不動産業界に絞りきれず転職・就職そのものを迷っている人は、転職したほうがいい人の特徴をまとめた記事も参考にしてみてください。
不動産 就職 やめとけに関するよくある質問
ここでは、不動産業界の就職に関してよく寄せられる質問に、Q&A形式でお答えします。
不動産業界は本当にブラックなのですか?
会社によって差が大きく、業界全体が一律にブラックというわけではありません。厚生労働省のデータでは離職率13.5%と全産業平均14.2%を下回っており、求人票・面接での見極めが重要です。
不動産営業がきついと言われる一番の理由は何ですか?
ノルマ・歩合給によるプレッシャーが最も大きな理由です。契約が取れない時期の収入の不安定さや、休日出勤の多さも「きつい」と言われる要因になっています。
未経験・無資格でも不動産業界に就職できますか?
可能です。学歴や資格が問われず、人物重視で採用する会社が多いため、フリーターや第二新卒からの就職・転職事例も数多くあります。研修制度の有無を事前に確認しましょう。
宅地建物取引士の資格がなくても働けますか?
働けます。宅建士は事務所に一定割合を設置すればよい資格のため、入社時点で全員が持っている必要はありません。入社後に取得を目指す人が大半です。
不動産業界に向いている性格の人はどんな人ですか?
人と話すことが好きで、数字目標にやりがいを感じられる人が向いています。反対に、決まった休日や固定給を最優先したい人はミスマッチを感じやすい傾向があります。
不動産業界の離職率は他の業界と比べて高いですか?
厚生労働省の令和6年雇用動向調査では13.5%で、全産業平均14.2%よりやや低い水準です。宿泊業,飲食サービス業(25.1%)などと比べても高い数字ではありません。
まとめ
「不動産業界はやめとけ」と言われる背景には、ノルマ・歩合給・不規則な休日といった実際の負担があります。一方で、離職率は全産業平均を下回り、給与水準も平均並みというデータもあり、イメージだけで判断するのはもったいない業界です。
賃貸仲介・売買仲介・管理・開発など職種による働き方の違いを理解し、求人票や面接で会社選びの精度を上げれば、未経験からでも後悔しない不動産業界への就職は十分に目指せます。

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「やめとけ」と言われる理由の多くはノルマ・歩合・不規則な休日にあり、実際の離職率は全産業平均とほぼ同水準です。職種(賃貸仲介・売買仲介・管理・開発)と会社選びを間違えなければ、未経験からでも挑戦しやすい業界です。