大学を卒業したのに就職も進学もしていないと、「同じような人はどれくらいいるのだろう」「このまま働かずにいたらどうなるのか」と不安になるものです。周りの友人が社会人として働き始めるなかで、何から始めればよいのか分からず、動けないまま時間がたってしまう人もいるでしょう。
この記事では、大卒ニートの割合を公的な統計で確かめたうえで、大卒ニートになる原因、迎える可能性がある末路、抜け出すための行動、利用できる相談先、正社員就職のコツと注意点を順に解説します。ニートからの就職全体の流れを知りたい人は、ニートの就職についてまとめたページもあわせて参考にしてください。

働いていない自分を責めるより、これからどう動くかを考えるほうが大切ですよ。統計や相談先を知るところから、一緒に始めましょう。
ひとりで就職活動を進めるのが不安なときは、相談しながら進める方法もあります。キャリアスタートは、新卒・第二新卒・既卒・フリーターなど20代を中心とした若手の就職を、求人の紹介や応募先に合わせた面接トレーニングを通して支援しています。サービスの内容は第二新卒・既卒向けサービスのページで確認できます。
大卒ニートの割合はどれくらい?
- 学校基本調査の「左記以外の者」は、大学(学部)を卒業して進学でも就職でもないことが明らかな人の数
- 「左記以外の者」の比率は、年によって上下しながらも10年あまり前より下がっている
- 「左記以外の者」には就職活動中や進学準備中の人も含まれ、大卒ニートだけの人数はこれらの統計からは分からない
大卒ニートがどれくらいいるかを考える手がかりになるのが、文部科学省の学校基本調査です。「令和7年度学校基本調査」の表4では、大学(学部)を卒業した人の卒業後の進路を、進学・就職・有期雇用や臨時の仕事・「左記以外の者」などに分けて数えています。ここでは最新の確定値と過去の推移を見ていきます。
2025年3月卒で進学も就職もしなかった人は7.2%
文部科学省の「令和7年度学校基本調査(確定値)」表4によると、2025年3月に大学(学部)を卒業した人は584,304人で、そのうち進学でも就職でもないことが明らかな「左記以外の者」は42,120人、割合にして7.2%(およそ14人に1人)でした。同じ年の卒業者に占める就職者の割合は77.0%です。
このほかに、就職者には数えられない短期の仕事に就いた人もいます。同じ表4では、雇用契約期間が1か月以上1年未満の有期雇用労働者は4,784人(0.8%)、臨時労働者は3,216人(0.6%)でした。なお、令和8年度の学校基本調査は2026年8月に速報値が公表されていますが、卒業後の状況を含む全項目の確定値は2026年12月に公表される予定です(文部科学省「令和8年度学校基本統計 速報値の公表について」)。
過去10年あまりの推移
大学(学部)卒業者のうち「左記以外の者」の割合は、年によって上下しながらも、10年あまり前より下がっています。学校基本調査の表4から、主な年を抜き出すと次のとおりです。
| 卒業年月 | 大学(学部)卒業者 | 左記以外の者(進学でも就職でもない人) |
|---|---|---|
| 2014年3月 | 565,573人 | 68,484人(12.1%) |
| 2015年3月 | 564,035人 | 58,102人(10.3%) |
| 2019年3月 | 572,639人 | 38,232人(6.7%) |
| 2020年3月 | 573,947人 | 40,809人(7.1%) |
| 2021年3月 | 583,518人 | 56,228人(9.6%) |
| 2024年3月 | 590,487人 | 45,344人(7.7%) |
| 2025年3月 | 584,304人 | 42,120人(7.2%) |
同じ表4を見ると、2014年3月卒は12.1%でしたが、2019年3月卒には6.7%まで下がりました。その後、2021年3月卒は9.6%に上がり、2025年3月卒は7.2%です。人数で見ると、表に挙げた年はいずれも3万〜6万人台の大卒者が、進学も就職もしないまま卒業しています。
「左記以外の者」とニートは同じではない
注意したいのは、学校基本調査の「左記以外の者」がそのままニートの数ではないことです。学校基本調査の注記では、「左記以外の者」を進学準備中の者、就職準備中の者、家事の手伝いなど、進学でも就職でもないことが明らかな者としています。就職活動を続けている人や、大学院の受験に向けて準備している人も含まれる数字です。
一方、厚生労働省の資料「若年者雇用対策の現状について」では、ニート(若年無業者)を「15〜34歳の非労働力人口で、家事も通学もしていない者」と定義しています。労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計2025」によると、2024年の若年無業者は学歴を問わず61万人で、年齢別では15〜19歳が10万人、20〜24歳・25〜29歳・30〜34歳がそれぞれ17万人でした。この数字は学歴別に分かれていないため、大卒のニートだけの人数はこの統計からは分かりません。

「左記以外の者」には就職活動中の人や進学準備中の人も入っています。数字だけを見て、自分を追い込む必要はありません。
大卒ニートになる原因
- 新卒の就職活動の不調や大学院への進学断念、早期退職がきっかけになることがある
- やりたい仕事が決まらないまま卒業し、働いていない期間が延びてしまうこともある
- 原因を整理しておくと、面接で理由を聞かれたときにも答えやすくなる
大卒でニートになるきっかけとして、次の4つが考えられます。
- 新卒の就職活動がうまくいかなかった
- 大学院への進学がかなわなかった
- 就職後に早期退職してしまった
- やりたい仕事が決まらないまま卒業した
大卒ニートから正社員就職を目指すなら、自分がなぜ働いていない状態になったのかを整理しておくと役立ちます。面接でも理由を聞かれることがあるため、それぞれの原因について詳しく見ていきましょう。
新卒の就職活動がうまくいかなかった
大学のキャリアセンターなどのサポートを受けながら新卒の就職活動に取り組んでも、自己分析や企業研究が不足していたり、なかなか就職活動に手がつけられなかったりすると、納得できる内定を得られないまま卒業することがあります。
就職活動がうまくいかなかったことで自信を失い、もう一度挑戦する意欲がわかずにニートになるケースもあるでしょう。「自分に就職は無理だ」と思い込んでしまうと、卒業後も動き出せないまま時間がたってしまいます。結果だけを見て自分を責めるより、どこでつまずいたのかを振り返り、次の進め方を考えてみましょう。
大学院への進学がかなわなかった
興味のある学問を深めたい、専門性を高めてから就職したいといった理由で大学院を目指す人もいます。しかし、受験の結果や学費などの事情で進学できなかった場合、その後の進路をすぐに決められず、働いていない状態になることがあります。
大学院への進学を前提に準備してきた人ほど、新卒の就職活動の時期を逃しているため、気持ちを切り替えにくいものです。もう一度受験するのか、就職に切り替えるのかを期限を決めて考え、就職を選ぶならできるだけ早く準備を始めることが大切です。
就職後に早期退職してしまった
新卒で内定をもらえたものの、入社後に仕事内容や職場の人間関係とのミスマッチ、職場のストレスなどから早期に退職し、その後ニートになる場合もあります。早期退職したことで自分を否定する気持ちが強まり、次の一歩を踏み出しにくくなることもあるでしょう。
ただし、この場合は一度は会社に就職できています。なぜ早期退職することになったのかを振り返り、次の就職では何に気をつければよいのかを明らかにできれば、同じミスマッチを避けやすくなります。振り返りに迷うときは、就職支援の窓口や就職エージェントで相談してみましょう。
やりたい仕事が決まらないまま卒業した
やりたいことや向いている仕事が見つからず、「決まってから就職活動をしよう」と考えているうちに卒業を迎える人もいます。就職先を選べないまま時間がたつと、働いていない期間がそのまま延びてしまいます。
やりたい仕事は、働き始めてから見つかることもあります。最初から天職を探そうとせず、「人と話すのが苦にならない」「コツコツ作業するのが好き」など、自分が続けられそうな条件から仕事を絞ってみましょう。条件を整理するだけでも、応募先を選ぶ手がかりになります。

きっかけは人によって違います。自分の場合はどうだったのかを、面接でも話せる言葉にしておくと役立ちますよ。
大卒ニートが迎えるかもしれない末路
- 親の援助を受けられなくなったとき、収入を得る手段がないと生活が立ち行かなくなるおそれがある
- 働いていない期間が長くなると、書類選考や面接で空白期間を詳しく聞かれることがある
- 自信をなくしたときは、小さな目標を一つずつ達成して少しずつ取り戻していく
大卒ニートのまま何もしない時間を過ごし続けると、次のような状況に陥る可能性があります。
- 親に頼れなくなり生活が苦しくなる
- 正社員就職の難易度が高まる
- 自分の人生に自信を持てなくなる
あとから後悔しても取り戻すのが難しくなることもあるため、こうした状況を避けたい人は、できることから行動を始めましょう。
親に頼れなくなり生活が苦しくなる
働いていない間は、実家で親の援助を受けながら生活している人もいるでしょう。しかし、親がいつまでも健康で安定した収入があるとは限りません。親の援助を受けられなくなったときに自分で収入を得る手段がなければ、生活が立ち行かなくなるおそれがあります。
「生活できなくなったら生活保護を受ければよい」と考える人もいるかもしれません。しかし、厚生労働省の「生活保護制度」のページでは、資産や働く能力など利用できるものを活用することが前提とされ、働くことが可能な人は能力に応じて働くよう求められています。親族から援助を受けられる場合はそれが優先されるため、将来の生活を楽観視せず、自分で収入を得る道を考えておくことが大切です。
働いていない状態が35歳を過ぎても続いたときの課題や抜け出し方は、次の記事で詳しく解説しています。
正社員就職の難易度が高まる
働いていない期間が長くなると、企業から「長く働き続けられるだろうか」と見られることがあり、書類選考や面接で空白期間について詳しく聞かれることもあります。同年代の社会人と比べて、アピールできる職歴やスキルが少ないことも不安材料になるでしょう。
東京都に住む若者を対象に、ニートではなくフリーターを続けた期間について調べたものですが、労働政策研究・研修機構の「第5回 若者のワークスタイル調査」(労働政策研究報告書No.213)では、正社員になろうとした人のうち実際になれた割合は、フリーターを続けた期間が1年を超えると下がり始め、4〜5年になると男性で5割程度、女性で3割程度まで下がっていました。正社員として働きたい気持ちが少しでもあるなら、早めに動き出しましょう。
自分の人生に自信を持てなくなる
ニートの期間が長くなると、社会とのつながりを感じにくくなり、人から認められる機会も減ります。自分の価値を見失い、人生に自信を持てなくなる人もいるでしょう。自信がなくなると新しいことに挑戦する意欲も下がり、就職活動どころかアルバイトの面接に行くことさえ難しく感じることもあります。
気持ちの落ち込みが続いたり、眠れない日が続いたりするときは、ひとりで抱え込まず、医療機関や身近な相談窓口に相談しましょう。就職を最終目標にしつつも、最初は「今日は就職支援の窓口を調べる」といった小さな目標を立て、一つずつ達成していくことで、少しずつ自信を取り戻せます。

眠れない日や気持ちの落ち込みが続くときは、医療機関や身近な相談窓口を頼ってください。自信は、小さな目標を一つずつ達成するなかで取り戻せます。
大卒ニートが就職するメリット
- 正社員として就職できれば、毎月決まった給与で生活費を払い、貯金もできるようになる
- 勤務先や収入は、カードの作成や部屋を借りるときの審査で確認されることがある
- 経済的に自立できれば、親を安心させることにもつながる
大卒ニートが就職すると、次のようなメリットがあります。
- 経済的に自立できる
- 社会的な信用が得られる
- 親を安心させられる
どれもニートのままでは得にくいものです。1つでも魅力を感じたら、就職に向けて動き出してみましょう。
経済的に自立できる
就職することで得られる大きなメリットは、経済的に自立できることです。正社員として就職できれば、毎月決まった給与を受け取れるため、収入の範囲で生活費を払えるようになり、好きなものを買って日々の生活を楽しむ余裕も生まれます。
将来に向けて貯金ができるようになると、漠然とした不安も和らぎます。一人暮らしや資格取得など、やりたいことに使えるお金を自分で用意できるようになるため、人生の選択肢を広げる土台にもなるでしょう。
社会的な信用が得られる
安定した収入や勤務先があることは、社会的な信用につながります。クレジットカードを作るときや部屋を借りるときなどの審査では、勤務先や収入を確認されることがあり、働いていることがその判断材料になります。
また、働いていない間は家族や友人の目が気になり、会うのを避けてしまうこともあるでしょう。就職して自分の役割ができると、人との関わりにも前向きになれます。社会的な信用は日常では意識しにくいものの、自分が望む暮らしを選ぶうえで大切な基盤です。
親を安心させられる
子どもが大学を卒業したあとに働いていない状態が続くと、親は将来を心配しているかもしれません。親には親の生活があるため、子どもを支え続けることに経済的な不安を感じていることもあるでしょう。
就職して経済的に自立できれば、親を安心させることにもつながります。就職はあくまで自分のためにするものですが、家族との関係を良くするきっかけにもなると考えると、一歩を踏み出す後押しになるでしょう。

収入、信用、家族との関係。どれか一つでも「いいな」と思えたら、それが動き出す理由になります。その気持ちを、小さな行動に変えるところから始めてみましょう。
大卒ニートから抜け出す5つの行動
- 面接に備えて、日中に活動できる生活リズムを作っておく
- アルバイトから始めるなら、正社員の就職活動を始める期限を決めておく
- 職業訓練でのスキル習得や、ニートになった理由の整理も就職活動の準備になる
いきなり正社員の就職活動を始めるのが難しいと感じる人は、次の行動から始めてみましょう。
- 規則正しい生活を意識する
- 人とのコミュニケーションに慣れる
- まずはアルバイトから始める
- 職業訓練でスキルを身につける
- ニートになった理由を整理する
規則正しい生活を意識する
働いていない期間が続くと、生活リズムが乱れることがあります。面接はたいてい日中に行われるので、夜型の生活のままでは、本番で頭が働かず、質問にうまく答えられないこともあります。
起きる時間と寝る時間を少しずつ前に戻し、決まった時間に食事をとるなど、日中に活動できるリズムを作りましょう。朝に起きて日中に動ける状態を作っておくと、面接の日程も組みやすくなります。働き始めてからの生活リズムの準備にもなるでしょう。
人とのコミュニケーションに慣れる
卒業後に人と話す機会が減ると、会話に苦手意識を持つ人もいます。面接では受け答えの様子も見られるため、人と話すことに少しずつ慣れておくと安心です。
家族や友人と意識して話す、買い物のときに店員と一言やりとりするなど、日常の小さな場面から始めてみましょう。就職支援の窓口で相談すること自体も、人と話す練習になります。話すことへの抵抗が減れば、面接でも落ち着いて自分のことを伝えやすくなります。
まずはアルバイトから始める
いきなり正社員を目指すことに不安がある場合は、まずアルバイトから始めるのも一つの方法です。働くリズムを取り戻し、職場の人と関わる経験を積めれば、自信がつくだけでなく、面接で話せるエピソードにもなります。
アルバイト先によっては、働きぶりが評価されて正社員登用の道が開ける場合もあります。ただし、アルバイトの期間が長引くと正社員への切り替えが遅れるため、「半年後には正社員の就職活動を始める」のように期限を決めておくことが大切です。
職業訓練でスキルを身につける
仕事で役立つスキルを身につけてから就職活動をしたい人は、ハローワークで案内している公的な職業訓練(厚生労働省「ハロートレーニング」)も選択肢になります。さまざまな分野のコースがあり、興味のある仕事のスキルを事前に学んでおけば、仕事選びのミスマッチを減らす助けになります。
雇用保険を受けられない人などが利用できる厚生労働省の「求職者支援制度」では、無料の職業訓練を受けられます。訓練中から終了後までハローワークが就職活動をサポートしますが、コースによっては数か月の受講期間があるため、就職の時期とのバランスも考えて選びましょう。
求職者支援制度の月10万円の給付金(職業訓練受講手当)は、本人の収入が月8万円以下、世帯全体の収入が月30万円以下、世帯全体の金融資産が300万円以下で、訓練の実施日すべてに出席する(やむを得ない理由で欠席する場合も8割以上出席する)ことなどが要件です。親と同居していて世帯に一定の収入がある学卒未就職の人などは給付金を受けられないことがありますが、その場合も無料の訓練は受講できます。
ニートになった理由を整理する
就職活動を始める前に、なぜ働いていない状態になったのかを自分の言葉で整理しておきましょう。面接では空白期間について聞かれることがあり、理由と今の気持ちを筋道立てて話せるかどうかで印象が変わります。
理由を周りのせいにしたり、ごまかしたりする必要はありません。「就職活動がうまくいかず自信をなくしていたが、将来を考えて働きたいと思うようになった」のように、事実と、そこから考えたこと、今の行動をセットで伝えられるように準備しておくと、面接で落ち着いて答えられます。

ここで挙げた行動を、一度に全部やろうとしなくて大丈夫。生活リズムを整えるところからでも、十分な第一歩になります。
大卒ニートが利用できる相談先と就活の方法
- 新卒応援ハローワークとわかものハローワークは、卒業からの年数や年齢で対象が分かれている
- 働く自信が持てない段階なら、サポステで働く準備から相談できる
- 就職エージェントや求人サイトは状況に合わせて選び、トライアル雇用は対象になるかをハローワークで確かめる
大卒ニートが就職活動を進めるには、公的な窓口、就職エージェント、求人サイトなどの方法があります。それぞれの特徴を知り、自分に合う方法を選んでみてください。
新卒応援ハローワーク・わかものハローワーク
ハローワークには、若者向けの専門窓口があります。厚生労働省の「新卒応援ハローワーク」は、大学などを卒業しておおむね3年以内の人が利用でき、担当者制の個別相談などを受けられます。卒業して間もない大卒ニートなら、まず候補にしたい窓口です。
卒業から時間がたっている場合は、正社員を目指すおおむね35歳未満の若者を対象にした「わかものハローワーク」も利用できます。担当者制の職業相談から応募準備のサポート、就職後の職場定着支援まで、無料で受けられます。
地域若者サポートステーション(サポステ)
「働きたいけれど自信が持てない」「人と話すのが不安」など、就職活動の前の段階で悩んでいる人は、地域若者サポートステーション(サポステ)に相談する方法もあります。厚生労働省のページによると、サポステは働くことに悩みを抱えている15歳から49歳までの人を対象に、就労に向けた支援を行う機関で、全ての都道府県に設置されています。
すぐに応募先を探すのではなく、働く準備から一緒に考えてもらえるのが特徴です。生活リズムやコミュニケーションに不安がある人は、サポステで準備を進めてからハローワークや就職エージェントで求人を探すという順番も考えてみましょう。
就職エージェント
就職エージェントに登録すると、担当のアドバイザーがつき、面談で希望や強みを確認したうえで、合いそうな求人を紹介してくれます。応募書類の準備や面接の練習などのサポートを受けられるサービスもあり、就職活動の経験が少ない人でも相談しながら進められます。
エージェントによって得意な年代や職種、サポートの内容は違うため、20代や既卒・未経験からの就職を支援しているかを確かめて選びましょう。面談で今の状況を正直に伝えておくと、無理のない応募先を一緒に考えてもらいやすくなります。
求人サイト
求人サイトは、会員登録して希望条件を設定し、数多くの求人の中から応募先を選んでいく方法です。スマートフォンでいつでも求人を探して応募できるため、自分のペースで就職活動を始めたい人に向いています。
ただし、求人サイトでは、求人の探し方や応募書類の準備、企業との日程調整などを基本的に自分で進める必要があります。初めて就職活動に取り組む人にはハードルが高く感じられることもあるため、慣れるまでは公的な窓口や就職エージェントと併用すると進めやすくなります。
トライアル雇用を活用する
職業経験が少なく就職に不安がある人は、ハローワークなどの紹介で試行期間を設けて働く「トライアル雇用」(厚生労働省)という仕組みもあります。対象となる人の例として、パートやアルバイトも含めて働いていない期間が1年を超えている人や、60歳未満で安定した職業に就いておらず、ハローワークなどで担当者制の個別支援を受けている人などが挙げられています。週30時間以上の期間の定めのない雇用を希望していることも条件で、企業は原則3か月の試行期間を経て、期間の定めのない雇用に移行することを前提にしています。
実際に働きながら仕事や職場との相性を確かめられるため、いきなり長く働く職場を決めることに不安がある人にとって心強い制度です。利用できるかどうかや対象の求人は、ハローワークで相談して確かめましょう。

窓口によって対象の年齢や支援の内容が違うので、今の自分の状況に合うところを選んでみてください。迷ったら、まず一か所に相談してみるのも手です。
大卒ニートが正社員就職するコツ
- 完璧な準備を待たず、今日できる小さな一歩から動き出す
- 卒業して間もないなら、既卒を受け付ける新卒枠がないか募集要項で確かめる
- 就活の軸を決めたうえで、未経験歓迎の求人にも幅広く目を向ける
大卒ニートが正社員として就職するために、次のコツを意識して就職活動を進めましょう。
- できるだけ早く行動する
- 卒業後3年以内なら新卒枠も検討する(厚生労働省のリーフレット)
- 自己分析で就活の軸を決める
- 未経験から応募できる求人に幅広く目を向ける
できるだけ早く行動する
空白期間が長くなると、面接で説明を求められる場面が出てきます。準備が整ってから動こうと考えているうちに時間がたってしまうこともあるため、完璧な準備を待たず、できることから動き出すことが大切です。
20代であれば、職歴よりも意欲や今後の成長を重視する求人も選択肢になります。まずは就職支援の窓口に相談の予約を入れる、求人を3件見てみるなど、今日できる小さな一歩から始めましょう。職歴がない状態から20代で正社員を目指す方法は、次の記事でも詳しく紹介しています。
卒業後3年以内なら新卒枠も検討する
卒業して間もない人は、新卒枠への応募も考えてみましょう。厚生労働省は、青少年の雇用の促進等に関する法律に基づく指針で、企業に対して卒業後少なくとも3年間は既卒者も新卒枠に応募できるよう努めることを求めています。
ただし、この指針は企業に努力を求めるもので、すべての企業が既卒者を新卒枠で受け付けているわけではありません。募集要項や採用ページで「既卒可」などの記載があるかを一社ずつ確かめ、あわせて中途採用の未経験歓迎求人も探すと、応募先の幅が広がります。
自己分析で就活の軸を決める
「将来こうなりたい」というイメージがあると、就職への意欲を保ちやすくなり、面接でも志望動機やキャリアの考えを伝えやすくなります。将来像はぼんやりしたものでもかまいません。大学での勉強やアルバイト、趣味など、これまでの経験から得意なことや続けられたことを書き出してみましょう。
書き出した内容から、「人と関わる仕事がしたい」「手に職をつけたい」「土日は休みたい」など、仕事選びで大切にしたいことを2〜3つに絞ると就活の軸になります。軸が決まれば応募先を選びやすくなり、一つのことに集中して取り組んできた経験なども、強みとして伝えやすくなります。
未経験から応募できる求人に幅広く目を向ける
有名企業や特定の業界・職種だけに応募を絞ると、選考の機会が限られ、就職活動が長引くこともあります。大卒ニートの就職活動では、未経験歓迎や経歴不問の求人にも目を向け、さまざまな業界・職種の可能性を考えてみましょう。
複数の企業に並行して応募すると、選考の日程を組みやすくなり、内定までの期間を縮められることもあります。求人を見るときは仕事内容だけでなく、研修の有無や働き方も確かめ、長く続けられそうかどうかで判断しましょう。

新卒枠で既卒を受け付けるかどうかは企業ごとに違います。新卒枠と未経験歓迎の求人を並べて探すと、応募先を広げやすくなります。
大卒ニートが就活する時の注意点
- 一人で抱え込まず、公的な窓口や就職エージェントの担当者と一緒に進める
- いつまでに内定をもらうかを決め、やるべきことを週ごと・月ごとに区切る
- 空白期間はごまかさず、事実とその間に考えたこと、今の行動をセットで伝える
大卒ニートが就職活動を進めるときに気をつけたい点を3つ取り上げます。
一人で就活を進めない
一度も就職活動をしたことがない人や、新卒の就職活動でつまずいた人が、基本的な流れを知らないまま一人で進めると、自分に合わない応募先を選んだり、準備が足りないまま面接に臨んだりすることがあります。
また、働いていない間に一人で就職活動を進めていると、気持ちが落ち込んだり、方向性を見失ったりすることもあります。つらいときに相談できる相手を作っておくためにも、公的な窓口や就職エージェントなど、就職支援の担当者と一緒に進めることを意識しましょう。
ゴールを決めずにダラダラと就活しない
働いていない間は時間を自由に使えますが、いつまでに就職するかを決めずに就職活動をすると、気持ちが続かず、だらだらと時間が過ぎてしまうこともあります。
「この時期までに内定をもらう」という目標を自分で決め、そこから逆算して「今週は応募書類を仕上げる」「今月中に5社に応募する」のように、やるべきことを週ごと・月ごとに区切って考えましょう。目標の立て方が分からないときは、就職支援の担当者と一緒にスケジュールを考えるのも方法です。
空白期間をごまかさない
働いていなかった期間を隠そうとして、実際とは違う経歴を書いたり話したりするのはやめましょう。面接で深く聞かれたときに話のつじつまが合わなくなり、入社後に食い違いが分かれば、職場での信頼を失いかねません。
空白期間は事実をそのまま伝え、その間に考えたことや、就職を決めてから始めた行動をセットで話すのが基本です。生活リズムを整えた、資格の勉強を始めた、相談窓口に通っているといった今の行動は、働く意欲を伝える材料になります。

空白期間のことも、今の行動まで話せば働く意欲を伝える材料になります。話す内容は、担当者と一緒に組み立てておくと安心ですよ。
大卒ニートに関するよくある質問
大卒ニートは何人に1人くらいいますか?
文部科学省の「令和7年度学校基本調査」では、2025年3月に大学(学部)を卒業した584,304人のうち、進学でも就職でもない人は42,120人(7.2%)で、およそ14人に1人です。ただし、この数字には就職活動中の人や進学の準備をしている人も含まれるため、ニートだけの人数ではありません。
ニートの期間が長くなると就職は難しくなりますか?
期間が長くなると、面接で空白期間について説明を求められることがあります。東京都の若者のうちフリーターを対象にした調査ですが、労働政策研究・研修機構の「第5回 若者のワークスタイル調査」では、正社員になれた割合はフリーターを続けた期間が1年を超えると下がり始めていました。働く意思があるなら、早めに相談先を使って動き出しましょう。
大学院の受験に向けて準備している期間もニートに入りますか?
学校基本調査では、進学準備中の人も「左記以外の者」に数えられます。一方、厚生労働省の資料にあるニート(若年無業者)の定義は「15〜34歳の非労働力人口で、家事も通学もしていない者」です(厚生労働省「若年者雇用対策の現状について」)。どちらに当たるかよりも、受験を続けるか就職に切り替えるかを、期限を決めて考えることが大切です。
まずハローワークに相談したほうがいいですか?
何から始めればよいか分からない人にとって、ハローワークの若者向け窓口は無料で相談できる身近な選択肢です。卒業後おおむね3年以内なら新卒応援ハローワーク、おおむね35歳未満で正社員を目指すならわかものハローワークを利用できます。求人の紹介や面接の練習を手厚く受けたい人は、就職エージェントとの併用も考えてみましょう。
既卒でも新卒枠に応募できますか?
応募できる場合があります。厚生労働省は指針で、卒業後少なくとも3年間は既卒者も新卒枠に応募できるよう努めることを企業に求めています。ただし努力を求めるものなので、応募できるかどうかは企業の募集要項で確かめましょう。新卒枠と中途採用の未経験歓迎求人の両方を探すと、選べる求人が増えます。
30代になってからでも正社員を目指せますか?
30代からでも正社員を目指すことはできます。わかものハローワークはおおむね35歳未満、サポステは15歳から49歳までが対象なので、30代でも公的な支援を受けられます。30代からの社会復帰の進め方は30代ニートが社会復帰するポイント、年代ごとの就職のポイントは職歴なしから年代別に就職の成功率を上げるポイントで解説しています。

書類や面接のことで迷ったら、ハローワークの若者向け窓口や就職エージェントに聞いてみると、自分の状況に合わせた答えをもらいやすくなります。
まとめ
文部科学省の「令和7年度学校基本調査」によると、2025年3月に大学を卒業した人のうち、進学でも就職でもない人は7.2%でした。大卒で働いていない状態にある人は決して少なくありませんが、期間が長くなると面接で説明を求められる場面が出てくるため、早めに動き出しましょう。
まずは生活リズムを整え、ニートになった理由を整理したうえで、新卒応援ハローワークやわかものハローワーク、サポステ、就職エージェントなどの相談先を活用しましょう。卒業して間もない人は新卒枠も含めて応募先を広げ、できることから一歩ずつ進めることが大切です。ニートからの就職について広く知りたい人は、ニートの就職についてまとめたページも参考にしてください。

大卒で働いていない今からでも、正社員を目指す道はあります。できることを一つ選んで、今日から動き出しましょう。























文部科学省の「令和7年度学校基本調査」によると、2025年3月に大学を卒業した人のうち、進学でも就職でもない人は7.2%でした。大卒で働いていない状態は珍しくありませんが、期間が長くなると面接で説明を求められる場面も出てくるため、生活リズムを整え、相談先を使いながら早めに動き出しましょう。