施工管理は、建設や土木などの工事において工事全体の管理監督を行う仕事であり、日本の成長に欠かせない仕事の1つだと言われています。
そんな仕事にもかかわらず、なぜSNSやウェブサイトの記事で「施工管理はやめとけ」という声が出てくるのか、不思議に感じている人も多いのではないでしょうか。
この記事では、施工管理はやめとけと言われる理由を5つご紹介します。
合わせて、やめとけと言われている施工管理ではあるものの、就職する上でのメリットや仕事の向き不向きについても詳しく解説します。
施工管理ならではのやりがいに興味を持っていたり、施工管理の仕事を通じて手に職をつけたいと感じている人は、記事の内容を参考にしてみてください。
施工管理はやめとけと言われる理由5選
施工管理はやめとけと言われる理由としては、大きく以下の5つが挙げられます。
- 常に人間関係の板挟みにあう
- 業務量や残業が多い
- 休日出勤が多く休みが取りにくい
- 危険な現場で働くことも多い
- 覚えることが多い
いずれも施工管理として働いていて、ストレスやつらい思いに繋がる可能性のある項目のため、就職活動をする上でしっかりと認識しておきましょう。
常に人間関係の板挟みにあう
施工管理は建設現場に常駐し、様々な職種や立場の人と協力しながら工事をスケジュール通りに終わらせていくような仕事になります。
異なる立場同士の人の間に立って調整をするような業務も多く、現場の状況によっては意見の食い違いから人間関係の板挟みに合うことが少なくありません。
例えば、職人が使おうとしている資材が業者の手違いで届かないなどのトラブルがあれば、真っ先に施工管理の担当者が職人と業者の間を取り持つ必要が出てきます。
緊迫する状況であってもうまく人間関係を調整しなければなりませんので、精神的にきつい思いをする瞬間が多く見られます。
業務量や残業が多い
施工管理は、多くの現場で業務量が多いことが嘆かれている点も、やめとけと言われる理由の1つです。
施工管理の最大のミッションは、担当する現場の工事がスケジュール通りに終わることですので、例えば天候によって工事が遅れていた場合、その分のしわ寄せが全て施工管理に来ることになります。
また、工事を進めていても、品質に問題があることが判明したときには、関係者を集めて緊急ミーティングを行うようなこともあります。関係者が多い分、自分1人だけで業務量を調整することができない点が、残業の多さに繋がっていると言えます。
ただ、施工管理の慢性的な業務量の多さは、業界全体で改善しようとしている動きが見られます。働き方改革によってワークライフバランスの改善に取り組んでいる会社に就職できれば、残業を抑えながら施工管理の仕事に取り組める可能性もあるでしょう。
休日出勤が多く休みが取りにくい
施工管理は日々の業務量や残業時間が長いだけでなく、休日が少ない働き方になります。
多くの施工管理の求人では、完全週休二日制ではなく、週休二日制の傾向が見られます。中には、1ヵ月のうち1週間を除いた他のすべての週が週休二日しかないような会社もあります。
完全週休二日制の会社と比べると、施工管理は1ヵ月近く多く働くことになるようなケースもあるため、休みが少なく体力的な負担がかかる点は認識しておく必要があります。
また、工事が繁忙期になってくると、少ない休日も出勤に当てなければならないことがあります。
イレギュラーを除いて基本的に工期を遅らせることができませんので、職人と一緒に施工管理も休日出勤をして工期に間に合わせる働き方になることもあり、有給休暇を取得しづらい現場も見られます。
ちなみに、厚生労働省の「令和2年就労条件総合調査」によれば、建設業の有給取得率は44.9%です。全体平均が56.3%となっているため、実に施工管理の属する建設業の有給取得率が低いことが分かるでしょう。
危険な現場で働くことも多い
施工管理は実際に建設現場で建設作業を行うわけではありません。ただし、1日の大半を建築現場で過ごすような働き方になりますので、危険な現場で働くことも多いといった特徴があります。
厚生労働省の「令和5年の労働災害発生状況を公表」によれば、施工管理の属する建設業は、令和5年において労働中に最も死亡者が多かった業種となっていることからも、施工管理は危険な現場で働かなければならない仕事と言えます。
勤務中は常にヘルメットをかぶっていなければならないだけでなく、長時間労働によって朦朧とする意識の中現場を巡回していれば、もらい事故を起こしてしまうことも考えられます。
こうした過酷な状況で働くような仕事ということもあり、施工管理はやめとけと言われていると考えられます。
覚えることが多い
施工管理の業務は、工事が円滑に終わるようなスケジュール管理の業務だけでなく、現場で事故が起きないことを目的とする安全管理、工事が一定のクオリティーで進んでいるかを管理する品質管理の3つの業務に分類されます。
業務の幅が非常に広く、工事における様々なスキルと知識を習得しなければならないため、覚えることが多いという点もやめとけと言われる理由として挙げられます。
また、一定の規模の工事を担当する場合、施工管理技士という国家資格を取得しなければなりません。過酷な労働条件の中で勉強時間を捻出し、資格取得を目指していかなければならない会社も少なくなく、ハードな日々に心身を疲弊させてしまうことも考えられます。
施工管理になるメリット3選
やめとけと言われる施工管理の仕事ですが、就職することで以下のようなメリットが得られます。
- 資格取得によって手に職をつけられる
- 業界的に将来性が高い
- 未経験からでも就職できる
それぞれのメリットについて詳しく解説します。
資格取得によって手に職をつけられる
施工管理は未経験でも就職できる仕事ではありますが、キャリアアップを目指すのであれば、施工管理技師の国家資格を取得することになります。
施工管理技師の有資格者になることで、大規模な工事を担当できるようになったり、公共工事に携われるようになるなど、手に職をつけられる点は大きなメリットと言えるでしょう。
また、資格取得をしなかったとしても、施工管理の仕事を経験している人は日本でも相対的に少なく、実務経験を活かして将来的に転職をしやすくなるというのも、大きなメリットと言えます。
なお、施工管理技師の資格は、種類によって建築、土木、電気などに分かれるため、自分の業務知識を発揮して資格勉強を進められるといった特徴が見られます。
業界的に将来性が高い
工事現場がある所には、施工管理がほとんどのケースで配属されています。
裏を返せば、日本から工事がなくならない限り施工管理の仕事は残り続けると言えますので、業界的に将来性が高い点は大きなメリットと言えます。
特に日本は国土面積が限定されていることもあり、古い建物を取り壊して新しい建物を作るといった動きが盛んに行われています。
今後は老朽化による建て替え工事のニーズが増えてくるといった見立てもありますので、施工管理として経験を積むことで、将来的に高い収入で活躍していくこともできるかもしれません。
未経験からでも就職できる
施工管理は慢性的に人手不足の仕事と言われています。
特に業界全体が高齢化しているということもあり、20代や30代の若手であれば未経験からでも就職しやすいといった状況になっています。
確かに施工管理はきついポイントも見られる仕事ではあるものの、経験を積むことで将来的に活躍ができるだけでなく、平均年収も他の仕事に比べて高いことから、未経験から挑戦する仕事としては魅力的な仕事と言えるでしょう。
施工管理に向いてる人の特徴
就職することで手に職をつけられる施工管理の仕事ですが、働く上では向き不向きがはっきりとしている仕事でもあります。
特に以下のような特徴を持つ人であれば、施工管理に向いてると考えられます。
- 地図に残る仕事がしたい人
- 幅広い人とコミュニケーションできる人
- 柔軟に対応できる人
施工管理を目指して就職活動を検討している場合は、上記の特徴のいずれかに当てはまるかどうかをチェックしてみてください。
地図に残る仕事がしたい人
特に建築現場を担当する施工管理の場合、自身の仕事を通じて完成させた建物が地図に残るといったやりがいがあります。
仕事の成果が目に見えて分かりやすいだけでなく、自身の仕事を通じて人々の生活に少なくない影響を与えたいと考えている人にとって、施工管理は向いてる仕事と言えます。
将来的に施工管理の経験を積み、大型商業施設やランドマークの現場に携わることができれば、生涯にわたって自分の仕事に誇りを持てるかもしれません。
大げさな表現ではありますが、自分が生きた証を残したいと考えている人にとっても、施工管理の仕事は魅力的に映るでしょう。
幅広い人とコミュニケーションできる人
施工管理は業務を進めていく上で、様々な立場の人とコミュニケーションをとっていくことになります。工期を送らせないためにも、幅広い人とコミュニケーションができる人であれば、施工管理の仕事に未経験からでも向いていると言えます。
施工管理に求められるコミュニケーションは、ただ関係性を構築するために話すようなものだけでなく、時には相手に言いづらいような交渉や指示も含まれます。
自分が話すことで目の前の人に嫌な気持ちを与えないよう、丁寧なコミュニケーションができる人だと、さらに施工管理として活躍できるでしょう。
柔軟に対応できる人
施工管理は工事がスケジュール通りに完了することが最も重要な業務となりますが、人の手で工事を進めている以上、何らかの理由で工事進捗が遅れてしまうことも珍しくありません。
予定していた資材が交通事故などによってスケジュール通りに届かなかったり、悪天候によって物理的に工事ができないなど様々なトラブルが発生しますが、それらに柔軟に対応できる人であれば施工管理として活躍していくことが可能です。
どういった状況下になっても冷静にやるべきことを見定め、柔軟に対応できる素質があるかどうか、施工管理を目指す上で必ず自己分析をしておいてください。
こんな人は施工管理はやめとけ!向いてない人の特徴
特に以下のような特徴を持った人の場合は、施工管理になった後に強いストレスを感じてしまう可能性があります。
- マルチタスクが苦手な人
- 自己管理能力が低い人
- 悩みを抱えやすい人
いずれかの特徴に当てはまる人は、施工管理に興味を持っていたとしても就職する事はやめておいた方が良いかもしれません。それぞれの特徴について詳しく解説します。
マルチタスクが苦手な人
施工管理は業務の幅が広く、様々な仕事を並行して進めるような働き方になります。したがって、マルチタスクが苦手な人は、施工管理の仕事には向いていないと言えるでしょう。
勤務時間こそ他の仕事より長いものの、工事を進めることができるのは基本的に日中か夜間だけになりますし、その時間内で複数のやるべきことをやり切らないと、自分が原因で工事全般に遅れが発生してしまうことがあります。
マルチタスクはもちろんですが、日々の業務のプレッシャーに押しつぶされてしまわないような強い精神力も、施工管理を目指すのであれば持っておきたいところです。
自己管理能力が低い人
施工管理は工事のスケジュールだけでなく、自分自身が次にやるべきタスクの管理や体調不良にならないための体調管理など、あらゆる自己管理能力が求められます。
少しでも自己管理能力が低い人だと、仕事がうまく回せずに周りの職人や関係者から厳しく叱責されてしまうことが考えられます。
自分がやるべき事を一つ一つこなしていけるような能力があるかは、施工管理を目指す上で必ずチェックしておいてください。
悩みを抱えやすい人
施工管理は工事現場を先導するようなリーダーとしての役割が求められます。
また、施工管理として1人で現場に配属されるようなことも珍しくないため、悩みを感じたときに周囲にすぐに相談できないといった職場環境のケースが見られます。
悩みを抱えやすい人だと、人間関係でのつらさや仕事を進められない事に対する焦りを愚痴のように吐き出すことができず、ストレスが溜まり続けてしまうことに繋がります。
最悪の場合、精神的に働けない状態まで追い込まれてしまうようなこともあるため、悩みを抱えやすかったり、ストレスを発散する方法を身に付けられていないような人は、施工管理になることをやめておいた方が良いかもしれません。
これから施工管理を目指す人の就活のコツ
最後に、これから施工管理を目指す人の就活のコツについて、以下の3つのポイントで解説していきます。
- 施工管理に向いてるか自己分析する
- 自分の強みを活かせる会社が企業研究する
- 就職エージェントを活用する
施工管理の仕事に興味を持って就職を目指したい場合は、上記のコツを意識して自分にとって理想の職場からの内定獲得を目指してみてください。
施工管理に向いてるか自己分析する
施工管理の仕事に興味がある場合は、いきなり求人に応募するのではなく、まず自分自身が施工管理に向いている性格なのか自己分析を行いましょう。
自己分析とは、今までの経験を棚卸しし、強みと弱みを言語化することで、自身が施工管理に向いているかを明らかにする分析のことを言います。
施工管理は向き不向きがはっきりと分かれている仕事のため、自己分析をして本当に施工管理として働いていけるか確認することをおすすめします。
自己分析には様々なやり方がありますので、プロから教わりたいと考えている人は、若手就職支援に強いキャリアスタートまでご相談ください。
自分の強みを活かせる会社が企業研究する
同じ施工管理の仕事であっても、勤める会社によって携われる現場の種類や規模が変わってきます。自分の強みが活かせる会社かどうかを見定める上では、自己分析に加えて企業研究に取り組みましょう。
企業研究とは、求人票や企業の採用ホームページ、就職口コミサイトなどを網羅的に調査し、就職後に働くイメージを具体化することを言います。
企業研究によって働くイメージが持てた会社に就職するようにすれば、きついと言われるポイントの多い施工管理の仕事であっても、やりがいを持って働いていけるでしょう。
就職エージェントを活用する
施工管理に向いているのか第三者からアドバイスをもらいたいと感じていたり、就活が初めてで、基本的な流れをサポートしてもらいたいと考えている人は、就職エージェントを活用することがコツになってきます。
就職エージェントに登録することで、自分専任のアドバイザーが担当につき、就活に関する以下のような幅広いサポートをしてくれるようになります。
- 自己分析や企業研究のレクチャー
- 履歴書や職務経歴書といった応募書類の添削
- キャリア面談
- 求人の紹介
- 模擬面接の実施
- 企業との面接日時の調整代行
- 企業への推薦文の作成と提出
- 入社時期の調整の代行
このように、幅広いサポートを全て無料で受けることができますので、施工管理に興味を持った時点で就職エージェントに登録すると良いでしょう。
また、効率的に自身の希望の求人から内定をもらいたいと考えている人は、若手就職支援に強いキャリアスタートまでご相談ください。























