「正社員で手取り15万円は生活できるのかな…」
「手取り15万円から年収を上げるにはどうしたらいいんだろう…」
生活費を節約することで一人暮らしをすることは可能ですが、余裕のない生活を余儀なくされている人が多いです。
もちろん仕事はお金だけだけが全てではありませんが、生活していくためにはお金は重要な要素です。
この記事では、手取り15万円で一人暮らしができるかどうかや手取り15万円でよくある悩み、年収アップの方法などをわかりやすく解説します。
1. 手取り15万円の月収と年収
手取り収入とは、会社から支払われる総支給額(額面収入)から税金や保険料などが引かれ、実際に手元に振り込まれる金額です。
一般的に手取り額は額面年収の8割と言われております。
ここでは、手取り15万円の月収と年収について、詳しく解説します。
(1)手取り15万円の月収は約19万円
手取り15万円の月収は約19万円となっており、一般的な労働者よりも賃金は少ないです。
厚生労働省「令和4年賃金構造基本統計調査」によると一般労働者の平均賃金は約31万円となっており、手取りにすると約25万円です。
一方で24歳までの若年層に限ると、約18万円~22万円となり、手取り額は14万円~18万円程度と同程度の賃金です。
また、同調査では、パートやアルバイトなどの短時間労働者の1時間当たり賃金は約1,367 円と言われております。
そのため、手取り15万円を稼ぐには1日8時間×20日働くことで月給22万円稼ぐことができる金額であり、非正規よりも少ない金額といえます。
(2)手取り15万円の年収は約266万円
手取り15万円の年収は、残業代なし・ボーナス込みで約266万円と考えられます。
まず手取り15万円は、月収19万円で約228万円となり、この金額にボーナスなどを加えることになります。
ボーナスは企業によって異なりますが、一般的には春と夏の年2回、基本給の1か月が支給されますので、19万円×2か月=38万円となります。
そのため、これらの金額を合計した266万円程度が年収となります。
2.手取り15万での生活は?生活費の内訳
前述のように20代の平均年収と比較した場合に、手取り15万円は高い水準とは言えません。
費用を節約すれば手取り15万でも生活することは可能ですが、「余裕のある生活」は簡単ではありません。
- 家賃 :50,000円
- 食費 :30,000円
- 水道光熱費:10,000円
- 通信費 :10,000円
- 雑費 :10,000円
- 娯楽費 :20,000円
- 貯金 :20,000円
それでは一人暮らしした場合の生活費をシミュレーションしてみましょう。
(1)家賃
家賃は、一般的に手取りの3割以下と抑えることが理想と言われていますので、4~5万円の範囲に収めることが理想です。
全国賃貸管理ビジネス協会「全国家賃動向(2023年11月調査)」によると、1ルームの全国の平均家賃は5万1千円となっており、東京では約6万8千円です。
東京や大阪などの都心では家賃5万円以下の賃貸アパートを探すと、ユニットバスや築年数が経過したりするなどの学生向けのマンションが多いです。
一方で、郊外であれば同じ家賃5万円でも間取りの広い物件や駅近物件が選ぶことができます。
そのため、都会にこだわらなければ十分に生活することが可能です。
(2)食費
食費は収入の2割程度が理想とされており、約3万円程度の1日1,000円に収めることが理想です。
自炊やお弁当、大型スーパーでのまとめ買いなどで安く済ますことができれば、余裕をもった生活が可能です。
(3)水道光熱費、通信費
水道光熱費や携帯、Wi-FIなどのインターネット費用は、一般的に各1万円程度となっています。
できる限り安い会社と契約する、電気やガスの使用を控えることで節約することが可能ですが、一般的には合わせて2万円で余裕のある生活を送ることが可能です。
(4)生活用品などの雑費
前述までの計算で余ったお金は最大5万円程度となります。
生活用品などの雑費は月にもよりますが、多くても毎月1万円程度です。
生活用品には普段着やトイレットペーパーなどの日用品以外にも、仕事に使うスーツやシャツ、靴などの購入も含まれます。
また、人によっては保険に加入していたり、奨学金の返済がある場合もあります。
(5)交際費、娯楽費
前述までの費用から手取り15万円の残りは4万円となりますが、急な出費に備えるために娯楽費は約1-2万円程度が理想です。
毎週5千円程度を外食やファッションなどの趣味に使うことができます。
しかし、週1回飲みに出掛ければ5千円は使ってしまいますし、服も買いそろえると月に1万円程度しますので、この金額内での生活は容易ではないでしょう。
3.手取り15万円のデメリット3選
手取り15万円は生活できますが一般的な生活水準よりも低くなるため、ストレスを抱えてしまう人も少なくありません。
ここでは、手取り15万円で生活する人からよく聞くデメリットを3つ紹介します。
今の自分に当てはまる部分はないか確認し、ストレスに感じていないか見つめなおしましょう。
(1)貯金する余裕がない
手取り15万円での生活では貯金がなかなかできないことがきついと感じる人が多いです。
貯金を第一に考えて生活する場合、前述にシミュレーションのように娯楽や食費等を制限する必要があります。
貯金は友人の結婚式などの場面だけでなく、病気で動けなくなった時の備えでもあります。
そうしたときに貯金ができない生活を長く続けていると、将来の不安が頭をよぎることも少なくありません。
例えば結婚式をしなかったとしても、結婚準備のためにある程度の資金は必要となるため、貯金はいざと言うときの安心にもつながります。
(2)趣味やほしいものにお金を使えない
手取り15万の生活できついと感じるのは、趣味やほしいものがあったときにお金を使えないことです。
例えば次のような場面でも我慢する必要があります。
- ファッションを楽しみたい。最新の服がほしい
- パーマやネイルなどの美容にお金をかけたい
- 新作のゲームを買いたい
- 好きなアーティストのライブに行きたい
残念ながら、前述した手取り15万のシミュレーションのように一人暮らしの場合は趣味や美容に使えるお金は多くないです。
趣味を楽しめない、楽しみたいけども我慢する必要があることが、手取り15万での大きな悩みでしょう。
(3)予算を気にして行動しないといけない
手取り15万の限られたお金でやりくりしながら生活をするため、常に予算を考えて行動する必要があります。
例えば友達とご飯に誘われても一緒に行くことができなかったり、旅行の計画を立てていても安いプランを選ばないといけなくなります。
社会人の多くは予算を気にして生活していますが、手取り15万円の場合はその制限が大きくなってしまいます。
予算を気にしながら行動しなくてはいけない生活に、強いストレスを感じる方も少なくありません。
そのため、こうした生活からネガティブな考えをしやすくなってしまうこともあります。
4.手取り15万円でも続けた方がいい仕事の3つの特徴
もちろん仕事はお金だけで評価するものではありません。
ここでは、手取り15万円でも続けた方がいい仕事の3つの特徴を紹介します。
自分の職場に当てはまるか確認し、今後のキャリアを見つめなおしましょう。
(1)キャリアアップが目指せる
現在の手取りが低くても、転職や職場内でのキャリアアップが目指せる仕事かどうかが重要です。
例えば、エンジニアや料理人、税理士などの士業などの経験を積むために働く仕事です。
今は給料が低いかもしれませんが「下積み期間」と考えて将来的にポジティブな未来が待って仕事をしている場合は続ける方がよいでしょう。
しかし、「〇年以内にキャリアアップしなかったら別の仕事を」と下積みの期間を自分の中でしっかりと決めることが重要です。
そのままずるずると進んでしまうと、転職などの将来的なキャリアアップのタイミングや結婚などの人生のイベントを逃すことにもなります。
(2)年収が上がる可能性がある
現在の手取りが低くても、将来的に年収が上がる可能性がある仕事かどうかも重要です。
例えば大企業の中でも若手の時期は給料が低いものの、年功序列で年齢が上がっていくことで最終的に生涯年収が平均以上になる場合があります。
そのため、上司の年収を確認し自分の未来をしっかりと描くことが重要です。
もし年収が上がる可能性が少しでもなくなった場合は、早めに転職活動などのキャリアアップに舵を切ることもおすすめします。
特に転職活動は若ければ若いほど未経験でもポテンシャル採用として採用されることが多いため、見切りをつけるタイミングは重要です。
(3)手取り以外で自分自身が満足している
お金以外の部分で自分自身が満足しているかどうかも重要です。
「自分には趣味がなくて今の仕事が楽しい」などのやりがいをもって働く場合は、お金が必ずしも重要ではありません。
手取り以外でも福利厚生として家賃補助や研修費用のサポートなどの環境が整っていることもあります。
しかし、お金が重要でなかったとしても、年を重ねることで結婚や医療費の負担が増えることが考えられるため注意が必要です。
さらに、同じ仕事内容の仕事でも働く会社によっては給与などの待遇が違うことがあるため、定期的に自分の価値を確認することは重要です。
今の仕事を続けたとしても自分のことを客観的に知ることは自信や満足感につながるためです。
自分の適正給料などを確認したい場合は、まずは無料で相談に乗ってくれる転職エージェントに相談することをおすすめします。
5.手取り15万円から抜け出す3つの方法
手取り15万円から収入をアップしたいと考えている人向けに、手取り15万円から脱却する方法を3つご紹介します。
各方法を理解して、自分に合った方法を検討しましょう。
(1)社内での昇進・キャリアアップを目指す
手取り15万からの収入アップを目指す方法として、社内でのキャリアアップが有効です。
出世するためには成果を出すことが重要です。
自分がやってきたこと、評価してほしいことをしっかりと伝え、上司と相談しましょう。
あなたから出世の意欲があることが伝われば、良い上司であれば今の自分に足りないところや出世までのプロセスを教えてくれるはずです。
転勤や部署異動といった社内制度を上手に活用し、キャリアアップを目指す人も少なくありません。
しかし、もし成果を出したり相談をしても相手にされない場合は、何をしても出世ができない可能性があるため、転職などの他の手段も考えましょう。
(2)転職をする
手取り15万から収入アップを目指すには、思い切って転職することも手です。
年収は業界や企業に依存することが多く、今まで磨いてきたスキルを活かしたまま条件の良い仕事ができることも少なくありません。
しかし、転職活動は企業研究や自己分析、面接対策などやることがたくさんあり、業務時間外の空いた時間で自分で行う必要があります。
そのため、もし転職活動をスムーズに進めたい人はまずは転職エージェントに相談をすることをおすすめします。
実際に年収をアップするために転職を検討する人は多く、転職理由として相談を受けることはよくあります。
転職エージェントでは、自己分析から求人の応募、履歴書・職務経歴書の添削や給与交渉まで無料で代行します。
自分の市場価値を確認するためにも、気軽な気持ちで利用してみるのが良いでしょう。
(3)副業・ダブルワークをする
副業やダブルワークも、手取り15万から収入をアップさせることが可能です。
現在、クラウドサービスで記事の執筆や簡単な作業の依頼など、余暇を生かした副業が可能です。
副収入によって毎月の収入が増えることで、今よりも生活が楽になるでしょう。
さらに、副業の内容によってはそのまま転職や今の仕事に生かしてキャリアアップや年収アップに繋がることもあります。
しかし、副業をする際には自分の余暇の時間を削って働くため、ワークライフバランスが崩れるなど身体面・心理面で悪影響が出てしまうことも少なくありません。
そのため、自分の生活スタイルを見直した上で副業を始めるべきか検討しましょう。
まとめ
本記事では、正社員で手取り15万円で不安な人向けに、一人暮らしができるかどうかやよくある悩み、年収アップの方法などを紹介しました。
手取り15万円の仕事の全てが悪いわけではなく、個人の価値観によっては納得して働いている人も多いです。
しかし、手取り15万円は社会の平均給与よりも少なく、余裕のある生活することは簡単ではありません。
そのため、将来まで見据えて考えることは重要であり、世の中には自身の市場価値を客観的に把握し、自分にあった報酬を得ている人が多くいます。
そのため、まずは自分の市場価値を把握するために専門分野に特化した転職エージェントの活用がおすすめです。
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