既卒就職はどのくらい不利?既卒でも就活を成功させる5つのポイント
「既卒になるとどのくらい就職が難しくなるのか?」
「既卒でも就職するにはどこに気をつけたらいいのか?」
既卒者でこれから就活を始めようとしている、もしくは取り組んでいる人の中には、なかなか思うように内定をもらえず困っている人もいるのではないでしょうか。
既卒の内定率が低いのには理由があり、それらを改善することで十分内定を勝ち取ることが可能です。
本記事では、既卒の就活事情や就職に不利な理由、就職する方法、就活を成功させるポイントについて紹介します。
この記事を読めば、内定をもらえるように本格的に就活に取り組めるようになりますよ!
Contents
1.既卒とは?第二新卒との違いは?
既卒とは、高校や専門学校、短大・大学を卒業して、一度も正社員経験がない人のことです。
卒業後、働いていない人やアルバイト・パートで生計を立てている人、就活浪人などが該当します。
似た言葉に第二新卒がありますが、既卒とは意味が異なります。
第二新卒は、卒業後すぐに就職したものの数年のうちに離職し、就活を行っている人のことです。
既卒と第二新卒は、就職経験の有無によって区別され、社会人経験のない既卒よりビジネススキルのある第二新卒の方が需要は高いといえます。
既卒は新卒だけでなく、第二新卒とも採用枠を争わなければならないことを押さえておきましょう。
2.既卒は就職無理?新卒の内定率はどのくらい違う?
既卒は新卒に比べると内定率は低いです。
マイナビの「マイナビ2021年度既卒者の就職活動に関する調査」によると既卒の内定率は42.4%なのに対して、就職みらい研究所の「就職プロセス調査」によれば、新卒は95.2%でした。
既卒は新卒の内定率の半数以下の数字になっているため、いかに内定をもらうことが難しいかが分かります。
しかし、逆の見方をすれば、既卒者の4割以上は内定をもらっているため、不利な状況に変わりはないですが、既卒でも就職は十分可能です。
企業によっては既卒3年以内であれば、新卒枠として扱う場合もあり、人手不足が顕著な業界は、既卒者の採用を強化している企業も増えています。
数字だけを見ると厳しいように思えるかもしれませんが、しっかり既卒ならではの対策をすれば、正社員採用も夢ではありません。
特に既卒3年以内の人は油断せずに、内定をもらうために入念に準備をしましょう。
3.既卒が就職に不利な3つの理由
既卒が就職に不利な理由について紹介します。
主な理由は以下の3つです。
- 新卒や中途に比べると採用の優先順位が低い
- 企業にとって既卒のイメージが悪い
- 就活における有益な情報を集めにくい
既卒の内定率が低い理由を解明すれば、チャンスにつなげることができます。
就活の対策をするときの参考にしてみてください。
(1)新卒や中途に比べると採用の優先順位が低い
新卒や中途に比べると採用の優先順位が低いのが原因です。
ポテンシャル採用なら新卒、即戦力採用なら中途を優先するのは当然の流れでしょう。
新卒カードを利用していない時点で、既卒に対する期待がやや低いため、どうしても既卒は残り枠に振り分けられてしまいます。
求人数が圧倒的に少ない既卒者は、十分なチャンスを得られない可能性が高いでしょう。
(2)企業にとって既卒のイメージが悪い
そもそも、既卒は企業にとって悪い印象を持たれがちです。
怪我や病気などの原因を除けば、消極的な理由によって既卒になるケースが多いため、企業の既卒者へのイメージは低いといえます。
たとえば、内定をもらえなかったという理由で既卒になった場合、他の企業から必要とされなかった人と判断できるため、企業が採用を見送るのは仕方がないでしょう。
スタートの時点で評価が低いので、面接でプラスの評価に覆すためには、よりレベルの高い応対が求められます。
(3)就活における有益な情報を集めにくい
就活に必要な情報を集めにくい点も不利なポイントです。
新卒であれば、学内に就活支援センターがあり、キャリアコンサルタントやOB・OGから有益な情報を得られます。
また、同じ時期に就活に取り組んでいる仲間と情報交換ができる点も強みです。
しかし、既卒は自動的に情報が入ってくることはなく、自発的に行動しなければ、有益な情報を拾うことはできません。
ただでさえ既卒向けの求人が少ないので、より希望に沿った求人を見つけるのは至難の業でしょう。
4.既卒でも就職する方法
既卒でも就職する方法について紹介します。
一般的な方法は以下のとおりです。
- 就職エージェントを利用する
- 既卒向けのナビサイトを利用する
- ハローワークを利用する
- 転職サイトを利用する
- 新卒ナビサイトを利用する
この中でも特におすすめなのが就職エージェントを利用することです。
就職エージェントを利用することで、専属のキャリアコンサルタントが企業選びやエントリーシートの添削、面接練習など、トータルで就活をサポートしてくれます。
既卒者の就活も過去の成功事例をもとに導いてくれるため、効率よく就活に取り組むことが可能です。
さらに、他の方法と組み合わせれば、より希望に沿った企業を見つけ出すことができます。
具体的な説明は以下の記事にまとめているので、あわせて参考にしてみてください。
5.既卒でも就職を成功させる5つのポイント
既卒でも就職を成功させるポイントについて紹介します。
主なポイントは以下の5つです。
- 既卒ならではの対策を行う
- 職種を絞らずたくさんのチャンスを見つける
- 就職しやすい時期に活動する
- スキルアップや資格を取得する
- 長期的なキャリアを描いて入社意欲を伝える
これらを意識するだけでも内定率が高くなりますので、就活の参考にしてみてください。
(1)既卒ならではの対策を行う
既卒者は就活において、既卒ならではの対策を求められます。
特に既卒者に対して必ずといっても聞いてくる質問の対応を考えておくことが大切です。
たとえば、以下のような質問をよくしてきます。
- なぜ既卒になったのか
- なぜこのタイミングで就職しようと思ったのか
- 卒業してから今まで何をしていたのか
いずれも答えづらい質問ですが、嘘をついたりお茶を濁したりすると印象がかえって悪くなります。
そのため、嘘はつかず正直に伝え、過去の失敗を前向きに捉えた上で就活に臨んでいることを伝えましょう。
(2)職種を絞らずたくさんのチャンスを見つける
職種を絞らずに選択肢を広げることがポイントです。
自分の希望する職種に応募するのが一般的ですが、既卒は内定率が低く求人数も少ないため、あえて絞ることは自分の首を絞めることになります。
希望する職種以外にも視野を広げれば、自ずと既卒向け求人も増え、チャンスを広げることが可能です。
応募できる機会が増えれば、それだけ内定率を上げることができます。
大手企業にこだわらず、中小企業やベンチャー企業も含めて、たくさんのチャンスを見つけましょう。
(3)就職しやすい時期に活動する
就職しやすい時期に就活を行うのが鉄則です。
特に以下の時期は、企業が採用活動に積極的になる傾向があります。
- 定年により退職者が増えやすい1~3月
- 夏の賞与を受け取って退職者が続出する7~9月
特に人手不足の業界は、これらの時期に求人が増えやすいです。
各企業が人手確保に力を入れる時期に就活に取り組みましょう。
(4)スキルアップや資格を取得する
スキルアップや資格を取得することで自分の価値を高めるのも有効です。
卒業してから就活に取り組むまでの空白期間がネックになりがちですが、この間を利用して難関資格の取得などを行えば、評価を改めてもらえる可能性が高くなります。
即戦力として役立つスキルは就活で有利に働くため、期間に余裕があればスキルアップなどを図りましょう。
(5)長期的なキャリアを描いて入社意欲を伝える
面接では強い入社意欲を示すことが重要です。
一般的には、既卒枠は即戦力採用ではなく、ポテンシャル採用になります。
そのため、入社への強い姿勢を見せて面接官の心を掴めば、既卒でも十分内定を勝ち取ることが可能です。
入社後に何をしたいのか、数年後にはどのようなポジションにいたいのかなど、具体的に志望先でのキャリアを伝えることで、入社意欲を示すことができます。
既卒で内定をもらうには、とにかくやる気を認めてもらうことがポイントなので、あなたが実際に働いている姿をイメージして、詳細に志望理由や豊富を考えましょう。
6.既卒におすすめの職種5選
既卒で就職しやすい業種を紹介します。
特におすすめの業種は以下の5つです。
- 営業職
- 販売職
- 介護職
- ITエンジニア
- トラックドライバー
どれも人手不足になりやすい業種で、既卒向けの求人が多いので、これらの業界もチェックしてみてください
(1)営業職
既卒向け求人が特に多いのは営業職です。
営業職は、商品やサービスを紹介して購入を促す役割を持っています。
営業職は、主に消費者を対象とする個人向けと企業を相手にする法人向けの2パターンです。
ターゲットが個人なのか法人なのかで、営業の仕方が変わりますが、いずれもコミュニケーションスキルが求められます。
見知らぬ人とでも気軽にコンタクトが取れる人は、営業職に向いているので、積極的に求人を探してみましょう。
(2)販売職
販売職も既卒向け求人が多いです。
スーパーやコンビニなどの小売業や、居酒屋やカフェなどの飲食業、ホテルなどのサービス業などさまざまな業種があります。
いずれの場合も特別なスキルや知識は必要なく、未経験でも気軽に始めやすい点が魅力です。
アルバイトからスタートして、正社員に成り上がることもできる職種で、既卒でも正社員を目指しやすくなっています。
営業職ほど突出したコミュニケーションスキルは必要ないので、営業職がハードル高く感じる人は、販売職を中心に求人を探してみましょう。
(3)介護職
介護職も既卒向けの求人が増えています。
少子化により労働人口が減少している状況で、介護が必要な高齢者が増えていることから、介護職の人材が足りていません。
介護に必要な知識は求められますが、入社したあとに補うことが可能です。
そのため、学歴や経歴に関係なく、積極的に求人をかけている企業が増加している傾向があります。
高齢化によりますますニーズが広くなる業界なので、人のお世話をすることが好きな人は、介護職で求人を探してみましょう。
本格的に介護職として活躍したい人は、介護福祉士の資格取得も目指してみてください。
(4)ITエンジニア
昨今特に盛り上がりを見せているのがIT業界で、ITエンジニアも需要が高まっています。
インターネットサービスの普及により、プログラマーやシステムエンジニアの仕事が増えており、業界全体が人手不足の状態です。
専門的な知識が必要ですが、ITスキルの高い人材は少ないので、入社したあとに教育を行う企業が増えています。
そのため、専門的な知識がなくても内定をもらえる可能性が高いです。
ITエンジニアとしてのキャリアを積めば、フリーランスとして収入を得られるようになるので、将来独立を検討している人は、前向きに検討してみてください。
(5)トラックドライバー
トラックドライバーなどの運送業界も既卒におすすめです。
普通運転免許を取得していればタクシー運転手、第二種免許などを取得すればトラックドライバーとして活躍できます。
ドライバー業界も人手不足が顕著で、多くの企業が人材を募集しているため、既卒でもチャンスが多いです。
トラックドライバーに関しては、入社後に免許取得までサポートしてくれる会社もあります。
個人で行う仕事なので、人とコミュニケーションを取ることが苦手な人にもおすすめです。
一人で黙々と仕事をしたい人は、選択肢の一つに加えてみましょう。
まとめ
既卒は新卒に比べると内定率が低いのは事実です。
しかし、要点を押さえて就活に取り組むことで、十分に内定をもらうことはできます。
本記事では紹介したポイントやおすすめの業界を参考に、就職のチャンスを増やしましょう。