「人材派遣の営業はどのような仕事内容?」
「人材派遣の営業のやりがいは?」
人材派遣の営業へ転職しようと考えている方の中には、このような疑問を持っている方も多いでしょう。
人材派遣の営業は飛び込み営業といったきつい仕事ではありますが、人に感謝されるというやりがいもある仕事です。
この記事では、人材派遣営業の仕事内容ややりがいについて詳しく解説します。
どのような人が向いているのか、年収や志望動機の書き方も紹介するので、ぜひ最後まで読んでみてください。
1.人材派遣営業の仕事内容
人材派遣の営業は、下記のような3つの仕事内容があります。
- 新規開拓
- ルート営業
- マッチング業務
それぞれの仕事内容を具体的に解説して、人材派遣営業の1日のスケジュールも紹介します。
(1)新規開拓
人材派遣営業の仕事内容の1つ目は、新規開拓です。
新規開拓は文字通り、人材を派遣するための新規顧客を開拓するのがメインの仕事です。
人材派遣の活用を提案したり、コンサルティングを行うのが主な仕事内容です。
テレアポによって事前に約束してから訪問する場合と、飛び込み営業を行う場合があります。
新規開拓は簡単に取引が決まるものではないので、忍耐力と企業の要望や困っていることを聞き出すヒアリング力などが必要な仕事です。
(2)ルート営業
人材派遣会社のルート営業は、すでに契約を結んでいる企業に訪問するのが仕事です。
派遣しているスタッフのフォローや、顧客の要望をヒアリングしてスタッフの増員提案などを行います。
顧客が期待しているパフォーマンスを発揮できるように、スタッフの育成も担当する場合があります。
顧客に対して最適な提案を行うために、常に企業状況を把握しておく必要があります。
(3)マッチング業務
人材派遣会社のマッチング業務とは、顧客の希望に合う人材を登録スタッフの中から選ぶことです。
顧客だけではなく派遣スタッフの要望もヒアリングした上で、最適なマッチングを行う必要があります。
新たに登録スタッフの募集を行ったり、派遣スタッフの面接に同行するといった業務もあります。
(4)人材派遣営業の1日のスケジュール
人材派遣営業の1日のスケジュールを紹介します。
- 9:00 出社・打ち合わせ・テレアポ
- 10:00 外回り営業
- 12:00 昼食
- 13:00 外回り営業
- 17:00 帰社・打ち合わせ・事務作業
- 19:00 退社
あくまでも一般的な営業の1日の流れですが、外回り営業に出ている時間が最も多いです。
人材派遣営業は訪問先に合わせてスケジュールを組むので、毎日スケジュールが異なることも多いでしょう。
休憩時間などを自由に取れるのは、営業の魅力でもあります。
2.人材派遣営業として活躍する3つのコツ
人材派遣営業として活躍するためには下記の3つのコツがあります。
- 企業の業績や方向性を確認する
- 提案型の営業を行う
- 身だしなみを整える
それぞれ具体的に説明します。
(1)企業の業績や方向性を確認する
人材派遣営業として活躍するコツの1つ目は、営業に行く前に企業の業績や方向性を調査しておくことです。
人材を派遣してもらうことは、顧客にとってコストがかかります。
そのため、コストがかかっても人材を派遣してもらいたいと思ってもらえるような提案が必要です。
説得力のある提案をするためには、企業の業績や市場動向、抱えている課題などを事前に調査しておくと良いでしょう。
取引をしたい企業のことをしっかりと理解した上で提案することで、より高い成約率が目指せます。
(2)提案型の営業を行う
人材派遣営業として活躍する2つ目のコツは、提案型の営業を行うことです。
営業マンとして成績を上げるためには、相手が欲しがる人材を提供するだけではなく、顧客にとって必要な人材を提案することも必要です。
顧客が自社の課題に気づいていないこともあるので、どのような人材が必要なのか、どのような人材を派遣すれば企業がもっと業績を上げられるのかを考えながら、課題を聞き出しましょう。
営業マンが提案したことで、実際に業績が上がったり業務の効率化に繋がれば、顧客からのさらなる信頼も得られます。
そうすることで、営業マンとしてさらに成果を上げることができるのです。
(3)身だしなみを整える
人材派遣営業として活躍するための3つ目のコツは、身だしなみを整えることです。
営業マンとしてのスキルアップばかりを目指してしまい、意外と忘れてしまうのが身だしなみです。
特に、飛び込み営業では見た目の第一印象が重要なので、服装・髪型・爪などを整えて清潔感が伝わるようにしましょう。
3.人材派遣営業の年収
人材派遣営業の年収はマイナビエージェントによると、平均376万円です。
年齢別に見てみると、20代の平均年収が348万円、30代の平均年収が430万円です。
業界動向サーチドットコムによると、大手企業だと800万円〜900万円の年収を目指せる場合もあります。
人材派遣営業はインセンティブ制度を採用している会社が多いので、個人の業績によって年収に幅があるのが現実です。
転職によって年収アップを目指すというよりも、成果を出して高収入を目指す職業でもあります。
4.人材派遣営業がきついと言われる理由
「人材派遣営業はきつい」と聞いたことはありませんか?
実際、人材営業は人を商材として扱うことから、他の営業とは違う大変さがあります。
人材派遣営業がきついと言われるのには、下記の3つの理由があります。
- 飛び込み営業やテレアポがきつい
- ノルマがある
- 派遣スタッフのフォローが大変
それぞれ具体的に解説します。
(1)飛び込み営業やテレアポがきつい
人材派遣営業は、飛び込み営業やテレアポが主な営業手法です。
飛び込み営業やテレアポでは、門前払いされることも多く精神的にきついと感じる方が多いようです。
特にストレス体制が低い人や、メンタルが弱い人にとっては当たって砕けろという精神で働く、飛び込み営業はきついと感じてしまうでしょう。
(2)ノルマがある
人材派遣営業は、ほとんどの会社でノルマが設定されています。
会社によってはきついノルマが課されることもあり、達成できないことが続くと会社の居場所がないと感じたり、精神的にしんどくなる場合があります。
人材派遣業界は参入障壁が低いことから多くの派遣会社があり、飽和状態なのでさらにノルマの達成が厳しくなっています。
また、人を商材としているので他社との差別化が難しいのも、ノルマ達成が厳しくて人材派遣営業がきついと感じる理由でもあります。
(3)派遣スタッフのフォローが大変
人材派遣営業で最もきついという声があるのが、派遣スタッフのフォローです。
例えば派遣スタッフが無断欠勤やトラブルを起こした場合は、顧客に謝罪に行く必要があります。
実際に無断欠勤や契約満了前に突然やめてしまう派遣スタッフも多いので、フォローして回るのが大変だと感じることが多いようです。
5.人材派遣営業の楽しさ・やりがい
人材派遣営業は飛び込み営業やノルマが課されるといったきつい仕事ではありますが、やりがいもあります。
実際、人と接する機会が多い人材営業ならではのやりがいを感じて、長く続けている方も多いです。
人材派遣営業には下記のような楽しさ・やりがいがあります。
- 人から感謝される
- 法人営業の経験として認められる
それぞれ詳しく解説します。
(1)人から感謝される
人材派遣営業の一番のやりがいは、人から感謝される仕事であることです。
扱う商材も人なので、成果が出れば顧客からも派遣スタッフからも感謝されることがあります。
派遣スタッフの育成やフォロー、飛び込み営業などの大変な部分もありますが、人から感謝されることにやりがいを感じて、営業を続けている人も多いです。
さまざまな業界の会社とやりとりを行い、役員と話す機会もあるので人脈が広がって、今後のキャリアパスや転職の際にも役立つでしょう。
(2)法人営業の経験として認められる
人材派遣営業は、法人営業の経験が積めるという魅力があります。
法人営業は個人営業とは異なるスキルやビジネスコミュニケーション能力が求められるので、人材派遣営業によって培った経験が今後の転職やキャリアパスに活かせます。
6.人材派遣会社の営業に向いている人
人材派遣にはどのような人が向いているのか、知りたい方も多いでしょう。
例えば、人材派遣営業は飛び込み営業がメインなので強いメンタルを持っている人が向いています。
具体的には人材派遣会社の営業には、下記のような人が向いています。
- ストレス耐性がある人
- 行動力がある人
- ポジティブな人
それぞれ順に解説します。
(1)ストレス耐性がある人
人材派遣会社の営業は、飛び込み営業やテレアポなどのきつい業務がメインなので、ストレス耐性がある人が向いています。
人材派遣会社の営業は断られることの方が多いので、メンタルが弱い人は長く続けるのは難しいでしょう。
(2)行動力がある人
人材派遣会社の営業には、行動力がある人も向いています。
外回りの営業がメインなのでとにかく数をこなすためには、自分で考えて行動する・考えるよりも先に行動するといった能力が必要です。
(3)ポジティブな人
人材派遣会社の営業には、ポジティブな人が向いています。
顧客と派遣スタッフに板挟みにされることが多い仕事なので、すぐに落ち込んでしまうのではなく、前向きに問題を解決していく方法を考えられる人が良いでしょう。
中でも派遣スタッフのフォローは大変だと言われていて、無断欠勤や突然連絡の取れなくなるスタッフもたくさんいます。
そのような状況下でも、仕事だと割り切れる強いメンタルを持ち、気持ちを切り替えられるポジティブさが必要です。
7.人材派遣営業に転職後のキャリアパス
人材派遣営業に転職した場合、将来的にどのような職業に繋がるのか知りたい方も多いでしょう。
人材派遣の営業は飛び込み営業というきつい仕事を行うので、経験が人材業界の他の職種や他業界の営業にも活かされます。
人材派遣営業に転職した後のキャリアパスは、具体的には法人営業やキャリアコンサルティング技能士といった職業があります。
それぞれ順に解説します。
(1)法人営業
人材派遣営業の経験があれば、他業界の法人営業として転職するキャリアパスがあります。
転職によって高収入が期待できる場合もあるでしょう。
法人営業といっても、さまざまな業界・業種があるので、選択の幅が広がるのもメリットです。
人材派遣業界から人材紹介業界の営業職へ転職する人も多くいます。
営業職は経験がとても重要なので、人材派遣会社での営業経験は間違いなく転職時のプラスになります。
(2)キリアコンサルティング技能士
国家資格であるキャリアコンサルティング技能士の資格をとって、活躍の幅を広げるというキャリアパスもあります。
キャリアコンサルティング技能士とは、労働者が自分らしくいきいきと活躍するのをサポートする人のことです。
派遣スタッフに対してより親身になって話を聞き、将来についてアドバイスすることができます。
キャリアコンサルティング技能士の資格があれば、人材派遣営業としてさらに貴重な人材となるでしょう。
8.人材派遣営業に転職する際の志望動機
人材派遣営業に転職する際の志望動機には、下記の3つをアピールしましょう。
- なぜ人材派遣業界を選んだのか
- なぜその企業を選んだのか
- 自分を採用するメリットを伝える
それぞれ具体的に解説します。
(1)なぜ人材派遣業界を選んだのか
まずは、人材派遣業界を選んだ明確な理由をアピールしましょう。
人材派遣業界は人と人を繋ぐのが仕事です。
企業と人材をマッチングさせて両者の役に立てる仕事に魅力を感じたといった具体的な理由があると良いでしょう。
人の役に立ちたいという理由だと、医療や介護などの業界にも当てはまるので、人材業界ではないといけない理由としては説得力に欠けてしまいます。
これまでの経歴や過去の経験をもとに、人材業界を選んだ理由をアピールできれば、より説得力のある志望動機になります。
(2)なぜその企業を選んだのか
人材派遣会社はたくさんあるので、数ある企業の中でなぜその企業を選んだのかを明確にアピールする必要があります。
応募する企業の社風や特徴・強みを理解した上で、自分の考え方とマッチしていることをアピールできれば良いでしょう。
志望動機を書く前に同業他社との比較をしておくと、応募企業との違いを明確にできます。
ありきたりな内容では、入社意欲が感じられず採用の際に不利になってしまいます。
なぜその企業を選んだのかをしっかりとアピールして、入社意欲が高いことを伝えましょう。
(3)自分を採用するメリットを伝える
人材派遣営業の志望動機に必要なのは、自分を採用することで企業が得られるメリットを伝えることです。
多数の応募者の中から自分を選んでもらうためには、他の人にはないメリットをアピールする必要があります。
過去の経歴や経験をもとに、入社後役に立てるスキルをアピールするのもおすすめです。
自分の魅力をアピールしすぎてしまうと、自己PRになるのであくまでも志望動機であることを理解しておくことが必要です。
入社後はどのような業務に携わって、どのように会社に貢献していきたいのかを具体的に伝えると良いでしょう。
まとめ
ここまで人材派遣営業の仕事内容について詳しく解説してきましたが、いかがでしたか?
人材派遣の営業は飛び込み営業がメインでノルマがあるのできついと感じる人も多いです。
一方で、人から感謝されるという、大きなやりがいも感じられる仕事です。
人材派遣の営業に転職する際には、人材派遣業界を選んだ理由・その企業を選んだ理由・自分を採用するメリットを志望動機でアピールしましょう。