「転職活動の間に、空白期間が1ヶ月できてしまったら面接で不利?」
「退職後の保険や税金の手続きも心配」
このような不安を感じている人は多いでしょう。
離職から次の仕事までの期間が短くても、空白期間があると評価や手続き面で影響が出るのではないかと考えてしまいがちです。
結論からいえば、空白期間が1ヶ月あるだけで転職が不利になるケースは多くありません。
ただし、企業が面接で確認しているポイントを理解していない場合や、健康保険・年金・税金などの手続きを把握していない場合は、思わぬ負担が生じることもあります。
この記事では、空白期間が1ヶ月ある場合の転職上のデメリットの有無に加え、面接で見られているポイント、そして空白期間中に必要となる保険や税金の手続きについて解説します。
1. 【転職活動面】1ヶ月以上の空白期間はデメリットになる?

退職してから1ヶ月以上の空白期間がある場合、転職活動面では以下のようなデメリットがあります。
(1)1ヶ月の空白期間はほぼデメリットにならない
採用面でいえば、1ヶ月程度のブランクはさほどデメリットにはなりません。
一般的に転職活動にかかる期間は3ヶ月〜半年といわれており、採用側としても不自然なブランクではないからです。
そのため、「転職活動中なのだろう」と思われることがほとんどで、採用に大きく不利に働くことはないでしょう。
(2)半年以上だとブランクの理由を問われることが多い
採用活動面でブランクが不利になるのは、その期間が半年以上にわたる場合です。
一般的な転職期間を超えているため、「働く意欲が低下しているのでは?」「働けない事情があるのでは?」と、相手に懸念を抱かせる可能性があります。
半年以上仕事が決まらないのには、何か事情があると考えるためです。
空白期間が長期にわたる場合は、面接でその理由を説明する必要があるので、前向きにブランク期間に何をしていたか伝える術を考えておかなければなりません。
2. 【保険・税金・手続き面】1ヶ月以上の空白期間でどんなデメリットがある?

採用に際しては1ヶ月程度の空白期間はデメリットになりませんが、社会保険や税金の面では手間が生じます。
健康保険、年金の資格は退職日の翌日が資格喪失日になるので、翌日から次の会社へ出社でない限りを除いては手続きが必要です。
具体的にどのような制度で手続きが必要なのか解説します。
- 健康保険の手続きが必要になる
- 年金の手続きが必要になる
- 住民税の納付方法が変わる
(1)健康保険の手続きが必要になる
日本には国民総保険が義務付けられており、日本に住む人は原則健康保険に加入しなければなりません。
退職した会社の健康保険資格を失ったあとは無保険状態になるので、以下いずれかの方法で健康保険への加入が必要です。
#1:国民健康保険に加入する
一般的な方法は、国民健康保険に加入することです。
公民健康保険とは国が運営する保険制度で、加入すれば原則3割負担で医療機関を利用できます。
加入するには退職の翌日から14日以内に、お住まいの市区町村役場での手続きが必要です。
なお、国民健康保険の保険料は前年所得に基づいて計算されるため、会社員時代の収入が多ければ保険料が高額になる点に注意しましょう。
ブランクが1ヶ月以上になりそうな場合は、減免措置の利用も可能なので、窓口で相談してみてください。
#2:任意継続保険の利用
任意継続保険を活用するのも選択肢のひとつです。
任意継続保険とは会社の健康保険に最大2年間継続して加入し続ける制度で、空白期間中の医療負担を軽減できます。
条件は退職前に2ヶ月以上社会保険に加入していること、また退職後20日以内に手続きをすることです。
なお、保険料は社会保険加入中は会社と折半となりますが、任意継続の場合は全額負担です。
ただし、国民健康保険よりも安く加入できる場合もあるので、保険料を比較してどちらを選ぶか決めると良いでしょう。
#3:扶養に入る
退職後に収入がなくなる場合は、家族の健康保険の扶養に入ることもできます。
扶養に入るには以下の条件を満たす必要があるので、満たす場合は検討してみましょう。
- 親が会社の健康保険に加入している
- 年収が130万円未満(※)
- 被保険者と生計を共にしている
※年収106万円以上の場合、勤務先の条件によっては社会保険への加入義務が発生する可能性があります。
扶養に入る手続きは親の勤務先を通じて書類の提出が必要なので、加入可否を含めて家族とよく相談しましょう。
(2)年金の手続きが必要になる
会社員時代は厚生年金に加入していましたが、退職後は国民年金への切り替えが必要です。
国民年金への切り替えはお住まいの市区町村の窓口で退職から14日以内に行わなければなりません。
手続きが遅れると年金の未納期間が出るため、早急に手続きを済ませましょう。
なお、退職によって支払いが厳しい場合は免除や猶予制度を利用できるので、役所に相談してみてください。
(3)住民税の納付方法が変わる
退職から1ヶ月以上の空白期間が生じる場合、住民税の支払い方法も変わります。
在職中は住民税は給与から天引きですが、退職後は自分で納付しなければなりません。
なお、退職した時期によって手続きの有無が変わります。
1〜5月に退職した場合は5月までの住民税が最後の給与から一括で天引きされ、給与で不足した場合は自宅に納付書が届くので、そちらで支払いましょう。
また、6〜12月に退職した場合は自動的に「普通徴収(自分で納付する形式)」に切り替わります。
住民税の支払い方法の変更、トラブルについてはこちらの記事をご覧ください。
3. 企業が空白期間について確認したいこと

転職活動の面接では空白期間に何をしていたか質問されることが多く、その回答が曖昧であったり、モチベーションを感じなかったりする場合は、採用面で不利になることがあります。
求職者の空白期間について、採用側はどんなことを確認したいのかを把握しておきましょう。
- 仕事への意欲やモチベーションがあるのか
- ブランク中に何をしていたか
- 入社後に問題なく業務に取り組めるか
- 前職を辞めた理由に何か問題がないか
(1)仕事への意欲やモチベーションがあるのか
空白期間について採用側が質問するのは、仕事への意欲やモチベーションを問うためです。
あまりにブランクが長いと社会生活を長く離れたことで仕事への意欲が下がっていたり、そもそも転職へのモチベーションが低かったりすることがあります。
コストをかけて採用活動をして、意欲の低い人物を採用しても、企業側にはメリットがありません。
そこで採用側は、ブランク中の活動について質問して、求職者の仕事への意欲を見極めようとしています。
(2)ブランク中に何をしていたか
とくに、半年以上ブランクがあるような場合、その期間に何をしていたか聞かれることが多いです。
この場合に採用側が知りたいのは、求職者のブランクの過ごし方です。
スキルアップや自己分析など前向きな理由にブランクを使っていたのであれば、働く意欲が評価されて好印象になります。
反対に「転職活動をしていました」「アルバイトをしていました」のみだと、計画的に転職を行っていなかったり、仕事が決まらない理由を疑われて悪印象になることもあります。
(3)入社後に問題なく業務に取り組めるか
ブランク期間について採用側が質問するのは、入社後に問題なく業務に取り組めるか確かめるためです。
半年以上ブランクがある場合、仕事をしていない期間が長いことから、社会に復帰して会社に馴染めるか懸念があります。
それを確かめるためにブランク期間について質問し、求職者の生活リズムや行動から、業務に順応できるかを確認しています。
(4)前職を辞めた理由に何か問題がないか
採用側がブランク期間について質問する理由の1つに、前職を辞めた理由に再発リスクがないかを確認する目的があります。
直接「前職を辞めた理由」を聞くのではなく、ブランクが生じた経緯やその後の行動を通じて、同じ理由で再び離職する可能性がないかを見極めようとしています。
例えば、「前職で人間関係のトラブルがあり、心の休養をしていた」という理由であれば、人間関係のトラブルが退職のトリガーになると判断できるでしょう。
採用側としては自社でも再発するリスクがある問題かどうか確かめるため、このような質問をしています。
4. 転職面接で空白期間についてどう答えるべきかの回答例

転職活動で空白期間が1ヶ月程度なのはそう珍しくありませんが、空白期間中の答え方で採用側の印象も変わります。
空白期間について質問された場合に備えて、適切な回答例を考えておきましょう。
- 転職活動に専念していた
- スキルアップ・資格取得に取り組んでいた
- リフレッシュしてキャリアについて考え直していた
- 引越しなど生活の基盤を整えていた
(1)転職活動に専念していた
もっともスタンダードな回答が、「転職活動に専念していた」でしょう。
ブランク中に転職活動に取り組むこと自体は珍しいことではないため、単に「転職活動をしていました」と伝えるだけでは、やや弱い印象になりがちです。
応募企業の選定基準や、自己分析、業界研究など、どのような点に力を入れていたのかまで具体的に説明できると、計画性や仕事への意欲が伝わりやすくなります。
前職を振り返し、自分の強みや課題を整理したうえで、かねてより興味のあった業界研究を始めました。
その後、業界でも権威であり社会貢献にも取り組んでいる御社へ興味を持ち、御社の関わっている事業分野の研究などにも時間をかけました。
(2)スキルアップ・資格取得に取り組んでいた
ブランク期間をスキルアップに充てていた場合も、前向きな理由として評価されやすい傾向があります。
とくに、応募職種と関連性のあるスキルや資格であれば、入社後に即戦力として活躍できる可能性をアピールできます。
この場合も、何を目的に取り組んだのかを具体的に伝えることが重要です。
ブランク期間中は、今後のキャリアに必要だと感じたスキルを身につけるため、資格取得に向けた学習に取り組んでいました。
前職で感じた課題を踏まえ、実務に活かせる知識を中心に勉強を進め、計画的に学習時間を確保してきました。
その経験を通じて、基礎知識だけでなく、業務への取り組み方についても理解を深めることができました。
(3)リフレッシュしてキャリアについて考え直していた
心身のリフレッシュやキャリアの棚卸しを目的に、あえて一定期間仕事から離れるケースもあります。
その期間を通じて何を考え、どのような結論に至ったかが伝えることが重要です。
次の職場でどう働きたいのかが明確になっていれば、むしろプラスに受け取られることもあります。
前職を離れたあと、一度立ち止まって自分のキャリアを見直す時間を設けていました。
これまでの働き方や価値観を整理し、何を大切にして仕事をしたいのかを改めて考える期間にしていました。
その結果、今後は〇〇の分野で経験を積みたいという方向性が明確になり、現在はその軸をもとに転職活動を行っています。
(4)引越しなど生活の基盤を整えていた
引越しや家族の事情など、生活環境を整えるためにブランクが生じることもあります。
こうした理由は比較的理解されやすいため、現在は就業に支障がない状態であることを併せて伝えると安心感につながります。
家庭の事情と引越しが重なったため、生活環境を整えることを優先していました。
新しい環境に慣れるまでの期間は必要でしたが、現在は生活リズムも安定しており、就業に支障はありません。
長期的に働ける環境が整った状態で、改めて転職活動に取り組んでいます。
「空白期間中に何もしていない、答えるべきことがわからない」場合の答え方は、こちらをご覧ください。
転職の空白期間に不安を感じているならキャリアスタートへご相談ください!
転職において、空白期間が1ヶ月あること自体は大きなデメリットにはなりません。
企業が重視しているのは期間の長さではなく、その間に何を考え、どのように行動していたかです。
一方で、空白期間が生じると、健康保険や年金、税金といった手続きを自分で行う必要が出てくる場合があります。
手続きの漏れで延滞金がかかることもあるため、正しく内容を把握して、手続きをおこないましょう。
空白期間が1ヶ月程度なら問題ありませんが、あまりに長期だと不利になるのも事実です。
焦って条件が悪い会社へ就職する必要はありませんが、ブランクが長期化しないうちに転職先を決めるのも大切です。
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