「転職してすぐ辞めると、今後のキャリアに不利になる?」
「転職するか残るか迷っている…何を基準に決めたらいいんだろう」
転職後すぐに「この会社は合わないかもしれない」と感じ、退職を考えている方は少なくありません。
しかし、早期離職はキャリアに影響を与える可能性があるため、慎重に判断する必要があります。
この記事では、転職してすぐ辞めるのはアリなのか、辞める前に考えるべきこと、そして次こそ失敗しない転職先を選ぶコツを詳しく解説しています。
転職してすぐ辞めるのはアリ?

転職してすぐ辞めるのは「アリ」なのか?それは、事情によっても違います。
もちろん転職回数が増えたり、早期離職の履歴がつくなど転職に不利になるというデメリットが生じるのも確かです。
転職後に「仕事が合わないな」と感じている人は、一度仕事を辞めるべきか検討してみましょう。
ここからは転職をしてすぐ辞めるのを避けるべきケースと、すぐ辞めるべきケースの2つを紹介します。
(1)特にすぐに辞めるのを避けた方が良いケース
転職後すぐに辞めるのを避けた方が良いのは、以下に当てはまる方です。
- すでに転職回数が3回以上の人
- 働きたい業界が金融や不動産など、転職回数や早期離職が不利になる場合
- 30代以上の場合
すでに転職を繰り返している人や、働きたい業界で転職回数や早期離職の経歴が不利になりやすい場合は、すぐに辞めるのは待ったほうが良いかもしれません。
また、30代以上や職歴がない人が早期離職すると「前職で十分なスキルをつけていない」と判断される可能性があります。
もちろん仕事に対して熱意が湧かなかったり、心身に影響が出たりと働くこと自体が苦痛になるような場合は、辞めるという判断もやむを得ません。
上記の転職活動で生じる可能性があるリスクと、あなたが仕事から受けているストレスを総合的に判断し、転職するかどうか決めると良いでしょう。
(2)転職直後でもすぐ辞めるべきケース
転職直後であっても、すぐ辞めるべきケースは以下のような場合です。
- 転職が初めて、または2回以内の人
- 新卒や第二新卒で入社した人
- ITやベンチャーなど、希望業界で転職回数がハードルになりにくい人
- ストレスから心身症状が出ている人
- 仕事が合わずモチベーションが低下して、スキルが身につかないと感じる人
- プライベートにも影響が出ている人
転職が2回以内、あるいは新卒や第二新卒などポテンシャル採用が狙える場合は、早期離職の経歴がついても比較的転職に響きにくい可能性があります。
また、IT業界やベンチャーなど、転職回数が多いのが当たり前な業界では、さほどキャリアに影響がないこともあるでしょう。
なお、転職直後であってもストレスで出社できなかったり、眠れないなどの症状がでているような場合は、すぐにでも辞めるべきです。
今後のキャリアも大事ですが、何よりあなたの心と体を大切にしてください。
転職してすぐ辞めることのリスク

転職後すぐに辞めると、次の仕事を探す際に「またすぐに辞めるのでは」という懸念を抱かせる可能性があります。
すぐに辞める選択肢を取るにしても、次の影響を認識したうえで、退職に踏み出すようにしましょう。
具体的にどのような影響が生じるのか説明します。
(1)早期離職の経歴がつく
転職をしてすぐに辞めると、早期離職の経歴がつきます。
早期離職の基準が決まっているわけではありませんが、一般的に入社後3年以内の退職を指すことが多いです。
特に転職から1ヶ月などかなり短期で辞めた場合は、転職先に警戒心を与える懸念があります。
採用側は長期的に活躍できる人材を求めて、コストをかけて採用活動しているため、「採用してもすぐ辞めてしまうのではないか」という懸念を抱かせる人材は避ける傾向にあります。
また、早期離職していると業務のスキルも身についていないと判断され、スキル的な面で不足していると考えられてしまうこともあるでしょう。
もちろん早期離職したからといって就職できないわけではありません。
早期離職後の転職のコツについては、こちらの記事をご覧ください。
(2)転職回数が増える
転職してすぐに辞めることで、転職回数が増えるのもデメリットです。
転職回数が多いと、次の就職活動において採用側に「根気がない」「辞め癖がある」と懸念されます。
採用側が求める「自社で安定して活躍する人材」の理想像から外れるため、なかなか内定が取れない事態になりかねません。
特に、金融機関や不動産業界などの堅実さや信用性を重視する会社では、転職回数が多いと採用が難しくなる傾向があります。
ただし、転職回数が増えたからといって「転職できない」と考えるのは早計です。
転職回数の多さを強みに変えるコツもあるので、こちらも併せてお読みください。
転職してすぐ辞めてしまうよくある理由

今の仕事を続けるにしても、退職して次を探すにしても、転職してすぐ辞めたくなる原因を考えるのは大切です。
もちろん、転職後すぐに「辞めたい」と思う人はいます。
転職してからすぐに辞めたいと思ってしまう理由を紹介します。
- 仕事内容が想定と異なる
- 社風や職場の雰囲気が合わない
- 人間関係に問題がある
- 長時間の残業や休日出勤がある
(1)仕事内容が想定と異なる
転職してすぐ辞めてしまう人によくある理由が、仕事内容が想定と異なることです。
内定の際に聞いていた業務内容と違う仕事を任されたり、または受け取り方の違いで仕事へのイメージがまったく違ったりする場合があります。
たとえば、事務と聞いておりPCでの入力作業などをイメージしていたが、実際は受電業務が多かったようなケースが当てはまるでしょう。
仮に実際の業務をこなせたとしても、入社前に期待していた仕事内容と異なれば、大きくモチベーションが下がってしまいます。
(2)社風や職場の雰囲気が合わない
転職後に社風や職場の雰囲気が合わないことに気づき、辞めたくなる人もいます。
実際、社風や職場の雰囲気は応募要項や面接の時点ではわかりません。
面接で「皆仲が良くアットホーム」と聞いていても、配属された部署はドライで会話もさほどないような場合があります。
反対に、ドライな社風だと思って入社したのに、飲み会が週1開催されるなど、人間関係が濃厚で嫌になってしまうこともあるでしょう。
職場との相性が合わないと徐々に出社が億劫になり、「辞めたい」と考えるようになってしまいます。
(3)人間関係に問題がある
直属の上司や同僚との関係に問題がある場合も、転職後すぐに辞める原因になります。
人間関係が悪化すると大きなストレスがかかり、また仕事へのモチベーションも下がります。
たとえば、直属の上司と折り合いが悪く叱責ばかりされたり、同僚とコミュニケーションが取れず疎外感を感じたりするケースです。
週に5日、1日の大半を過ごす職場での人間関係のストレスは凄まじいものです。
ストレスが蓄積されると眠れなくなったり、出社時に具合が悪くなったりするなどの身体症状を発症する人もいます。
(4)長時間の残業や休日出勤がある
長時間の残業や休日出勤での疲労も、退職を考える原因になります。
特に、入社前に残業や休日出勤についての説明が不足していたような場合、「労働環境が悪いのを隠されていた」と、会社へ不信感を抱くかもしれません。
また、長時間の残業や休日出勤はプライベートの時間を削り、ストレス解消の場を奪うという悪循環になりやすいです。
最悪の場合は過労によって体調を崩すこともあるでしょう。
転職してすぐ辞める前に考えること

転職後すぐに辞めたいと感じたら、実行に移す前に以下のことを考えてみてください。
早期離職の経歴がつき、転職回数が増えることはキャリアのうえで不利になることがあるからです。
あなたの大切なキャリアのために、じっくり考えてから会社に残るか、辞めるかを決めましょう。
(1)転職以外の方法で問題を解決できないか
あなたが抱いている不満や問題は、転職以外の方法で解決できないものでしょうか?
部署異動や上司への相談など、会社を辞めずに抱えている不満が解消するかもしれません。
たとえば、仕事が想定と違う場合、また人間関係は部署異動することで、理想の業務を担当できる可能性があります。
また労働時間の問題などは、体調面の不安を伝えて定時で帰社できる雇用形態に切り替えることで解決できるはずです。
すぐに転職を考えるのではなく、まずは今の会社で問題を解決できないか考えてみましょう。
(2)相談できる同僚や上司がいるか
今の悩みを周りの人へ相談してみるのもひとつです。
信頼できる同僚や上司がいれば、その人に今退職したいほど悩んでいることがあると伝えてみましょう。
あなたが転職をせずに済む方法を一緒に考えたり、味方になってアドバイスをくれるかもしれません。
また、人に相談するだけで気が楽になり、「退職までしなくて良いかも」と思える可能性があります。
一人で抱え込まずに、信頼できる人を探して思い切って悩みを打ち明けてみましょう。
なお、相談できる人が一人もおらず孤立している場合は退職を考えても良いかもしれません。
(3)転職しない場合にどんなメリットがあるか
もしも会社を辞めない場合に、どんなメリットがあるかも想像してみましょう。
今あなたは嫌なところにばかり目が向いていて、考えが偏りすぎているかもしれません。
例えば、想定と違う業務でも続ければ慣れてきて、新たなスキルが身につく可能性があります。
また、辞めずに在籍期間が長く慣れば収入が増えやすく、昇格なども見込めるでしょう。
ただし、「働き続けても体を壊しそう」「どうせスキルも身につかない」などネガティブなことしか思いつかないなら、辞めることを考えても良いのかもしれません。
(4)心身の不調がないか
会社のことで思い悩み、心身の不調が出ていないかどうかも考えましょう。
気付かぬうちにストレスが蓄積して、心や身体に不調が出ている可能性もあります。
たとえば、夜眠れない、朝起きたときに不調を感じることが増えた、通勤電車内で急にお腹が痛くなるなどの症状があれば、ストレスによるものかもしれません。
また、会社にいると動悸がしたり、わけもなく涙が出るような場合も心がかなりすり減っているアイズです。
最も大切にしなければいけないのはあなたの健康です。
心身の不調が生じているなら無理をせず、早期に退職も検討すべきでしょう。
(5)次の仕事が見つかるまでの生活費が確保できるか
退職後次の仕事が見つかるまで、生活費が確保できるかも重要です。
転職後まもなく辞める場合は、失業保険も期待できません。
すぐに次の仕事が見つからない場合に、数ヶ月間は生活していける蓄えがあるかも確認しましょう。
もしも貯金に不安があるなら、ボーナスを待ってから辞めるなど、退職の時期も検討すべきです。
ずっと働ける転職先を選ぶためのコツ

次の仕事では転職後すぐに辞めることがないように、失敗しない転職のコツを紹介します。
長く働ける職場を選ぶために、これから説明する3つのポイントを意識しましょう。
(1)もう一度転職の軸を考え直す
あなたが今の仕事を辞めたいのは、仕事選びの軸が理想とズレているからかもしれません。
給与を優先して転職したが労働環境に問題を感じているなら、給与の基準を少し下げて残業が少ない会社へ転職した方が長続きする可能性があります。
次の仕事を探す前に退職の理由を深掘りし、あなたが本当に働くうえで重視する条件を見直しましょう。
今のあなたにとって優先度の高い条件を見つけ出し、それを軸にして転職先を探せば、長く働ける職場が見つかるはずです。
(2)企業研究を入念に実施する
次の転職では、企業研究を徹底的に行いましょう。
今回転職してすぐ辞めたいと思ったのは、企業研究が不十分だった可能性があります。
企業のホームページや求人情報だけでなく、口コミサイトや業界ニュースなども確認して、会社の実態を把握することが大切です。
また、面接時には積極的に質問をして、職場の雰囲気や実際の業務内容について詳しく聞いてみましょう。
「1日の業務の流れを教えてください」「残業時間はどれくらいですか」「配属予定の部署の雰囲気はどうですか」など、具体的な質問をすることで、入社後のミスマッチを防げます。
(3)早期離職の理由をポジティブに表現する
転職活動では、早期離職の理由を聞かれることがほとんどです。
その際、前職への不満をそのまま伝えるのではなく、ポジティブに言い換えることが重要です。
たとえば「仕事内容が合わなかった」という理由であれば、「より自分のスキルを活かせる環境で成長したいと考えた」と表現できます。
「人間関係が悪かった」なら「チームワークを重視した環境で働きたい」など、前向きな理由に変換しましょう。
(4)転職エージェントを使ってマッチ度の高い企業を探す
一人での転職活動に不安がある方は、転職エージェントを活用しましょう。
転職エージェントはあなたの希望や適性をヒアリングし、マッチ度の高い企業を紹介してくれます。
特に早期離職の経歴がある方は、その理由を踏まえて「次こそ長く働ける職場」を一緒に探してもらえるのが大きなメリットです。
また、企業の内部情報や職場の雰囲気など、求人票だけではわからない情報も教えてもらえます。
さらに、履歴書や職務経歴書の添削、面接対策なども無料でサポートしてくれるため、転職活動の成功率を上げるのにも役立ちます。
すぐ辞めることのない転職先探しはキャリアスタートへご相談ください!
転職してすぐ辞めたいと感じることは、決して珍しいことではありません。
しかし、安易に退職を決めてしまうと、転職回数が増えたり早期離職の経歴がついたりと、キャリアに影響が出る可能性があります。
まずは今の職場で問題を解決できないか、転職以外の選択肢がないかを考えてみましょう。
それでも退職を決意した場合は、次こそ失敗しないように企業研究を徹底し、転職エージェントなどのプロの力も借りながら慎重に転職先を選んでください。
転職してすぐ辞めたいと悩んでいる方、次こそ長く働ける職場を見つけたい方は、ぜひキャリアスタートへご相談ください。
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