「転職して1週間しか経っていないけど、辞めたい…」
「仕事を1週間で辞めると、転職できなくなるのかな」
このようなお悩みはありませんか?
転職して1週間で「辞めたい」と思っても、即日退職はできない可能性が高いうえに転職で不利になるため、今すぐ退職を決意することはおすすめできません。
とはいえ、どうしても仕事を続けるのが難しい場合や、1週間しか経っていないけれど体調を崩しかねない状況であれば、短期離職のリスクを把握したうえで転職活動を始めるのも1つの考えです。
この記事では、仕事を短期間で辞めたいと思う理由や1週間で退職を決める前にやることなど、今「辞めたい」と思っている人が知っておきたい情報をまとめています。
記事の最後には、短期間で転職する際のポイントも紹介していますので、ぜひ参考にしてください。
1.転職して1週間で「辞めたい」と思う理由4選
転職して1週間で「辞めたい…」と思う主な理由を以下4つ紹介します。
順に説明します。
(1)人間関係が好ましくない
株式会社ビズヒッツの【入社後すぐに転職した理由ランキング】経験者383人アンケート調査では、短期退職者の退職理由の1位が人間関係でした。
具体的には、以下のようなケースがあげられます。
- 上司との相性が悪かった
- 社員同士の仲が悪く働きづらい
- 教育してくれている先輩が怖い・質問しにくい
新しい仕事を覚えていかなければならない状況の中で、1日の多くの時間を過ごす職場の雰囲気が悪いと精神的な疲労を感じて、短期間であっても転職を決意するケースがあるようです。
(2)社風が合わない
入社後に社風が合わないと感じて「辞めたい」と思う人も少なくありません。
- 成果重視でプレッシャーを感じた
- 飲み会が多く断れない
- 体育会系の雰囲気が自分とは合わない
- 顧客よりも自社の利益を優先する仕事だった
仕事内容や労働条件に納得して入社した会社でも、実際に働いてみるとイメージしていた社風と異なるケースはあります。
社風は入社してすぐの社員が変えられるものではないので、どうしても会社の雰囲気や事業の進め方になじめず転職を考える人も存在します。
(3)仕事についていけない
仕事についていけず、転職を考える人もいます。
- ミスが多くてつらくなった
- 仕事をこなすスピードが遅く残業が多かった
- 先輩や上司の仕事への意識が高すぎると感じた
- 前職よりもレベルの高い仕事内容だった
特に初めての挑戦する仕事の場合は、「想像していたよりもきつい仕事だった」などのミスマッチが起こり、早めの転職につながることがあります。
また、同業種・職種への転職の場合も、前職とのやり方の違いや周囲の仕事への熱意の高さなどから「ここまでできない…」と思い、転職を視野に入れる人もいるでしょう。
(4)入社前に聞いていた仕事内容や労働条件が異なる
求人票や面接などでの説明と、実際に入社してからの仕事や条件が違っていたことも短期退職の理由としてあげられています。
- 入社前には聞いていなかった業務まで担当しなければならなかった
- 残業なしと聞いていたがサービス残業が多かった
- 土日完全休みだと思っていたが月に何回か土日出勤があった
- 休憩時間がない
求人票を見て応募し、面接などの説明を受けて入社を決めたにもかかわらず、実際の業務内容や条件が違っていたことで会社への不満や不信感が募り、短期間であっても転職を視野に入れるケースが考えられます。
2.そもそも正社員を一週間で辞めることはできるの
民法第627条では、以下のように定められています。
当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から二週間を経過することによって終了する。
引用:民法|e-Gov法令検索
「雇用の期間を定めなかったとき」とは、正社員のことを指します。
そのため、転職後1週間であっても、退職届を出すこと自体は可能です。
多くの会社では就業規則で「退職の申し入れは○か月前まで」と決めていますが、法的な拘束力はないので、退職の申し入れは2週間前で問題ありません。
ただし、実際に退職できるのは退職届を出してから2週間後になりますし、就業規則に則って退職の手続きを行った方が円満に退職できます。
したがって、最短でも退職の申し入れから退職まで2週間はかかるため、基本的に入社して1週間で即日退職はできません。
ただし、会社と合意が取ることができれば、入社後1週間で即日退職ができる場合もあります。
3.仕事を1週間で「辞める」と決める前にやってほしい3つのこと
仕事を1週間で「辞める」と決める前にやってほしいことを以下3つ紹介します。
順に説明します。
(1)短期離職のリスクを理解する
転職して1週間でまた転職することは、リスクがあることを頭に入れておきましょう。
株式会社NEXERが行った【転職活動】過去の転職回数はどれほど合否に関係する?面接官経験者600人に調査!では、採用担当者の約半数が「今までの転職回数」と「合否」は関係すると答えています。
また、「転職回数」のみを理由に、志望者を不合格にしたことがあると回答した採用担当者も22.8%存在します。
つまり、転職を繰り返すこと自体が転職活動で不利になるのです。
さらに、短期離職者に対して、「ストレス耐性がない」「自分が選んだ会社や仕事をすぐに辞めるのは印象が良くない」「企業研究をせずに転職活動をしている」といった意見を持つ企業もあります。
このことから、退職してもすぐに転職先が決まるとは限らず、短期離職後の転職活動は今まで以上に努力が必要であることがわかります。
(2)仕事を辞めた後のことを考える
会社を辞めた後のことを考えたうえで、離職を検討しましょう。
- 転職先が決まるまでの生活費・転職にかかる費用はどうするのか
- 1週間で仕事を辞めた理由を転職先が納得できるように説明できるか
- 具体的な転職スケジュールや転職のための行動を考えているか
- 次の転職先の希望は明確か
「令和2年転職者実態調査の概況」では、20代の多くが再就職先を決めるまで1〜3か月かかったと答えています。
転職先が決まるまで3か月以上かかった人も一定数いるため、退職した後のことはしっかりと考えておく必要があります。
前項でも述べたとおり、短期離職は転職で不利になるため、転職するとしてもできるだけ今の会社を続けながら転職活動を行いましょう。
(3)仕事を続けるための行動を起こす
転職を決意する前に、今の仕事を続けるための行動を起こしましょう。
短期離職のリスクやすぐに退職できないことを考慮すると、何もせずにさっさと退職を決めるよりも、「今の仕事をやりやすくできないか?」を考える姿勢も大切です。
何もせずに退職する人と、行動を起こしてから転職を決意した人では、企業からの印象も異なります。
#1:人間関係に悩んでいる場合
転職して1週間で社員の人柄を判断するのではなく、様子を見ながら社員一人ひとりの仕事のやり方や性格を理解しましょう。
一見厳しそうな先輩が実は面倒見が良かったり、控えめで話しかけてくれない人でも慣れると気にかけてくれたりすることはあります。
また、入社時期が繁忙期で一時的にピリピリした雰囲気になっている可能性も考えられます。
短期間で「嫌な人ばかり」と決めるのではなく、社員のことを知ろうとする姿勢を持ちましょう。
- 自分からコミュニケーションを取る
- 「先輩が教えてくれる」という気持ちを捨てて自分から質問する
- 明るく接する・必ず挨拶や感謝をする
- 悪口を言っている人とは距離をとる
あなたが会社になじもうとする姿勢が見えれば、周囲の社員からも声をかけやすくなり、働きやすい環境に変わる可能性もあります。
#2:社風が合わないと思う場合
入社1週間で社風を決めてしまうことも早計です。
これまで働いてきた会社と雰囲気が違っていても、まずは今の会社を理解する姿勢を持ちましょう。
たとえば、仕事のやり方が前職と異なる場合でもとりあえず合わせてみることで、今の会社がその方法を採用する理由がわかることもあります。
その後、職場や仕事に慣れてきたら、効率的なやり方を提案したり、成果を出せるよう変えてみたりすると良いでしょう。
また、毎朝の社訓の読み上げや伝統行事といった会社独自の風習になじめない場合は、深く考えず仕事の1つとして割り切ってしまうことも大切です。
#3:仕事についていけない場合
会社の中には試用期間を1か月〜6か月ほど定めていることも少なくありません。
つまり、1週間で仕事ができるようになると会社側も思っていないのです。
最初のうちは仕事についていけなかったり、ミスをしてしまったりすることもありますが、落ち込みすぎず、少しでも早く会社に貢献したい気持ちを大切にして、業務の工夫をしてみましょう。
- 自主的に仕事に取り組む
- 教えてもらったことはメモを取って復習をする
- わからないことは緊急であればすぐに聞き、緊急性のないことであれば複数書き留めておいてまとめて社員に聞く
- ミスをした場合は原因を考えて再発防止に努める
仕事を早く覚えたい気持ちが社員に伝わると社員側からアドバイスをくれたり、「困っていることはない?」と気にかけてくれたりすることもあります。
#4:入社前に聞いていた仕事内容や労働条件が異なる場合
まずは雇用契約書を見て、どの部分が事実と異なるのか確認をしましょう。
それから、会社やハローワーク経由での転職であればハローワーク求人ホットラインに相談します。
ハローワーク求人ホットラインとは、ハローワークを利用した求職者・就業者をサポートするための専門窓口で、求人の内容が実際と違っていることが確認できたら会社に是正指導をしてくれます。
それでも会社が改善を行わないなどであれば、労働基準監督署に相談しましょう。
ただし、労働基準監督署に動いてもらうためには証拠が必要になるので、給与明細やタイムカードなどは準備しておく必要があります。
とはいえ、こういったことを行う会社は、高確率で従業員を大切にしないブラック企業です。
そのため、入社前後で条件が著しく異なる場合は、短期間であっても転職を検討しましょう。
以下の記事では、「仕事を辞めたい」と思ったときの対処法などを紹介しているので、こちらも参考にしてください。
4.転職後1週間でどうしても辞めたい人は転職活動を始めよう
「短期間であっても退職したい」という意思がかたい人は、転職活動を始めましょう。
転職をしたい人は、まずは転職エージェントに相談することがおすすめです。
転職エージェントでは、転職者に対して求人紹介や選考対策といった転職サポートを行っていますが、転職前の相談にも対応しているので「そもそも辞めるべきなのかな?」と悩んでいる人もぜひ活用してください。
「短期間で辞めてしまう…」と悩んでいる人は、キャリアスタートの無料面談を予約しましょう。
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まとめ
転職をかなえた人の中には、さまざまな理由によって短期間で辞めたいと悩む人もいるでしょう。
しかし、入社1週間では仕事も人間関係も理解できていないため、退職を決意するのは早計です。
また、会社と合意できなければ即日退職は難しく、退職できたとしても転職で不利になります。
それでも仕事を続けるのが難しい場合や、体調を崩しかねない状況であれば、退職準備や転職活動を始めましょう。
転職については、次こそ長く働ける会社を見つけるためにも転職エージェントの活用がおすすめです。