「大卒でフリーターのままでいるのはやばい?勝ち組」
「同級生が職場で評価された話を聞くと、大卒フリーターの自分は肩身が狭い」
大卒でフリーターの方は意外に多いのですが、今のままの生活を続けるのに不安を感じている方も多いでしょう。
この記事では大卒者がフリーターになる理由やフリーターを続けるメリットとデメリットを紹介します。
後半では大卒フリーター向けの就活方法に触れているので、ぜひご一読ください。
1. 大卒者がフリーターになる理由

大学を卒業してから就職をせずフリーターを続けている人には以下のような理由があります。
- 就活に失敗した
- 一度は就職したが退職した
- 就活をせずアルバイトを続けた
- 夢を追っているから
(1)就活に失敗した
就活に失敗してそのまま大学を卒業し、生活のためにアルバイトを続け、そのままフリーターになった方は多いです。

厚生労働省の調査によると、未就職卒業者数は平成23年時点で7.5万人を超えています。
就活に失敗してフリーターになった方はアルバイトのままでも生活ができるため、就活の意欲がわかずフリーターを続けていることが多いでしょう。
(2)一度は就職したが退職した
大学を卒業後就職したものの、退職してフリーターになる方もいます。
「新規学卒就職者の離職状況を公表します|厚生労働省」によると、令和5年には新卒で就職した人の10.9%が1年以内に退職しています。
退職後は転職するつもりだったものの、アルバイト生活の居心地が良くなってしまい、そのままフリーターを続けているような事例です。
(3)就活をせずアルバイトを続けた
大学在籍時に就職活動をせずに、アルバイトを続けてフリーターになる方もいます。
大学時代にやりたいことが見つからなかったり、就職活動への気力がなかったことが原因です。
「いずれ就職しよう」と思っているうちに、フリーター期間が長くなっているようなパターンです。
(4)夢を追っているから
叶えたい夢がある人も、大学卒業後にフリーターになるケースがあります。
就職をすると勤務時間は夢を追う活動にかけられなくなるため、あえて就職せずに時間に融通のきくアルバイトを続けています。
以上のような理由で、大卒でもフリーターのままでいる人は思ったよりも多いものです。
2. 世間に意外に多い?大卒フリーターの割合

労働政策研究・研修機構によると、2017年にはフリーターの中で大卒が占める割合は男性が21.8%、女性が16%です。

2002年の調査結果と比べると男性は5.4%、女性は7.5%も増加しています。
大卒者がフリーターになる割合は増加しており、世間に大卒フリーターは多いことがわかります。
3. 大卒フリーターは勝ち組?フリーターでいるメリットとは

大卒フリーターは勝ち組ともいわれることがあります。
大学を卒業してもアルバイトを続けることで得られるメリットを説明します。
- 時間に融通がきき自由でいられる
- 興味のある仕事の掛け持ちなどもできる
- 大卒ブランドで比較的バイトの面接に受かりやすい
(1)時間に融通がきき自由でいられる
フリーターはシフト制なので、働く時間を自由に調整できます。
そのため趣味やプライベートに充てる時間を確保しやすく、正社員よりも自由に過ごせるのがメリットです。
シフトを調整すれば長期休暇も取りやすく、また退勤時間なども調整しやすいので、自分でワークライフバランスを調整しやすいのが魅力です。
(2)興味のある仕事の掛け持ちなどもできる
フリーターは掛け持ち禁止のルールがないことが多く、興味のある仕事を掛け持ちしやすいです。
正社員でも副業可能な会社はありますが、勤務時間的に掛け持ちが難しいのも事実。
シフトを調整して興味のある仕事でスキルを磨けるフリーターの方が、いろいろな仕事に携わるのは容易でしょう。
(3)大卒ブランドで比較的バイトの面接に受かりやすい
アルバイト先の面接でも大卒者は優遇されやすい傾向にあります。
基礎的な学力があり「物覚えが良いだろう」「最低限の努力はできるだろう」と評価されるためです。
特に若いうちは仕事に困ることがあまりなく、働きたい時に自由に働くことができるでしょう。
4. 大卒フリーターはやばい?デメリットを解説

「大卒フリーターは勝ち組」という声が一部あるかもしれませんが、基本的には大卒でフリーターの場合は焦った方がよいでしょう。
大卒でフリーターを続けるデメリットについても理解しておきましょう。
- 収入が不安定になる
- 就職した同年代と比べて年収が低い
- 「大卒なのにフリーター」と偏見の目で見られる
- 年金受給額が会社員と比べて低い
- 大卒ブランドにも限界がある
(1)収入が不安定になる
フリーターは正社員と比べて、収入が不安定になるのがデメリットです。
正社員は給与が決まっており、毎月一定額の収入が保証されています。
一方でフリーターはシフトによって収入が上下するため、休暇を取ったり、シフトに入れないと収入が減ってしまいます。
(2)就職した同年代と比べて年収が低い
大学卒業後に就職した同年代と比べて、年収が低くなる点もデメリットです。
「令和5年賃金構造基本統計調査の概況|厚生労働省」のデータをもとに、正社員とフリーターを含む非正規労働者の年収の比較表を作りました。(月給を単純計算で12倍にして比較)
年齢層 | 正社員年収 (万円) | 非正社員年収 (万円) | 差額 (万円) | 賃金格差 (正社員=100) |
---|---|---|---|---|
~19歳 | 231.4 | 204.8 | 26.5 | 88.5% |
20~24歳 | 274.4 | 233.8 | 40.7 | 85.2% |
25~29歳 | 316.3 | 259.7 | 56.6 | 82.1% |
30~34歳 | 352.9 | 265.7 | 87.2 | 75.3% |
実際には正社員は賞与が含まれるため、格差はこの表よりも大きくなる可能性が高いです。
同年代と比べて年収が低いことで、大学の同級生と卒業後に生活レベルや遊びに使えるお金の格差が生じるかもしれません。
(3)「大卒なのにフリーター」と偏見の目で見られる
大学を卒業してもフリーターでいると、周囲から「大卒なのに…」と白い目で見られる可能性があります。
特に有名大学を卒業していると、親族からの期待もあった分、余計に居心地の悪さを感じるかもしれません。
また、本人も「頑張って〇〇大に入った」というプライドがあるため、惨めな気持ちになる可能性があります。
(4)年金受給額が会社員と比べて低い
正社員は社会保険に加入しており、将来厚生年金が国民年金に上乗せされた額を受け取れます。
しかし、フリーターが社会保険に加入していない場合は、国民年金分のみの支給となるため、正社員と比べて支給額が低くなります。
フリーターは正社員と比べて生涯年収も低いうえに、年金の支給額も低くなることを考えると、老後の備えに対して不安を感じることもあるでしょう。
(5)大卒ブランドにも限界がある
大卒はステータスになりますが、いつまでもそのステータスだけで簡単に職場が見つかるわけでもありません。
そのためいざ就活しようと思ったときに仮に有名大学を卒業していても、就職したキャリアやスキルを積んだ人に負けてしまうこともあります。
特に転職市場では社会経験の差、実務経験を問われることが多いためです。
フリーター時代は使えていた大卒ブランドが使えなくなり、年齢を重ねるごとに危機感を覚える人は増えていきます。
5. 大卒フリーターを卒業するにはすぐ行動を起こそう

大卒フリーターを脱出したいなら、すぐに行動を起こして就職活動を始めましょう。
- 卒業から3年以内なら第二新卒枠での就職を目指せる
- フリーター期間が長いほど就職に不利になる
- 大卒の学力自体は評価対象になる可能性がある
(1)卒業から3年以内なら第二新卒枠での就職を目指せる
大学卒業から3年以内なら、第二新卒枠での就職を目指せます。
第二新卒枠は大学を卒業してから就職をする方向けの就職枠を指します。
第二新卒とは一般的に大学を卒業して1〜3年の間の人を指すことが多いです。
第二新卒枠は若年層向けの就職枠であり、スキルや実務経験よりもポテンシャルで採用されることが多いです。
そのため、フリーター時代に就職希望先へアピールできるスキルを身につけていなくても、採用される可能性があります。
(2)フリーター期間が長いほど就職に不利になる

厚生労働省の調査によると、フリーター期間が長いほど就職成功率が下がっていくことがわかります。
フリーター期間が半年以内の場合は就職成功率は64%ですが、3年を超えた場合は48.9%に低下しています。
早めに就職を目指した方が成功率は高くなるので、今すぐ行動を起こしましょう。
(3)大卒の学力自体は評価対象になる可能性がある
大学卒業後年数が経っていても、大学を卒業したという事実は評価してもらえる可能性があります。
大学に入学するための基礎学力があり、卒業のために一定の勉強を継続できるという証拠となるからです。
一定の学力は業務の理解力にもつながるので、企業からも高く評価されるポイントとなります。
ただし、年数が経過するほどこの評価が使えなくなるので、早めに就職活動を始めた方が良いでしょう。
6. 大卒フリーターにおすすめの就活方法

大卒フリーターにおすすめの就活方法を3つ紹介します。
- 就活エージェント
- ハローワーク
- 求人サイト
(1)就活エージェント
就活の経験がない方や就活のサポートが必要な方は、就活エージェントを使いましょう。
就活エージェントを使えば、自己分析などの就活準備から応募先企業探し、選考活動まで包括的なサポートを受けられます。
多くの就活エージェントは無料で利用できるので、費用面でも負担も少ないです。
(2)ハローワーク
地元での就職を考えている方は、ハローワークがおすすめです。
ハローワークでは無料でキャリアコンサルタントを受けたり、就職先を紹介してもらえます。
また、職業訓練の紹介でスキルをつけることも可能です。
ただし、ハローワークで紹介できる求人は基本的に地元の零細企業がメインであり、県外の求人等の紹介がない点に注意しましょう。
ハローワークを使うメリットやデメリットについては、以下の記事を参考にしてください。
(3)求人サイト
就活の経験がある方は、求人サイトを使って就職活動をしても良いでしょう。
求人サイトは求人情報の紹介のみでサポートがないサイトが多いですが、自分で就活をした経験がある方なら基本的な流れはわかるはずです。
求人サイトならマイペースに全国の求人を探し、就職先を探せるので、一度登録をして求人情報だけでも見てみましょう。
大卒フリーターを抜け出したいならキャリアスタートへご相談ください
大卒フリーターは若いうちは気楽で楽しいかもしれませんが、年齢を重ねるごとに危機感が生まれるのも事実です。
就職して安定した生活やキャリアを築きたいなら、今行動を起こして就職を目指しましょう。
大卒フリーターから就職するのに不安がある方は、キャリアスタートへご相談ください。
キャリアスタートはフリーターの就職支援に強い就職エージェントで、徹底した自己分析から企業とのマッチングを実施し、長く働ける会社への就職を支援します。
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