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高卒から国家公務員になれる?メリット・デメリットや注意点も解説

高卒から国家公務員になれる?メリット・デメリットや注意点も解説

高卒であっても、大学に進学することなく国家公務員になる事は可能です。国家公務員試験においては、高卒者を対象としている「高卒程度試験」が用意されているため、筆記試験と面接に通過すれば国家公務員になれます。

この記事では、高卒から国家公務員になれる理由や試験内容・試験倍率に加え、年収やメリット・デメリットまで詳しく解説します。合わせて、高卒から国家公務員を目指す上で知っておくべきポイントも解説しますので、これから国家公務員を目指したいと考えている高卒の人は、記事の内容を参考にしてみてください。

高卒から国家公務員にはなれる!

高卒が国家公務員になる道は、制度として明確に整備されています。人事院が実施する国家公務員試験には高卒程度試験があり、年齢要件を満たせば学歴に関係なく受験できます。

高卒程度試験は、高校卒業程度の学力を前提とした試験のため、大学を卒業していなくても、試験に合格することで国家公務員として採用されます。

また、国家公務員として入庁した後も、研修制度が整っていますので、実務を通じて必要な知識やスキルを身に付けられる点も特徴です。ただし、高卒程度の試験枠で国家公務員になると、配属先や職務内容が限定されたり、キャリアパスの幅が大卒よりも狭くなる点はあらかじめ認識しておく必要があります。

いずれにせよ、国家公務員として働く資格が高卒にも平等に与えられていると認識しておいてください。

高卒からなれる国家公務員の種類

高卒から国家公務員を目指す場合、配属される職種は主に現場実務を担う役割が中心となります。税務や刑務、裁判所事務など、国の行政や治安・司法を支える重要な役割が多く、安定性と社会的意義の高さが特徴です。

具体的に高卒からなれる国家公務員の種類としては、以下の6つが挙げられます。

  • 国家公務員一般職
  • 税務職員
  • 裁判所職員一般職
  • 刑務官
  • 皇宮護衛官
  • 防衛大学校

国家公務員試験を受ける際は、どの種類の仕事を目指すか決めておく必要があります。

それぞれの種類の役割や仕事内容を解説しますので、まずはどんな国家公務員を目指すか決める材料にしてみてください。

国家公務員一般職

国家公務員一般職は、各省庁や出先機関で行政事務を行う職種であり、民間企業でいう事務職に当たります。書類作成やデータ入力、窓口対応、職員のサポート業務等が主な仕事内容で、公務員という組織を支える重要な役割を担います。

業務は比較的ルーティン化されているものが多く、正確性や継続力が求められます。配属先は全国に渡るため、転勤の可能性がある点は理解しておく必要があるでしょう。

勤務時間や休暇制度が安定している点は国家公務員ならではの特徴であり、長期的に働きやすい環境が整っています。事務系の職種を志望していて、安定性を重視する人に特に向いている国家公務員の種類と言えます。

税務職員

税務職員は、国税局や税務署で税金の申告と徴収に関わる実務業務を行う国家公務員です。法人や個人への税務調査、申告相談、滞納整理等が主な業務で、法律や会計に関する知識が求められます。

高卒区分での採用でも専門性の高い業務に携われる点が特徴で、実務を通じて税務の知識を深めていける点が特徴です。

特に会社の決算期や確定申告の期限が重なりやすい年度末の繁忙期には、業務量が増えやすいものの、国を運営するお金である税金を扱う分やりがいも大きく、スキルを積むことで昇進や専門職としてのキャリア形成も期待できます。

特に数字の計算やルールを厳格に守る意識が強い人に向いている国家公務員の種類です。

裁判所職員一般職

裁判所職員一般職は、裁判所の運営を支える事務職です。裁判記録の管理、期日の調整、窓口対応など司法の手続きを円滑に進めるための裏方業務を担います。

法律に直接関与するような判断は行わないものの、業務の正確性や業務で知りえた情報の守秘義務が強く求められる点が特徴です。

比較的落ち着いた職場環境で働けることが多く、目の前の仕事に黙々と向き合っていくような働き方をしたい人に向いています。

勤務先は全国の裁判所となるため転勤の可能性はあるものの、民間企業に比べると働き方はルーティン化されていますので、長期的なキャリアを築きやすい職種です。

刑務官

刑務官は、刑務所や拘置所で受刑者の生活指導や警備を行う国家公務員の1つです。刑務所や拘置所の規律の維持や受刑者の更生支援が主な役割であり、特に体力や精神的な強さが求められる点が、他の国家公務員とは異なるポイントです。

高卒から挑戦できる代表的な公安系職種であり、採用人数も比較的多く、勤務は昼夜勤交代制となるケースがほとんどです。働き方は不規則になるものの、その分手当が支給されます。

社会秩序を守るといった使命感を持って働けるため、やりがいの高い仕事に就きたい人におすすめです。

皇宮護衛官

皇宮護衛官は、皇居や御用地の警備、皇族の護衛を担当する現場系の国家公務員です。警察官に近い性質を持ちつつ、皇室を守るといった他の仕事とは異なる特殊性の高い役割を担います。高卒からでも目指すことができ、ルールを守る意識や責任感、瞬発性などが求められます。

日常業務としては警備や巡回が中心ではあるものの、行事や儀式の際には分単位でのスケジュールで厳格な対応が求められます。勤務地は必然的に限定されるため、転勤範囲は比較的狭く安定した生活を送りやすい点も特徴です。

防衛大学校

防衛大学校は将来の自衛官幹部を要請する教育機関であり、学生の身分でありながら、国家公務員としての身分を持つ進路です。防衛大学校に進学できるのは高卒者が対象であり、在学中は給与が支給され、学費もかからないといった特徴があります。

無事に卒業できた後は自衛官として任官し、将来的に指揮官や管理職を目指してキャリアを歩んでいきます。防衛大学校では学業と訓練の両立が求められるため厳しい環境ではあるものの、その分将来の高い専門性と安定性を目指すことが可能です。

将来的に自衛官としてのキャリアを長く築いていきたい人は、高卒から防衛大学校への進学を目指すのも1つの手です。

国家公務員試験における「高卒程度」と「大卒程度」の違い

国家公務員試験は「高卒程度」と「大卒程度」で区分されており、受験資格や試験内容、採用後のキャリアに明確な違いがあります。高卒程度は年齢要件が比較的低く、基礎学力と適性を重視した試験である一方、大卒程度は専門性や政策立案能力が問われる点が大きな違いです。

どちらの方が有利・不利といった単純な話ではなく、自分の学歴や将来のキャリアビジョンに合った区分を選ぶことが重要です。ここからは国家公務員試験における試験区分の違いを詳しく解説していきます。

受験資格・年齢要件の違い

高卒程度試験と大卒程度試験では、まず受験資格と年齢要件が異なります。高卒程度試験は高校卒業者か高校卒業見込み者を主な対象としているため、およそ18歳から20代前半までが受験可能年齢になります。

一方で、大卒程度試験は大学卒業者や卒業見込み者を想定しているため、年齢上限が高卒程度よりも高く設定されている事がほとんどです。職種や年度によっても異なりますが、大卒程度試験はおおよそ30歳までが年齢上限となっています。

あくまでも学歴そのものが制限になるわけではありませんが、試験区分によってレベルが異なるため、実質的には学歴によって選択肢が分かれています。高卒で早い段階から公務員として働きたい人は、高卒程度試験の受験が現実的な選択肢となります。

試験内容・求められる能力の違い

高卒程度試験では、教養試験を中心に文章理解や数的処理、判断推理などの基礎的な思考力が問われます。専門知識よりも業務を遂行するための最低限の学力や適性を確認するような試験内容となっています。

一方、大卒程度試験では教養に加えて専門試験が問われることも多く、法律・経済・行政学など高度な知識が求められます。論文試験や面接においても、政策的な視点や論理的な主張力が重視されるため、高卒程度試験よりも非常にレベルが高いものとなっています。

後のキャリアの違いが試験内容に反映されているとも言え、高卒程度は業務を安定してこなせる人材、大卒程度は企画や判断を担う人材を想定した試験設計になっているかの違いがあります。

採用後のキャリア・昇進の違い

高卒程度試験で採用された場合、主に現場や事務の実務を中心に経験を積み、昇進は年功序列的にゆっくりと進む傾向があります。昇格は可能ではあるものの、大卒程度の採用者と比べると明確にキャリアパスが分かれているため、一定以上の管理職になる事は困難です。

大卒程度で採用された職員は、将来的に政策立案や組織運営を担うポジションのキャリアパスとなっているため、昇進スピードが比較的早い傾向にあります。

ただし、これはあくまでも制度上の組み分けであり、実際には本人の実務評価や就職後の認定試験の結果によってキャリアパスを変えることも不可能ではありません。

高卒程度の国家公務員試験倍率

「高卒程度の国家公務員試験は倍率が高くて厳しい」といった印象が持たれがちですが、実際には職種や年度によって差が出てきます。採用人数が比較的多い職種もありますが、毎年の倍率を均すと3.0倍程度を推移しているため、一概に難関とは言えません。

具体的に人事院の「国家公務員採用一般職試験(高卒者試験)区分別実施状況」を見てみると、倍率は以下の通りです。

年度受験者数一次合格者最終合格者実質倍率
令和7年8,2754,5943,3382.5
令和6年9,6814,2693,1323.1
令和5年9,8894,5593,4072.9

このように、高卒程度の国家公務員試験は毎年9,000人程度受験しており、最終的に3,000人程度合格する水準で推移しているため、しっかりと対策を練れば合格できる水準と言えます。

ただし、繰り返しになりますが、どの職種での試験を受験するかによって倍率は変わってきます。高いもので6倍を超えるケースもありますので、どのエリアでどんな職種の試験を受験したいのか見定めることがポイントです。

高卒程度の国家公務員の給与・年収

国家公務員一般職(高卒者試験)の給与形態は「行政職俸給表(一)」が適用されますが、令和7年国家公務員給与等実態調査結果によれば、高卒程度の平均月額給与は332,237円となっています。ここに地域手当を始めとした各手当が加算され、月収としては414,480円です。

また、行政職俸給表(一)の平均年収は約690万円であり、高卒の平均年収と比較すると非常に高い水準と言えます。ただし、国家公務員は勤続年数や手当によって給与が大きく変わってきますので、収入を増やしていくためには、数十年の単位で長期勤務する必要があります。

高卒程度の国家公務員試験の概要

高卒程度の国家公務員試験は、受験資格や試験内容が比較的シンプルに設計されており、計画的に対策すれば十分に合格を狙える試験です。

一次試験では基礎学力や適正検査が行われ、二次試験では人物面や志望動機を問う面接が行われます。試験全体の流れを理解し、早い段階から準備を進めましょう。ここでは国家公務員一般職を例に、どんな試験が行われるのかの概要について詳しく解説します。

受験資格

高卒程度の国家公務員試験の受験資格は年齢要件が重視されます。原則として、高校卒業者または卒業見込み者が対象となり、例えば2026年度の試験であれば以下のように定められています。

「2026(令和8年4月1日において高等学校又は中等教育学校を卒業した日の翌日から起算して2年を経過していない者(2025(令和6)年4月1日以降に卒業した者が該当します。)及び2027(令和9)年3月までに高等学校又は中等教育学校を卒業する見込みの者」

つまり、受験年度において高校を卒業してから2年が経っていない人か、その年度中に高校を卒業する見込みの人を対象としているということです。具体的に言えば、高校受験で浪人しておらず、高校も留年することなく卒業した人の場合、20歳までであることが受験資格となります。

試験内容

高卒程度試験は一次試験と二次試験に分かれて実施されるのが一般的です。一次試験では教養試験として文章理解、数的処理、判断推理などが出題され、高校卒業程度の基礎学力が問われます。専門的な知識は不要のため、幅広い受験者が挑戦しやすいといった特徴があります。

二次試験では面接が中心となり、志望動機や協調性、職務適性などが評価ポイントになります。このように、高卒程度の国家公務員試験においては、筆記試験だけでなく人柄や考え方も合否に影響するため、早い段階から自己分析や面接対策を行うことが重要です。

一次試験の概要

一次試験は主に教養試験によって構成されます。具体的な出題内容としては、文章理解や数的処理、資料の解釈といった論理的思考力や基本的な計算能力を測る問題が中心です。

合わせて、適性試験や作文試験も実施されることがありますが、いずれも高校で学ぶ範囲が基礎となっています。

対策としては過去問題の演習を繰り返すことが効果的です。人事院のホームページにも過去問題が掲載されているため、一度解いてみることがおすすめです。難しい問題に挑戦するよりも、確実に得点できる問題を素早く解くといった意識が一次試験を突破する上で重要です。

二次試験の概要

二次試験では、人物試験として個別の面接が実施されます。国家公務員としての自覚や責任感、協調性等が重視されます。特に「なぜ国家公務員を目指しているのか」「なぜその職種を選んだのか」といった質問は確実に聞かれるため、事前の対策をしておきましょう。

面接においては、学歴よりも考え方や姿勢、ポテンシャルなどが評価されるため、自分なりの言葉で志望動機を整理しておくことが重要です。模擬面接なども活用し、落ち着いて受け答えできる準備を進められるかが合格を左右します。

高卒から国家公務員になるメリット

高卒から国家公務員になるメリットは、学歴に左右されにくい安定したキャリアを早い段階から築ける点です。他にも、雇用の安定性や福利厚生が充実していることに加え、社会的意義の大きい仕事に携われる点も国家公務員ならではの特徴です。

年功序列型で収入をすぐにあげる事は難しいものの、長期的な視点では手堅いライフプランを考えられる点も嬉しいポイントと言えるでしょう。ここからは、高卒から国家公務員になる代表的なメリットを3つの観点で解説します。

学歴に関係なく安定したキャリアが築ける

高卒から国家公務員になることで、学歴に関係なく国家公務員という安定したキャリアを築けるメリットがあります。採用後は原則として定年までの終身雇用が前提となり、景気や業績によるリストラの心配はほとんどありません。

また、年功序列で昇給していくような働き方のため、収入を大きく増やすことはできないものの、着実に積み上げていくことが可能です。若いうちから国家公務員としての社会的信用を得られる事は、住宅ローンや結婚などの将来設計の面でもメリットに繋がります。

学歴よりも継続的な勤務実績が評価されるため、早く安定した働き方をしたい人にとって、国家公務員は非常にメリットの大きい進路と言えます。

福利厚生が充実していて長期的に働きやすい

国家公務員は福利厚生が充実しており、長期的に働きやすい環境が整っている点もメリットです。

各種社会保険加入は当然のこと、住宅手当や扶養手当、育児休業制度が制度として確立しています。有給休暇も取得しやすい傾向にあり、ワークライフバランスを重視した働き方が可能です。

高卒で民間企業に就職した場合、職場によっては福利厚生に差が出ることもありますが、国家公務員という時点で一定水準が担保されている点は安心できる点でしょう。将来にわたって安定した生活を送りたい人にとって、国家公務員の働きやすさは大きなメリットと言えます。

スケールの大きい仕事に取り組める

国家公務員の仕事は、国全体や社会基盤を支えるものが多く、民間企業では取り組めないようなスケールの大きい業務に取り組める点もメリットです。税務、治安、司法、防衛など個人では取り組めない分野に携われる点は、公務員ならではのやりがいとも言えます。

高卒採用であっても、国を支える現場の最前線を担う重要な役割を任されることには変わりません。直接的な成果が数字で見えにくい仕事ではありますが、その分日常的に社会に貢献している実感を感じやすい点が魅力です。

せっかく働くのであれば、社会に貢献できる仕事に従事したいと考えている人にとって、国家公務員の業務そのものは大きな魅力に感じられるでしょう。

高卒から国家公務員になるデメリット

高卒から国家公務員になることには多くのメリットがある一方で、いくつか注意しておくべきデメリットがあります。例えば高卒枠で入ることで、大卒枠に比べてキャリアが限られていたり、身に付くスキルが限定的で転職活動に苦戦しやすいといったデメリットが挙げられます。

また、国家公務員の平均年収は高いものの、若いうちは民間企業の方が稼げることもあるため、高収入だけを目的に国家公務員になるとギャップを感じるリスクがあります。

ここからは、高卒から国家公務員になることで生じるデメリットを3つの観点から解説します。それぞれのデメリットを理解した上で、本当に国家公務員を目指すべきか考えてみてください。

大卒枠と比べてキャリアが限られている

高卒枠で国家公務員に採用された場合、大卒枠で就職した人と比べてキャリアの選択肢が限られる傾向があります。制度上、管理職や政策立案に関わる重要なポストは、大卒採用者が想定されているため、高卒採用者は思い描いていたような業務に携われないこともあるでしょう。

高卒枠でも昇進自体が不可能なわけではありませんが、昇進までに時間がかかったり、昇進できる役職に上限があることが一般的です。長期的に組織の中枢を担いたい人にとっては、就職しても物足りなさを感じるリスクがあります。

民間企業であれば、高卒であっても実績を積み重ねることで、大卒を押しのけて上の立場に立つ事が可能です。したがって、高卒が国家公務員を目指す際は、将来どのような立場で働きたいのか、事前に明確にしておくことが重要です。

身に付くスキルが限定的

国家公務員の業務は、特殊性が高いこともあり、身に付くスキルが限定的といったデメリットがあります。高卒程度の採用の場合は、特定の分野の実務を長期間担当することが多く、民間企業で汎用的に通用するスキルが身に付きづらいと感じる人もいます。

例えば営業力や企画力、マネジメント経験などは積みにくいため、将来的に民間企業への転職を視野に入れている場合、明確なデメリットとなるでしょう。

国家公務員は終身雇用が前提となっていますので、将来少しでも転職をする可能性がある場合は、あらかじめこのデメリットを理解しておくことが重要です。

給料が高いとは限らない

高卒程度の国家公務員の給与は安定していますが、特に若いうちは高水準とは言えません。昇給は通常毎年行われるものの、昇給幅が大きいわけではないため、短期間で年収を大きく伸ばす事は難しい仕組みとなっています。

民間企業で成果を出した場合と比べると、どれだけ頑張っても収入に反映されないと感じて、モチベーションが下がるケースも見られます。特に若いうちに高収入を目指したい人にとっては、強いデメリットに感じてしまうでしょう。

高卒から国家公務員を目指す際は、収入よりも安定性や社会的信用を重視できるか自問自答することが重要な判断基準となります。自分の性格上、国家公務員に向いているか分からなくなってしまった場合は、高卒の就職支援実績が豊富なキャリアスタートまでご相談ください。

高卒から国家公務員を目指す際のポイント

高卒から国家公務員を目指す場合、闇雲に勉強するのではなく、試験制度や職種の特性を踏まえ、スケジュールを立てた上で準備することがポイントです。また、公務員試験の試験対策だけでなく、民間企業への併願の検討や、志望動機の整理まで含めて進めることでミスマッチも防止できます。

ここからは、高卒から国家公務員を目指す際に意識しておきたいポイントを3つの観点で解説します。

スケジュールを立てて勉強に取り組む

高卒程度の国家公務員試験は、基礎学力を問う問題が中心とは言え、計画的な対策なしで合格するのは簡単ではありません。特に数的処理や判断推理は、継続的に過去問題に取り組むことで解法パターンを身に付けることが重要です。

そのため、試験日から逆算して学習スケジュールを立て、毎日少しずつでも勉強を進める意識を持っておきましょう。短期間で知識を詰め込むよりも、数ヶ月単位で安定的に学習時間を確保した方が記憶の定着率が高まり、合格率も引き上がります。

学校やアルバイトと両立する場合でも、無理のない計画を立てることを意識しましょう。

地方公務員や民間企業も併願する

国家公務員試験1本に絞ってしまうと、不合格だった場合の進路が不透明になってしまうため、精神的な負担が大きくなります。自らのメンタルを守るという意味でも、国家公務員試験だけでなく、地方公務員試験や民間企業の就職活動を併願することが現実的です。

特に地方公務員は国家公務員試験と試験内容が似ているため、対策を兼ねて受験しやすい点がメリットです。また、民間企業の選考を受けることで、自分の価値観や働く上での考え方を再確認できるため、国家公務員試験の二次試験対策にも繋がります。

あらかじめ進路の選択肢を複数持っておくことで、結果的に落ち着いて国家公務員試験に臨めるようになります。民間企業への併願先としてどこを選べばいいのか悩んでいる人は、高卒の就職支援実績が豊富なキャリアスタートまでご相談ください。

自分に合う職種を理解して志望動機を作り込む

二次試験の面接においては、国家公務員を志望する理由だけでなく、なぜその職種を志望しているのかが重視されます。したがって、志望する職種の仕事内容や働き方を十分に理解した上で志望動機を作り込むことが欠かせません。

漠然と安定思考を持っているというだけでは評価される事は難しいだけでなく、職種理解の浅さが面接官に伝わってしまいます。業務内容や社会的な役割を調べつつ、自分の価値観や経験と結びつけて具体的に話せるよう準備しておきましょう。

高卒から国家公務員を目指す人によくある質問

最後に、高卒から国家公務員を目指す人によくある質問を3つ取り上げて解説します。

高卒で国家公務員は勝ち組ですか?

高卒で国家公務員になることを勝ち組と感じるかどうかは、働くことに何を重視するのかによって異なります。安定した雇用、一定水準の収入、社会的信用は若い力から得られるなどといった点を評価する人にとっては、高卒で国家公務員になる事は勝ち組と言えるでしょう。

一方、収入の伸びやキャリアの自由度を重視する人にとっては、国家公務員であっても物足りなさを感じる場合があります。国家公務員は万能な進路ではなく、あくまでも安定を重視する人に向いている就職先です。

自分の価値観や人生に対する考え方と、国家公務員の働き方が合致しているかどうかが勝ち組かどうかを分けるポイントになります。イメージだけで国家公務員になる事は避けるようにしてください。

国家公務員の高卒程度の倍率は?

高卒程度の国家公務員試験の倍率は職種や年度によって異なるものの、概ね3倍から5倍程度になることが多いです。数字だけ見るとそこまで難しいものに感じないかもしれませんが、しっかりと試験対策をした上での数値となりますので、簡単に合格できるわけではありません。

筆記試験に合格できるように基礎対策を継続的に行いつつ、面接に突破できるように模擬面接や自己分析に取り組むことが重要なため、倍率以上に難易度の高さを感じるような人も見られます。

国家公務員になって後悔する人は?

国家公務員になって後悔する人の多くは、「思っていた仕事内容と違った」「収入が思ったほど伸びない」といったネガティブなギャップを感じています。特に高収入や華やかなキャリアを期待して就職すると、現実との違いに不満やギャップを感じやすくなります。

一方で、仕事内容や制度を理解した上で国家公務員になった人は、満足度が高い傾向にあります。メリットだけでなく、デメリットもしっかりと理解した上で、国家公務員を目指すべきかどうか判断してみてください。

ABOUT US
牛田 晴宣キャリアスタート株式会社 執行役員
東洋大学卒業後、携帯販売職や起業経験を経て、キャリアスタート株式会社に入社。キャリアカウンセラーとして若年層の就職・転職支援に従事し、2021年7月より大阪支店長を務める。「若者の輝く社会を作る」をビジョンに掲げ、関西エリアで求職者のキャリア相談に対応。自身の独立・再就職の経験を活かし、実践的なキャリアアドバイスを提供している。