一般企業に就労されている場合には、基本的に当月の該当する日付までの分を、毎翌月の指定日に支給される場合が多くなっております。
しかし企業によっては、当月分を当月中に支払う「当月払い」と呼ばれる制度を導入している場合があるんです。
本記事ではそんな当月払いについて、制度の内容や特徴を詳しくお伝えするとともに、当月払いのメリットやデメリットについても解説させていただきます。
◆当月払いとは?
当月払いとは、例えば締め日が毎月25日であるとした場合に、その5日後である30日に毎月お給料が支払われるような、「締め日と支払日が同月」となる場合の制度になります。
つまり当月払いとはいっても、実は前月の25日からの分も含めて支払われているんです。
逆に翌月払いという制度の場合は、上記の例に当てはめた場合、前月の25日から当月の25日まで働いた分を、翌月に支払う制度となります。
つまり「支払日が締め日の翌月」となる場合が翌月払いです。
基本的に一般企業の多くは、翌月払いを用いているため、入社初月は無給になったり、退職の翌月までは給与が支払われる、といったケースがほとんどです。
◆当月払い、翌月払い以外の特殊なケース
前述にある当月払いと翌月払いのほかに、「月末締めの当月払い」という制度もあります。
こちらはあまり見られることの少ないケースではありますが、例えると前月25日から末日分までの数日分を先に支払うといった制度です。
月末締めの当月払いが用いられることの多い業種には、「残業が絶対にない業種」などが挙げられます。
また残業が発生する業種の場合にも、残業代やその他の費用が出た場合は、次の月の給与で支払われるといった仕組みを用いている場合もあるようです。
現時点よりも先の労働時間を見越して先払いする制度となるため、万が一仕事を休んだり、既定の労働時間に達していない場合には、有給を使ったり、翌月の給与で調整されることがあります。
◆当月支払いのメリットとデメリットは?
当月支払いのメリットとして挙げられるのは、何と言っても入社後すぐに、給与が支払われることです。
前月25日などが締め日となる場合には、給与の調整が起こることもありますが、就職・転職後すぐにお給料をもらえると、生活面で助かるという方も多いのではないでしょうか。
一方で退職時には、働いた月までしか給与が発生しなくなるため、タイムリーに転職しなければならない、というデメリットもあります。
また退職する月には社会保険料が2倍とられてしまうというデメリットもあるので、当月払いの会社へ入社を考えている場合には、その分最終月の手取りが下がってしまうということも覚えておきましょう。
事前に話をされている可能性はありますが、忘れてしまっている方が非常に多く、最後の給与明細を確認して驚く人も少なくないので、要注意です。
◆締め日、支払日の確認は契約時点で要チェック!
本記事では、「当月払い」という制度について、他の制度と比較しながら解説し、メリット・デメリットについてもご紹介いたしました。
基本的には入社時の契約時点の説明や、契約書で把握する機会があるはずなので、就職・転職しようと考えている方は、今一度しっかり確認する癖をつけておくのがいいかもしれません。
当月払いと翌月払いを勘違いして、入社後にがっくり肩を落とす、といった事態にはならない様に注意しておきましょう!