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安定した職業とは?将来の不安が少ない仕事の条件と探し方の注意点

安定した職業とは?将来の不安が少ない仕事の条件と探し方の注意点

社会のあり方や働き方が変化していく中で、安定した職業を見つけるには正しい知識と必要なスキルや資格を身に付けておくことが重要となるでしょう。
今回の記事では安定した職業の条件から、そうした職に就くうえでのポイントや注意点まで詳しく説明します。さらに、将来にわたって需要が見込める職業など、今後生活の不安を払拭して暮らしていくための正しい知識と職の見つけ方についてもご紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

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安定した職業の条件

需要が大きい

業界そのものの需要が大きく、そのサービスや商品への需要が無くならない、あるいは伸びている職種ほど安定しているのは間違いないでしょう。具体例として、需要が決してなくならない医療・法律系や生活インフラ系をはじめとして、高齢化社会で需要増加が予想される介護系、現状拡大を続けているIT系が挙げられます。

技術革新が進んでいる現在、IT産業の需要は今後も増え続けることが予想されます。また、医療や法律の分野だけでなく、設備やインフラなども同様に、時代に左右されず人々の生活に直結した事業を行っているため、その需要がなくなる心配はないでしょう。さらに介護職や、人が実際に開発あるいは対応する必要がある業界は、いわばAIに代替される心配がない職種なので安定している傾向があります。

このように企業単位で安定性を判断するのではなく、業界単位で人々に需要があるかどうかを見極めたほうがより確実と言えるでしょう。たとえ入社した企業の経営が傾いたとしても、業界的に需要が高ければ、その業界特有のスキルと経験を積むことで転職活動も有利に働くことがあります。

給料が安定している

給料が安定しているという点は、生活の不安を払拭するためにも重要な要素です。一般的に景気変動の影響を受けやすい業界ほど減給の可能性が高いため、収入も不安定になりがちといえます。一方で景気変動の影響を受けにくく、給料もボーナスも確実に受け取れる業界ほど生活面で安心できることでしょう。

また、給与査定の評価制度が明確であり、自身の努力や頑張り次第で昇給やポスト昇格に期待できる企業を選ぶということも大切です。例えば、総合職から管理職へとキャリアアップしていければ、それだけ収入面での上昇も見込めます。

離職率が低い

離職率が高い企業は激務で働きづらい環境など会社の抱える問題が多い傾向にあるため、安定した生活は望めないでしょう。
この点は大手企業だからといって安心できることではありません。大企業ほど大幅なリストラを実施することも多いからです。そのため、大企業を選択する場合でも、過去にその企業が大幅なリストラを行っていないかを確認しておきましょう。大企業・中小企業いずれであっても、終身雇用制度を導入している企業であれば、より確実と言えます。

ワークライフバランスを維持しやすい

経営が安定している企業は、社員ひとりひとりのワークライフバランスがしっかりと取れている傾向にあるようです。確実に定時に退社できる、残業が少なく社員に無理な転勤をさせないなど、社員全体に優しい企業ほど、精神面やプライベートにおける心配も軽減されます。また、産休や育休に加え、介護休業などの休暇制度が整っている企業を選ぶことも大切でしょう。

安定した職業を探す

安定した職業の例

システムエンジニア

現代のIT産業の発展率や浸透性、またベンチャー系IT企業が大手に成長している点を考えると、システムエンジニアは以前より雇用が安定しており、また今後も安定が見込める職種と言えるでしょう。IT系の職は大企業から中小のベンチャー企業まで幅広く存在するためその分求人数も多く、技術さえあれば就職しやすい傾向があります。

近年はWEB講座や専門スクールをはじめとするIT系の職種に必要なスキルを学べる手段が豊富にあるので、未経験からでもスキルを習得してIT企業への就職を目指すことができるでしょう。

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生活インフラ系の職業

生活に直結しているインフラ系や衣食住に関わるサービスは、人々の需要がなくなる可能性が少なく安定しているといえるでしょう。具体例として電気業界やガス業界をはじめ、通信業界や鉄道業界そして航空業界などがあります。この分野はIT系と比較すると企業数は少ないものの、需要が高いため倒産する可能性も低い点からもおすすめの職業です。

建築系

家やビルだけでなく、道路などの建設需要が無くならない限り建築系の職種は安定でしょう。また、火力や原子力をはじめとする発電所の建築および管理に対する人々のニーズは、今後も絶えないことが予測されます。

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介護職

超高齢社会の日本における介護業界は常に人手不足であり、今後はその需要がさらに高まると言っていいでしょう。
そのため介護業界は求人数が多く、自分の希望する勤務時間や労働環境にあった職場を選びやすいというメリットがあります。さらに産後復帰がしやすいということもあり、介護職は特に女性からの人気が高いようです。

また、保有資格によっては仕事の幅が広がり、それだけ収入面も大きく変化します。介護現場におけるリーダー的役割を担う介護福祉士をはじめ、ケアプランや介護計画の作成を担当するケアマネジャー、リハビリ療法のスペシャリストである理学療法士など、同じ介護業界でも担う役割によって収入はアップする傾向があるのです

飲食やサービス

飲食は需要がなくならない業界ではありますが入れ替わりが多く、すぐに潰れてしまう飲食店もあるので、就職の際はそのお店や企業の業績や安定性を見極める必要があります。実力があれば早期から重要な仕事を任される、店長・マネジャーとして抜擢される可能性もあるため、努力をきちんと評価してほしいという方であれば、ぴったりの業界でしょう。

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製造業

人々が日々使用する製品のほとんどは工場で製造されているため、製造業も人々の生活に直結する職業といえるでしょう。自動車などの電化製品から衣類や食品、そして化粧品メーカーまで、幅広いジャンルが製造業に入ります。

公務員

公務員の最大の特徴は国や自治体が雇用するため、倒産(破綻)や解雇がないということであり、これを主な理由に公務員が最も安定した職種と言われています。基本的に年功序列制をとっているため、勤続年数に応じた出世が期待できるでしょう。

公務員には行政府や立法府、司法府などで勤務する国家公務員と、自治体の役所などで勤務する地方公務員があります。勤務時間や残業時間は各自治体によって異なりますが、地方公務員よりも国家公務員のほうが残業時間は多くなる傾向があります。ただし警察官や消防職員など、一部の職業になると交代勤務制になります。

薬剤師

薬剤師は人々の健康や生命に関わる医療系の人気職業であり、常に需要があります。また、勤務先は全国各地の病院・薬局から民間企業のMRまで数多くあるうえ、国家資格を必要とするため転職も比較的容易と言われています。雇用形態の多さや異動の少なさだけでなく、定年後も仕事を続けることができる再雇用契約があることなど薬剤師として働くメリットは多いのです。

薬剤師になるためには薬科大学や大学の薬学部で6年間学ぶ必要があり、この課程を修了すると受験資格が与えられ、国家試験に合格して初めて薬剤師としての資格を得ることができます。

医師・看護師

高齢化の進む日本において、医師・看護師などの医療従事者の需要は非常に高いといえるでしょう。近年、医療業界では医師不足が課題となっており、特定の診療科や特定の地域の医師が不足しています。加えて、病院や訪問看護ステーションにおける看護師不足など、医療業界を取り巻く課題は多くなっているようです。特に看護師は結婚や出産などが理由で退職するケースが多いため、常に人手不足の状態といえます。

安定した職業に転職する

安定した職業に就くために取り組みたいこと

資格を取得する

公務員や医療系の分野は特に安定した仕事と言われますが、その多くは資格を持っている、あるいは難関と言われる試験に合格しなければ就けないことがほとんどです。例えば国家公務員試験、司法公務員試験、医師、看護師、歯科医師、薬剤師などは、その代表といえるでしょう。仕事内容や給料のほか、職場環境などの面で自分が就きたい職業を慎重に考えたうえで、目的の資格取得を目指して勉強していきましょう。

強みとなる資格はほかにもさまざまなものがあり、建設関係ならば建築士や施工管理技士または電気工事士があります。飲食関係では調理師や管理栄養士が挙げられ、営業職であれば中小企業診断士、TOEIC、FP(ファイナンシャル・プランナー)などがあるでしょう。

資格を所有することで就職や転職活動が有利になることも多く見受けられます。さらには応募できる仕事の幅が広がり、書類審査においても資格の有無で評価も変わります。とはいえ、資格はあくまで「強みの一つ」であり、希望職種への就職を保証するものではありません。

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強みとなるスキルを身に付ける

特別なスキルを必要としない仕事や人間の手でなくとも可能な仕事は、AIによって代替されてしまう可能性があるといわれています。そのため、AIに代替される可能性の少ない専門スキルを身に付けることは仕事の安定に繋がるだけでなく、転職の際にも有利に働きます。

とりわけIT業界は企業数が多くエンジニアの需要も高いため、プログラミングスキルを学んでおくことは非常に有効と言えるでしょう。近年は生活インフラ系の業界でもIT化が著しく進められているため、習得したプログラミングスキルを活かして別な分野を目指すこともできます。

常に情報収集を行う

時代は常に目まぐるしく入れ替わり、あっという間に変化していきます。そのため、日常的にインターネットや新聞などから最新の情報を集め、世の中の変化を敏感に察知しておくことが大切です。

加えてITの進歩や社会情勢の変化によって規模が縮小する、あるいは将来性が危ぶまれる業界や職種は多々あります。自分の持つスキルが将来役立たなくなると、当然仕事や就職先の幅も減るでしょう。業界ごとの盛衰や需要の拡大と縮小など社会情勢の変化を踏まえて常に情報収集を行うことが重要といえます。

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安定した職業を探す上での注意点

「収入が高い=安定している」ではないことを理解する

安定した職業は単純に年収などの金銭面だけで考えてはいけません。仕事をしていくうえでの体調面や環境面を考慮し、さらに精神面の部分も考える必要があります。

どれだけ収入が高くても労働時間が長く、劣悪な職場環境であったりすると、体調やメンタルの面で疲弊し、働き続けるのが困難になることがあります。そのため収入の安定性だけでなく、職場環境で選ぶことも大切でしょう。同時に、結婚や出産そして育児などのライフタイムイベントとの両立が可能かどうかも考慮する必要があります。

待遇面だけを重視しない

安定志向が強くなるほど、単に収入や待遇が良いという理由だけで職場を選んでしまうことがあります。その結果、仕事内容に興味が持てず単調な業務が続いてやりがいを感じない、あるいは刺激がないなど気持ちの面で不満が出てくることも起こりがちです。そこで、「自分がやりがいを感じるかどうか」も考慮することが重要といえます。

新たな職場を探すときは仕事内容に加え、福利厚生や収入といった待遇面、プライベートの時間など、自分が重視したい優先順位を決めておくと良いでしょう。

どんな職業も100%安定しているとは言えない

完全に安定した職業というものは存在しないでしょう。例えば「公務員=安定」というイメージもあるかもしれませんが、自治体の財政難から公務員の給与が削減されたケースも過去にあります。今後、自治体によっては多くの公務員を雇用できない財政状況となる可能性も否定できません。さらに、近年はAIやITの進化によって多くの業務が減少しているというのも現実です。

民間企業も同様で、IT化だけでなく、外部委託の増加や雇用コストの低い外国人労働者の大量採用などを理由に、不要な人材を解雇する動きが多々見られます。日本の終身雇用制度は崩壊しつつあるといってもいいでしょう。

そうした現状を踏まえたうえで、企業の安定性を過信せず、万が一の転職に備えてスキルを磨き、将来に活かせる資格を取得しておくことをおすすめします。「どんな職業も100%の安定性はない」ということを心に留め、先を見据えて行動していきましょう。

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転職サイトを活用して安定した職場を探す

 安定した職業を見つけるには、社会や時代の流れを読み取り、需要のある職を選択すると同時に体調や精神面でも問題なく働ける環境を選ぶことが必要です。また仕事の中身や待遇だけでなく、社会情勢や職場環境などさまざまな点を考慮したうえで、自分にとって最適な職場を選ぶことが大切でしょう。

自分が本当に求める職業を見つけるため、転職エージェントを積極的に利用するのもひとつの手段です。
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