
「安定した職業に就きたいけど、何が安定なのか分からない」って悩みますよね。大丈夫、判断の軸さえ決まれば求人選びは一気にラクになりますよ。
この記事では、安定した職業の見極め方から具体的な職種、未経験からの就き方までを順を追って解説していきます。
安定した職業とは?時代とともに変わる「安定」の意味
- 安定した職業の中身は10年単位で入れ替わっている
- かつては「1社に勤め上げられるか」が安定の基準だった
- 現代は「個人にスキルが残るか」が安定を決める
ここでは、安定した職業という言葉の中身が時代によってどう変わってきたのかを解説します。
変化の方向をつかんでおくと、これから就く仕事を選ぶときの判断軸がぶれにくくなります。
まずは時代の変遷を見るために、新卒の就職人気企業ランキングを確認してみましょう。

株式会社マイナビが運営する「マイナビキャリアリサーチLab」がまとめたデータによると、文系の人気ランキングは以下の通りとなっています。
| 1981年卒 | 1991年卒 | 2001年卒 | 2011年卒 | |
| 1位 | 三菱商事 | 全日本空輸 | JTB | JTBグループ |
| 2位 | 公務員 | 三井物産 | NTTドコモ | 資生堂 |
| 3位 | 三井物産 | 伊藤忠商事 | ソニー | ANA |
| 4位 | サントリー | 三菱銀行 | 近畿日本ツーリスト | オリエンタルランド |
| 5位 | 日本交通公社 | 日本空港 | 資生堂 | 三菱東京UFJ銀行 |
なお、この表は30年間の推移をたどるための資料であり、直近のランキングを示すものではありません。
それでも10年単位で見ると、新卒が考える安定した企業は大きく入れ替わっていることが読み取れます。
昔は一つの企業で働き続けられるかが重要だった
2000年代頃までは終身雇用が前提の働き方でした。
今のように転職をすることは、会社への裏切りという見方をされることも珍しくありませんでした。
就職した会社をすぐに退職するような判断は、言語道断だとまで言われていた時代です。
終身雇用が前提のため、1つの企業に就職し40年間勤め上げて退職金を受け取り、老後の生活を過ごすというのが一般的な人生の流れでした。
そして、それが成し遂げられる職業や会社が安定と認識されていたのです。
したがって、会社としての財務基盤が安定しているかどうかが、当時の安定した職業の判断基準だったと考えられます。
実際に先程のランキングを見てみても、1980年代に公務員が入って来ていることからその推測が成り立ちます。
これは背景に1990年代前半のバブル崩壊があると言われています。日本の景気が大きく落ち込んだこともあり、働き手は会社そのものに安定性を求めていたのです。
技術革新やグローバル化で終身雇用が崩壊
2010年後半から現在にかけて、終身雇用は崩壊していると言われています。
これは技術革新やグローバル化によって企業の平均寿命が短くなったことに由来しており、昔のように40年間同じ会社で働くという常識が覆されてしまったのです。
この変化は就職人気企業ランキングにも現れています。
上位の企業はいずれも会社として安定している大手企業でありつつ、JTBグループやANAなどグローバル化が進んだことで収益が増加した企業が名を連ねています。
時代ごとの追い風がどの業界に吹いているかで、人気企業の顔ぶれが入れ替わっていることが分かります。
今は個人が有するスキルが重視
現代でいう安定は、個人のスキルが重視されています。
終身雇用が崩壊した今、転職をして収入を上げていくことは当たり前の動きになっています。
転職活動ではどんなスキルがあるかを重視されるため、自身のスキルアップがそのまま安定した生活に繋がるという見方がされています。
言い換えると、現代における安定とは、働いている企業ではなく個人にどんなスキルがあるかで決まるということです。
どんな時代にも揺るがない職業は存在しにくい一方で、どのような職業に就いたとしても自分のスキルを身に付けられれば、生活に困らないという意味での安定した人生は歩めると考えられます。

「じゃあ結局どうやって見極めるの?」となりますよね。次の章で、具体的な7つの基準に落とし込んでいきますよ。
安定した職業を見極める7つの基準
- 安定の基準は人によって違うので、優先順位をつけるのが先
- 給与・離職率・需要・スキルなど7つの軸で求人を見る
- 有効求人倍率を調べれば需要の強さを数字で確認できる
安定した職業を探すときにまずやるべきなのは、自分にとっての安定を言葉にすることです。
ここでは、求人を見るときに使える7つの基準を紹介します。
- ①一定以上の給与があり昇給が見込める
- ②離職率が低く長く働き続けられる
- ③生活に欠かせず需要がなくなりにくい
- ④景気の波に左右されにくい
- ⑤未経験からでも専門スキルが身につく
- ⑥ワークライフバランスを保てる
- ⑦AIに代替されにくい
すべてを満たす職業はほとんどありません。7つのうち自分が譲れない2〜3個を選ぶつもりで読み進めてください。
①一定以上の給与があり昇給が見込める
生活に不安が生まれる収入では、どんなに会社が続いても安定しているとは言えません。
チェックしたいのは金額そのものより、経験年数に応じて昇給していく仕組みがあるかという点です。
また、給与形態が固定給中心なのか歩合中心なのかも確認しておきましょう。
歩合制は成果が収入に反映されやすい一方で、月ごとの振れ幅が大きく、収入の安定性という点では不利になります。
職種ごとの平均年収は、厚生労働省が運営するjob tagの「賃金・求人倍率で検索」で調べられます。求人票の金額が相場から大きく外れていないかを照らし合わせてみてください。
学歴による生涯年収の差が気になる方は、以下の記事もあわせて参考にしてください。
②離職率が低く長く働き続けられる
離職率の低さは、その会社で働き続けたいと考えている人が多いことを示す指標です。
会社都合の解雇が少ないだけでなく、待遇や人間関係に納得している人が多い職場である可能性が高いと考えられます。
離職率は、四季報や有価証券報告書のほか、厚生労働省の職場情報サイト「しょくばらぼ」でも企業ごとに確認できます。
残業時間や有給休暇の取得率もあわせて見られるので、求人票だけでは分からない実態をつかむのに役立ちます。
③生活に欠かせず需要がなくなりにくい
電気・ガス・水道・食品・医療・介護のように、人が生きていくうえで欠かせない分野の仕事は需要が途切れにくい傾向があります。
景気が悪くなっても利用をやめる人が少ないため、雇用が急激に縮むリスクが比較的小さいためです。
需要の強さを客観的に見る指標としては、有効求人倍率が便利です。
1倍を超えていれば求職者1人あたり1件以上の求人がある状態で、数字が大きいほど人手が求められていることを意味します。
④景気の波に左右されにくい
同じ業界でも、景気に連動して売上が大きく上下する分野とそうでない分野があります。
たとえば公共インフラや行政サービスは、景気が落ち込んでも一定の予算が確保されるため、収入の振れ幅が小さくなりやすい仕事です。
一方で、広告や不動産のように企業や個人の投資意欲に左右される分野は、好景気には強い反面、不況時の落ち込みも大きくなります。
どちらが良い悪いではなく、自分がどれくらいの変動なら許容できるかで選びましょう。
⑤未経験からでも専門スキルが身につく
これから就職する方にとって、もっとも重要な基準がこれです。
会社を離れても持ち運べるスキルが残る仕事かどうかで、5年後10年後の選択肢の数が大きく変わります。
判断のポイントは、その仕事に資格や技能の階段が用意されているかどうかです。
介護や施工管理のように、実務経験を積むことで国家資格の受験要件を満たせる職種は、スキルが形として残りやすい代表例と言えます。
⑥ワークライフバランスを保てる
収入が高くても、休みが取れず心身を消耗する職場では長く働き続けることが難しくなります。
長く続けられることそのものが安定の条件なので、勤務時間や休日数は妥協せずに確認しましょう。
求人票では、年間休日数・平均残業時間・有給休暇の取得率の3点を見比べるのがおすすめです。
年間休日数が120日前後あれば、土日祝が休みに近い水準だと判断できます。
⑦AIに代替されにくい
近年は、AIや自動化ツールに置き換えられにくいかどうかも安定を左右する要素になっています。
置き換えが進みやすいのは、決まった手順を正確に繰り返す作業や、情報を整理してまとめる作業です。
反対に、相手の状況を汲み取って対応を変える仕事や、現場で身体を使って調整する仕事は代替が難しいとされています。
ただし、AIによってすべての業務が消えるわけではありません。むしろAIを使いこなす側に回れるかという視点を持っておくと、職業選びの幅が広がります。

7つ全部を満たそうとすると求人がゼロになっちゃうんですよね〜。2〜3個に絞るのが探しやすさのコツですよ。
安定した職業10選【平均年収つき】
- スキルが身につく職種と会社が安定した職種の両方を紹介
- 平均年収は厚生労働省のjob tagのデータを基準にしている
- 年収の高さと就職のしやすさは必ずしも一致しない
ここからは、前章の基準に照らし合わせておすすめできる安定した職業を10個ご紹介します。
それぞれ求められるスキルや仕事内容をまとめて解説しますので、求人探しに役立ててみてください。

1.営業職
営業職は、法人や個人に対してサービスを提案して契約を取ってくる仕事です。
営業スキルそのものが様々な会社で活かせるため、1度スキルを身に付ければ働ける場所に困りにくい点が安定していると言えます。
また、営業経験を活かせば別の職種に転職しやすいとも言われており、将来的にキャリアチェンジを考えた際に実現しやすい点もおすすめできるポイントです。
業界を問わず求人があり、未経験歓迎の募集も多い職種です。身につけた提案力は転職先でもそのまま通用します。
- 幅広い職業で通用するスキルを身に付けたい人
- 経験を活かして様々な会社で働きたい人
- 人と話すことに抵抗がない人
659.4万円(求められるスキル:コミュニケーション能力/行動力/プレゼンテーションスキル)
平均年収出典:厚生労働省「コンサルティング営業(IT) – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
2.ITエンジニア
ITエンジニアは、ITサービスを開発する際に設計や開発業務を担う仕事です。
ITサービスの需要は今後も伸びていくと言われており、経験やスキルを積むことで手に職をつけられる点で安定した職業と言えるでしょう。
実際に、job tagによればシステムエンジニア(基盤システム)が属する職業分類の有効求人倍率は2.28倍と、求職者1人に対して2件以上の求人がある状態です。
経験を積めばフリーランスとして独立する道もあり、働き方の選択肢が広い点も魅力です。
人手不足が続いており求人倍率が高い分野です。資格の階段が整っているため、学習の成果が評価につながりやすくなっています。
- ニーズの高い職業で経験を積みたい人
- スキルを身に付けて収入を上げていきたい人
- 学び続けることが苦にならない人
889万円(求められるスキル:論理的思考力/プログラミングスキル/学習意欲)
平均年収出典:厚生労働省「システムエンジニア(基盤システム) – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
なお、この金額は経験を積んだ層を含む平均です。未経験で入社した直後の年収とは差がある点にご注意ください。
3.介護職
介護職は、高齢者や病気の人で介護サービスが必要な人に対して生活介助を行う仕事です。
日本は少子高齢化が進んでいくと言われていますので、介護の経験を今後も長く活かせるという点で安定した職業と言えます。
介護職になった後は、介護福祉士やケアマネジャーの資格を取得することで年収を上げることもできます。資格取得と年収アップを両立できる点も、介護職の特徴と言えるでしょう。
無資格・未経験から入りやすく、全国どこでも求人がある職種です。実務経験が資格の受験要件につながります。
- 全国で働けるスキルを身に付けたい人
- 今後もニーズの高い仕事で働きたい人
- 人と接することにやりがいを感じる人
388万円(求められるスキル:コミュニケーション能力/体力/観察力)
平均年収出典:厚生労働省「施設介護員 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
4.公務員
公務員は役所などに勤め、公共サービスを提供する仕事です。
昔からある安定した職業の代表格であり、勤め先が地方自治体や国になるため、民間企業に比べて景気の影響を受けにくいという特徴があります。
まさに安定した職業を探す人にぴったりである反面、就職するためには幅広い学力が求められる公務員試験に合格しなければならないという点は認識しておく必要があります。
実際、job tagによれば地方公務員(行政事務)が属する職業分類の有効求人倍率は0.59倍と、求職者の方が多い状態です。人気の裏返しとして競争率が高い点は押さえておきましょう。
景気に左右されにくく休日も安定しています。ただし採用は試験が前提で、高卒程度の区分もありますが競争率は高めです。
- 腰を据えて長く勤めたい人
- 専門よりも幅広い業務に関わりたい人
- 計画的に試験勉強を進められる人
528.7万円(求められるスキル:コミュニケーション能力/誠実さ/献身性)
平均年収出典:厚生労働省「地方公務員(行政事務) – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
大学を中退した方でも公務員を目指せるのかが気になる方は、以下の記事も参考にしてください。
5.政府系金融機関
政府系金融機関は、国などの政府が運営している金融機関において、主に営業担当として業務に携わる仕事です。
もともと金融機関が安定した財務基盤にあるのに加え、政府系ということもあり、勤め先の安定性が極めて高いといった特徴があります。
平均年収も高く人気の高い仕事でもありますので、就職を目指す際は自己分析や面接対策など就職活動を徹底的に行う必要があります。
公共性の高い事業に関わるため、景気に関係なく役割が求められます。その分、選考のハードルは高い傾向にあります。
- 財務基盤が安定している職場で働きたい人
- 真面目に仕事に取り組み続けられる人
- 数字を扱うことに抵抗がない人
636万円(求められるスキル:計算能力/論理的思考力/コミュニケーション能力)
平均年収出典:厚生労働省「銀行・信用金庫渉外担当 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
6.施工管理
施工管理は、建築や土木の現場において、あらかじめ定められた工期通りに工事を完了させられるよう管理監督する仕事です。
施工管理の経験者は求人数に比べて大きく不足している状況のため、経験を積めれば今後も長く働いていける安定した職業と言えます。
施工管理技士の国家資格を取得することで年収を上げていくことも可能であり、収入を伸ばしながら安定した生活を目指したい人にもおすすめできます。
人手不足が深刻で、未経験の採用も積極的に行われています。国家資格の取得が収入に直結する分かりやすい職種です。
- 経験者が少ない職業でスキルを身に付けたい人
- 実務に活かせる資格で年収を上げたい人
- 人や工程を調整するのが得意な人
679.1万円(求められるスキル:体力/建築や土木に関する専門知識/調整力)
平均年収出典:厚生労働省「建築施工管理技術者 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
7.クリエイター
クリエイターは、主にインターネット上で自身の創作物を公開し、人気を得ることで仕事に繋げていくような職業です。
個人の力やスキルが安定を左右する時代において、クリエイターとして個人で稼げるようになることは安定した生活に繋がると言えます。
ただし、すべてのクリエイターが収入を得られるわけではありませんので、最初のうちは副業や趣味の範囲で取り組んでみることをおすすめします。
収入の幅が非常に大きく、公的な平均年収データも存在しません。まずは会社員として働きながら並行するのが現実的です。
- 何か1つでも熱中して取り組めることがある人
- 自分自身を商材にして稼いでいきたい人
- 収入の変動を受け入れられる人
クリエイティブ職の具体的な種類や未経験からの入り方は、以下の記事で詳しく解説しています。
8.商社
商社の仕事は簡単にいうと、安くものを仕入れて、高く売るといったものになります。
財務基盤が安定している会社が多く、かつ企業間の取引がある限り、商社の役割はなくならないと言われています。
大手の商社は安定した職業を求める人からの人気も高く、面接対策や自己分析が必須になってくるため、入念に就活準備に取り組みましょう。
大手は難関ですが、特定分野に強い専門商社であれば未経験の営業採用も見つかります。
- 物事を俯瞰的な視点で捉えられる人
- すべての仕事を丁寧に取り組める人
- 調整や交渉を面白がれる人
579万円(求められるスキル:コミュニケーションスキル/交渉力/法令遵守の意識)
平均年収出典:厚生労働省「商社営業 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
9.ITコンサルタント
ITコンサルタントは、事業や経営の課題に対して、ITの専門的な知識を持って解決策を提示する仕事です。
コンサルタントとしての経験は長く役立てられるスキルであるのに加えて、IT業界の今後のニーズの高さが相まって安定した職業と言えます。
高い年収が期待できる一方で、ITに関する専門的な知識が求められることもあり、ITエンジニアやコンサルタントとしての経験を積んだ上で転職することをおすすめします。
未経験からの直接入職はほぼありません。エンジニアとして経験を積んでから移る、キャリアの2手目に向いた職種です。
- ITエンジニアとして経験を積んだ人
- 将来的に独立できるスキルを身に付けたい人
- 課題を整理して筋道を立てるのが得意な人
684万円(求められるスキル:ITに関する専門知識/ロジカルシンキング/コミュニケーションスキル)
平均年収出典:厚生労働省「ITコンサルタント – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
10.医師
医師は、病気や体の不調を訴える患者に対して診察を行い、適切な処置をする仕事です。
昔からある専門性の高い仕事であり、一度医師になることができれば定年を迎えても働き続けられるような安定性が魅力です。
しかし、医師になるためには医学部への進学と国家試験の合格が必要であり、これから目指すには非常にハードルが高い仕事である点は認識しておく必要があります。
収入と需要はきわめて安定していますが、就くまでの年数と費用の負担が大きく、労働時間も長くなりやすい職種です。
- 一生モノの専門性を身に付けたい人
- 医師になりたいという思いを持ち続けている人
- 長時間の診察に耐えられる体力がある人
1,436万円(求められるスキル:医学に関する高度な知識/高い責任感/体力)
平均年収出典:厚生労働省「内科医 – 職業詳細 | job tag(職業情報提供サイト(日本版O-NET))」
やりがいを軸に職業を比較したい方は、以下の記事もあわせてご覧ください。

「年収は魅力だけど自分には無理そう」と感じた方も多いですよね。次は未経験から現実的に狙える職種に絞ってご紹介します。
未経験・フリーターから目指せる安定した職業5選
- 学歴や職歴より人手不足かどうかで就職難易度は変わる
- 入ってから資格を取れる職種はスキルが形に残りやすい
- job tagの「未経験でも比較的入りやすい職業」で検索できる
ここでは、フリーターや第二新卒、高卒の方が未経験から目指しやすく、かつ需要が安定している職業を5つ紹介します。
いずれも入社してから資格や技能を積み上げられる点が共通しています。
なお、厚生労働省のjob tagでは未経験でも比較的入りやすい職業が一覧で公開されています。求人を探す前の下調べに便利です。

1.介護職員
介護職員は、無資格・未経験からの応募を受け付けている求人が多い職種です。
働きながら介護職員初任者研修を受け、実務経験を積んで介護福祉士を目指すという道筋がはっきりしています。
全国どこにでも施設があるため、引っ越しをしても経験を持ち運べる点も安定につながります。
388万円|出典:厚生労働省「施設介護員 – 職業詳細 | job tag」
2.施工管理
施工管理は経験者の不足が続いており、未経験を採用して育てる企業が増えています。
施工管理技士の資格は実務経験が受験要件になっているため、現場に入ることそのものが資格取得への近道になります。
紹介した5職種の中では平均年収が高く、収入面での伸びしろが大きい点も特徴です。
679.1万円|出典:厚生労働省「建築施工管理技術者 – 職業詳細 | job tag」
3.ドライバー職
物流を支えるドライバー職も、人手不足が続いている職種のひとつです。
ネット通販の普及によって配送需要そのものは伸びており、仕事がなくなりにくい分野と言えます。
必要な免許の取得費用を会社が負担する制度を用意している企業もあるため、求人票の福利厚生欄を確認してみてください。
507.2万円|出典:厚生労働省「ドライバー職 – 職業詳細 | job tag」
4.製造オペレーター
製造オペレーターは、工場の機械を操作して製品を作る仕事です。
単純作業の一部は自動化が進んでいますが、機械の保全やメンテナンスなど人の手が必要な業務は残り続けます。
フォークリフト運転技能講習や機械加工技能士などの資格を取ると、担当できる工程が広がり評価につながります。
550万円|出典:厚生労働省「工場・製造オペレーター – 職業詳細 | job tag」
5.警備員
警備員は、施設やイベント、工事現場などの安全を守る仕事です。
人が集まる場所がある限り需要が途切れにくく、年齢や経歴を問わない求人が多い点が特徴です。
警備業務検定などの資格を取得すれば、担当できる現場と待遇の幅を広げていけます。
379.9万円|出典:厚生労働省「警備員 – 職業詳細 | job tag」
今の立場から就職活動を始める方法については、フリーターの就職ガイド、ニートの就職ガイド、高卒の就職ガイドもあわせて参考にしてください。
「安定」と思われがちだが実は不安定な職業7選
- イメージだけで職業を選ぶとミスマッチが起きやすい
- AI代替・歩合制・待遇のばらつきが不安定さの主因
- なくなるわけではなく、選び方に注意が必要という意味
ここでは、安定しているイメージがある一方で、実際には注意が必要な職業を7つ紹介します。
これらの仕事がなくなるという意味ではなく、イメージのまま選ぶとミスマッチが起きやすいという趣旨で読んでください。

1.事務職
事務職は書類作成やデータ入力が中心で、自動化ツールに置き換えやすい業務が多い職種です。
加えて希望者が非常に多いため、未経験からの就職難易度が高くなりやすい点にも注意が必要です。
事務職を目指すなら、経理や労務など専門分野の知識を足して差別化する意識を持っておきましょう。
2.政府系以外の銀行員
銀行は経営基盤が強い一方で、店舗の統廃合とオンライン化が進んでいます。
窓口業務や確認作業は自動化の影響を受けやすく、採用枠が縮小する流れが続いています。
会社が潰れないことと自分の仕事が残ることは別問題である、という典型例と言えます。
3.士業
弁護士や税理士、社会保険労務士などの士業は、資格を取れば安泰というイメージを持たれがちです。
しかし、会計入力や書類作成といった定型業務はソフトによる自動化が進んでいます。
独立した場合は営業活動も自分で行う必要があり、資格の有無だけで収入が保証されるわけではありません。
4.保育士
保育士の仕事そのものは人にしかできず、需要の面で心配は少ない職種です。
注意したいのは待遇のばらつきで、公立か私立か、また運営法人によって条件が大きく変わります。
就職先を選ぶ際は、資格が活かせるかどうかだけでなく、給与体系と配置人数を必ず確認しましょう。
5.完全歩合制の営業職
営業職は安定した職業として紹介しましたが、給与形態によって評価は変わります。
完全歩合制や歩合の比率が極端に高い求人は、成果が出ない月の収入が読めません。
収入の安定を重視するなら、固定給の比率が高い求人を選ぶようにしてください。
6.コールセンターオペレーター
コールセンターは求人数が多く、未経験でも入りやすい仕事です。
一方で、定型的な問い合わせ対応はチャットボットや音声AIへの置き換えが進んでいる領域でもあります。
入り口として選ぶのは有効ですが、そこで何のスキルを得るかを意識して働くことが大切です。
7.大手企業の一般職
大手企業は倒産リスクこそ低いものの、雇用や待遇が常に守られるとは限りません。
経営を維持するために、賞与の削減や人員の再配置が行われることもあります。
会社名ではなく、その会社で何を任されるのかを基準に選ぶようにしましょう。

「これもダメなの?」と不安になりますよね。大丈夫、選び方さえ押さえれば大丈夫ですよ。次はその進め方をご紹介します。
安定した職業に就職する方法
- 自己分析で自分にとっての安定の中身をはっきりさせる
- 職業訓練や給付金制度を使えば費用を抑えて学べる
- 就職エージェントなら求人紹介と選考対策を同時に受けられる
ここでは、安定した職業に就職するために実際にやるべきことを3つ紹介します。
- 自己分析を徹底的に行う
- スキルや資格を取得する
- 就職エージェントを使って正社員就職する
それぞれの方法について詳しく解説します。
自己分析を徹底的に行う
自分のスキルを上げるためには、自分自身の性格や現時点でできることを誰よりも理解しておくことが必要です。
そのために重要になってくるのが自己分析です。
自己分析とは今までの経験を棚卸しし、強みと弱みを言語化することで、現時点で活かせるスキルや足りていない箇所を明らかにする分析のことを言います。
自己分析ができていると、面接でアピールできるスキルが具体的になるだけでなく、本当の意味でマッチしている求人を見定めやすくなります。
自己分析のやり方をプロから教わりたい人は、キャリアスタートの無料面談に申し込んでみてください。
スキルや資格を取得する
安定した職業に就職するためには、仕事で活かせるスキルや資格を取得することも大切です。
現在何らかの会社で働いている人であれば、日々の業務をただこなすのではなく、業務の中でどんなスキルを身に付けられるのかを考えて働くようにしてみてください。
また、資格は転職において必須となるケースは少ないものの、汎用的なビジネススキルが面接でのアピールポイントに繋がることもあります。
資格を就活でアピールする場合は、資格を持っていること自体ではなく、取得を通じてどのようなスキルを身に付けられたかを具体的なエピソードとともに伝えると良いでしょう。
費用が気になる方は、厚生労働省の教育訓練給付制度もあわせて確認してみてください。受講費用の一部が支給される制度です。
ハローワークの職業訓練と給付金については、以下の記事で詳しく解説しています。
就職エージェントを使って正社員就職する
個人のスキルを身に付けるためには、自分にマッチしている職場に就職することが非常に大切です。
その観点で言えば、就職エージェントを使うことで自分にマッチした求人を紹介してもらえるため、スキルアップして安定した職業に就ける可能性を高められます。
それだけでなく、就職エージェントでは自己分析の方法や模擬面接の実施など、就活をする上で重要になってくるサポートを幅広く受けられます。
特に就職活動に自信がない人や、気になる会社から内定をもらえる可能性を高めたい人には、就職エージェントを使った正社員就職がおすすめです。
キャリアスタートは高い就職率と定着率の実績がある就職サポートを実施していますので、気になる人は無料面談を申し込んでみてください。
安定した職業への就職に活かせる資格
- 業種を問わず使える汎用資格から取るのが効率的
- 志望職種に必須資格がある場合はそちらを優先する
- 資格は取得の目的と入社後の活かし方まで語れると強い
ここでは、業種を問わずアピールしやすい汎用的な資格を3つ紹介します。
- マイクロソフトオフィススペシャリスト
- 秘書検定
- TOEIC
ただし、職業によっては別の資格が必須のケースもありますので、気になる職業を見つけられたら、どういった資格が必要になるかを合わせて確認しましょう。
マイクロソフトオフィススペシャリスト
マイクロソフトオフィススペシャリストは、マイクロソフト社が提供しているオフィス系ソフトのスキルを証明できる資格です。
特に営業職や商社など、業務でPowerPointやWordなどのPCスキルが求められるような職業において活かせます。
合格率は公式では非開示となっていますが、一般レベルは比較的取得しやすいと言われており、PCスキルに自信がない人でも挑戦しやすい資格です。
秘書検定
秘書検定は、社会人として働く上で求められるビジネスマナーがあることを証明できる資格です。
「秘書」という単語が付いていますが、秘書以外であってもビジネス系の仕事に就職する際に資格をアピールすることが可能です。
難易度に応じて1級から3級まで設けられており、級が上がるほど合格率は下がっていきます。
2級までであれば一般的な知識を問われることも多いため、まずは2級の参考書を読んでみて、取得できそうかどうかを検討した上で受験する級を選択すると良いでしょう。
TOEIC
TOEICは国際的な英語力があることを証明できる資格試験です。
合格や不合格などはなく、受験をすることで正答数に応じた10から990のスコアが付与されます。
一般的に英語力があると認識されるのは600以上と言われていますので、語学力が求められる職業を目指す場合は、まずは600のスコアを目指して学習すると良いでしょう。
試験はリスニングとリーディングの2つで構成されており、それぞれ495点が最高得点です。どちらの能力も満遍なく引き上げる必要があります。
学歴に不安がある方向けの資格の選び方は、以下の記事でも解説しています。
安定した職業を目指すときの注意点
- 永久に安定した職業を探すのではなく変化に備える
- 待遇だけで求人を選ぶとスキルが残らない恐れがある
- 一人で抱えず第三者の視点を入れると判断がぶれにくい
最後に、安定した職業を目指す上での注意点を3つ解説します。
いつまでも安定した職業は存在しない
記事の冒頭で解説した通り、安定した職業は時代の変遷によって中身が変わっていきます。
特に現代においては会社やビジネスの動きが早くなっていますので、どんな変化にも対応できるように個人のスキルを身に付けておくことが重要です。
就職活動する際は、応募先の経営基盤や社名だけを見るのではなく、働いてどのようなスキルを身に付けられるかという観点を持っておきましょう。
待遇だけで求人を選ばない
就職活動を進めていくと、どうしても給料や休みといった待遇だけで求人を選びがちです。
しかし、今の時代において安定した働き方を実現するためには、個人のスキルを身に付けることが重要になります。
したがって、待遇だけで求人を選んでしまうと、本当の意味で安定した職業に就けなくなる可能性が高まります。
最初から偏った目線で求人を比較検討するのではなく、自己分析を行い、自分にとって最も成長できる環境はどこかという観点で求人を選ぶようにしましょう。
一人で就職活動をしない
1人で就職活動を進めると、なかなか内定を獲得できなかったり、焦って条件の悪い企業に入社してしまったりするリスクが高まります。
そのため、できる限り就職支援のプロである就職エージェントを活用して就職活動を進めることをおすすめします。
高い就職率と定着率を誇るキャリアスタートでは、一人ひとりのキャリアや希望を伺った上で適切な求人を紹介しています。
就職活動に関わる様々な悩みのアドバイスも行っていますので、安定した職業に就職したい人は、キャリアスタートの無料相談に申し込んでみてください。
安定した職業に関するよくある質問
最後に、安定した職業を目指す方からよくいただく質問にお答えします。
一番安定している職業は何ですか
すべての人にとって一番と言える職業はありません。何を安定と考えるかによって答えが変わるためです。
雇用と休日の安定を最優先するなら公務員、需要の強さとスキルの残りやすさを重視するならITエンジニアや施工管理、介護職が候補になります。
まずは本記事の7つの基準から、自分が譲れないものを2〜3個選んでみてください。
女性におすすめの安定した職業はありますか
性別で職業を分ける必要はありませんが、ライフイベントとの両立を重視する場合は選び方に工夫の余地があります。
育児休業からの復職実績があるか、時短勤務の制度が実際に使われているかを確認すると、長く働き続けやすい職場を見極められます。
資格で職場を移りやすい介護職や医療事務も、選択肢として検討しやすい職種です。
高卒や未経験でも安定した職業に就けますか
十分に目指せます。就職のしやすさを決めるのは学歴よりも、その職種が人手不足かどうかという要素が大きいためです。
本記事で紹介した介護職員や施工管理、ドライバー職などは、未経験からの採用を前提とした求人が多く出ています。
入社後に資格を取得できる職種を選べば、そこからスキルを積み上げていけます。
年収がいくらあれば安定した収入といえますか
一律の基準はなく、住んでいる地域の家賃相場によって必要な金額は変わります。
目安としては、同じ職種の平均年収を大きく下回っていないかを確認するのが現実的です。
金額そのものより、住宅手当や社宅の有無、昇給の仕組みまで含めて比較することをおすすめします。
転勤がある仕事は安定した職業といえますか
考え方によります。転勤がある仕事は任される業務の幅が広がりやすく、昇給や昇進につながる面があります。
一方で、生活拠点が定期的に変わるため、暮らしの面での安定は得にくくなります。
どちらの安定を優先したいかを決めたうえで、勤務地限定制度の有無を確認しておきましょう。
まとめ
安定した職業の中身は時代とともに変わっており、会社の看板だけで安定を判断するのは難しくなっています。
今の時代に有効なのは、給与・離職率・需要・景気耐性・スキルの残りやすさ・ワークライフバランス・AI耐性という7つの基準で求人を見ることです。
そのうえで、介護職員や施工管理のように未経験から入って資格を積み上げられる職種を選べば、学歴や職歴に不安があっても安定に近づけます。
反対に、イメージだけで職業を選ぶとミスマッチが起きやすいため、給与形態や待遇のばらつきまで必ず確認しておきましょう。

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現代の「安定した職業」とは、会社が潰れない仕事ではなく、どこでも通用するスキルが身につく仕事のことです。見極める基準さえ持っていれば、未経験からでも安定した職業は十分に目指せます。