正社員を1年で辞めるのは早すぎる?早期離職の実態と転職のポイント

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「せっかく正社員になったけれど、1年で辞めるのは早いかな」
「1年で正社員を辞めるのは、転職活動で不利になるのかな」

このようなお悩みはありませんか?

一般的に1年で離職した人に対してネガティブな印象を持たれる可能性はありますが、働いている状況や心身の状態によっては、短期であっても転職した方が良いでしょう。

この記事では、短期離職の実態と正社員1年目で辞めたい人にやってほしいこと、短期間で転職する際のポイントを紹介します。

1年目で正社員を辞めたいと悩んでいる人は、ぜひ参考にしてください。

1.正社員を1年で辞めるのは早すぎる?早期離職の実態

1年目で正社員を「辞めたい」と思っている人に向けて、以下3点から早期離職の実態を紹介します。

  1. 正社員を1年で辞める人はどのくらいいる?
  2. 正社員を1年で辞めた人の理由は?
  3. 入社1年で辞めると転職で不利になる?

順に説明します。

(1)正社員を1年で辞める人はどのくらいいる?

厚生労働省の「新規学卒就職者の離職状況」では、令和3年に入社後1年で離職した人は、高校卒業者が16.6%、短大等卒業者が18.3%、大学卒業者が12.2%でした。

特に高校卒業者と短大等卒業者の入社1年目での離職者は15%以上となっており、年によっては20%以上の離職者も出ています。

大学卒業者であっても10人に1人以上は入社1年目で離職していることから、1年で正社員を辞める人はそれほど少なくないことがわかります。

(2)正社員を1年で辞めた人の理由は?

厚生労働省の「令和2年転職者実態調査の概況」で発表されている、20代で多くあげられた離職理由は以下のとおりです。

20代の主な転職理由
  • 人間関係がうまくいかなかったから
  • 満足のいく仕事内容でなかったから
  • 賃金が低かったから
  • 労働条件がよくなかったから

参考:令和2年転職者実態調査の概況|厚生労働省

上記のデータから、仕事内容や給与、人間関係などが理由で「長くは働けない」と感じた20代が多いことがわかります。

ほかには、「会社の将来性に不安を感じたから」と答えた人も、20代前半・後半ともに20%以上存在します。

(3)入社1年で辞めると転職で不利になる?

入社1年で辞めた場合、転職で不利になる可能性はあります。

労働政策研究・研修機構の「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成Ⅱ」では、大学等を卒業して初めて正社員になった人の早期離職後のキャリア形成状況を以下のように発表しています。

離職までの勤務期間 離職後のキャリア
1年以内
  • 正社員として働いた割合:男性39.1%、女性32.1%
  • 正社員以外の雇用形態で働いた割合:男性46.2%、女性54.6%
1年越え3年以内
  • 正社員として働いた割合:男性53.4%、女性36.8%
  • 正社員以外の雇用形態で働いた割合:男性29.5%、女性43.5%

上記から、1年以内に離職した人は正社員になった割合よりも非正規で働いた割合の方が多く、1年以上働いて離職した人は正社員になった人の方が多いことがわかります。

女性に正社員以外の働き方をした人が多いのは、結婚・出産などによって非正規を選択している可能性が考えられます。

上記データは回答者が多くないため一概にはいえませんが、早期離職者であることが企業からマイナスのイメージを持たれてしまい、転職が不利になる可能性はゼロではないでしょう。

1人での転職活動に不安を感じる人は、転職エージェント相談するのも良いでしょう。

2.正社員を1年で辞めたいと思ったときにしてほしい5つのこと

正社員を1年で「辞めたい…」と思ったときにしてほしいことを以下5つ紹介します。

  1. 辞めたいと思う理由と向き合う
  2. 早期離職するメリットとデメリットを把握する
  3. 周りの人に相談する
  4. 転職するかどうか判断する
  5. 転職活動を始める

順に説明します。

(1)辞めたいと思う理由と向き合う

まずは、転職したい理由を書き出して客観的に自分の状況を整理しましょう。

その際に、今の悩みは転職しないと解決できないことなのか、状況を改善するための行動を起こしているのか等も考えることもポイントです。

退職理由をしっかりと整理しておくことで、本当に転職すべきかどうかの判断材料になりますし、会社に退職の意思を伝える時や転職時の企業選びの際に役立ちます。

(2)早期離職するメリットとデメリットを把握する

早期離職のメリットとデメリットを理解したうえで、今の会社で働き続けるか、早めに転職に踏み切るか考えることも大切です。

早期離職のメリットは、以下があげられます。

早期離職のメリット
  • 第二新卒として転職活動ができる可能性がある
  • 未経験の仕事に挑戦しやすい
  • 早めに転職することで、自分が本当にやりたい仕事の経験を積める
  • 体調を崩す前に環境を変えられる

一方で早期離職のデメリットは、以下が考えられます。

早期離職のデメリット
  • 企業からネガティブなイメージを持たれる可能性がある
  • アピールできる経験やスキルが少ない
  • 転職を繰り返している場合、自分に自信をもてなくなる

早期離職のメリットとデメリットを把握しておくことで、転職するか否かの判断した後に「こんなはずじゃなかったのに」と後悔することを軽減できます。

(3)周りの人に相談する

転職を決意する前に、周りの人に相談することも重要なポイントといえます。

他の人の意見を聞くことで、転職の後押しをしてもらえる、または今の仕事を改善しようと思えるなど前向きな気持ちになれるためです。

たとえば、仕事でミスが多い、仕事内容が合わないといったことであれば、上司や先輩、同僚に相談することでアドバイスがもらえることがあります。

また、労働環境や条件、人間関係で悩んでいる場合は、家族や友人などに相談することもおすすめです。

社外の人に相談することで会社の労働条件が客観的にどうなのかがわかったり、苦手な人への接し方を助言してもらえたりするうえに、話すことで自分の状況を整理できます。

周囲に相談できる人がいない場合やキャリアのプロの意見が聞きたい人は、転職エージェントに相談するのも良いでしょう。

(4)転職するかどうか判断する

前項までの行動を起こしたうえで、転職するかどうか判断しましょう。

判断材料として、入社1年でも辞めた方が良い場合と、転職を踏みとどまってもう少し働いてみた方が良い場合を紹介します。

辞めた方が良い場合
  • 明らかに労働条件が悪すぎる
  • ハラスメントの相談をしても改善されない
  • やりたい仕事が明確にある
もう少し働いてみた方が良い場合
  • 人間関係は良好
  • 目指している部署に入れなかった
  • なんとなく転職したい

辞めた方が良い場合は、このままでは体調を崩しかねない状況である、または挑戦したい業界ができたなど働き続けても自分の目指す仕事ができない状況です。

反対に、環境だけを変えようとしている場合は、転職を踏みとどまることをおすすめします。

希望部署での仕事でなくても、基礎的な業務や実績を積み重ねることで希望部署に配属されることはありますし、やりたいことがないのに転職しても、転職先が今よりも良い職場環境になるとは限らないためです。

早期離職にはデメリットもありますので、自分の転職理由や周囲の意見を聞いたうえで、慎重に判断しましょう。

(5)転職活動を始める

入社1年でも転職する意思が固い場合は、実際に転職活動を始めましょう。

一般的な転職活動の流れは以下のとおりです。

転職活動の流れ
  1. 自己分析をする
  2. 希望条件に合う求人を探す
  3. 履歴書の準備をして求人に応募する
  4. 面接を受ける
  5. 採用が決まったら入社準備などを行う

転職活動のポイントは、次章で紹介します。

また、転職失敗しないためのポイントを以下の記事で紹介していますので、こちらもぜひ参考にしてください。

20代で転職失敗する人の特徴と原因とは?よくある事例と解決策を解説

2022.11.21

3.正社員を1年で辞めて転職する際の6つのポイント

入社1年で転職する際のポイントを以下6つ紹介します。

  1. 在職中に転職活動を行う
  2. 転職先選びの軸を決める
  3. 情報収集に注力する
  4. 退職理由を考えておく
  5. 選考対策を徹底する
  6. 転職エージェントを活用する

順に説明します。

(1)在職中に転職活動を行う

体調を崩すような状況でない限り、転職活動は現職を続けながら行いましょう。

離職してしまうと、収入が無くなる不安から焦って転職先を決めてしまうケースがあるためです。

特に1年での早期離職は転職で不利になる可能性があり、転職活動が難航した時に希望条件を大幅に妥協してしまった結果、前職よりも労働条件や環境が悪くなってしまうことがあります。

今度こそ長く働ける転職先をじっくりと見極めるためにも、転職先が決まるまでは今の仕事を続けることをおすすめします。

(2)転職先選びの軸を決める

求人情報を見る前に、転職先選びの軸を決めることもポイントです。

具体的には、転職先への希望条件を書き出して、特に譲れない条件や優先順位を決めておきます。

その際には、前章で紹介した退職理由から考えることがおすすめです。

転職先選びの軸の考え方の例

【転職理由】現職ではノルマがつらく、初対面の人と話すのが苦手、休日が不定期
【転職先の希望】ノルマのない仕事で、社内で完結する仕事、完全週休二日
【希望条件】収入よりも仕事内容やライフワークバランスを重視したい
→事務職が向いているかも

上記のように、現状の悩みから希望条件や優先したい条件を考えることで、転職先とのミスマッチも防止できます。

(3)情報収集に注力する

自分の希望条件に合う仕事や目指したい業界・会社について情報収集を行うことも大切です。

特に挑戦したい仕事や会社が明確にある場合は、情報を集めることで需要のある人材や自分のキャリアパス、今の自分に不足しているものが見えてきます。

各情報の収集の際におすすめのツールは以下のとおりです。

情報収集で使いたいツール

併せて、退職手続きをスムーズに行えるよう、今働いている会社の就業規則もチェックしておきましょう。

(4)退職理由を考えておく

前章で書き出した退職理由をもとに、「第三者に伝える退職理由」を考えてます。

この時のポイントは、たとえ会社側に問題があって転職する場合でも、不満や愚痴のみを列挙しないことです。

前職での問題点を出す場合は、「月に○時間、残業することが常態化していた」など事実を具体的に述べたうえで、前職を続けるため・現状を改善するに努力したことも伝えます。

他責にしすぎずに、前職は自分のキャリアプランを実現するために最適ではなかったことと、希望する会社であれば自分の目指す働き方ができて会社にも貢献できる点を盛り込んで、前向きな印象にしましょう。

(5)選考対策を徹底する

選考対策は、徹底して行いましょう。

企業によっては、書類選考や面接だけでなく一般常識などの筆記試験を課すこともあるので、求人情報で選考内容はしっかりと確認しておきます。

たいていの企業で行われる履歴書や面接での審査は、(3)で収集した情報をもとに企業が求めている人材に合わせた対策を行うことが、内定獲得の近道です。

書類の書き方や面接での受け答えについては、1人で行わずに第三者に見てもらうこともポイントといえます。

(6)転職エージェントを活用する

早期離職して転職を成功させたい人は、転職エージェントの活用がおすすめです。

転職エージェントは、企業と人材のマッチングをサポートする民間企業で、以下のサポートを行っています。

転職エージェントで受けられる転職支援
  • 転職するべきかどうかなど転職活動前の相談
  • 自己分析のサポート
  • 転職者に最適な求人の紹介
  • 非公開求人の紹介
  • 業界の動向など求人票以上の情報提供
  • 企業に合わせた選考対策
  • 年収など労働条件の交渉の代行
  • 転職後のアフターフォロー

ハローワークでも転職活動はできますが、転職者一人ひとりに寄り添った丁寧なサポートを受けたい人は転職エージェントに相談しましょう。

ハローワークのみで転職活動をするリスクについては、以下の記事を参考にしてください。

ハローワークは意味ない?職業相談へ行く前に知っておきたい情報まとめ

2022.09.26

「ハローワークはブラックしかない」と言われる理由6選!ホワイト企業の見極め方

2023.01.23

まとめ

この記事では、短期離職の実態と入社1年目で辞めたい人にやってほしいこと、転職する際のポイントを紹介しました。

一般的に1年で離職した人に対してネガティブな印象を持たれてしまうことはありますが、状況よっては、短期であっても転職した方が良いケースもあります。

今度こそ長く働きたいと思える会社を見つけて転職を成功させるためには、転職エージェントに相談しましょう。

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