お給料に含まれている「調整手当」ってなに?
会社員なら毎月必ず受け取るお給料ですが、知らず知らずのうちに給与明細へ記載されている「調整手当」という身に覚えのないお金。
「多く貰えてラッキー!」くらいに思う方もいらっしゃるかもしれませんが、知らないまま受け取っていると、実は損していることもある手当なんです!
今回はそんな調整手当の概要や内訳、そして支給する会社の目的や意図までを詳しく解説していきます。
◆調整手当とは?
冒頭のように、どんな手当だかよく知らないまま貰い続けている方も多い調整手当ですが、実は勤めている会社によって、それぞれ意味や役割が異なり、その内訳は決まったものではありません。
基本的には、その名の通り「社内のバランスを調整するためのお金」になるわけですが、これだけではピンときづらいでしょう。
そこでまずはこの調整手当が支給される理由を、4つほどピックアップいたしました。
必ずしもこの限りではありませんが、調整手当が支給される理由に多く見られる項目です。
②転職前の給与とあの均衡を計る為
③他の従業員との均衡を保つため
④残業代として
調整手当が支給される場合、一般的には、上記のような理由が挙げられます。
また企業によっては、勤続年数によって増減が起こったりとする事もあるようです。
貰えてラッキーぐらいに考えていた方にとっては、どちらかというと企業側に有利に働く手当な様に思える制度ですよね。
では調整手当は、どの企業も都合よく使っている特別手当のような物なのでしょうか。
◆調整手当が支給されるシチュエーションとは
普段から調整手当を支給されている人もいれば、今まで一度も支給されたことがない、
という方もいらっしゃるかと思います。
それは調整手当は必ずしも支給されるものではなく、ある程度決まった状況のもとで発生するものだからなんです。
こちらでは調整手当が支給されるのは、いったいどんな状況になのか、チェックしていきましょう。
①社員の能力を見極める時
例えば中途採用で社員を雇った場合に基本給20万、調整手当5万円で契約を結んだとしましょう。
こういった状況では、入社から3ヵ月後などに調整手当を見直すという契約が組み込まれているパターンが多く見られます。
これは3か月後に再調整を行う契約を組み込んでおくことで、万が一その社員が仕事をこなせなかったりした場合に、最初に組み込んでいた調整手当をなくして契約しなおすことができるからです。
企業側からしてみると、新たに採用を行うのにもある程度リスクを負わなければならないため、
最初の段階から給与の調整を行えるように、こういったリスクヘッジの意味で調整手当を扱うことがあります。
②給料の増減を調整したい時
給料を調整したいなら、調整手当なんて関係なく、基本給で調整すればよいのでは?と感じるかもしれません。
しかしながら基本給を減らす場合、企業は合理的な理由をもって、労働者の合意を得た上での変更が必要となるため、企業側は簡単に基本給を減らすことができないのです。
しかしながら実力と給料があまりにも見合っていなかった場合や、大きなミスをしたときに備えて、
やはりここでもリスクヘッジを行いたい、というのが企業側の所思になります。
そこでこうした給料の調整を行わなければならないケースに備えて、事前に調整手当を組み込んでおき、調整手当の増減によって、給料の調整を行う企業もあるのです。
◆注意しておきたいこと
企業側にとって、有利な状況で扱われやすい調整手当ですが、入社後だけでなく、転職活動時などにも注意が必要な手当となります
その理由は、調整手当が給料を高く見せるためだけに使われているケースがあるためです。
本文でお話したとおり、基本給とは異なり、調整手当は基本的にどんな時でも調整できる手当になります。
つまり、例えば基本給が18万円だったとしても、調整手当が22万円ついていた場合には、合計で40万円のお給料になるのです。
上記の例は少々大げさなものですが、企業側はこの調整手当をうまく利用する事により、お給料を上下させている場合があります。
何か少しでも会社に不都合な事が起きた場合に、調整手当を下げることで、給料を下げようとしているのかもしれません。
◆一度自分の調整手当について確認しておこう!
本記事では、知らず知らずのうちに給与に組み込まれることがある「調整手当」について解説いたしました。
少々悪いケースを中心にご説明しましたが、あなたの会社でも、企業にとって有利に調整手当が使われている可能性はあります。
ある日を境に、突然給料が減っている!といったことも絶対ないとは言い切れません。
ご自身の働く会社のことを、深く理解しておくのは重要ですので、もしご自身で働いている企業で調整手当があるのであれば今一度詳しく確認しておくことをおすすめします。
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