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高卒から弁護士になる方法を解説!受験資格や難易度も紹介

高卒から弁護士になる方法を解説!受験資格や難易度も紹介

「高卒だけど弁護士を目指したい」「でも大学に行かないと無理なのでは?」そんな疑問を持つ方は少なくありません。結論から言えば、高卒から弁護士になることは可能です。司法試験予備試験という制度を利用すれば、大学や法科大学院を経ずに弁護士資格を取得できる道が開かれています。

もちろん、その道のりは決して簡単ではありません。予備試験の合格率は約3〜4%と非常に厳しく、合格までに3,000時間以上の学習が必要とされています。それでも、明確な目標と適切な学習計画があれば、学歴に関係なく弁護士という専門職を目指すことができるのです。

この記事では、高卒から弁護士になるための具体的なルートや必要な学習時間、効果的な勉強方法について詳しく解説します。予備試験以外の選択肢や、実際にどの程度の難易度なのかも含めて、弁護士を目指すあなたが知っておくべき情報をまとめました。将来のキャリアを考える上で、ぜひ参考にしてください。

高卒から弁護士になる最短の方法

高卒から弁護士になる最短ルートは「司法試験予備試験に合格する」方法です。ここでは予備試験、司法試験、司法修習という3つのステップごとに詳しく解説します。

司法試験予備試験(予備試験)に合格する

司法試験の受験資格を得るために、高卒の方が選べる最短ルートは「予備試験に合格する」ことです。この試験は学歴に関係なく誰でも受験できますが、その分、難易度が非常に高く、合格率は約3〜4%とされています。試験内容は短答式試験(マークシート形式)と論文式試験に加え、口述試験から成り、そのすべてをクリアしなければなりません。

予備試験合格までの学習期間として、一般的に3,000〜5,000時間以上の勉強が必要といわれています。多くの受験者が法律の基礎学力を身に付けるために独学や予備校、通信講座を活用しています。また、費用面で大学進学にかかる学費よりも安価に済む点も高卒の方にとって魅力のひとつです。

司法試験に合格する

予備試験に合格すると、次は「司法試験」の受験資格を得られます。司法試験は、法曹(弁護士、裁判官、検察官)になるための国家試験であり、毎年5月に実施されています。この試験の合格率は約30〜45%と予備試験より高めですが、それでも十分に難易度の高い試験です。

試験内容は、短答式試験と論文式試験がメインで、それぞれの試験で法律の深い理解と応用力が求められます。そのため、事前に十分な論文対策を行う必要があるでしょう。さらに、模擬試験を活用した演習や過去問の解答練習も合格には効果的です。

この試験をクリアすると、弁護士としてのキャリアの第一歩を踏み出すことが可能になりますが、合格後も次のステップに進む必要があります。

司法修習を修了する

司法試験に合格した後、法曹三者としての資格を得るために「司法修習」を受ける必要があります。司法修習は、法律の実務スキルを磨くための研修で、修習期間は通常1年間です。修習は大きく2つに分かれ、座学での理論学習が約2カ月、その後、法律事務所や裁判所で行う実務研修が約10カ月間行われます。

司法修習中には修習を通じて得た知識を確認するため、「司法修習生考試」という試験が課されます。この試験に合格することで弁護士資格を得ることができますが、不合格であれば再修習が必要になるケースもあります。修習においては、実践的なスキルを習得することが求められるため、高い集中力と計画性が欠かせません。

このように司法修習の修了は、就職活動や独立準備を本格化させる重要なステップとなり、最終的に弁護士としてのキャリアを築くための土台となります。

ほかの高卒から弁護士になる方法

高卒から弁護士を目指すには、司法試験予備試験以外にも法科大学院の修了や関連資格からのステップアップなど複数の道があります。ここでは、それぞれの方法について詳しく解説します。

法科大学院(ロースクール)修了ルート

法科大学院を修了することで、司法試験の受験資格を得ることができます。ただし、法科大学院への入学は基本的に大学卒業資格が求められるため、高卒の場合はまず大卒資格の取得が必要となります。取得方法としては通信制大学なども選択肢に含まれます。

法科大学院には既修者コース(2年)と未修者コース(3年)があり、未修者コースは法律学の基礎知識がない入学生向けに設置されています。このコースは学習期間が長くなるものの、体系的に法律を学べる点が強みです。また、大学院生として法律関連の就職活動や研究活動の機会も得られます。

学費は未修者コースで約300万〜500万円が必要ですが、奨学金制度を利用することで負担軽減が可能です。ロースクール修了後は司法試験に挑戦し、さらなる実務経験を積むことで高収入を目指せる職業である弁護士としての道が見えてきます。

隣接職種(司法書士など)からのステップアップ

高卒で弁護士を目指す方法として、隣接する法律関連職種からのステップアップも有効です。たとえば司法書士は、法律知識を活かして不動産登記や契約書作成を行う職業であり、弁護士と関連性の深い仕事です。資格取得の条件に学歴制限がないため、高卒でも挑戦が可能です。

司法書士資格を取得することで法律分野での就職・転職が容易になり、法律事務所や企業の法務部などで経験を積むことができます。この期間を通じて、弁護士になるために必要とされるスキルや知識を効率よく磨ける点がメリットです。

また、司法書士資格取得後、さらに予備試験を目指す選択肢も考えられます。法律事務の経験があることで予備試験や司法試験の学習において有利になる場合があるからです。このルートは比較的安価で済むため、専門的な技術を身につけながら弁護士への道筋を切り開く方法として注目されています。

高卒から弁護士になる難易度

高卒から弁護士になる道のりは、非常に挑戦的なものです。ここでは、その難易度について、司法試験予備試験や司法試験の合格率、さらには必要とされる学習時間を具体的に解説します。

予備試験の合格率(約3〜4%)

司法試験の受験資格を得るための予備試験は、高卒の方でも受験可能ですが、その合格率は毎年約3~4%と非常に低い数値になっています。この試験では、法律に関する基礎的な知識から応用力、さらには文章力が問われ、総合的な能力が必要です。高卒者にとっては、大卒者と同じ土俵で戦うことになりますが、事前に明確な学習計画を立てることが重要です。近年では、オンライン講座や法律系の通信教材を活用して合格を目指す人が増えています。予備試験に合格することで、法科大学院を経ずに司法試験を受験できるため、これが高卒から弁護士を目指す一つの最短ルートとも言えるでしょう。

司法試験の合格率(約30〜45%)

司法試験の合格率は平均で約30〜45%とされており、予備試験に比べると高い数値ですが、依然として厳しい試験です。この試験は、論文式試験や短答式試験だけでなく、法律に関する高度な知識と実務的な思考力が求められる点で非常に難易度が高いとされています。特に予備試験経由でこの試験を受ける場合、高卒者は日頃から法律的な思考を鍛えるトレーニングが不可欠です。一方で、司法試験に合格すれば、弁護士として活躍する道が開けます。法律事務所への就職や高収入の期待が持てる職業ですので、この試練を乗り越える価値は非常に高いと言えます。

学習時間の目安(3,000〜5,000時間以上)

高卒から弁護士を目指すには膨大な学習時間が必要です。予備試験および司法試験の合格に必要な学習時間は、一般的に合計で3,000~5,000時間以上とされています。この時間はフルタイムの正社員として働きながら学習する場合には、さらに長期化する可能性もあります。法律の基礎から深く学び、試験対策を徹底する必要があるため、計画を立てた継続的な勉強が求められます。特に高卒の方にとっては、大卒者が通常学ぶ知識を独学でカバーする必要があり、効率的な教材選びやモチベーションの維持が鍵となります。この努力の先には、弁護士としての成功や高い年収を得るチャンスが広がります。

高卒から弁護士を目指す上でのポイント

高卒から弁護士を目指すには、効果的な学習方法やモチベーション維持が重要です。ここでは、勉強の進め方や環境作り、キャリア意識について解説します。

「論文式試験」を軸にした学習

司法試験において「論文式試験」は最も重要なパートであり、高卒から弁護士を目指す場合でも徹底した対策が不可欠です。この試験では法律の知識だけでなく、論理的な思考力や表現力が求められます。そのため、合格者がよく活用している過去問解説や模擬試験を活用し、自分の答案を客観的に評価しながら改善を進めることがポイントです。また、添削サービスを利用すれば、自分では気づけない論点の見落としや誤りを正確に把握できます。最後に、法律を実務でどう適用するか、具体例を交えた学習も有効です。「論文式試験」の攻略は、弁護士として必要な判断力と文章作成能力を大きく向上させる基盤となります。

学習環境とツールの選定

効果的かつ継続的に勉強を進めるためには、自身に合った学習環境やツールを選ぶことが大切です。高卒の場合、業務や他の生活の中で学習時間を確保するのに苦労することも多いので、オンライン講座やスマホアプリを活用できる環境を整えましょう。この他、通学できない場合でも使用可能な通信講座や、司法試験に特化した参考書や問題集もおすすめです。また、学習時間を効率化するために、タイマーアプリや学習管理アプリを取り入れるのも効果的です。さらに、集中できる学習スペースを確保するために、図書館やコワーキングスペースの利用を検討しましょう。これらのツールや環境が、高卒から弁護士を目指す長い道のりを支える鍵になります。

モチベーションを支える「目的意識」

弁護士を目指す道は長く、勉強の負担も大きいため、高卒として挑戦する際には強い「目的意識」を持つことが重要です。なぜ弁護士になりたいのか、どのような問題を解決したいのかを明確にすることで、辛い局面でも学習を続ける原動力になります。例えば、法律を通じて社会的正義を実現したい、弁護士として困っている人を助けたいなど、具体的な目標を設定すると良いでしょう。また、目標を視覚化するため、メモに書いてデスクに貼ったり、進捗を記録できるツールを使ったりすることで、日々の努力が着実に形になっている実感を持つことができます。このように目的意識を持ちながら努力を続けることが、最終的な成功につながるでしょう。

予備試験合格後のキャリア意識

予備試験に合格することで司法試験への道が開かれますが、その後を見据えたキャリア意識を早めに持つことも重要です。予備試験の段階から、将来働きたい法律事務所や職業イメージを考え、学習や実務実習に反映させると良いでしょう。例えば、企業法務を目指す場合は、商法や会社法などの専門分野を深く学ぶことが必要です。また、労働法や民事訴訟法は、多くの法律事務所で活用されるため、重点的に勉強すべきです。さらに、資格取得後の転職や年収アップを目標に据えた計画を立てておくと、モチベーションを高く保てます。このように、勉強と同時に将来のキャリアを意識することで、弁護士としての成功への道が具体的になります。

高卒から弁護士になる方法に関するよくある質問

ここでは、高卒から弁護士になる方法について多くの人が抱く質問にお答えします。以下ではそれぞれについて詳しく解説します。

高卒から弁護士になる最短ルートは?

高卒から弁護士になる最短ルートは「司法試験予備試験(予備試験)」に合格し、その後、司法試験を受験する方法です。予備試験は大卒資格がなくても受験できるため、高卒や中卒でも挑戦可能です。これに合格すれば、法科大学院(ロースクール)を経ずに司法試験の受験資格を得られるので、学習コストと時間を大幅に短縮できます。

ただし、予備試験の合格率は約3〜4%と非常に低いため、高い学習能力と徹底した対策が必要です。試験では法律に関する幅広い知識が求められ、特に論文式試験の対策が重要です。合格後は、司法試験本番やその後の司法修習などの流れを経て弁護士資格を得ることができます。

このルートを選択する場合、学習期間中に独学や資格スクール、通信講座を活用することが一般的です。時間やコストを抑えつつ弁護士を目指す方にとって、予備試験は非常に有効な選択肢と言えるでしょう。

まとめ

高卒から弁護士になる道のりは確かに険しいですが、司法試験予備試験や法科大学院への進学など、高卒でも目指すことが可能なルートが存在します。特に予備試験は学歴にとらわれず挑戦できるため、学費や時間を抑えたい方にとって有力な選択肢です。弁護士という職業は正社員として法律事務所への就職や転職の際にも有利で、将来的に高い年収を目指すことも可能な資格です。挑戦には多くの時間と努力が必要ですが、その先に得られるやりがいと責任は計り知れません。自分に合った学習計画を立て、明確な目的意識を持って進むことで、高卒であっても弁護士として活躍する道はしっかりと開かれています。

ABOUT US
牛田 晴宣キャリアスタート株式会社 執行役員
東洋大学卒業後、携帯販売職や起業経験を経て、キャリアスタート株式会社に入社。キャリアカウンセラーとして若年層の就職・転職支援に従事し、2021年7月より大阪支店長を務める。「若者の輝く社会を作る」をビジョンに掲げ、関西エリアで求職者のキャリア相談に対応。自身の独立・再就職の経験を活かし、実践的なキャリアアドバイスを提供している。