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転職に失敗したらすぐ辞めるべき?後悔しない判断基準と続ける選択肢を解説

「転職に失敗したら、すぐ辞めてもいい?」
「すぐ会社を辞めるのは甘え?どんな場合なら、辞めてもあまり不利にならないんだろう」

「転職したけれど、正直合わないかもしれない」「もう辞めたい」と感じている方は少なくありません。

勇気を出して新しい環境に飛び込んだのに、仕事内容や人間関係が想像と違っていると、「転職は失敗だったのでは」と不安になりますよね。

この記事では、転職後に「失敗した」と感じる主な理由から、退職以外に取れる選択肢、すぐに辞めたほうが良いケース、相談先の選び方まで解説します。

転職に失敗したらすぐ辞めるべき?

転職していざ働き始めてから「失敗した!」と感じたら、退職も手段の1つです。

しかし、転職した直後にその会社を辞めると転職活動において不利な履歴がついてしまう可能性は少なからずあります。

転職し失敗した後どうすべきなのかは、辞めたい理由や今後のキャリアプランを考えたうえで決断しましょう。

(1)理由が正当・やむを得ないものなら退職すべき

あなたが転職に失敗したと感じた理由が正当なもの、あるいはやむを得ない事情があるなら、すぐにでも退職すべきです。

正当な事情があって早期離職したのであれば、次の就職活動でも採用担当者の理解を得られる可能性があります。

また、ハラスメントを受けているなどの事情がある場合、我慢してその会社で働く必要はありません。

聞いていた給与の条件が異なるなど、会社側に非がある場合はすぐに辞めて、次の職場を探すと良いでしょう。

(2)転職活動に不利になる可能性がある

転職に失敗したからとすぐに辞めると、次の転職に不利になる可能性は高いです。

企業が採用コストをかけて人材を募集するのは、自社に長期間貢献してくれる人材を求めてのこと。

つまり、過去に早期離職した人材は、採用したとしてもすぐ辞める人物と懸念され、採用対象から外れる可能性があります。

特にあなたが転職回数や早期離職の回数が多い場合、30代以上で経験のない業種への転職を希望しているような場合は、転職が難しくなることがあるため、その点は理解しておきましょう。

(3)将来に影響がない場合もある

転職に失敗してすぐに辞めても、さほど影響が出ないこともあります。

あなたが20代前半で転職回数が少なく、早期離職を繰り返した過去がないような場合です。

年齢が若ければ「自社で育てよう」とポテンシャル採用してもらえる可能性があります。

また、IT業界やベンチャー企業など転職回数が多いことが珍しくない場合は、あなたが転職後すぐに辞めた経歴をさほど気にしない可能性があるでしょう。

「転職に失敗した!」と感じる理由

実は転職後「失敗した!」と感じる人は意外と多いもの。

そのような人がなぜ転職に失敗したと思ったのか、その理由を解説します。

  • 想定していた仕事内容と違う
  • 労働条件や給与待遇が募集要項と違う
  • 人間関係がうまくいかない
  • 業務をうまくこなせない
  • 職場で活躍できるイメージが湧かない

(1)想定していた仕事内容と違う

入社前に聞いていた業務内容と、実際に任される仕事が大きく異なっていることが、転職後に「失敗した」と感じる代表的な理由のひとつです。

面接時点で簡単な説明はありますが、実際にやってみるとイメージと違うことはよくあります。

また、聞いていた業務が一部しか任されなかったり、逆に経験のない作業が中心になってしまうこともあります。

イメージしていた働き方とのズレが大きいほど、仕事への楽しさややりがいを感じにくくなり、ミスマッチにつながるでしょう。

(2)労働条件や給与待遇が募集要項と違う

募集要項で提示されていた労働条件や給与待遇と、実際の条件が大きく異なっていることも「転職に失敗した」と感じる理由のひとつです。

労働条件や待遇は転職の大きな理由なので、それが違えば「失敗した」と感じるのは当然です。

入社してみたら「聞いていたより残業が多い」「想定していた給与に届かない」「勤務形態が実際は違っていた」といったギャップが生まれることがあります。

また、待遇が説明と明らかに違っている場合、会社の体制や情報共有の不透明さに不信感を抱くこともあり、「この職場で長く働けるイメージが湧かない」と感じる原因につながります。

(3)人間関係がうまくいかない

人間関係がうまくいかないことも、転職後に失敗したと感じる理由になります。

職場は仕事をする場所ではありますが、そこで働く人との人間関係は仕事のやりやすさに直結するもの。

いざ配属された部署の上司が怖かったり、チューター社員と関係が悪いような場合、なかなか仕事も身につかないでしょう。

転職後は知らない人ばかりの環境で働く可能性があるので、より働きにくさを感じるでしょう。

(4)業務をうまくこなせない

入社前は業務に不安がなかったものの、いざやってみるとうまくこなせず、転職したことを後悔する人もいます。

例え業務のジャンルが同じでも、会社ごとにルールや内容、難易度は違います。

同じ事務の仕事でも仕事におけるチェックが厳しかったり、ルールが複雑だと、すぐに業務をこなせず自信を喪失してしまうケースもあるでしょう。

もちろん仕事は徐々に慣れるものですが、入社前に「私にならできる」と思っていたのに、やってみるとついていけないこと自体が自信喪失につながり、退職を考えるきっかけになってしまいます。

(5)職場で活躍できるイメージが湧かない

働く前は「ここなら活躍できる」「前より成長できそう」と期待していたのに、実際に業務が始まってみるとそのイメージが崩れてしまうことがあります。

このギャップが大きいほど、転職に対する後悔や不安につながりやすく、「思っていた自分になれない」と感じてモチベーションが下がってしまいます。

たとえば、前職で一定の評価を受けていた人ほど、「自分ならすぐに戦力になれるはず」と思いがちですが、実際の現場では同僚が想像以上に優秀で、自信を失ってしまうことがあります。

ただし、このようなパターンはあなたの主観が大きく影響しています。

入社直後は誰でも不安定になりやすく、状況を主観的に悪い方向へ歪めてしまうことがあるため、まずは冷静に自分の状態を振り返るようにしましょう。

転職に失敗したあとすぐ辞める以外にできること

転職後に「合わない」と感じても、すぐに退職に踏み切る前に検討できる選択肢はいくつかあります。

状況によっては小さな工夫で働きやすさが改善される可能性もあるので、まず「退職以外の選択肢」も検討してみましょう。

  • 部署異動を願い出る
  • 業務に慣れるまでしばらく様子を見る
  • 信頼できる上司や人事部に問題を相談する
  • 業務に関連するスキルを習得するなど活躍できる土台を作る

(1)部署異動を願い出る

転職に失敗したと感じたら、部署異動によって問題が解決するかもしれません。

特に業務が合わないような場合や、人間関係に問題を抱えている方にはおすすめの方法です。

同じ会社でも、部署によって仕事内容や人間関係、働き方は大きく異なります。

会社としても早期離職を避けたいという意図があるため、相談すれば前向きに検討してくれるケースもあります。

(2)業務に慣れるまでしばらく様子を見る

業務をうまくこなせないことが原因なら、少し時間をおくのがおすすめです。

入社して間もない時期は、誰でも業務に慣れず不安を感じやすいものです。

自分の実力を十分に発揮できるようになるまで時間がかかるのはある意味当然で、周りもそれは理解しています。

「慣れれば問題なくこなせるタイプの業務なのか」を見極めるためにも、一定期間は落ち着いて様子を見てみましょう。

一定期間おいても業務がこなせなかったり、ミスが頻発する場合は、部署異動や転職を考えても良いかもしれません。

(3)信頼できる上司や人事部に問題を相談する

信頼できる上司や人事部に、今抱えている不安や問題を共有するのもおすすめです。

業務量の調整や働き方の改善、コミュニケーションの取り方など、会社側のサポートで状況が好転することもあります。

仕事の悩みを一人で抱え込むと、どうしてもネガティブな方向にしか考えがいかなくなるもの。

とくに人間関係や業務負担に関する悩みは、相談するだけで精神的な負担が軽くなるかもしれません。

(4)業務に関連するスキルを習得するなど活躍できる土台を作る

仕事がうまくいかない理由がスキル不足にある場合、学習や研修で補える可能性があります。

最低限必要な知識を身につけるだけでも、自信や業務の理解度が大きく変わり、働きやすさにつながります。

例えば、エクセルが苦手ならMOSを勉強したり、本を買ってエクセルの使い方を覚えるだけでも仕事のやりやすさは向上するはずです。

自分で改善できる部分があるかを見直してみることは、キャリア全体にもプラスになるので、ぜひ勉強を始めてみると良いでしょう。

転職失敗後にすぐ辞めた方が良いパターンとは

転職に失敗してすぐに辞めると、その後のキャリア形成で不利になるリスクがあるのは確かです。

しかし、以下のようなケースでは仕事を続けるよりも、退職して次を探したほうが、やりがいのある仕事に就ける可能性があります。

  • ストレスで心身に問題が生じている
  • パワハラなど自分ではどうしようもない問題がある
  • 労働条件や給与待遇が明らかに不当である
  • 前職へ出戻りできるなど転職が容易である

(1)ストレスで心身に問題が生じている

仕事によるストレスで心身に問題が生じている場合は、すぐにでも退職を検討しましょう。

そのまま放置すると重大な精神疾患、または病気になる可能性があるからです。

平日仕事のことを考えると眠れない、仕事中に突然お腹が痛くなるような場合は、ストレスが原因かもしれません。

悪化すると働くこと自体が難しくなることもあるので、その場合は早めに仕事を辞めて休み、落ち着いてから仕事を探しましょう。

(2)パワハラなど自分ではどうしようもない問題がある

パワハラやいじめを受けているなど、あなたが解決できない問題がある場合も、退職を検討したほうが良いでしょう。

もちろん悪いのは加害者側ですが、ストレスに耐えてまでその職場に残る意味はありません。

ストレスで体を壊すなどの支障が出る前に、退職して次の仕事を見つけましょう。

「これがパワハラかわからない」と悩んでいる場合は、相談窓口を利用するのもおすすめです。

以下の記事で相談窓口について紹介しているので、参考にしてください。

【状況別に解説】パワハラで辞めたいときにとるべき5つの行動を徹底解説!

(3)労働条件や給与待遇が明らかに不当である

転職先の会社の労働条件や待遇が不当な場合も、すぐに辞めるべきです。

提示した労働条件や待遇を違えるのは、労働基準法でも明確に禁じられている行為です。

今後も納得のいかない条件や待遇で働き続けると、ストレスや疲れで体調を崩すかもしれません。

転職すれば納得のいく条件や待遇を受けられる可能性もあるので、まずは転職サポートサービスなどに相談するのも良いでしょう。

(4)前職へ出戻りできるなど転職が容易である

次の職場を見つけるのが容易だと思う場合も、合わない職場に居続ける必要はありません。

あなたに特殊なスキルや資格があるような場合は、次の仕事もすぐに見つかるでしょう。

また、前職の方が条件が良かったと思うなら、出戻りができる可能性があります。

リターン制度などの名前がついている会社が多いので、そのような制度があるか確認し、出戻りを打診してみると良いでしょう。

「転職に失敗した」と感じた場合の対処法

転職に失敗したと感じた場合は、感情に任せて判断せずに誰かに相談するのが重要です。

一人で考え込んでいくと考えが偏って、冷静に判断できない可能性があります。

そんなときに誰に相談すべきか、2つの選択肢を紹介します。

(1)信頼できる上司や同僚に相談する

信頼できる上司、同僚がいる場合は、その人に相談してみましょう。

あなたが仕事に対して感じる不満や不安を解決するアドバイスをもらえる可能性があります。

たとえば、上司に相談すれば部署移動や配置転換も現実的に検討してもらえるかもしれません。

また、その仕事について長い同僚なら、苦手な上司との付き合い方を教えてくれて気が楽になることもあるでしょう。

何より他人に悩みを話すことで、感情を整理して自分がどうしたいかを見直すことができるのもメリットです。

相談の結果退職を選んだとしても、後悔のない選択となりやすいでしょう。

(2)転職エージェントに無料相談してみる

転職エージェントの無料相談を利用するのもおすすめです。

転職するかどうかを決断していない場合でも、今の仕事の悩みや今後のキャリアについて話せます。

特に職場で相談しづらい場合や、今後のキャリアについて冷静に判断したい場合は、外部のプロに相談するのが最も安全です。

転職市場の状況や、あなたの経験がどのように評価されるかを踏まえ、次にどのような選択を取るべきか客観的にアドバイスしてくれます。

転職に失敗したくない人・すぐ辞める前にキャリアスタートへご相談ください

転職後に「失敗した」と感じたときは、感情だけで決めずに、まずは理由を整理し、部署異動や相談、スキル習得など退職以外の選択肢も検討することが大切です。

一方で、心身に不調が出ている場合や、パワハラ・不当な労働条件など自分では解決できない問題がある場合は、早期退職も選択肢に入れるべきでしょう。

一人で抱え込まず、社内の信頼できる人や転職エージェントなど、第三者の意見を取り入れながら、納得できるキャリアの方向性を見つけていくことが重要です。

転職に失敗したくない人、すぐ辞めるべきか迷っている人は、一度キャリアスタートへご相談ください。

あなたのこれまでの経験と今後の希望を整理したうえで、今の職場で続けるべきか、次の選択肢を探すべきか、プロの視点で一緒に考えます!