「職歴なしの場合の履歴書の書き方は?」
「働いた経験がなく、履歴書を埋められない」
職歴がないと履歴書の職歴欄に書くことがなく、採用側の印象も悪くなると心配ですよね。
しかし、職歴がなくても履歴書を埋めて、あなたの経験やスキルをアピールできます!
この記事では、職歴なしの場合の履歴書の書き方を例文を交えて紹介します。
後半では、職歴なしでも印象をあげるコツにも触れているので、ぜひご覧ください。
職歴なしでも履歴書は書ける!基本のポイント

職歴がないと、履歴書に空欄が多く「うまく書けない」気がするものです。
しかし、職歴がなくても十分アピール力がある履歴書は書けます。
職歴がない場合の履歴書の書き方のポイントを紹介します。
(1)職歴がない場合は「なし」と記入するのが基本
職歴欄を空欄のままにしてしまうのはNGです。
何も書かないと記入漏れや、書類不備と誤解されることがあります。
そのため、職歴がまったくない場合は次のように記入しましょう。
| 年 | 月 | 学歴・職歴 |
|---|---|---|
| なし | ||
| 以上 |
これだけで「丁寧に書類を作成できる人」という印象を与えられます。
(2)アルバイト経験やインターンも職歴とできるケース
「アルバイトやインターンは職歴に書いていいの?」と迷う人も多いですが、就業先へのアピールになる場合は職歴として記載しましょう。
担当採用者が見ているのは、「正社員だったかどうか」というよりも、自社で正社員として働く素養があるかどうかです。
自社と同じ業界に勤務していたり、長期的にアルバイトであっても責任ある立場についていたような場合はアピールになるので、職歴に記載しましょう。
| 年 | 月 | 学歴・職歴 |
|---|---|---|
| 2023 | 3 | 株式会社〇〇 入社(アルバイト) |
| バイトリーダーとしてシフト管理、アルバイトの教育を担当 | ||
| … | ||
| 以上 |
(3)空白期間がある人は「理由」を一言添える
職歴欄が短い・空白期間が長い場合は、志望動機欄や備考欄に理由を添えると誠実な印象になります。
特に空白期間が半年以上など長期の場合は、以下のように何をしていたのかを補足しておくのがおすすめです。
| 年 | 月 | 学歴・職歴 |
|---|---|---|
| 2023 | 3 | 株式会社〇〇 入社(アルバイト) |
| バイトリーダーとしてシフト管理、アルバイトの教育を担当 | ||
| 2024 | 1 | 一身上の都合により退職 |
| 〇〇資格の取得のため通信教育を受講 | ||
| … | ||
| 以上 |
状況別|職歴なしの履歴書・職務経歴書の書き方

職歴がない人でもこれまでの経験をどう整理し、どんな姿勢で書くかによって履歴書の印象は大きく変わります。
ここでは「アルバイト経験がある人」と「まったく働いたことがない人(ニート)」に分けて、採用担当者に伝わりやすい書き方を紹介します。
(1)アルバイト経験がある場合
アルバイト経験がある人は、それを「社会経験」として明確にアピールしましょう。
ポイントは業務内容だけでなく、あなたの成長が見えるように記載することです。
| 年 | 月 | 学歴・職歴 |
|---|---|---|
| 2023 | 3 | 株式会社〇〇 入社(アルバイト) |
| 接客業務を担当し、顧客対応・レジ管理を経験 | ||
| 2023 | 9 | バイトリーダーへ昇進。シフト管理、アルバイトの教育を担当 |
| 2024 | 1 | 一身上の都合により退職 |
| 正社員を目指して就職活動を開始 | ||
| … | ||
| 以上 |
こちらの例のように、昇進した経験などがあれば積極的に記載し、業務の内容とあなたの成長がセットでわかるように書きましょう。
(2)ニートの場合
ずっとニートで働いたことがない場合は、学歴を記載して職歴欄には「なし」と明記します。
| 年 | 月 | 学歴・職歴 |
|---|---|---|
| 2019 | 4 | 東京都立 〇〇高等学校 入学 |
| 2023 | 3 | 東京都立 〇〇高等学校 卒業 |
| 職歴 | ||
| なし | ||
| これまで家庭の事情で就業していませんでしたが、現在は安定して働ける環境が整っています。 | ||
| 以上 |
ブランク期間が長期の場合は、働けなかった事情を記載し、現在は「働ける環境になった」旨を伝えるようにすると、採用側にも安心感を与えられます。
職歴なしでも印象をあげる履歴書の書き方

職歴がなくても、履歴書の書き方次第で印象は大きく変わります。
採用担当者が職歴なしの人に対して求めるのは、この人と一緒に働けそうかという人柄と姿勢です。
ここでは、未経験でも信頼される履歴書をつくるための6つのポイントを紹介します。
- 志望動機はこれからの成長を軸にする
- 自己PRはエピソードを交えて具体的に書く
- 資格・スキル欄はできる限り充実させる
- 添え状をつける
- 職務経歴書にアルバイト経験を詳細に書く
- 作成した履歴書は第三者にチェックしてもらおう!
(1)志望動機はこれからの成長を軸にする
志望動機では職歴がないことへの言い訳を書かずに、正社員になってどんな自分になりたいか、会社でどんな人材として活躍したいかを書きましょう。
職歴がない人に対して企業が知りたいのは、なぜこの仕事を選んだのか、どんな姿勢で取り組むのかということです。
例えば、以下のような書き方からあなたが入社後にどう活躍するかを、採用側がイメージしやすいです。
これまで飲食店でのアルバイトを通じて、人と関わる仕事のやりがいを強く感じてきました。お客様の立場に立って行動することを意識し、相手の表情や声のトーンから求めていることをくみ取るよう努めてきました。
その結果、「あなたに接客してもらえて良かった」と言っていただける機会も増え、人の喜びに貢献できる仕事を続けたいと思うようになりました。なかでも、貴社の掲げる「お客様一人ひとりに寄り添うサービス」という考え方に共感し、自分の経験を活かせると感じています。
これまで培った気配りや責任感を生かしながら、正社員としてお客様の満足につながる行動を積み重ねていきたいです。
これまで正社員やアルバイトとして働いた経験はありませんが、社会に出て一から学びたいという気持ちは強く持っています。
学生時代は部活動で後輩の指導を担当し、チームで成果を出すことの喜びを経験しました。その経験から、仕事でも仲間と協力しながら一つの目標に向かう働き方をしたいと考えるようになりました。
貴社の「チームで成果を上げる」という考え方に共感し、働く中で責任感とコミュニケーション力を高めたいと思っています。入社後は、初めての環境でも一つひとつの業務を丁寧に覚え、周囲から信頼される社員を目指して努力を続けていきます。
(2)自己PRはエピソードを交えて具体的に書く
自己PRでは「自分は真面目」「コツコツ頑張れる」といった性格だけで終わらせず、実際にどんな場面でそれを発揮したのかを具体的に書くことが大切です。
採用担当者は「その評価の裏付けを見たい」と考えるため、エピソードがあるだけで説得力が格段に上がります。
私は、目の前の仕事を最後までやりきる粘り強さに自信があります。
飲食店でのアルバイトでは、忙しい時間帯でも慌てずに一つひとつの注文を丁寧にこなすことを意識してきました。ミスを減らすために自分なりのチェックリストを作成したところ、担当シフトの時間帯でのオーダーミスがほとんどなくなり、店長からも「安心して任せられる」と評価をいただきました。
この経験から、どんな仕事でも小さな工夫と継続が成果につながることを学びました。今後は正社員として、チームの一員として周囲を支えながら、確実に信頼される働き方を実践していきたいと考えています。
私は、自分で決めたことを最後まで続ける責任感を持っています。
私は学生時代、部活動で部長を務めた経験があり、チーム全体が目標に向かって動けるように計画を立てて、練習計画やメンバーのモチベーション管理に取り組みました。時には自身のモチベーションが下がってしまったこともありますが、部長としての責任を思い出して自分を奮い立たせ、メンバーを鼓舞して大会へ出場できました。
惜しくも結果は準優勝に終わりましたが、この経験は私が改めて責任を持って行動する大切さを実感するきっかけになりました。この経験を仕事でも生かして、与えられた役割を最後まで果たせるよう努力していきたいです。
(3)資格・スキル欄はできる限り充実させる
職歴がない人にとって、資格やスキルはあなたが就業のために努力をした証明、また採用側が求めるスキルをもっているかの判断につながります。
業務に関連する資格やスキルはできるだけ履歴書へ書きましょう。
| 年 | 月 | 免許・資格 |
|---|---|---|
| 2023 | 5 | 普通自動車免許(AT限定)取得 |
| 2025 | 5 | MOS(Word/Excel)資格取得に向け学習中(2025年11月受験予定) |
| 以上 |
| 特技・趣味 Excelでの表計算や関数操作(SUM・IF・VLOOKUPなど) 丁寧な接客対応と顧客とのコミュニケーション力 タイピングスピードの速さ(1分間に約200文字) |
なお、免許や資格は「免許・資格」欄に、スキルは「特技」の項目に書くのが一般的です。
書き漏らしがないように、事前にスキルの棚卸しをしてから履歴書を作りましょう。
(4)添え状をつける
履歴書を郵送する際は、添え状(送付状)を同封するのが基本です。
添え状とは、採用担当者に「誰が・何を・どの書類を送ったのか」を伝えるための案内文です。
採用担当者は毎日のように多くの応募書類を受け取っているため、添え状を添えることで確認の手間を減らし、スムーズに書類をチェックしてもらえます。
本来は事務的な書類ですが、文面の中に「入社意欲」を簡潔に添えることで、熱意を自然に伝えることもできます。
「この会社で働きたい」という前向きな気持ちを、形式に沿って丁寧に伝えられるチャンスとして活用しましょう。

なお、添え状がないからといって不合格になることはありませんが、ビジネスマナーとしては作成が一般的です。
同封しなかった場合、「細かいところに気が回らない人」「当たり前のことができない人」と思われる可能性もあります。
特に職歴がない場合は、こうした基本的なマナーで印象を上げましょう。
(5)職務経歴書にアルバイト経験を詳細に書く
職歴がない人でも、アルバイト経験があるなら職務経歴書にしっかりと書きましょう。
職務経歴書は「これまでどんな環境で、どんな姿勢で働いてきたか」を伝える書類です。
正社員経験がなくても、業務内容・成果・工夫した点を具体的に整理すれば、十分に評価されます。
職務経歴書 氏名:山田 花子 【職務概要】 【職務経歴】 【業務内容】 【自己評価】 |
(6)作成した履歴書は第三者にチェックしてもらおう!
履歴書や職務経歴書は、誤字脱字や伝わりにくい表現があるだけで印象を下げてしまうことがあります。
自分では気づかないミスも多いため、完成したら第三者にチェックしてもらうのがおすすめです。
家族や友人に見てもらうだけでも良いですが、より確実なのはキャリアアドバイザーに確認してもらうことです。
プロの目線で内容や表現を整えてもらえば、採用担当者に伝わる履歴書に仕上がります。
職歴なしの人が履歴書でやりがちなNGな書き方例

履歴書は、「どれだけ丁寧に書かれているか」「一般常識やマナーがあるか」が重視されます。
職歴がない人の場合、形式や記載ルールを知らずに損をしてしまうこともあるので注意が必要です。
書類選考でマイナス印象になりやすいポイントと、改善のヒントを紹介します。
- 職歴欄を空欄にしてしまう
- 写真が古い・日付が更新されていない
- 空欄が多い・誤字脱字が多い
- 自己PRや志望動機に職歴がない理由を長々書く
(1)職歴欄を空欄にしてしまう
職歴がないからといって、職歴欄を空欄のままにしてはいけません。
何も書かないと記入漏れや書類不備と思われてしまい、「不注意な人」「履歴書を真面目に作っていない」と思われることがあります。
職歴が全くない場合は「なし」と明記するようにし、ブランクにしたまま提出しないようにしましょう。
(2)写真が古い・日付が更新されていない
履歴書の写真は、提出の3カ月以内に撮影したものを使用するのが基本です。
古い写真や日付が数年前のものだと、「就活を本気でしていない」と見なされてしまうこともあるので、新しい写真を用意しましょう。
履歴書を前もって用意しておく人もいますが、その日付があまりに古いのも悪印象です。
「以前作った書類を流用している」と思われてしまいます。
基本的に履歴書の使い回しはせず、前もって数枚作っておく場合は日付を入れずに、持参する直前に日付を書き入れましょう。
(3)空欄が多い・誤字脱字が多い
履歴書に空欄が多いと、「やる気が感じられない」「準備不足」と受け取られます。
特に志望動機や自己PRが短すぎる場合はあなたの魅力が伝わらないので、書類選考時点で落ちてしまう可能性が高くなるでしょう。
また、誤字脱字はそれだけで印象を下げる要因になります。
記入後は必ず見直しを行い、時間があるなら一晩おいて再確認するくらいの丁寧さを意識しましょう。
履歴書に空欄を作るのがなぜダメなのか、またその他の欄の埋め方はこちらを参考にしてください。
(4)自己PRや志望動機に職歴がない理由を長々書く
「これまで就職できなかった理由」を詳しく説明しすぎるのは逆効果です。
採用担当者が知りたいのは、これからどう働きたいかであり、あまり言い訳が長いと「言い訳がましい人」と印象を与えます。
過去の事情は一文程度にとどめ、今後の意欲や成長の方向性を中心に書きましょう。
たとえば「これまで就職の機会がありませんでしたが、その期間に資格を取得し、そのスキルを活かせるよう就職活動を開始しました」など、簡潔にまとめるのがおすすめです。
職歴なしで履歴書の書き方が不安ならキャリアスタートへご相談ください!
職歴がない場合の履歴書は、基本的なビジネスマナーで減点されないように、ルールに沿って書くのが基本です。
そのうえで、職歴がなくてもあなたの経験やスキルを的確にアピールし、働く意欲をアピールしましょう。
職歴がなくても、正しい書き方と前向きな気持ちを持って臨めば、十分にチャンスはあります。
不安なときは、一人で悩まず専門家のサポートを受けましょう。
職歴がなく履歴書の書き方が不安であれば、キャリアスタートへご相談ください。
キャリアスタートはこれまで職歴のないフリーター、ニートの方の就労を支援してきた実績があります。
書類の作成や添削も可能なので、是非一度ご相談ください。

















