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出社拒否になりやすい人の特徴や症状、解決法について解説

健康な精神状態であればなんてことない毎日の通勤ですが、ふとしたきっかけによって、ある時から出社することに対して心身が強張る出社拒否症

「いつも通り出社しなければならないのに、朝どうしても体が動かない」、「会社の前まで行っても、そこから玄関に入れずに自宅に引き返してしまう」など、日常生活に大きな影響を与えることもある症状です。

そこで今回はそんな「出社拒否」について、発症しやすい人の特徴や、自分が発症してしまった場合の解決法をご紹介いたします。

出社拒否症とは?

出社拒否症とは、「会社へ行かなければならない」という自覚はあるのに、何らかの原因によって、出社することへ体が拒否反応を起こしてしまうようになる症状です。
出社拒否は、職場や取引先の人間関係で感じるストレスが引き金となって発症する適応障害が、原因として多く挙げられています。

外見から判断しにくい出社拒否は、他社から見た場合に甘えていたり、怠け者、仮病であると捉えられることも少なくありません。しかし重症化した場合には、うつ病や不眠症などの精神疾患や、頭痛や腹痛、吐き気やめまいといった身体疾患の症状を伴うことも多い心身症です。

そのためもしあなた自身や周囲の方が出社拒否になってしまったとしても、その身に起こっている拒否反応を責めるのではなく、まずその症状と向き合い、原因の改善へと向かうことが大切です。

出社拒否になりやすい人の特徴

前述では出社拒否の主な原因として、仕事のプレッシャーや職場の人間関係などのストレスを挙げましたが、だからといって必ずしもプレッシャーやストレスに弱い人が出社拒否になりやすいというわけではありません。

むしろ自分はメンタルが強くストレス耐性があると思っている人が、突然出社拒否になったりすることもあるのです。

しかし出社拒否症を引き起こしてしまう方には、ストレス耐性以外の点で共通点がありました。

出社拒否は完璧主義・責任感の強い人に多い

出社拒否の原因は、人それぞれですが、完璧主義の人や責任感の強い人、周囲の評価を気にし過ぎる人などに発症しやすい傾向にあるようです。

完璧主義や責任感の強い人は、仕事できちんと結果を出さなければならないと頑張りすぎる傾向があるため、その切迫した環境が気づかぬうちにストレスとなりがちです。
そして自覚のないまま身体へ自己規制の症状があらわれ、のちに出社したくないという気持ちも生まれてきます。

また自分への周囲の評価を気にしすぎる人や、人とのコミュニケーションが苦手で、周囲に相談することもできない人なども、ストレスが溜まりやすく出社拒否を発症させることが多いようです。

会社でのストレスはどんなものがある?その発散法とは?

出社拒否を放置した場合の心身への影響

出社することに対して拒否反応があらわれるのが一般的な出社拒否症ですが、そんな身体のサインに気づかないまま、放置状態が続いてしまうと、悪化が進み、出社拒否以外の症状があらわれる場合もあります。 ご自身や周囲の方で出社拒否の症状が見られる方は、後述の症状にも注意し、より早く心身の異常に気付くことが大切です。

適応障害の発症

出社拒否を起こす原因としては、主に以下のような問題点が挙げられます

・「与えられた仕事が自分に合わない」
・「仕事での成果や結果を気にすることによるプレッシャー」
・「職場の雰囲気や人間関係に馴染めない」
・「パワハラ」

上記のような業務上の問題によって、仕事そのものや職場の環境がストレスになり、「適応障害」となっている可能性もあります。

適応障害とは、仕事に限らず、ある特定の状況や出来事に対して、強い苦痛を感じるようになり、心身や行動そのものに症状が現れるという病気です。

適応障害に挙げられる心身への症状には、憂鬱、不安感、焦燥感、判断力や思考力の低下、不眠症、頭痛、手の震え、めまい、食欲不振などが挙げられます。

また適応障害の方には、 遅刻、無断欠席、人と会うのを避ける、電話に出られない、メールを返せないなどの反応が、良く見られる行動パターンです。

うつ病や不安障害を始めとする精神疾患の発症

「適応障害」をそのまま放置するとうつ病や不安障害などの精神的な疾患を発症するリスクもあります。

さらには出社拒否を繰り返すと、会社からの信頼を失い、その後のキャリアにも影響が出ることもあります。

また有給休暇を使い果たしても出社することができなくなってしまい、遂には会社から退職をせまられたり、長期のひきこもりになってしまったり、最悪の場合には自殺まで考えるようになる可能性もあるのです。
そのため出社拒否になってしまったら、一人で抱え込まずに職場の人などに相談したり、専門医の受診を受けることが大切です。

出社拒否になってしまった場合の解決法

出社拒否の症状が現れた場合には、必ずなにか原因があるはずです。また長期的に症状を無視して放置した場合には、改善することも難しくなってしまいますが、発症初期の頃であれば比較的スムーズに解決できる場合もあります。 そこで今回は出社拒否の症状を解決するための方法を、3点ほどピックアップしてご紹介いたしましょう。

①1日の中で気分をリフレッシュする時間を作る

心身が疲れているとストレスを受けやすくなります。

出社拒否にならないようにするには、仕事の疲れやストレスを発散できる時間や場所を作ることが大切です。
まずは十分な睡眠時間を規則正しい生活を心がけましょう。そのうえで軽い運動や、リラクゼーション、趣味など自分にあったリフレッシュの方法を生活に取り入れると、ストレスから早く回復することができます。

②会社の人事・上司に相談する

適応障害など精神的な変化や行動の変化には、本人よりも同じ職場の人の方が気づきやすいものです。

出社拒否になってしまったら、まずは会社の人事や上司、信頼できる人まどに相談しましょう。人に話すこと自体でストレスが発散できることもありますし、その人から有効なアドバイスをもらえるかもしれません。

職場の環境や仕事の内容にストレスの要因があると考えられる場合には、どうすればストレスを感じずに働くことができるか、業務内容の変更や時短勤務なども含めて相談することをおすすめします。
また長期間の専門的な治療が必要な場合には、休職の相談もしましょう。

③他の会社に転職する

出社拒否になってしまい、今の職場で働くことに限界を感じた場合や、現在の仕事に興味が持てない、職場環境や待遇の改善が期待できない場合には、我慢せずに転職をするのも選択肢のひとつです。

転職を検討するなら、専門家である転職エージェントに登録して、どんな仕事、職場で働きたいかをプロに相談して自分に合った仕事を探してみるのもおすすめです。

出社拒否になったら一人で悩まず、まずは誰かに相談しよう!

出社拒否は、真面目で責任感が強い人、コミュニケーションが苦手で周囲に相談できない人がなりやすい傾向にありますが、状況によっては誰であっても出社拒否になる可能性があります。

出社拒否になってしまったら、一人で悩まずにまずは会社の人事や上司に相談しましょう。
そのまま放置すると、うつ病など心の病になってしまう可能性があるので早期の発見が大切です。