キャリアスタートに相談してみる

専門卒は高卒と同じ?年収や扱いの違い、メリット・デメリットを解説

専門卒は高卒と同じ?年収や扱いの違い、メリット・デメリットを解説

「専門学校を卒業したら、高卒と同じ扱いになるの?」「給料や就職に違いはあるの?」進路選択を控えた高校生や、キャリアを見直している方の中には、こうした疑問を抱えている人も多いのではないでしょうか。

実は、専門卒と高卒には教育区分や称号、給与、就職市場での評価など、さまざまな違いがあります。専門卒は「専門士」や「高度専門士」といった称号が付与され、即戦力として評価される一方、高卒は早期から社会経験を積めるメリットがあります。それぞれに長所と短所があり、どちらが優れているかは一概には言えません。

本記事では、専門卒と高卒の具体的な違いについて、就職活動での扱いや給与面、キャリアアップの可能性などを詳しく解説します。また、専門卒ならではのメリット・デメリットや、よくある質問への回答も紹介していきます。

自分の目指すキャリアや興味のある分野に合わせて、どちらの進路が適しているのかを判断する材料として、この記事を役立てていただければ幸いです。

専門卒と高卒は同じ?

専門卒と高卒は同じ?

専門卒と高卒は同じ扱いなのか、多くの方が疑問に思うポイントでしょう。実際には教育区分や称号の違い、給与・待遇、就職における位置づけなどに差があります。ここでは、それぞれの違いについて詳しく解説していきます。

教育区分と称号の違い

専門卒と高卒の違いは、まず教育区分と称号に表れます。高卒は高校卒業資格のみを持つ一方、専門学校を卒業することで「専門士」や「高度専門士」といった称号が付与される場合があります。この称号は、文部科学大臣が定めた基準を満たす専門学校で2年以上学び、1,700時間以上の授業を修了した場合に取得可能です。称号は資格ではありませんが、一部の国家試験で優遇を受けることがあります。また、専門学校は職業訓練に特化したカリキュラムが組まれており、高卒とは異なる教育システムが特徴です。このため、専門学校卒業者の学歴評価は職種や業種によって異なる場合があります。

給与・待遇の違い

給与や待遇の面でも、専門卒と高卒の間には差が見られることがあります。初任給に関しては、専門卒は短大卒と同等とされる場合が多く、高卒よりやや高い水準です。例えば、公務員の給与体系では高卒と専門卒で大きな開きはないものの、民間企業では専門卒への手当や昇給の可能性を評価する企業もあります。また、専門学校で得たスキルや資格を活かせる職種では、正社員としての採用率が高くなるケースもあり、高卒より専門卒の方が就職後の待遇が良くなることが期待できます。業界や企業ごとに異なるため、進学を検討する際は就職先の条件を調べることが大切です。

就職における位置づけ

専門卒と高卒では、就職市場における位置づけも異なります。特に専門卒は、即戦力としての価値が期待されることが多く、専門的な資格や技術を持つ人材として評価されます。それに対し、高卒は基礎的な社会人スキルやポテンシャルを重視する企業に好まれる傾向があります。専門学校を卒業すると、高校卒業資格のみの場合と比べて応募可能な職種の幅が広がる場合が多いです。また、専門学校が業界と連携していることもあり、特定の業種での就職において専門卒が優遇されることがあります。ただし、専門学校卒業者の扱いは企業や職種によって異なるため、希望する分野で求められる学歴やスキルを事前に確認しておくことが重要です。

専門卒と高卒の就職での扱いの違い

専門卒と高卒では、就職における扱いにさまざまな違いがあります。ここでは、それぞれの応募できる仕事や採用の流れ、キャリアアップの幅について詳しく解説します。

応募できる仕事(職種)の違い

専門卒と高卒では、応募できる仕事や職種に違いがあります。高卒の場合、一部の職種に限定されることが多く、未経験から始められる仕事や、各企業の一般職採用に向けた求人が主流です。一方、専門卒は専門学校で学んだ知識や技能を生かせる職種に応募できるため、技術職や専門職への道が開けています。また、専門学校は実践的なスキルを重視した教育を行うため、資格取得を活かした職種において有利な場合が多いです。これにより、正社員枠や即戦力を期待される職種にも、高卒より多くの選択肢が広がります。

採用のルールと流れの違い

専門卒と高卒では、採用時のルールや流れにも違いが見られます。高卒では主に学校推薦による就職活動が一般的で、多くの企業が新卒採用枠として専用の採用ルートを提供しています。これは、大卒などとの競争を避けるための仕組みです。一方、専門卒は企業から即戦力として期待されるため、一般の採用枠での応募や、専門学校独自の求人情報を通じた就職活動が行われます。専門学校自体が企業と密接に連携していることも多く、インターンシップ制度などを活用して効率的に採用を進められるケースも多いです。

キャリアアップの拡張性の違い

専門卒と高卒では、キャリアアップの拡張性にも大きな違いがあります。高卒の場合、就職後のキャリア形成は主に実務経験を通じて行われます。しかし、高卒の学歴では応募できる正社員の職種や昇進の条件が限られる場合も見受けられます。一方で専門卒は、専門性の高い資格を取得していることが多く、その資格を活かしてさらに上位のポジションを目指すことが可能です。また、専門学校でのスキルが認められ、転職市場でも評価されることがあり、キャリアの幅が広がりやすいです。特に特定の業界においては、専門知識を持つ人材が求められるため、有利にキャリアを築くことができます。

専門卒であることの就職のメリット

専門卒が就職においてどのようなメリットを持つのか気になる方も多いでしょう。ここでは専門卒が高卒や他の学歴と比べて、就職活動でどのような強みを持つかをご紹介します。

「即戦力」としての高い評価

専門卒の大きなメリットの一つに「即戦力」としての高い評価があります。専門学校では業界のニーズに応じた実践的な内容のカリキュラムが組まれており、実技や実習を通して職場で即戦力として活躍できるスキルを身につけることができます。そのため、企業側にとっては採用後の育成コストが減り、即座に業務を任せられる人材と見なされるのです。特に専門的な技術や知識を重視する仕事では、専門卒が他の学歴よりも高く評価される傾向があります。

国家資格や専門資格の取得に強い

専門学校では、学ぶ分野によって必要となる国家資格や専門資格の取得を目指すことができます。例えば、看護師や美容師、保育士などの資格取得を支援するカリキュラムが用意されており、資格取得のための環境が整っています。特定の資格を必要とする職種では、資格を持っていることが就職の条件となるため、専門学校での学びがそのまま就職活動に直結します。また、国家試験の合格率を向上させるためのサポートも充実しているため、高卒と比べても資格取得の面では大きなアドバンテージがあります。

初任給が「短大卒」と同等

初任給に関して、専門卒は高卒よりも有利な場合が多く、短大卒と同等とされることも少なくありません。多くの企業では学歴によって初任給を設定しており、専門卒は高卒よりも上の給与体系が適用されることが一般的です。職種や業界によって異なりますが、専門卒で取得した資格や実務経験が評価されることで、初任給にプラスアルファの手当がつくケースもあります。これにより、就職後の生活を安定させやすくなる点は、高卒の場合との明確な違いと言えるでしょう。

業界とのパイプが太く、就職率が高い

専門学校は、多くの場合、特定の業界との強いつながりを持っており、それが就職活動において有利に働きます。たとえば、企業とのインターンシップ制度や業界特化の求人情報の提供、学校独自の推薦枠などがあります。そのため、専門卒の就職率は非常に高く、目標とする職種に直結した就職を果たしやすい傾向があります。また、企業側も専門学校とのつながりを大切にしており、積極的に採用活動を行っていることも、専門卒が高い就職率を保持している理由の一つです。

専門卒であることの就職のデメリット

専門卒の就職にはさまざまなメリットがある一方で、デメリットも存在します。ここでは、専門卒が就職する際に直面しやすい課題を具体的に解説し、今後の進路選びの参考となるようにまとめました。

応募できる求人の幅が制限される

専門学校卒業者は、高卒よりも専門性の高い分野で活躍できる一方、応募できる求人の幅が制限されることがあります。特に「大卒以上」を求める求人において、専門卒という学歴が条件を満たさないケースが発生します。就職市場では、職種によっては専門卒の即戦力性が高く評価されますが、多くの求人では学歴による応募資格が設けられている場合もあります。専門卒を目指す場合は、自身の学びたい分野や興味、希望職種に合った求人があるかを事前にリサーチすることが重要です。

生涯賃金が大卒に比べて低い傾向

生涯賃金において、一般的に大卒の方が専門卒よりも高い傾向が見られます。その理由の一つとして、初任給や昇進スピードに差があることが挙げられます。専門卒や高卒は、実務経験や資格を武器にキャリアアップを目指しやすいですが、それでも大卒が求められる管理職ポストに就きにくい面があり、その結果給与の伸びが抑えられる場合があります。専門卒で高い収入を得るには、早期からスキルアップや資格取得を重視し、専門的な道を極めることが必要です。

他業界への「潰し」が効きにくい

専門学校では特定の職種や分野に特化した知識・技能を学ぶため、専門性が明確であることが大きな特徴です。しかし、これが他業界への転職を目指す際には、「潰しが効きにくい」という弱点となる場合があります。たとえば、専門学校の学びが活かせない業種では、基本的な資格やスキルを持たないと見なされる可能性があります。そのため、進学時点で興味のある分野をしっかり見極めると同時に、必要に応じて幅広い知識や汎用的なスキルを備えることも大切です。

学歴フィルターの影響を受ける場合がある

企業の採用活動で使われる「学歴フィルター」は、大卒以上の応募を限定的に受け入れることを指しており、専門卒の応募が制限される場合があります。特に人気企業や一部の業界では学歴を重視する傾向があり、専門学校卒業者が応募の段階で不利な立場となることがあります。正社員を目指す際は、自身のスキルや資格をしっかりアピールし、他の学歴の応募者との差別化を図る努力が必要です。また、「学歴フィルター」への対策として、専門卒でも評価される職種や企業を選ぶことも重要です。

専門卒と高卒の違いに関するよくある質問

専門卒と高卒には、就職や給与面でどのような違いがあるのか、多くの方が疑問を抱いています。ここでは、それぞれの特徴やよくある質問について詳しく解説します。

専門学校を卒業したら大卒扱いになりますか?

専門学校を卒業しても、大卒扱いにはなりません。専門学校の卒業生が取得するのは学位ではなく「専門士」や「高度専門士」といった称号です。この称号は文部科学大臣が定めた基準を満たした専門学校卒業者に与えられるもので、大卒とは異なる扱いとなります。ただし、特定の国家資格試験において一部免除が認められることや、大学への編入が可能な場合もあるため、学歴の柔軟性やメリットは存在します。一方で、学歴フィルター的な観点から、一部の求人においては「高卒以上」または「大卒以上」としてグループ分けされるケースもあります。そのため、進路を選ぶ際には業界ごとの学歴評価を十分に確認することが重要です。

専門卒と高卒では給料に差がありますか?

専門卒と高卒では、初任給や生涯賃金で差が生じることが一般的です。特に初任給においては、専門卒は高卒よりも高めに設定されている場合があります。その理由の一つには、専門卒が特定の技術や知識を身に着けて「即戦力」として期待される点が挙げられます。例えば、国家資格や専門資格を取得した場合、初任給が短大卒と同等となることもあります。ただし、給与や待遇は業種や職種によって異なるため、高卒でも専門性のあるスキルを持つ場合は高い待遇を得られるケースも少なくありません。そのため、給与差は必ずしも「学歴」で決まるわけではなく、個人のスキルや企業のニーズによることが多いといえます。

高専卒は高卒と同じ扱いですか?

高専卒(高等専門学校卒業)は、高卒とは異なる扱いを受けることが多いです。高専は中学校卒業後に進学する5年制の教育機関であり、そのカリキュラムは高度な専門技術や工学に特化しています。高専卒業者は「準学士」という称号が与えられるため、一般的な高卒よりも高い学歴とみなされることがあります。特に技術職や専門職の分野では、高専卒が即戦力として評価され、採用や給与面で優遇されるケースが多いです。一方で、一般的な事務職や営業職など、特定の学歴を必要としない職種では「高卒以上」と同じグループに属することもあります。そのため、高専卒のメリットを最大限生かすには、専門性を活かせる業界への就職が重要です。

まとめ

専門卒と高卒には、学歴や称号、就職率、給与、キャリアアップの可能性など、さまざまな違いがあります。専門卒は専門知識や資格を武器にすることで「即戦力」として評価される一方、高卒は早期から収入を得られ、負担が少ない進路といえます。また専門学校は、就職率や業界とのパイプにおいて高い実績を持つものの、学歴フィルターや他業界への適応面では課題がある場合もあります。それぞれの選択肢にはメリットとデメリットがあるため、自分の志向やキャリアプランを基に最適な進路を選ぶことが大切です。専門卒と高卒の違いを正しく理解し、将来の目標にふさわしい選択をしましょう。

ABOUT US
牛田 晴宣キャリアスタート株式会社 執行役員
東洋大学卒業後、携帯販売職や起業経験を経て、キャリアスタート株式会社に入社。キャリアカウンセラーとして若年層の就職・転職支援に従事し、2021年7月より大阪支店長を務める。「若者の輝く社会を作る」をビジョンに掲げ、関西エリアで求職者のキャリア相談に対応。自身の独立・再就職の経験を活かし、実践的なキャリアアドバイスを提供している。