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施工管理は高卒でも就職・転職できる?必要な資格や年収について紹介

施工管理は高卒でも就職・転職できる?必要な資格や年収について紹介

施工管理は「専門職だから高卒だと厳しいのでは?」と思われがちですが、実は高卒でも就職・転職しやすい職種の一つです。建設業界では学歴よりも現場での対応力やコミュニケーション力、そして資格取得への姿勢が評価される傾向があります。未経験歓迎の求人も多く、働きながら実務経験を積んで施工管理技士などの資格を目指せるため、今からでも十分にキャリアアップが狙えます。

この記事では、高卒でも施工管理を目指せる理由を整理し、必要な資格や受験条件、年収の目安、向き・不向きまでをわかりやすく解説します。この記事を通して、施工管理が自分に合う仕事かを見極め、将来につながる一歩を踏み出しましょう!

高卒でも施工管理に就職・転職できる?

結論、高卒でも施工管理への就職・転職は可能です。施工管理の仕事では、学歴よりも実務経験や資格、現場での柔軟な対応力が重視される傾向があります。また、必要な施工管理技士の資格についても、高卒の方が取得可能なものが複数あり、キャリアを積むことでさらなるステップアップが期待できます。

特に未経験から施工管理を目指す場合でも、教育制度を備えた会社や学歴不問の求人も増えてきています。そのため、施工管理の仕事をしたいという意欲や努力を重ねることで、就職や転職の成功も夢ではありません。

高卒で施工管理を目指す場合に必要な7つの資格

ここでは、高卒で施工管理を目指す際に取得を目指すべき7つの資格について紹介します。これらの資格は、現場での活躍やキャリアアップに欠かせません。以下では、それぞれの資格の特徴や取得のメリットについて詳しく解説します。

建築施工管理技士

建築施工管理技士は、建築物の工事現場全体を管理する資格です。この資格が求められる現場では、住宅やオフィスビル、商業施設などさまざまな建物が対象となります。主な仕事内容は、工程管理・品質管理・安全管理など幅広く、現場全体の進行を調整する役割を担います。現場では多くの職人や下請け業者と協力しながら工事を進めていきますので、コミュニケーション能力が求められます。また、高卒でこの資格を取得するには、2級からスタートし、一定の実務経験を積むことが必要です。資格を取得すれば就職や転職の際にも有利になり、未経験からでも挑戦しやすい資格と言えます。

土木施工管理技士

土木施工管理技士は、道路や橋、ダム、トンネルなどの土木構造物の工事現場を管理する資格です。これらの工事現場は広範囲にわたることが多く、外部環境の影響も大きいため、計画通りに工事を進めるには高度なスキルが求められます。仕事内容は工程管理・品質管理・安全管理に加え、自然災害への対応や地盤調査なども含まれます。また、長期にわたる工事が多いのも特徴です。就職や転職を目指す際、この資格があると基幹技術者として現場で重宝されるため、高卒でも積極的に挑戦すべき資格といえます。資格取得後は、未経験からでも大規模工事に携わるチャンスを得ることができます。

管工事施工管理技士

管工事施工管理技士は、空調や給排水設備、ガス配管工事など「管」に関する工事を管理する資格です。現場では、建物内の設備面で利用者の快適性や安全性を維持するため、精密な施工計画と管理が求められます。例として、空調システムや給湯設備の設置工事などがあり、これらを効率的かつ確実に進めるのが施工管理者の主な仕事です。また、技術の進歩に伴い、新しい工法や素材への対応力も重要です。この資格は特に専門性が高いため、取得すれば就職・転職市場での価値が上がり、未経験者でも設備工事分野で活躍できます。また、高卒からキャリアアップを図るのに適した資格の1つです。

造園施工管理技士

造園施工管理技士は、公園や庭園、緑化事業など造園関係の工事を管理する資格です。この現場では、植物や自然素材を扱う専門的な知識が必要とされるだけでなく、美しい景観を保つための工程管理も求められます。また、都市部での緑化工事や環境配慮型建設プロジェクトなど、多様なフィールドでの活躍が期待されます。自然に囲まれた現場で働くことが多く、高い責任感と環境への理解が必要です。この資格を持つことで、建設会社だけでなく、自治体や造園会社など幅広い分野での就職が可能になります。特にものづくりや自然環境に興味がある高卒者にはおすすめの資格です。

電気工事施工管理技士

電気工事施工管理技士は、電気設備工事の計画や進行を管理する重要な資格です。この資格を持つことで、オフィスビルやマンション、工場や商業施設など、多種多様な施設の電気工事現場を担当できます。具体的には、現場での安全対策や工程の進捗管理、作業員との連携が主な業務となります。高卒で未経験から目指せる点も魅力です。資格取得後は、電気工事のスペシャリストとして転職や就職市場での大きなアピールポイントとなります。また、大規模な現場では資格の有無が信頼につながるため、年収アップにも期待ができます。電気設備の知識だけでなく、施工管理としての能力を活かし、現場の安全と品質を支える仕事といえるでしょう。

電気通信工事施工管理技士

電気通信工事施工管理技士は、通信インフラに関連する工事現場を取り仕切る専門家です。業務範囲は、光ファイバー回線の敷設や無線設備の設置工事などが含まれ、現在の情報化社会を支える重要な役割を果たします。具体的な仕事内容は、工事計画の立案、安全管理、品質チェック、そして作業員との調整などです。高卒でも必要な実務経験を積めば資格取得を目指すことができ、特に未経験者でも電気通信業界に興味があれば始められるキャリアです。この資格を取得すれば、通信事業やIT関連の施工管理の幅広い分野で活躍できます。また、就職・転職時には即戦力として評価されるため、キャリアアップを図りたい人にもおすすめです。

建設機械施工管理技士

建設機械施工管理技士は、工事現場で使用される重機や建設機械を効率よく管理・運用する専門職です。例えば、クレーンやショベルカーなどの機械の安全性や操作スケジュールを調整する重要な役割を担います。現場の規模や工事の工程を考慮し、無駄のない効果的な機械運用を計画することが求められます。未経験からでも実務を積むことで、高卒の方でも資格取得が可能です。重機操作の知識だけでなく、工事全体の流れを理解し、チームと連携する能力が重要です。この資格があれば、建設業界の現場監督として信頼を得ることができ、就職や転職の場でも大きな武器になります。建設作業の効率化を支える、やりがいのあるポジションです。

高卒で施工管理技士の資格取得を目指す場合の受験資格

施工管理技士資格は、現場での工事や工程の管理を行う際に大変重要な資格です。高卒であっても資格取得に挑むことは可能ですが、1級と2級で受験資格の要件が異なります。以下にそれぞれの受験資格要件を比較した表を示します。

資格区分第一次検定第二次検定
1級施工管理技士19歳以上(受検年度未時点)○1級第一次検定合格後、
・実務経験5年以上
・特定実務経験1年以上を
含む実務経験3年以上
・監理技術者補佐として
の実務経験1年以上

○2級第二次検定合格後
・実務経験5年以上
(1級第一次検定合格者に限る)
・特定実務経験1年以上を
含む実務経験3年以上
(1級第一次検定合格者に限る)
2級施工管理技士17歳以上(受検年度未時点)○2級第一次検定合格後、
実務経験3年以上
(建設機械種目について
は2年以上)

○1級第一次検定合格後、
実務経験1年以上

参照:国土交通省「令和6年度より施工管理技術検定の受検資格が変わります(チラシ)

1級と2級のどちらも第一次検定では、学歴に関係なく年齢のみが資格取得の唯一の条件となります。一方、第二次検定を受けるには一定の実務経験が必要です。高卒の場合、指定学科であれば3年以上、指定学科以外であれば4年6カ月以上の経験が求められます。このように、学歴や実務経験の要件が異なるため、自分の目標や現状にあわせて計画を立てて資格取得を目指すことが重要です。

高卒の施工管理になった場合の平均年収

学歴月額賃金(千円)年収換算(万円)=月額×12
高卒28万8900円346万7000円
大卒38万5800円463万円
差(大卒−高卒)96.万9000円116万3000円

出典:厚生労働省「令和6年賃金構造基本統計調査結果の概況(学歴別にみた賃金)

高卒で施工管理を目指した場合の年収は、厚生労働省の賃金統計を参考にすると約346万円とされています。この金額は月額の給与を基に12カ月分を計算したもので、賞与が含まれない数値です。学歴による年収差は確かに存在し、大卒との差は約116万円です。しかし、未経験からでも資格を取得することで年収アップが期待でき、特に施工管理技士資格を持つことで待遇が向上します。また、工事現場の需要は高まりを見せており、資格取得後には中小企業や大規模プロジェクトでの活躍の場も広がるでしょう。このように、高卒でも資格を活かすことで十分安定した収入を得ることが可能です。

高卒で施工管理に向いている人の特徴

ここでは高卒でも施工管理を目指しやすい人の特徴について紹介します。施工管理の仕事に必要なスキルや適性を知ることで、就職・転職活動の参考にしてください。

コミュニケーション能力がある人

施工管理の仕事では、職人や作業員、クライアント、役所関係者など多くの人と関わる必要があります。それぞれの立場や状況を理解し、適切な指示を出したり調整を行ったりするには、優れたコミュニケーション能力が求められます。また、現場ではトラブルやスケジュール変更も頻繁に発生するため、柔軟にコミュニケーションをとる力が重宝されます。高卒で未経験から施工管理を目指す場合でも、このスキルがあれば現場での立ち回りがスムーズになり、早い段階で信頼を築くことが可能です。

「段取り」を考えるのが好きな人

施工管理は、工事の工程全体を管理し、効率的に作業が進むようスケジュールを立てる仕事です。そのため、作業の順序や手順を計画する「段取り力」が重要です。このスキルは、工事現場の進行を円滑に進めるために必要不可欠です。高卒だからといって学歴が障壁になることはありません。むしろ、現場経験を積みながら段取り力を養うことができ、将来的にはチーム全体を引っ張るリーダーシップにもつながります。

デジタルツールへの抵抗感がない人

近年、建設業界ではデジタル化が進んでおり、施工管理の現場でもスマートフォンやタブレット、専用のソフトウェアを活用する場面が増えています。例えば、工程管理アプリや図面閲覧ソフトを使用して情報を共有したり、問題点を即座に報告するケースが一般的です。デジタルツールに対して抵抗がない人であれば、未経験からでもスムーズに業務をスタートできます。高卒であっても、こうしたツールを活用するスキルを持つことで現場での評価が上がります。

責任感と「形に残るもの」への興味がある人

施工管理の仕事は、ビルやマンション、道路など、人々の生活基盤を支える重要な建設物を完成させる役割を担っています。現場の特徴として、1つ1つの工事プロジェクトが「形に残るもの」として完成する達成感を味わうことができます。それだけに、責任感やものづくりへの熱意が必要とされます。高卒でも、このような強い責任感があれば仕事への適性が高く、職場で信頼される人材に成長できるでしょう。

体力と精神的なタフさがある人

施工管理の現場では長時間の立ち作業や、多忙なスケジュールに対応することが求められます。また、季節によっては厳しい暑さや寒さの中で働く必要があるため、体力が必要不可欠です。さらに、工事の進行やトラブルへの対応で精神的なストレスもかかることがあります。そのため、体力と精神的なタフさを持つ人が向いていると言えます。高卒で現場経験が少なくとも、これらの特性を活かして施工管理の仕事に挑戦できる環境が整っています。

高卒で施工管理に向いていない人の特徴

ここでは、高卒で施工管理を目指す際に適性が求められる場面や向いていない方の特徴を詳しく解説します。以下では具体的なポイントについて紹介していきます。

人に指示を出す・まとめることが苦手な人

施工管理の仕事では工事現場における複数の作業員や職人に対して指示を出し、全体をまとめる役割が求められます。このため、人に的確な指示を出したり、意見の違いを調整して作業を円滑に進めるスキルが不可欠です。これが苦手な場合、現場でのトラブルや計画の遅れに繋がる可能性があります。また、コミュニケーション不足によりチーム内で意見が分裂する場合も考えられるため、結果として工事全体の品質と安全性に影響を与えてしまうでしょう。

マルチタスクや臨機応変な対応が苦手な人

施工管理は常に変化する現場状況に対応する必要があります。一日を通して、工事の進捗確認、安全管理、関係者との打ち合わせ、書類作業など、さまざまな業務を同時進行で行うことが一般的です。したがって、複数のタスクを効率的に処理し、問題が発生した際は柔軟に対応できる能力が求められます。このようなスキルを苦手とする場合、業務が滞り、工事の進捗が遅れる原因となる可能性が高いと言えます。

デジタルツールや事務作業を避けたい人

近年では施工管理にもデジタル化が進み、施工管理ソフトやスマートデバイスの活用が不可欠となっています。また、工事計画書や現場報告書の作成など、事務作業も重要な業務のひとつです。こうした業務を避けたい場合、現代の施工管理の現場では適応が難しいかもしれません。特に、デジタルツールがわからない、あるいは効率的に使いこなせない場合は、全体管理が疎かになり、現場の進行にも悪影響を与える可能性があります。

規則正しい生活や清潔な環境を重視する人

工事現場は早朝から始まり、悪天候や体力を要する環境での作業が求められることも多いため、生活のリズムが限定される場合があります。また、現場そのものが土埃や騒音の多い環境であるため、デスクワークや清潔な環境が好ましいと感じる人にとっては厳しいかもしれません。こうした職場環境が不向きだと感じる場合、ストレスを抱えたり、長期的に続けることが難しい可能性があります。

高い責任感を持てない人

施工管理は、工事の安全性や品質、納期を守る大きな責任を担う仕事です。不適切な判断や管理不足により、事故やトラブルが発生するリスクが高まるため、どんな状況でも責任感を持って取り組む姿勢が求められます。高い責任感を持てない場合、他者からの信頼を失いやすく、重要なポジションを任されにくくなるでしょう。施工現場では「あの人に任せておけば大丈夫」と思われる存在が重要であり、これに欠ける場合は厳しい場面が増えてしまうでしょう。

高卒の施工管理に関するよくある質問

ここでは、高卒で施工管理職を目指す方が抱きやすい疑問について解説します。具体的に転職や就職、資格取得についての情報を提供しますので、参考にしてください。

施工管理は高卒でもなれる?

施工管理職は高卒でもなることができます。学歴は問われない求人も多く、未経験から挑戦できるケースもあります。また、施工管理技士資格の取得も高卒で達成可能であり、チャレンジすることでキャリアアップの道が広がります。ただし、高卒の場合は資格取得のために一定の実務経験が必要となりますので、資格を目指す場合は早めの準備が重要です。

施工管理の高卒の年収は?

施工管理職の年収は学歴によって異なります。厚生労働省の統計によると、高卒施工管理者の年収は約595万円とされています。ただし、資格の有無や勤務する企業の規模、経験年数によって年収に差が出ることもあります。未経験の場合、スタート時はこの金額を下回ることもありますが、資格取得や経験を積むことで安定した収入を得ることが可能です。

高卒でとったほうがいい資格は?

高卒で施工管理を目指す場合、まずは「2級施工管理技士」の資格取得がおすすめです。この資格は建築、土木、電気工事などの分野で活躍する際に基盤となるものです。資格を取得することで、工事現場での役割が広がり、転職や就職時の選択肢が増えるだけでなく、年収アップも期待できます。未経験でも挑戦できる資格なので、早めに取り組むことが重要です。

高卒でも現場監督になれる?

高卒でも現場監督になることは可能です。ただし、現場監督としての責任を果たす上で、施工管理技士資格の取得が求められる場合があります。特に中小規模の建設現場では、2級施工管理技士の資格があれば主任技術者として働くことも可能です。資格がなくてもスタートは切れますが、経験を積んで資格取得を目指すことが現場監督としての成長には欠かせません。

現場で一番しんどい仕事は何ですか?

施工管理の現場では、突発的な問題に対応することが最も大変とされています。具体的には、工事の進捗が遅れた場合や、安全管理上の課題が発生した場合に、迅速に調整や対応を行う必要があります。また、人手不足により多くのタスクを抱えることもあるため、体力的・精神的な負担が大きくなることがあります。ただ、これらを乗り越えることで得られる達成感は非常に大きいのも施工管理の魅力の一つです。

まとめ

施工管理は、工事現場での安全や品質、工程の管理を行う重要な仕事です。高卒であっても学歴に関係なく、必要な資格を取得し、経験を積むことで業界で活躍することができます。特に2級施工管理技士は高校卒業後すぐにでも受験が可能で、実務経験を積めば1級資格も目指せるためキャリアの幅が広がります。また、未経験でも挑戦できる求人が多いのも特徴です。資格を取得することで転職や就職時の選択肢が増え、年収アップの可能性も期待できます。高卒ならではの努力と経験の積み重ねが成功の鍵となる施工管理の仕事は、確かなスキルと責任感を持つ人にとって大きなやりがいを感じられる職種です。是非、未来のキャリア構築の一環として施工管理にチャレンジしてみてください。

ABOUT US
牛田 晴宣キャリアスタート株式会社 執行役員
東洋大学卒業後、携帯販売職や起業経験を経て、キャリアスタート株式会社に入社。キャリアカウンセラーとして若年層の就職・転職支援に従事し、2021年7月より大阪支店長を務める。「若者の輝く社会を作る」をビジョンに掲げ、関西エリアで求職者のキャリア相談に対応。自身の独立・再就職の経験を活かし、実践的なキャリアアドバイスを提供している。