「フリーターのデメリットは痛感しているが、正社員になるのも怖い…」
「もし正社員になったら、自分の暮らしがどう良い方向に変わるのか知りたい」
フリーターとして働いている方の中には現状に不安を感じながらも、正社員になることへの懸念から一歩を踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、フリーターが感じやすいデメリットと、フリーターの視点から見た正社員のデメリットについて解説します。
さらに、フリーターが抱く正社員への誤解や、実際に就職することでどのようなメリットが得られるのかも詳しく紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。
1. フリーターが感じているデメリット

フリーターを続けていると、さまざまな面で不安や不満を感じることが多いでしょう。
ここでは、多くの方が実感しているフリーターでいることのデメリットについて解説します。
- 収入が安定しない
- 有給がないので休めず辛い
- 社会的に信用がない
- 親や友達に白い目で見られる
- 周囲に対して劣等感がある
- 将来の生活に対して明るい展望が持てない
- 仕事を頑張っているのに評価されない
(1)収入が安定しない
フリーターの大きなデメリットの一つが収入の不安定さです。
アルバイトやパートはシフト制であることが多く、体調不良や繁忙期の変動によって働ける時間が減ると、収入も比例して減少してしまいます。
また、最低賃金の上昇はあるものの、長く働いても大幅な時給アップが見込めないケースが多いため、将来的な収入増加も期待しにくい状況です。
(2)有給がないので休めず辛い
フリーターは基本的に休めばシフトが減り、収入も減ってしまいます。
法律上は6か月以上継続して働き出勤率が8割以上である場合は、アルバイトでも有給休暇が付与されますが、実際には取得しづらい環境も多いです。
そのため、体調不良でも無理して出勤したり、休むことに大きな罪悪感を感じたりと、精神的な負担を抱えやすくなります。
(3)社会的に信用がない
フリーターは社会的信用が低いと感じることも多いでしょう。
特に住宅ローンや車のローンなどの大きな借り入れを考える際、審査に通りにくいなどのデメリットが起こりやすいです。
銀行や信販会社は安定した収入を重視するため、アルバイトやパートでは与信が得られにくく、ローンが組めないことから住宅や車の購入が難しいこともあるでしょう。
(4)親や友達に白い目で見られる
「いつまでフリーターを続けるの?」と親から言われたり、同級生が次々と正社員として就職していく中で肩身の狭さを感じたりすることもあるでしょう。
特に年齢が上がるにつれて周囲からの視線や言葉がプレッシャーとなり、精神的な負担となることが多いです。
フリーターの限界年齢については以下の記事で解説しています。
(5)周囲に対して劣等感がある
正社員として働く同世代と比較して、収入面や社会的地位において劣等感を抱きやすいのも事実です。
SNSなどで友人の活躍を見ると、自分との差を感じて落ち込むことも少なくありません。
この劣等感は自己肯定感の低下につながり、チャレンジ精神や前向きな行動を妨げる要因となります。
(6)将来の生活に対して明るい展望が持てない
収入の不安定さや社会的信用の低さから、将来に対する不安を抱えやすいのもフリーターの大きなデメリットです。
結婚や子育てや老後の生活など長期的なライフプランを描きにくく、不安を感じやすくなります。
「このままで大丈夫だろうか」という漠然とした不安が、日々の生活の中でストレスとなることも多いでしょう。
(7)仕事を頑張っているのに評価されない
フリーターとして長く働いていても、正社員のような明確な評価制度がないため、頑張りが正当に評価されにくいと感じることがあります。
昇給や昇進の機会も限られており、モチベーションを維持することが難しい場合もあるでしょう。
また、職場によっては「アルバイトだから」という理由で意見が軽視されたり、重要な判断から外されたりすることもあり、やりがいを感じにくくなることがあります。
その他フリーターでいて「辛い」と感じることは、こちらの記事でも紹介しています。
2. フリーターが感じる正社員のデメリットとは

フリーターが正社員になることをためらう理由には、正社員に対するネガティブなイメージがあることが多いです。
ここでは、フリーターの目線から見た正社員のデメリットについて解説します。
- 働く時間や日数が決められていて自由がない
- 固定給なので働いた分稼げるわけではない
- 自由に休みが取れず旅行などに行けなくなる
- 退職したり転職したりが難しい
- 残業が多く趣味の時間がなくなる
- 人間関係が面倒くさい
- ミスをした際の責任が重い
- 転勤や異動で生活が大きく変わるリスクがある
(1)働く時間や日数が決められていて自由がない
「正社員は毎日決まった時間に出勤しなければならず、自由な時間が持てない」と考える方は多いでしょう。
フリーターであればシフトの調整や掛け持ちなどで、ある程度自分のライフスタイルに合わせた働き方ができることから、正社員になるメリットを感じられません。
(2)固定給なので働いた分稼げるわけではない
フリーターの場合は時給制であることが多いため、働けば働くほど収入が増えていきます。
一方で正社員は基本給が固定されているため、残業代を除けば働く時間と収入が比例しない点に不満を感じる方もいます。
(3)自由に休みが取れず旅行などに行けなくなる
「会社のカレンダーに縛られて、好きな時に休めない」というイメージを持つフリーターも少なくありません。
特に旅行や趣味の活動などまとまった時間が必要な場合に、正社員は休暇を取りにくいと考える方が多いようです。
(4)退職したり転職したりが難しい
「一度正社員になると、簡単に辞められない」という不安を持つ方もいます。
フリーターであれば比較的気軽に職場を変えられますが、正社員は退職手続きや引継ぎなどの手間があり、自由に辞められないイメージがあるようです。
(5)残業が多く趣味の時間がなくなる
「正社員=残業が多い」というイメージを持つ方も多いでしょう。
残業が常態化していると帰宅後の自分の時間が確保できず「趣味や将来の夢のための時間が取れなくなるのではないか」という不安があります。
(6)人間関係が面倒くさい
正社員として働くと社内の人間関係が複雑になり、付き合いも増えると考える方も多いです。
飲み会や社内行事への参加など、プライベートな時間を犠牲にしなければならないケースを想定して、煩わしさを感じる方もいます。
(7)ミスをした際の責任が重い
フリーターに比べて、正社員はより大きな責任を負うことになります。
そのため、ミスをした際のプレッシャーや責任の重さに不安を感じる方も少なくありません。
「責任を取らされる」という恐怖から、正社員になることをためらう場合もあるでしょう。
(8)転勤や異動で生活が大きく変わるリスクがある
大手企業や全国展開している企業では、転勤や異動の可能性があります。
現在の生活基盤や人間関係が変わることへの不安から、「正社員になりたくない」と思う人もいるでしょう。
3. フリーターが考える正社員のデメリットは本当に正しいのか

フリーターが抱く正社員のデメリットイメージは、必ずしも現実と一致していません。
ここでは、よくある誤解と現実について解説します。
- フレックス制やリモートワークを取り入れている企業は多い
- 定期的な昇給や賞与で年収は正社員の方が高くなる
- 勤続年数に応じた休暇が取れる企業もある
- 正社員の退職は当然の権利!転職する人も多い
- 働き方改革の影響で残業時間は減少傾向にある
- 職種によっては人間関係はさほど求められない
- ミス後の対応で挽回は可能である
- 転勤や異動を断る制度を取り入れる企業は多い
(1)フレックス制やリモートワークを取り入れている企業は多い
「正社員は時間に縛られる」というイメージがありますが、近年は働き方改革の推進により、フレックスタイム制やリモートワークを導入する企業が増えています。
自分のライフスタイルに合わせた働き方ができる環境も広がっているため、会社や時間に縛られる会社ばかりではありません。
特に2020年以降、多くの企業がリモートワークを導入したことで、通勤時間の削減や自宅での効率的な業務遂行が可能になりました。
企業によっては完全リモートや週に数日のオフィス出勤など、柔軟な勤務形態を選べるケースも増えています。
(2)定期的な昇給や賞与で年収は正社員の方が高くなる
固定給だから働いた分だけ稼げないというイメージがありますが、正社員には定期昇給や賞与、各種手当などがあり、長期的に見ると年収はフリーターよりも高くなるケースがほとんどです。
事実国税庁の「令和5年分民間給与実態統計調査結果」によると、正社員の平均年収は約530万円、フリーターを含む正社員以外の平均年収は202万円と正社員の年収は単純計算でフリーターの2.5倍以上となります。
フリーターの年収事情については、こちらの記事をご覧ください。
(3)勤続年数に応じた休暇が取れる企業もある
「正社員は休みが取りにくい」というイメージがありますが、有給休暇はもちろん、永年勤続休暇やリフレッシュ休暇など、勤続年数に応じた長期休暇制度を設けている企業も多くあります。
例えば、5年勤続で10日間の特別休暇が取得できる企業や、10年ごとに長期休暇が付与される企業なども存在します。
これらの制度を利用すれば、まとまった休暇で旅行や趣味に時間を使うことも十分可能です。
(4)正社員の退職は当然の権利!転職する人も多い
「正社員は辞めにくい」という懸念がありますが、退職は労働者の権利であり、適切な手続きを踏めば問題なく退職や転職ができます。
また、近年は「退職代行サービス」なども登場し、直接会社と交渉せずに退職手続きを進めることも可能です。
「一度入社したら一生その会社」という考え方は既に古いものであり、キャリアアップのための転職も一般的になっています。
(5)働き方改革の影響で残業時間は減少傾向にある
「正社員は残業が多い」というイメージがありますが、2019年に施行された働き方改革関連法により、残業時間の上限規制が厳格化されました。
これにより、多くの企業で残業時間が減少傾向にあります。
企業側も長時間労働の是正に取り組んでおり、業務効率化やIT化によって無駄な残業を削減する動きが広がったためです。
もちろん業種や企業によって差はありますが、以前ほど残業が当たり前という状況ではなくなってきています。
(6)職種によっては人間関係はさほど求められない
「社内の人間関係が面倒」と考える方もいますが、職種や企業文化によっては、必ずしも密な人間関係が求められるわけではありません。
例えばIT業界などでは、個人のスキルや成果が重視され、必要最低限のコミュニケーションで業務が進められる環境も多くあります。
社内イベントや飲み会などへの参加が強制されるケースは減ってきており、思ったほど人間関係は面倒ではない職場が多いです。
(7)ミス後の対応で挽回は可能である
「正社員はミスの責任が重い」という不安がありますが、実際の企業では、個人を責めるよりも、なぜミスが起きたのかを組織的に分析し、再発防止に努める傾向が強まっています。
また、重要なのはミスそのものよりも、ミス後の対応です。
迅速にミスの発生を報告し、適切な対処策を講じることで、多くの場合は問題を最小限に抑えることができ、解決へ尽力すればミスの挽回は十分可能です。
(8)転勤や異動を断る制度を取り入れる企業は多い
「転勤があるのでは」という不安もありますが、近年は働き方の多様化に伴い転勤を選択制にする企業が増えています。
家庭の事情などにより転勤が難しい事情を考慮する企業も増えているので、会社都合で勤務地を転々とするケースは少ないです。
また、転勤の有無は企業選びの段階で確認できる情報でもあります。
どうしても転勤が嫌な方は地域密着型の企業を選ぶことで、転勤を回避できるでしょう。
4. フリーターのデメリットは就職で解決する場合が多い

フリーターとして感じているデメリットの多くは、正社員として就職することで解決できることが多いです。
ここでは、就職によってどのような変化が期待できるのかを解説します。
- 安定した収入で老後への備えもしやすい
- 社会的な信用も高くなりローンなども組める
- 周囲からの見る目も変わる
- 頑張りが評価され昇進や昇給を受けられる
- 収入が安定するため理想の人生を描きやすい
(1)安定した収入で老後への備えもしやすい
正社員になると基本給に加えて賞与や各種手当が支給され、安定した収入を得られるようになります。
それにより生活の質が向上するだけでなく、将来への貯蓄や投資など、老後の備えも計画的に進められます。
また、企業によっては退職金制度や企業年金制度も整っており、長期的な視点で経済的な安定を得られるでしょう。
(2)社会的な信用も高くなりローンなども組める
正社員として働くことで、銀行や信販会社からの信用度が格段に上がります。
これにより住宅ローンや自動車ローンなどの大きな借り入れも検討できるようになります。
結婚や家族形成を考える際にも、安定した経済的な基盤があることで、思い切った選択ができるでしょう。
(3)周囲からの見る目も変わる
「正社員になった」という事実は、周囲からの評価を大きく変えるはずです。
親や友人からの視線も変わり、「頑張っているね」という言葉をもらえることも増えるでしょう。
また、自分自身の自己肯定感も高まり、社会の一員として認められている実感を得られるようになります。
周囲からの評価だけでなくあなた自身が自分を好きになることで、心の安定も生まれるはずです。
(4)頑張りが評価され昇進や昇給を受けられる
正社員の大きなメリットの一つは頑張りが評価され、それが昇進や昇給といった形で還元される評価制度があることです。
目標を持って働くことで、キャリアアップや収入増加の機会が増え、やりがいを持って働けるでしょう。
また、社内研修や資格取得支援など、スキルアップのための制度も充実している企業が多く、自己成長の機会も得られます。
(5)収入が安定するため理想の人生を描きやすい
収入の安定は、将来計画を立てやすくする大きな要素です。
「いつか結婚したい」「マイホームを持ちたい」「子どもを育てたい」など、人生の大きな目標に向けて具体的なプランを立てることができるようになります。
また、趣味や旅行などの楽しみも、計画的に貯金してプライベートも充実させることが可能です。
安定した収入や貯蓄で将来への不安が減ることで、今を楽しむ余裕も生まれるはずです。
フリーターのデメリットを実感したらキャリアスタートへご相談ください
フリーターでいるデメリットと正社員になることで失う自由の間で苦しんでいた方は、実は正社員がさほど不自由ではないと気付いたのではないでしょうか?
不安定な収入や将来への不安を抱え続けるよりも、就活して安定した生活の基盤を手に入れた方が、より人生を充実させられるはず。
この記事を読んで就活へ前向きなイメージを持て方は、ぜひキャリアスタートへご相談ください。
キャリアスタートでは、フリーターの正社員就職を全力でサポートしています。
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