キャリアスタートに相談してみる

ASDに向いてる仕事10選!おすすめの仕事の探し方についても解説

ASDに向いてる仕事10選!おすすめの仕事の探し方についても解説

「自分はASDだけど、どんな仕事が向いているんだろう」「特性を活かせる職場で働きたい」そんな悩みを抱えていませんか。コミュニケーションの取り方やこだわりの強さなど、ASDの特性は日常生活で困難を感じる場面もあります。しかし、それらは見方を変えれば、多くの職場で求められる貴重な能力でもあるのです。

ASDの方には、驚異的な集中力や持続力、ルールを正確に守る力、論理的に物事を分析する能力など、さまざまな強みがあります。これらの特性を理解し、自分に合った仕事を選ぶことで、能力を最大限に発揮しながら充実した働き方を実現できます。

この記事では、ASDの方が持つ強みを詳しく解説したうえで、その特性を活かせる仕事の特徴や具体的な職種を紹介します。プログラマーや経理、データ入力といった専門性の高い仕事から、清掃や図書館員といった落ち着いた環境で働ける職種まで、幅広い選択肢をお伝えします。また、仕事を探す際のポイントや支援機関の活用方法についても触れていますので、就職・転職活動の参考にしてください。

あなたの特性を強みとして活かせる仕事がきっと見つかるはずです。

ASDとは

ASDとは「自閉症スペクトラム症(Autism Spectrum Disorder)」の略称で、発達障害の一種です。ASDには、コミュニケーションや対人関係の困難さ、パターン化した行動やこだわりの強さが主な特徴として挙げられます。近年では、これらの特性が困難さだけでなく、個人に備わる独自の強みとして活かされることへの理解が進んできました。ASDの特性に合った職業選びをすることで、能力を最大限に発揮しながら働くことが可能です。

ASDの強み

ASDの方は、周囲との差異がある一方で、独自の能力や特性が多くの場面で活かせることがあります。ここでは、ASDの方が持つ強みについて解説します。以下では、具体的な能力や特性を挙げながら、その魅力についてさらに掘り下げていきます。

驚異的な集中力と持続力

ASDの方の大きな特性として挙げられるのが、物事に対する驚異的な集中力と持続力です。一度関心を持った物事や作業に対して、他のことに気を取られず、非常に深く没頭することができます。この特性は、ASDに向いている仕事として挙げられるプログラマーやデータ入力、研究職のように、継続的に同じタスクに取り組む必要のある業務で特に重宝されます。この集中力のおかげで、通常では気付きにくい細かな課題や問題点にも目を向けられるため、職場での評価にもつながりやすいです。また、この能力を活かせる職業であれば、作業を効率的に進められるため、転職活動においても大きなアピールポイントになります。

ルールやマニュアルの遵守

ASDの方は、規則やルール、マニュアルなど決まった手順を遵守する力に優れています。この特性は、マニュアル通りの作業や手順が求められる業務において不可欠な要素です。この能力が発揮される場面として、経理や品質管理、清掃業などのASD向きの職業が挙げられます。曖昧さが少ない環境であれば、効率化や正確性がさらに高まるため、組織の一員としての信頼を築くことも可能です。ルールをしっかり守ることで、その職場の標準的な業務スキル以上の成果を出せる場合もあり、組織に安定感と信頼を与える存在になります。これらの特性を活かせる職場環境を見つけることが、ASDの転職成功につながるでしょう。

高度な論理的思考と分析力

ASDの方は、論理的に物事を考え、分析する能力において長けた一面を持っています。この特性は、問題解決が重要となるプログラマーやデータアナリスト、設計技術者といった職業で強く求められます。特定の課題を解決する際に複雑な情報の整理やパターンの分析を得意とするため、職場でも高いパフォーマンスを発揮するケースが多いです。また、こうしたスキルは、正確性が重視される校正やチェック業務に役立ちます。この論理的な思考力を育て生かしていくことで、よりASDに向いている仕事での活躍の場も広がるでしょう。加えて、分析や考察に強みを持つ点は、特化した役割を求める職場環境では特に重宝されます。

ASDにおすすめの仕事の特徴

ASDの特性を活かすためには、自分に合った仕事の選び方が重要です。ここでは、ASDの特性に寄り添った「仕事の特徴」について解説していきます。

タスクと目標が「明確」である

ASDの方は、曖昧な指示や抽象的な目標設定があると混乱しやすい傾向があります。一方で、タスクや目標が具体的に示されている場合、その指示に従い効率的に作業を進めることが得意です。例えば「このデータを100件入力する」や「資料を3時間以内にまとめる」といった、具体的かつ達成基準が明確な業務が向いています。ASD向けの仕事では、はっきりとした指示やゴールがある職場を選ぶことで、ミスを減らし、能力を発揮しやすくなります。就労支援機関や専門家のアドバイスをもらうのもおすすめです。

「シングルタスク」で完結する

ASDの方は、同時進行で複数のタスクを処理する(マルチタスク)が苦手な場合があります。そのため、1つの作業に集中して取り組める仕事が適しています。データ入力や経理、校正などは、一度に1つのタスクを集中して進められ、ミスを防ぎやすい環境が整っています。こうした「シングルタスク」の比率が高い業務では、ASDの特性である優れた集中力を最大限に活かせます。また、タスクの進行が明確な形で区切られているとベストです。

ルールや手順の「一貫性」がある

ASDの方は、日々変化する仕事よりも、ルールや手順が一貫している業務に適性があります。予測可能なプロセスの中で働くと、能力を活かしやすく、ストレスを軽減できます。例えば、マニュアルが完備されている職場や定型作業がメインの業務は、ASDの方にとって安心して働ける環境といえます。一方で、変化が頻繁な業務では混乱を招く可能性があるため、事前に業務内容をしっかり確認することが大切です。ASD向けの職場では、この「安定した環境」を重視して仕事を選ぶとよいでしょう。

ASDに向いてる仕事10選

ここでは、ASD(自閉症スペクトラム障害)の方に向いている仕事を10個ご紹介します。それぞれの仕事でASDの強みを活かせる理由や具体的な仕事内容について解説します。

プログラマー

プログラマーはASDの方に非常に向いている職業です。プログラミングはルールや論理に基づいて進められる仕事であり、高い論理的思考力を持つASDの方に適しています。また、一人で集中してコードを書く時間が多い点も、驚異的な集中力を発揮できるASDの特性とマッチします。仕事の内容としては、アプリやソフトウェアの開発、システム設計、コードテストなどがあり、一貫した手順の中で作業することが求められます。

データ入力

データ入力の仕事は、人と関わる機会が少なく、一人で淡々と集中して作業する環境が多いのが特徴です。ASDの方は正確性や細かい確認作業が得意なため、誤字脱字や入力ミスを防ぎながら業務を進めることができます。また、目標となるタスクやルールがはっきりしているため、仕事に取り組みやすい環境といえます。具体的な内容は、Excelや専用システムへのデータ入力や整理などが挙げられます。

経理

経理職は数字に強く、ルールに忠実であることが求められるため、ASDの特性と相性が良いです。経理の仕事は、日々の仕訳や帳簿の記録、予算管理、決算処理など、非常に正確さが重視される業務が中心です。また、ルーティンワークが多く発生するため、タスクが明確で一貫性のある作業を好むASDの方に向いています。高い注意力を発揮し、ミスなく業務を遂行できる強みを発揮できるでしょう。

校正

校正の仕事は、細かいチェック作業を繰り返す職種であり、ASDの方が持つ観察力や正確さを発揮できる場面が多いです。文章や原稿を読みながら誤字脱字や記載ミスを発見し、修正する業務が主な内容になります。集中を要する仕事であるため、騒がしい環境や多くの人との会話が苦手な方にも取り組みやすいでしょう。特に、規則やルールが明確な校閲スタイルの職場でその能力を最大限に生かすことができます。

CADオペレーター

CADオペレーターは、図面作成や設計データの修正などを行う専門職です。ASDの方の高い集中力や図形認識能力が特に生かされる仕事で、細かい作業をコツコツ進めるのが得意な方に向いています。また、高度な専門性を求められる職種であり、ルールに基づいて作業するため、安定した作業環境が整っています。CADソフトを扱うことで、視覚的な情報処理スキルを活かし、精緻な作業を効率よく進めることが可能です。

品質管理

品質管理の仕事は、製品やサービスの品質をチェックし、基準に合っているかを確認する業務が中心です。正確性や注意力を求められるため、ASDの方の観察力や丁寧さが生かされます。また、明確な基準や手順に沿って進行できるので、曖昧な指示を避けたい方に適した環境と言えます。具体的には製造現場で製品を検査したり、不良品の原因を分析するなどの業務が含まれます。

図書館員

図書館員は、静かな環境で働くことができ、ルーチン作業が多い職種です。主な業務は本の貸出や返却の管理、蔵書の整理、利用者からの簡単な問い合わせ対応などが含まれます。ASDの方は秩序を重んじ、規則に則った作業が得意なため、図書館での作業内容と特性が非常に合っています。また、人と接する機会が少ないため、コミュニケーションへの負担が軽い職場環境です。

Webライター

Webライターは、自分のペースで作業しやすいフリーランスの形態が多く、ASDの方に合った働き方をしやすい職業です。文章作成においては、細部に気を配りながら文章構成を考えるため、一度に一つのタスクに集中できる特性が活かされます。特定のテーマに基づいて記事を書いたり、SEOに対応した文章を作成するなど、ルールやフォーマットが決まっている仕事が多いのも特徴です。

整備士

整備士は、車や機械の点検や修理を行う仕事で、ASDの方の綿密な計画性や手順を守る能力が役立ちます。一貫性のあるルールに従って作業できるため、仕事を進めやすい環境です。さらに、手を動かす作業が中心であるため、視覚的・物理的な仕事を好む方に最適です。機械的なトラブルを論理的に原因究明し、確実に解決する能力が求められるため、注意深さが活かせます。

清掃

清掃の仕事は、単純で反復的な作業が多く、人との接触が少ない職場環境が特徴です。ASDの方は、整理整頓や細かな汚れに気付く能力に優れており、清掃作業において大きな強みを発揮します。また、作業手順が事前に決まっているため、予測不可能な要素が少なく、ストレスを感じにくい環境で働けます。仕事内容としては、建物内の掃除、ゴミの収集、床や窓の清掃などが挙げられます。

ASDにおすすめの仕事の探し方

ASDの特性を活かしながら仕事を探すには、自己理解と職場環境の確認が重要です。ここでは、ASDに向いている仕事を見つけるための具体的な方法について解説します。以下を参考にして、自分に合った職業や転職先を見つけるヒントを得てください。

自分の「取扱説明書」を作る

ASDの特性は一人ひとり異なります。そのため、自分自身がどんな環境で、どういった仕事で力を発揮できるのかを明確にすることが重要です。「得意な作業」「苦手な作業」「ストレスを感じやすい場面」などを整理し、これを自分の「取扱説明書」としてまとめてみましょう。これを元に面接の際に自分の特徴を説明すれば、企業側が受け入れやすくなることもあります。このプロセスは、自分がどの職業や職場に向いているのかを理解する手助けになります。

障害者枠・特化型の支援を受ける

障害者雇用枠やASDに特化した就労移行支援を利用するのも賢明です。こうした枠では、ASDの特性を理解した職場が多く、職種選びや業務内容の調整が柔軟に行なわれます。また、ASDの方向けに特化した支援サービスを提供する「キズキビジネスカレッジ(KBC)」などもおすすめです。KBCでは、就労支援や無料の「ASD×仕事 実践ガイドブック」配布を行っており、ASDの方の就職率は約83%という実績があります。これらのサービスを活用することで、自分に向いている仕事にたどり着きやすくなります。

公的機関で「ミスマッチ」を防ぐ

ハローワークや障害者就業・生活支援センターなどの公的機関を利用するのも有効です。これらの機関では、職業カウンセリングを通じて、自分の特性や希望に合った職場を探すサポートを受けられます。特に、ASDの場合、職場環境や業務内容が特性に合わないと、働く上でストレスが生じやすいため、ミスマッチを未然に防ぐことが大切です。公的機関は無料で情報や支援を提供しており、初めての転職や就労の準備に役立つツールとして活用できます。

ASDに向いてる仕事に関するよくある質問

ここでは、ASDの特性に基づいて、どのような仕事が適しているのか、また働きやすい環境作りについての疑問にお答えします。

自閉スペクトラム症に向いている仕事は?

ASDの方に向いている仕事は、人それぞれですが、一般的には特性を活かせる職業が適しています。例えば、ASDの方は規則正しい作業やルールに従った環境で真価を発揮することが多いため、「経理」や「データ入力」、「品質管理」などの職種がよく適しています。また、高度な論理的思考力や長時間の集中力を必要とする「プログラマー」や「校正」もおすすめの職業です。これらの仕事は、静かな環境で一人のペースで作業ができることが多く、ASD特有の繊細さや正確性を発揮する良い機会となります。

ASDの人は経理に向いていますか?

はい、経理の仕事はASDの方に特に向いている職業のひとつです。その理由は、経理の業務が多くの場合、ルールに従って数字や計算を取り扱うことから構成されているからです。ASDの方は、ミスなく手順や規則に基づいて仕事を進めるのが得意であり、経理の細かいデータ管理や帳簿の整合性確認といった作業に高い適性を持っています。また、集中して一つのタスクに取り組む環境が整っている点も、人とのコミュニケーションにあまり負担を感じない環境を提供します。そのため、ASDの方にとっては働きやすく、やりがいを感じやすい仕事と言えます。

ASDの人が働きやすい環境は?

ASDの方が働きやすい環境は、特性に配慮した職場であることが重要です。たとえば、静かで落ち着いた場所で一人で作業ができる環境や、職務内容が明確である職場が理想的です。また、タスクの進捗状況や優先事項が具体的に示されていると、スムーズに取り組むことができます。さらに、業務の中で一貫したルールや手順を守ることが求められる場合、ASDの方が持つ丁寧さや規範意識が活かされるでしょう。こうした職場環境ではストレスが軽減され、生産性も向上します。そのため、職場探しの際にはこうした条件を念頭に置いて選ぶことが大切です。

まとめ

ASDの特性を理解し、自分に向いている仕事に就くことは、幸福感や自己効力感を高めるために非常に重要です。ASDの方に向いている仕事は、明確なタスクやルールがあるもの、シングルタスク中心のもの、静かで人との関わりが少ない環境にあるものなど、多岐にわたります。これらの仕事選びには、自身の強みを把握することが鍵となります。

また、就職活動の際には、ASDの特性に特化した支援を受けることで適性に合った職場を見つけやすくなります。例えば、キズキビジネスカレッジのような支援機関では、就職率約83%という高い実績を誇り、特性を活かしたキャリアをサポートしてくれます。

自分に合った職場環境を見つけるためには、専門機関の力を借りることも選択肢の一つです。適切な支援と取り組みによって、ASDの方が能力を存分に発揮し、充実した仕事人生を築いていくことを願っています。

ABOUT US
牛田 晴宣キャリアスタート株式会社 執行役員
東洋大学卒業後、携帯販売職や起業経験を経て、キャリアスタート株式会社に入社。キャリアカウンセラーとして若年層の就職・転職支援に従事し、2021年7月より大阪支店長を務める。「若者の輝く社会を作る」をビジョンに掲げ、関西エリアで求職者のキャリア相談に対応。自身の独立・再就職の経験を活かし、実践的なキャリアアドバイスを提供している。