「30代でフリーターを続けていて大丈夫?」
「このまま年齢を重ねると、どんな末路が待っているの?」
30代フリーターを続けることで生じる可能性のある収入面での不安、結婚や将来のライフプランへの影響など、多くの方が漠然とした不安を抱えていることでしょう。
この記事では、30代フリーターの現状とリスク、実際に長期間フリーターを続けた方の体験談、そして正社員になるためのステップについて解説します。
30代フリーターの現実

多くの人が「30代でフリーターは人生終わり」という言葉を聞いたことがあるでしょう。
しかし、実際のデータを見ると必ずしもそうとは言えないことがわかります。
(1)30代フリーターの割合は約28.7%
30〜34歳の全労働者のうちフリーターの割合は28.7%と、四人に一人以上がフリーターであることが統計から明らかになっています。 (出典:現在の就業状況|令和5年若年者雇用実態調査の概況)
男性のみに絞った場合は全体の15.6%、女性の場合は41.4%がフリーターという結果が出ており、性別による大きな差が見られます。
女性のフリーター割合が特に高い理由として、30代は出産・子育て期と重なることが多く、正社員からパートやアルバイトへと雇用形態を変える女性が増加することが考えられます。
(2)30代フリーターの転職成功率は?
30代フリーターの転職成功率は58%と、半数以上が転職に成功しています。(出典:大都市の若者の就業行動と意識の変容-「第5回 若者のワークスタイル調査」から)
この数字は、30代であってもキャリアチェンジの可能性が十分にあることを示しており、決して悲観的な状況ではないことがわかります。
「30代でフリーターをしていたら人生終わり」という言葉は必ずしも現実を反映しておらず、やや大げさな表現と言えるでしょう。
むしろ、転職市場では30代フリーターの受け入れ体制が整いつつあると考えることもできます。
転職エージェントなどのサポートを利用することで、さらに成功率を高めることも可能です。
30代フリーターが抱く人生への不安

30代フリーターの多くは、さまざまな不安を抱えて日々を過ごしています。
具体的にどのような不安を抱えているのか解説します。
- 人生このままで良いのかという不安
- 恋愛や結婚を見据えたときに生じる不安
- 親からのプレッシャー
- 老後への不安
- 周りの30代と自分を比べてしまう
(1)人生このままで良いのかという不安
30代フリーターの多くは「このままの生活で良いのだろうか」という根本的な不安を抱えています。
「定職につかずに一生フリーターで生きていけるのか」「就職しようとしても、本当に成功するのか」という問いに悩まされることが少なくありません。
特に30代は親の高齢化が進み、同年代の友人や知人が家庭を持ち始める時期でもあるため、焦りを感じやすい年代です。
そのような環境の中で、自分だけが成長できていないように感じ、社会から取り残されたような孤独感に苦しむケースも少なくありません。
また、フリーターとしての働き方が長期間続くと、将来のキャリアパスが見えにくくなることも不安の要因となっています。
(2)恋愛や結婚を見据えたときに生じる不安
恋人ができたり、結婚を考え始めたりする時期に感じるのが「このままパートナーと一緒に居られるのか」という不安です。
フリーターという不安定な雇用形態では将来設計が立てづらく、経済的な基盤も弱いため、結婚や家族形成に踏み出しにくい現実があります。
また、パートナーの親からの反対や心配を予想し、そのプレッシャーを感じることも少なくありません。
さらに、結婚相手の家族に対して自分の職業を説明する際の居心地の悪さや、相手に経済的な負担をかけることへの罪悪感を抱える人も多いです。
(3)親からのプレッシャー
実家暮らしをしている場合、親から「そろそろ家を出て独り立ちしたら」「将来どうするつもりなの」といった言葉をかけられることがあります。
親の心配や期待が重圧となり、精神的な負担になることも少なくありません。
親も歳をとってくると子供の将来が心配になってしまうため、強い言葉で将来について考えるように嗜められる機会も増えてくるはずです。
また、同時に親に対して「歳をとったな」と感じることが増えるのもこの時期です。
そのため親の介護が必要になった場合に、経済的に支えられるかという不安も生じ始めるでしょう。
(4)老後への不安
ニュースなどで年金問題について耳にする機会も増え、「将来本当に年金がもらえるのか」「もらえたとしても生活していけるのか」という不安も生じてきます。
フリーターのままでは十分な貯蓄を作ることが難しく、将来の経済的な見通しが立たないことによる漠然とした不安が広がりがちです。
さらにフリーターは厚生年金に加入していない場合が多く、国民年金のみでは老後の生活が厳しいという現実も見えてきます。
貯蓄がほとんどないまま年齢を重ねていくことへの焦りを感じる人も多いでしょう。
(5)周りの30代と自分を比べてしまう
同年代の多くがすでに就職して一定のキャリアを積んで昇進したり、家庭を持って子どもが生まれたりしているなかで、自分との違いを痛感し、自己肯定感が低下することもあります。
SNSなどで発信される友人の幸せそうな情報に触れるたびに、比較することで落ち込むという悪循環に陥りやすい時期でもあります。
「あの時ちゃんと就職しておけば」という後悔の念に苛まれることもあるでしょう。
自己肯定感の低下かから同窓会や同級生との再会の機会を避けるようになる人も少なくありません。
手遅れになる30代フリーターの特徴

30代フリーターの全員が将来的に厳しい状況に陥るわけではありませんが、手遅れになる人も一部います。
具体的にどのような30代フリーターは手遅れになってしまうのか解説します。
- 金銭面で自立できていない
- 一人暮らしをしたことがない
- 「まだなんとかなる」と考えて行動する気がない
(1)金銭面で自立できていない
金銭面で自立できていない30代のフリーターは、将来苦労する可能性が高いです。
具体的には実家で暮らしており生活費を親に依存しているような状態だと、親が働けなくなったあとに生活に困窮するかもしれません。
自分でお金を稼ぎ、管理する経験が足りないと、将来的に金銭管理ができず、破綻する可能性もあります。
一人で生きていけるだけの収入を自分で稼ぎ、やりくりをする経験を今すぐつけたほうが良いでしょう。
(2)一人暮らしをしたことがない
一人暮らしをしたことがない30代のフリーターも、手遅れになる前に自活する力をつけましょう。
このまま親に依存する生活をしていると、生活能力や問題解決能力が育ちません。
将来親があなたの面倒を見られなくなったときに、生活が成り立たなくなる可能性があります。
さらにこのタイプの方は自立心に欠ける甘えん坊が多く、仕事においても「嫌なことがあったら逃げてしまう」傾向にあります。
このままの状態を続けると定職についてもすぐに辞めてしまい、自活するチャンスを逃すでしょう。
(3)「まだなんとかなる」と考えて行動する気がない
30代の就職成功率は58%ですが、30代お後半になればさらに数字は下がります。
40代以上の求人は管理職や経験者向けのものが多くなり、職歴がないと転職自体が難しくなるからです。
そのため30代のフリーターであることに危機感を覚えず、行動を起こさない人は手遅れになる可能性があります。
30代のフリーターだから就職できないわけではありませんが、行動力がない人は就職できません。
30代フリーターに今必要なのは「就職への行動」

30代フリーターが現状を打破するためには、行動を起こさなければなりません。
まずは自分の状況を客観的に分析し、できることから始めていきましょう。
- 自己分析やキャリアの棚卸しをする
- 資格や職歴なしで就職できる業種や仕事を探す
- 履歴書や職務経歴書を作ってみる
- 就職エージェントの利用がおすすめ
(1)自己分析やキャリアの棚卸しをする
30代フリーターが就活を始める第一歩は、自己分析とキャリアの棚卸しです。
自己分析によってあなたの性格や適正を分析することで、長く働ける職場選びや就活の軸を作ることができます。
また、キャリアの棚卸しによって就職の際にアピールできるあなたのスキル、長所を探すことができます。
これまでの経験やスキル、興味や価値観を見つめ直し、自分に合った仕事を探す基盤を作りましょう。
アルバイト経験からも学べることは多いので、それらをどう活かせるかを考えることが重要です。
(2)資格や職歴なしで就職できる業種や仕事を探す
30代フリーターの方が職探しをする際は、資格や職歴なしで就職できる業種や仕事から重点的に探しましょう。
探してみれば未経験でも挑戦できる業界や職種はたくさんあるものです。
特に人手不足の業界や成長産業に目を向ければ、仕事の選択肢が広がります。
(3)履歴書や職務経歴書を作ってみる
次に実際に就職活動で使用する履歴書や職務経歴書も作ってみましょう。
応募書類の作成により、自分のアピールポイントや足りない部分が明確になります。
書類を作るなかで自己分析が不足している点に気づいたり、反対にアピールポイントがわかることもあります。
なお、完成した履歴書や職務経歴書は家族や友人に見てもらって添削してもらってください。
これにより自分一人では気づかなかったミスや情報の不足を指摘してもらい、さらにブラッシュアップした応募書類を作れるはずです。
(4)就職エージェントの利用がおすすめ
30代フリーターで今まで就活の経験がない方は、就職エージェントの利用がおすすめです。
就職エージェントはキャリア形成のプロであり、30代フリーターの就職を支援したノウハウも豊富です。
職探しから書類作成、面接対策までサポートしてもらえるので、効率的かつ的確な就職活動が可能になります。
30代フリーターにおすすめの職種一覧

30代からの就職活動では、自分に合った業界や職種を見極めることが重要です。
ここでは、30代フリーターが比較的参入しやすい5つの職種を紹介します。
- 製造・工場系
- 介護・福祉系
- 営業・サービス系
- IT・事務
- 派遣や契約から正社員を目指す
(1)製造・工場系
製造・工場系は寮付きの仕事が多く、一人暮らしを始めるにも最適な労働環境です。
さらに、技術を習得できる環境もあり、将来のキャリアアップにもつながるでしょう。
年齢よりも勤務態度や体力が重視される傾向にあり、30代でも比較的参入しやすい業界です。
特に大手メーカーの工場では福利厚生も充実しており、安定した生活基盤も作りやすいです。
(2)介護・福祉系
介護・福祉系は慢性的な人手不足のため未経験者でも幅広く人材を受け入れています。
さらに、資格取得支援も充実しており、働きながらスキルを身につけられるのもメリットです。
人に接することが好きな人、社会貢献で誰かの役に立ちたいと思う方には向いている職業です。
さらに年齢による差別がなく、人生経験が豊富な30代は重宝される傾向にあるので、是非チャレンジしてみましょう。
(3)営業・サービス系
アルバイトで接客をしていた30代フリーターの方は、営業・サービス系の職種がおすすめです。
フリーター時代に培ったコミュニケーション能力を生かすことができます。
さらに、営業やサービス系はポテンシャル採用する企業が多く、フリーター経験者が挑戦しやすい職種です。
また給与面では、頑張りが反映されやすいのも魅力です。
c成果次第ではインセンティブがもらえるので給与以上に稼げる可能性もあります。
(4)IT・事務
IT・事務系も未経験からの育成制度を持つ企業が多く、スキルを身につけながら働けます。
基本的なPCスキルがあれば採用される可能性が高いので、未経験から正社員を目指す方に最適な職種です。
ただし、IT系は若手との競合があるため事前にスキルスクール等で基礎知識をつけておくのがおすすめです。
(5)派遣や契約から正社員を目指す
いきなり正社員として働くことに不安がある場合は、派遣や契約社員としてスタートし、実績を積んで正社員を目指す道もあります。
30代・40代で派遣から社員になるケースも少なくなく、現実的な選択肢の一つです。
まずは3ヶ月や半年の短期契約から始め、職場環境や仕事内容との相性を確認できるのもメリットです。
30代フリーターの方はまず派遣や契約社員を目指し、そこからステップアップする方法も模索してみましょう。
30代フリーターに関してよくある質問

30代フリーターがかかえる疑問、不安についてまとめました。
(1)30代フリーターの限界年齢は何歳くらいですか?
明確な限界年齢はありませんが、35歳を過ぎると企業の採用姿勢が変わる傾向があります。
35歳という年齢は「若年層」と「中高年層」の境界線と見なされることが多く、採用枠や支援制度が変わる目安になるためです。
ただしこれは業界によっても基準が異なるため、一概に「この年齢になったら手遅れ」とはいえません。
なるべく早く就活を始め、不安なく暮らしていける仕事を手に入れましょう。
(2)35歳以上のフリーターはなんと呼ばれるのですか?
政府の基準ではフリーターは34歳以下のアルバイターを指します。
そのため35歳以上になった場合は「中高年フリーター」「無職またはアルバイト」などと呼称されます。
(3)実家暮らしのまま就職活動をしても良いですか?
30代フリーターの方が就職活動を始めるには、むしろ実家暮らしの方が都合が良いでしょう。
就職が決まらないうちに一人暮らしを始めると、経済的にも精神的にも安定しにくいです。
就職活動中はシフトを減らすことになるので、生活費などの負担も大きくなります。
生活の基盤と仕事を同時に帰るのは負担が高いので、まずは仕事を見つけてそれから一人暮らしを始めるのがおすすめです。
(4)女性で正社員採用経験がないのですが、それでも就職できますか?
正社員経験がない30代フリーターからでも、就職は可能です。
また、女性だからといって就職に不利ということはありません。
大切なのはあなたの強みを理解したうえで、スキルを活かせる仕事を見つけることです。
特に女性の場合は結婚や出産などのライフイベントを考慮した採用制度を設けている企業も増えています。
不安なら女性の就職に強い就職エージェントを使うなどして、サポートを受けると良いでしょう。
30代フリーターの就活ならキャリアサポートへご相談ください
30代フリーターが就職することは十分可能です。
多くの人が不安なのは「自分を雇ってくれる会社があるか」「職歴もないのに、できる仕事があるか」ということですが、就職エージェントの支援を利用すればあなたに適した仕事は必ず見つかります。
年齢を重ねるほど就職活動のハードルは上がりますが、30代フリーターの転職成功率は58%と半数以上が成功しています。
30代フリーターで今から就活を始めたい方は、キャリアスタートへご相談ください。
キャリアスタートはフリーターの就職支援を得意とするエージェントで、30代の方でも働きやすい職場のマッチングに強みがあります。
今から就職に取り組むものの不安が大きい方は、ぜひキャリサポートへご相談ください。