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職歴なしでも就職できる!年代別に就職の成功率を上げるポイントを解説

「職歴なしだと就職は厳しいの?」
「職歴なしでも就職できる仕事の選び方は?」

職歴なし、つまり正社員の経験がないと就職はやや厳しくなります。

しかし、20代前半であればポテンシャルでの採用を目指せますし、30代を過ぎてから初めて正社員になる人がいるのも事実です。

この記事では、職歴なしだと就職が厳しくなる理由、年代別の就職のコツ、職歴なしで就職するためのポイントを紹介します。

職歴なしでも就職は可能

「職歴がないと就職は厳しい」といわれますが、不可能ではありません。

若年者の就業状況・キャリア・職業能力開発の現状③」72Pのデータによると、非正規雇用から正社員へ転職した人の割合は以下となっています。

年齢階層合計
15〜19歳29.9%
20〜24歳32.7%
25〜29歳25.5%
30〜34歳18.1%
35〜39歳15.5%
40〜44歳15.6%

このデータで転職に成功した人が職歴がないかまでは不明ですが、非正規雇用から正社員になる人はある程度います。

特に、20代前半であれば3割以上の人が正社員への転換に成功しており、若いほど職歴がなくても正社員への転職には有利なことがわかります。

職歴なしだと就職が厳しいといわれる理由

就職に成功するためには、職歴がない人が客観的にどう見えるかを理解し、その欠点を補うための対策が必要です。

なぜ職歴がないと就職が厳しいのか、その理由を紹介します。

  • 社会経験が不足しているとみなされる
  • 正社員としての責任感がないと思われる
  • 仕事に馴染めないリスクを懸念される
  • 働く意欲がないと思われてしまう
  • 社会的コミュニケーションスキルがあるか不安視される

(1)社会経験が不足しているとみなされる

職歴がない人は、採用担当者から「社会経験が不足している」と判断されるケースが多くあります。

正社員として働くことで身につくのは、ビジネススキルだけではありません。

組織での立ち回り方、主体的に動く姿勢、上司や同僚との関わり方など、社会人としての基礎力が磨かれます。

しかし、これまで正社員として働いた経験がないと、「そうした力がまだ身についていないのでは」と見られてしまいがちです。

この経験不足の印象を補う書類作りや面接での応答ができなければ、就職は厳しくなります。

(2)正社員としての責任感がないと思われる

職歴がない人に対して、企業は「責任ある仕事を避けてきたのでは」と感じることがあります。

アルバイトの場合は担当業務の範囲が限られており、指示を受けて動くことが中心です。

一方で正社員は、会社の利益に直結する業務を任される立場であり、時には後輩やチームをまとめる責任も生まれます。

そのため、これまで一度も正社員として働いていない人に対して、「責任感が薄いのでは」と懸念されることがあるのです。

(3)仕事に馴染めないリスクを懸念される

正社員経験がないと、企業は「入社後に職場に馴染めるだろうか」という不安を感じます。

アルバイトと正社員では、仕事の進め方も責任の重さも大きく異なり、社会人経験がない状態でいきなり社員になると、責任感のある仕事に馴染めずに早期離職につながるケースがあります。

実際に入社してすぐに辞めてしまう人がいるのも事実です。

企業としては、できるだけ長く定着してくれる人を採用したいという事情があるため、仕事に馴染めない可能性がある人材を避けたいと考えます。

(4)働く意欲がないと思われてしまう

ブランクが長い場合や、30代を過ぎても職歴がない場合には、「本当に働く意欲があるのだろうか」と疑問を持たれることもあります。

「これまで正社員として就職しなかったのは、やる気がなかったからでは?」という先入観を持たれてしまうのです。

もちろん実際にはさまざまな事情があって就職の機会を逃してきた人も多いでしょう。

しかし、企業は応募書類や面接だけではその背景を正確に読み取れません。

だからこそ、応募時には「なぜこれまで就職してこなかったのか」「これからどんな働き方をしたいのか」を、前向きな言葉で伝えることが重要です。

(5)社会的コミュニケーションスキルがあるか不安視される

正社員として働くと、社内外でのコミュニケーション能力が自然と鍛えられます。

社内での報連相(報告・連絡・相談)だけでなく、取引先への電話対応やメールのやりとり、会議での発言など、社会的な関わりが増えるためです。

一方で、アルバイトではこうした場面が限られており、コミュニケーションの型を学ぶ機会が少ない傾向にあります。

そのため、企業は「チームに馴染めるだろうか」「取引先対応ができるだろうか」と不安を感じやすいです。

【年代別】職歴なしの状態から就職する方法

年代によって職歴がない人への企業の見方は変わるため、就職のコツも当然違います。

就職を成功させるには、年代別のあなたの見られ方を知り、それをもとに就職の戦略を考えましょう。

(1)20代

20代は、職歴がなくてもポテンシャル採用のチャンスが最も多い年代です。

企業は「若いうちなら伸びしろがある」「長く働いてもらえそう」と期待してくれるため、未経験からのスタートも十分に可能です。

特に20代前半であれば、「第二新卒枠」での採用を狙うのがおすすめです。

この枠では経験よりも今後の成長意欲や社会人としての姿勢を重視されます。

20代後半の場合は、同年代の転職者が社会人経験を積んで転職をする傾向にあるため、若さだけでは少し不利です。

そのため、「これからの方向性」や「学ぶ姿勢」を具体的に伝えましょう。

例えば、ブランク期間や就職しなかった理由についても、以下のように前向きな言葉で回答できるのが理想的です。

20代後半の就活のポイント
  • 「長期アルバイトや派遣で働きながら、正社員を目指すために準備していた」
  • 「家庭の事情(介護・家業)で一時的に就職できなかったが、落ち着いたため再就職を目指している」
  • 「スキルを身につけて、就職につながる活動をしていた」

このように今から本気で働きたい理由をしっかり説明できるように準備しましょう。

フリーターから正社員を目指す人向けの成功のポイントは、こちらの記事をご覧ください。

(2)30代

30代になると、未経験歓迎の求人は減少します。

採用企業は即戦力を求める傾向が強くなるため、仕事選びの方向性を見直すことが必要です。

ポイントは、「自分がやりたい仕事」ではなく、「人手が不足している仕事」に目を向けることです。

例えば、以下のような職種は30代からの未経験採用が比較的多く見られます。

おすすめの職業
  • 物流・倉庫作業などの軽作業職
  • 介護職や医療補助職
  • 営業職(特に個人営業・法人営業)
  • 工場勤務などの製造業
  • 事務職(PCスキルがある場合)

30代は体力もあり、社会人としての落ち着きもある年代です。

「これまで職歴がない分、今後は腰を据えて長く働きたい」という姿勢を示すことで、企業からの印象は大きく変わります。

また、応募書類ではやる気や継続力を感じさせるエピソードを入れると効果的です。

例えば、「資格を取るために毎日学習を続けた」「アルバイトでリーダーを任された」など、小さな実績でも立派なアピールになります。

職歴がない30歳の就職活動については、こちらの記事も参考にしてください。

(3)40代

40代で職歴がない場合、就職活動の難易度は一気に上がります。

40代向けの求人はポジション付きの即戦力を求められることが多いためです。

そのため40代はさらにシビアに「40代でも就職できる未経験の仕事」を中心に就活するのがポイントです。

具体的には、以下のような職種で採用が見込めます。

おすすめの職業
  • ドライバー・配送業
  • 警備員
  • 運送・倉庫スタッフ
  • 工場作業員
  • コールセンターやサポート職

こうした職種は経験よりも誠実さや勤務態度を重視されるため、真面目に続ける意思を伝えれば採用の可能性はあります。

また、40代の就職活動は難易度を考えても、誰かのサポートを得るのが重要です。

ハローワークや自治体の支援窓口、転職エージェント、キャリアコンサルタントなどの専門家を活用し、求人紹介や面接対策を受けましょう。

就活でハローワークを利用するメリットや受けられる支援は、こちらの記事をご覧ください。

就活でハローワークを利用する6つのメリット・デメリットを徹底解説!

職歴なしで就職するためのポイント

職歴がないからといって、就職が不可能なわけではありません。

大切なのは、自分の状況に合った戦略を立て、着実にチャンスを広げることです。

ここでは、職歴がない人が就職活動を成功させるために押さえておきたい6つのポイントを紹介します。

  • 30代以上の場合は「就職しやすい業界」を選ぶ
  • 資格の取得は積極的におこなう
  • アルバイト先で正社員にしてもらう
  • 未経験歓迎・年齢不問の仕事を選ぶ
  • 職務経験が活かせる仕事を探す
  • ハローワークやキャリアコンサルティングを利用する

(1)30代以上の場合は「就職しやすい業界」を選ぶ

30代・40代になると、未経験から採用される職種は限られます。

だからこそ、まずは就職のハードルが低い業界を選ぶのが重要です。

就職のハードルが低い業界とは、常に人手が求められており、未経験でも取り組みやすい業務内容であること。

こうした業界で経験を積めば、のちに事務職や管理職などへのキャリアアップも可能です。

最初から理想を追いすぎず、「まずは経験を得る」と考えて就職活動を進めましょう。

(2)資格の取得は積極的におこなう

資格は、職歴がない人にとって実績の代わりになります。

例えば、以下のような資格は、就職市場でも評価されやすいものです。

分野おすすめ資格
事務・オフィスワーク・MOS(Word・Excel)
・日商簿記3級
営業・販売・普通自動車免許
・販売士検定
工場・物流・フォークリフト免許
・危険物取扱者

資格の勉強を通して、計画性や努力継続力もアピールできます。

勉強しただけで終わらせず、「どんな知識を得たか」まで伝えることが評価につながります。

(3)アルバイト先で正社員にしてもらう

今働いているアルバイト先で、正社員登用制度があればぜひ活用しましょう。

正社員登用制度とは非正規雇用者を正規雇用に切り替える制度です。

長年の貢献や業務内容への理解、業務知識があることが評価されれば、そのまま正社員にステップアップできます。

勤怠もよく真面目な勤務態度であれば、すでに仕事に慣れているあなたを採用してくれるはずです。

あなたが今のバイト先を気に入っているのなら、バイト先で正社員にしてもらう道も検討しましょう。

(4)未経験歓迎・年齢不問の仕事を選ぶ

求人票を見るときは、まず「未経験歓迎」や「年齢不問」と記載された求人に注目しましょう。

文字通り経験が問われず、また年齢に関係なく幅広い人材を雇用する姿勢がある企業の求人だからです。

このような企業は入社後の研修制度や資格取得を支援する制度を取り入れていることが多いです。

例えば、タクシー会社などは普通免許しかなくても、入社後に第二種運転免許を取得する支援制度があるなど、働くまでの道のりをサポートしてくれます。

(5)職務経験が活かせる仕事を探す

「職歴なし」といっても、アルバイトや派遣、家業の手伝いなどの経験は立派な職務経験です。

その経験を活かせる企業を選んで就職活動すれば、即戦力として認められる可能性はあります。

例えば、飲食店でアルバイト経験があれば飲食業界を選び、その経験を書類や面接でアピールしましょう。

飲食店でのコミュニケーションスキルを、営業で活かせるスキルとして伝えることもできます。

職歴がなくても活かせる経験はあるものです。

あなたの経験を棚卸しして、その経験を活かせる仕事を主体に就職活動しましょう。

(6)ハローワークやキャリアコンサルティングを利用する

職歴がない状態で一人で就職活動を進めるのは、正直難易度が高いです。

だからこそ、専門の支援機関を活用することをおすすめします。

ハローワークでは、無料で職業相談や求人紹介を受けられるほか、履歴書の書き方や面接練習のサポートも行っています。

また、民間の就職支援サービスやキャリアコンサルタントを利用すれば、あなたの強みを客観的に整理してもらうことも可能です。

「何から始めていいかわからない」という段階でも相談できるため、最初の一歩として非常に有効です。

職歴なしの就職ならキャリアスタートへご相談ください!

職歴なしの就職は可能ですが、年齢が上がるほど難易度が上がるのも事実です。

就職活動の際は未経験可能、年齢不問の求人を選ぶか、アルバイト経験が活かせる仕事を選ぶのが就職先選びのコツ。

また、始めての就職活動を成功させるには、キャリアコンサルタントなどの支援を得るのがおすすめです。

職歴なしからの就職を目指す方は、キャリアスタートへご相談ください。

キャリアスタートは職歴なしの状態からの就職を支援した実績が豊富で、適職探しから内定までサポートいたします。

あなたが長く働ける職場を一緒に見つけ、正社員への道を開きましょう!