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現場監督で年収1000万を目指す方法4選!収入アップのコツを解説!

「現場監督で年収1,000万円は目指せるのかな?」
「現場監督として働いているけれど、もっと収入を上げたい…」

こういったお悩みはありませんか?

現場監督は高収入なイメージがありますが、本当に年収1,000万の現場監督はいるのか、高収入な現場監督になるためにはどうしたらいいのか、よくわからないですよね。

結論からいうと、年収1,000万円を稼ぐ現場監督は存在します。

ただし、年収を1,000万円まで上げるためには様々な条件をクリアする必要があり、簡単なことではありません。

とはいえ、年収を上げるためにできることがあることも確かです。

この記事では、年収1,000万円の現場監督の特徴を紹介し、収入をアップさせる方法、未経験から現場監督になる方法を解説します。

現場監督として年収を上げたい人やこれから現場監督を目指す人は、ぜひ参考にしてください。

1.年収1000万円の現場監督の特徴

最初に、年収1,000万円を稼ぐ現場監督の特徴を4つ紹介します。

年収1,000万円を稼ぐ現場監督の特徴は、「会社の規模が大きい」「有資格者である」「経験年数が長い」「勤務時間が長い」です。

これらすべての特徴を兼ね備えていなくても年収1,000万円を叶えた現場監督はいますし、反対にすべての特徴を兼ね備えていても年収1,000万円には届いていない現場監督もいます。

それは、高収入になるためにはその人の能力や資質に加えて運による部分もあるためです。

そうはいっても、当てはまるものが多いほど年収アップにつながりやすくなります。

まずは、どんな特徴があるのか見ていきましょう。

  1. 企業の規模が大きい
  2. 現場監督に活かせる資格を持っている
  3. 経験年数が長い
  4. 勤務時間が長い

順に1つずつ説明します。

(1)企業の規模が大きい

建設業に限らず、中小企業よりも大手企業の方が高収入になる傾向があります。

厚生労働省が行っている賃金に関する統計調査では、下記のような結果が出ています。

【建設業の企業規模ごとの平均年収】※千円未満切り捨て
従業員1,000人以上の企業:751万円
従業員100人~999人の企業:576万円
従業員10人~99人の企業:454万円
参考:令和2年賃金構造基本統計調査|政府統計の総合窓口(e-Stat)

 

このように、従業員を多く抱える企業ほど平均年収が高くなっています。

また、建築業界では「スーパーゼネコン」と呼ばれる最大手企業があり、スーパーゼネコンの従業員は他の大手企業よりもさらに高収入です。

スーパーゼネコンとは、全国に数多くあるゼネコン(ゼネラルコントラクター=総合建設業者)の中で、売上高の上位5社を指します。

現在、「株式会社大林組」「鹿島建設株式会社」「大成建設株式会社」「清水建設株式会社」「株式会社竹中工務店」がスーパーゼネコンといわれています。

スーパーゼネコン各社の有価証券報告書によると、従業員の平均年収は下記の通りです。

【大手企業ごとの平均年収】※千円未満切り捨て

会社名平均年収
株式会社大林組1,032万円
鹿島建設株式会社1,135万円
大成建設株式会社985万円
清水建設株式会社971万円
株式会社竹中工務店1,007万円

スーパーゼネコンの平均年収は、従業員1,000人以上を抱える企業の平均年収よりはるかに高いことがわかります。

つまり、大手企業であればあるほど収入も高くなります。

現場監督として年収1,000万円稼ぎたい方は、可能な限り大手の建設会社を目指しましょう。

#1:大手企業に勤めるためには学歴も必要?

現場監督は、建築系の学歴がなくても目指すことができます。

しかし、先述のような大手企業に新卒で挑戦する場合は、基本的に学歴が必要です。

例として、スーパーゼネコン5社の応募資格を各社公式ホームページを参考にまとめました。

会社名新卒採用応募資格
株式会社大林組大学院、大学、高等専門学校、高等学校の卒業・修了および見込者
鹿島建設株式会社大学院、大学、高等専門学校の卒業・修了および見込者
大成建設株式会社大学院、大学、職業能力開発総合大学校、工業高等専門学校の卒業・修了および卒業見込者
清水建設株式会社大学院、大学、高等専門学校、専門学校、高等学校等の卒業・修了および卒業見込者
※ただし、勤務地を特定しない「グローバル職」は、大学院、大学、工業高等専門学校の業・修了および卒業見込者
株式会社竹中工務店大学院・大学・高等専門学校の卒業見込者

このように新卒採用では、大卒・高等専門学校以上の学歴が応募資格となっていることが多い傾向にあります。

また、ほとんどの企業で、応募条件に建築系・土木系・機械系といった学科や専攻を定めています。

大手企業の現場監督を目指す人は、大学や高等専門学校で建設業に必要な知識を学んだうえで挑戦することをおすすめします。

とはいっても、キャリア採用の場合は実務経験と国家資格があれば、学歴を問わない企業も少なくありません。

すでに現場監督として働いている人は、資格取得にトライしましょう。

現場監督に活かせる資格に関しては、次項および「2.収入アップする方法」で解説します。

(2)現場監督に活かせる資格を持っている

現場監督に活かせる資格を持っていると、資格手当や昇進などで年収アップにつながります。

また前項でも述べた通り、資格を取得することで学歴関係なく大手企業へ転職できるチャンスができます。

ここでは、現場監督に活かせる資格の「施工管理技士」と「建築士」を紹介します。

#1:施工管理技士

施工管理技士は、工事全体を管理する技術を専門とする国家資格です。

建設業法26条で、工事現場に施工管理ができる者(主任技術者および監理技術者)を必ず配置しなければならないと定められているため、有資格者は企業からの需要が高くなります。

そのため、資格手当を設けている会社が多くあります。

また、施工管理技士の資格を保有していることでできる仕事も増えるので、昇進する可能性も高まります。

加えて、前項で紹介したスーパーゼネコンのキャリア採用では、基本的に実務経験と1級施工管理技士の有資格者であることが応募条件になっています。

このように施工管理技士は、キャリアアップには欠かせない資格といえるでしょう。

#2:建築士

建物の設計や工事監理などの技術を専門とする国家資格です。

現場監督は、建築士の資格がないとできない業務はありません。

しかしながら、建築士資格保有者も企業から需要が高い人材です。

特に1級建築士を取得すれば、1級施工管理技士の資格がなくても大規模な工事の管理を担当できます。

また、図面を見ることができるようになるので仕事の幅が広がり、収入アップにつながる可能性があります。

とはいっても、現場監督の仕事を続けていくのであれば、まずは施工管理技士を取得することの方が優先度は高いでしょう。

(3)経験年数が長い

建設業に限りませんが、経験年数が長くなれば年収が上がる傾向があります。

ここでは、経験年数によってどう年収が変わるのかという点と、若くても高収入は可能なのかという点を解説します。

#1:経験とスキルに伴って収入アップ

厚生労働省が行っている賃金に関する統計調査では、下記のような結果が出ています。

【建設業勤続年数別の平均年収】※千円未満切り捨て

勤続年数平均年収
0年302万円
1~2年365万円
3~4年417万円
5~9年563万円
10~14年525万円
15~19年558万円
20年以上663万円

参考:令和2年賃金構造基本統計調査|政府統計の総合窓口(e-Stat)

経験を積むことでスキルが磨かれ、仕事の質が上がります。

その結果、役職が上がり、収入が増加していきます。

ただし、現場監督は技術職なので、単に長く勤めればよいというものではありません。

向上心を持って知識や技術を習得していく必要があります。

#2:若いと年収1000万円は難しいのか?

結論としては、若くても現場監督で高収入を叶えている人はいます。

特に「(1)企業の規模が大きい」で紹介したようなスーパーゼネコンに勤めている人の中には、20代で年収1,000万円近く稼ぐ人がいることも事実です。

ただし、高収入な若手現場監督は、国家資格を取得したり休日出勤や残業をこなすといった努力をしています。

さらに、仕事で成果を出し、それを認められた人が高い収入を得ています。

つまり、高い年収を稼ぐためには、勤め先の環境に加えて本人がいかに努力して認められるかも大切なポイントといえるでしょう。

(4)勤務時間が長い

残業や休日出勤などで勤務時間が長くなる場合は、手当てがつくため収入が上がります。

大規模もしくは複雑な現場を担当している場合や、複数の現場を掛け持ちしている場合などは、特に勤務時間が長くなる傾向があります。

現場監督で高収入を得ることは、そのぶん仕事の時間的拘束が長くなることも頭に入れておきましょう。

また夜勤がある現場は、夜勤手当が給与に加算されるため、年収アップにつながります。

2.現場監督が年収アップする方法

前項まで、年収1,000万円稼ぐ現場監督の特徴を紹介しました。

ここからは、年収を上げる方法を以下4つ紹介します。

  1. 経験を積む
  2. 資格を取得する
  3. 自分の条件に合う会社に転職する
  4. 独立・起業する

特に「経験を積む」と「資格を取得する」は、収入を上げる上で重要な方法なので、ぜひチェックしてください。

順に説明します。

(1)経験を積む

まずは、しっかりと経験を積みましょう。

現場監督の仕事の流れをつかみ、注意点などを頭に入れるためにも、メモを取ることを心がけると早く仕事が覚えられます。

仕事で疑問に思ったことは、積極的に自分で調べたり先輩に聞いて解決することも大切です。

現場監督の業務は、工程管理から工事の品質管理、近隣住民への対応など多岐にわたります。

経験を積む中で、スケジュール調整力や作業員や近隣住民といったさまざまな人とコミュニケーションをとる力などを磨くことも収入アップの一歩になります。

(2)資格を取得する

ある程度現場を経験できて、仕事がつかめてきたら国家資格の取得に挑戦してみましょう。

有資格者は現場監督としての評価が高くなります。

ここでは、施工管理技士と建築士を紹介します。

#1:施工管理技士

施工管理技士は工事対象によって7種類に分けられ、それぞれに1級と2級があります。

2級施工管理技士は主任技術者、1級施工管理技士は主任技術者に加えて監理技術者になることができます。

主任技術者は工事現場に必ず配置される技術者で、監理技術者は特定建設業許可が必要となる大規模な工事現場に配置される技術者です。

扱える工事の規模が異なりますが、どちらも工事全体を把握し統率する立場なので、建設業にとって非常に重要な役割を担います。

特に1級施工管理技士の有資格者は限られているため、昇進はもちろんのこと転職でも有利に働く資格です。

まずは2級施工管理技士から挑戦してみましょう。

施工管理技士の資格について詳しく知りたい方は、「7種類の施工管理の違いがわかる!それぞれの仕事内容や資格試験を解説!」もチェックしてください

#2:建築士

建築士は、建築に関する知識や技術を専門とする国家資格です。

建築士資格には、1級建築士、2級建築士、木造建築士の3種類があります。

資格の種類によって、下記の通り担当できる現場技術者の種類は異なります。

1級建築士…監理技術者、主任技術者
2級建築士…主任技術者
木造建築士…大工工事の主任技術者

 

建築士資格は、どの試験にも学科と設計製図があり、難易度の高い資格です。

その分、建設会社からの需要が高い資格となります。

現場監督だけでなく、設計にも携わりたい人は挑戦を検討してみてください。

(3)自分に合う条件の会社に転職する

現場監督の経験を積み、施工管理技士などの資格を取得できたら、より好条件の企業に転職することも収入アップにつながります。

特に1級の国家資格を取得できた場合は、転職活動が有利に運ぶ可能性があります。

まずは他の企業の求人情報に目を向けて、自分の経験が活かせるか、今よりも収入が高くなるかなどを確認してみてください。

もちろん、経験を積んだことで今勤めている会社が収入を上げてくれる見込みがあるのであれば、無理に転職をする必要はありません。

しかし、勤続年数があり資格を取ったにもかかわらず、今後収入が上がる見込みがない場合や仕事内容と収入が見合わない場合は転職を視野に入れましょう。

(4)独立・起業する

実績施工管理技士などの資格が取得し、仕事の実績もできたら独立・起業することも収入が上がる可能性のある方法です。

この場合は、会社を設立する場合と個人事業主として働く場合があります。

実際には、個人事業主として仕事を始め、利益がしっかりと出るようになってから法人化していくパターンが多いようです。

独立・起業は、仕事をしっかりと取れて事業が拡大していけば、大手企業に転職しなくても高収入が期待できます。

一方で、独立には会社員だったころよりも収入が減ってしまうリスクもあります。

事業を行う上では、施工管理技術だけでなく、営業や交渉する力、従業員をどうやって集めて教育するかなど経営能力なども求められます。

転職以外の方法で収入アップを考えている人は、リスクや求められる能力をしっかりと頭に入れた上で独立をすることも一つの方法といえるでしょう。

3.未経験から現場監督になる方法

未経験から現場監督になることは可能です。

日本は高齢化が進んでいることと、自然災害が頻発していることなどから、建設業界は人手不足が深刻化しています。

そのため、未経験でも現場監督として受け入れてくれる会社も存在しますし、未経験から現場監督になって活躍する人も多くいます。

しかし、工業高校出身者や建築関係のことを学んだ大学生と建築に関する知識が全くない人ではスタートラインが変わります。

一人前の現場監督になるためには、建設業に対する情熱をもって学ぶ姿勢と辛抱強さが重要です。

まずはどんな建設会社があるのか情報収集をしてみてください。

興味のある会社が見つかれば求人情報をチェックし、未経験でも受け入れてくれる会社であれば応募しましょう。

とはいえ、建設会社は日本全国に多数あるため、一人で自分の希望に合う会社を探すのは大変な作業です。

現場監督に興味のある人は、早めに転職エージェントに相談することをおすすめします。

まとめ

この記事では、年収1,000万円稼ぐ現場監督の特徴と現場監督で収入をアップさせる方法を紹介してきました。

高収入を叶えるためには、まずはしっかりと現場で経験を積み、資格試験に挑戦しましょう。

目標をもって働いていけば、必ずスキルは磨かれます。

そして国家資格を取得できたら、施工管理能力に応じた収入になるようアクションを起こすことが大切です。

積極的に行動して、高収入を目指しましょう!