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【転職理由別】第二新卒の本音の転職理由と回答例10選

学校を卒業し就職後、1〜3年の間に早期離職をしてしまい転職を考えている人を一般的に第二新卒と言います。
この短い期間に離職してしまうと、その理由を面接で突っ込まれてしまう懸念を抱き、どのように転職理由を伝えたらよいか悩む人は多いでしょう。

ネガティブな理由で退職をしてしまった場合、採用担当者が気になるのは「次も同じような理由で早期離職してしまうのではないか?」という点になります。

この記事では、第二新卒の本音の転職理由とケースごとの回答例を解説していきます。面接でうまく受け答えが出来ず悩んでいる人の役に立てる内容になっていますので、ぜひ参考にしてください。

1.第二新卒の本音の転職理由とは

新卒で入社した会社を早くに辞めたいと思い悩む理由は、仕事内容や会社の環境などさまざまです。

順に解説していきます。

(1)人間関係に悩みがある

人間関係に悩みを抱き、辞めたいと思う人は多いでしょう。実際に株式会社Biz Hitsが行った「新卒3年以内に転職した経験がある人」への調査によると、「人間関係が悪い」と答えた人は1位と僅差の2位に位置しています。

参考:「とりあえず3年」は根拠なし?新卒3年以内に転職した理由とおすすめの転職方法【男女498人アンケート調査】

仕事をするうえで職場の人とのコミュニケーションはとても重要ですが、折りが合わない人と仕事を進めるのは難しいでしょう。

自分に非がなくとも割り切らないといけない瞬間もありますが、仕事をするのがつらくなったり業務に支障が出てしまっては、精神的にも負担がかかってしまいます。

そのような経験をそのまま退職理由として提示してしまうと「この人は他責思考を持っている」「何か問題が起きたときに自分の非を認めず責任転嫁をする人だ」という印象を持たれ、良い評価には繋がりません。

たとえ本当に劣悪な環境であったとしても、会社の批判ばかりを伝えるのは避けましょう。

人間関係で解決したかったこと

・周りと協力しながら仕事を進めたい
・コミュニケーションを活発に取りたい
・同僚だけでなく上司とも連携しながら円滑に業務をしたい

上記ポイントを参考に前向きな退職理由を考えてみましょう。

退職理由「人間関係編」

前職では所属する部署がそれぞれ仕事を進めており、本来連携しなくてはいけない部分でそれがなされておらずお客様へご迷惑を掛けている状況でした。部署の共通業務の進捗状況が分からずお客様からの問い合わせにも時間が掛かっていた点に対して、上長に協力を要請したり、同僚同士で意思の疎通を図るなど動きましたが、解消されることはありませんでした。自分の力不足もありましたが、私はもっとチームワークを大切にして働き、業務を円滑に進めていきたいと思い転職しようと考えました。

(2)残業が多く休みが少ない

昨今の働き方改革で残業時間を削減する会社は増えていますが、それでもまだ残業が多い職場はあるでしょう。

面接で突っ込んで聞きづらい質問でもあり、実際に働いてみて「こんなに残業するなんて」と初めて知ることもあるでしょう。実際に、第二新卒の人が退職する理由としても3位にランクインしています。

参考:「とりあえず3年」は根拠なし?新卒3年以内に転職した理由とおすすめの転職方法【男女498人アンケート調査】

また、休日出勤があったりそもそも年間休日が少なかったりすると、疲れが取れず体調不良などの影響が出てしまうこともあります。
今は良くても、年齢を重ね将来的にプライベートでのライフイベントが発生することを想像すると、今の会社で続けることへの不安を抱く人も少なくないでしょう。

最近はワークライフバランスを大切にする企業も増えてきているので、転職することで勤務条件を良くしたいと考える人は多いです。

「多い」「少ない」という言葉だけで退職理由を伝えてしまうと、主観的な情報しか伝わらず面接官には判断が難しい場合があります。

労働基準法を守れていないほどの残業や休日の場合は、具体的な数字を合わせて伝えると良いでしょう。

また、条件的な理由のみを転職理由として伝えるだけでなく、仕事を通してどうなっていきたいかも加えて伝えることで、やる気や成長意欲も伝えることができるのでおすすめです。

退職理由「残業が多い、休みが少ない編」

前職では残業が月に80時間あり、完全週休2日制が基本の中、休日出勤が多発しており月に3回しかお休みが取れない環境でした。専門的な知識や技術を身につけたいと思い入社したのですが、勉強に時間が割けなかったため退職を決意しました。今後は、業務と並行して自分のスキルアップのために資格取得の時間を作り、業界より早いスピードで成長し貴社に貢献していきたいと考えております。

(3)社風や理念が合わない

同僚や上司との普段の会話や、飲み会などの雰囲気は入社してからでないと分からない特徴のひとつでもあります。また、仕事の進め方や向き合い方なども上司によって違うこともあるでしょう。

また、会社の方針としてトップダウンであったり古い慣習があるなど自分ひとりではどうにも解決出来ることではない場合もあります。

大きな会社だと、人事異動などで所属部署が変わると雰囲気も変わってしまうため新しい環境にマッチせず仕事をするのがつらくなる人もいるでしょう。

入社してから社風が合わないことに気づくケースもありますが、中には「離職期間が長引くのを恐れて焦って入社した」「業界・企業研究を怠った」場合もあります。

会社の批判がメインとならないように前向きに伝えるように心がけてみましょう。

退職理由「社風や理念が合わない編」

前職ではトップダウンの社風により若手社員の意見が通りづらい環境でした。業務が効率的に行えるようアイデアを提案しましたが、却下されてしまいアナログなやり方を続けるしかありませんでした。会社がより成長していくためにも、全社員が仕事に主体的に取り組むことが必要だと考えています。若手社員に裁量を持たせてくれる環境で成果を残して貢献していきたいと思い退職いたしました。

(4)配属先に不満がある

新卒で就活をしている中で目指したい職種や部署があった人は、実際に配属された場所が違う場合、大きなギャップを感じるでしょう。

新卒における配属先は、下記ポイントを参考に決まります。

適性を判断する具体例

・採用試験での適性テスト、面接の内容

・入社時の研修での取り組み内容

・同じ職種で働いている社員の特性と親和性がある

自分の希望通り配属されるわけではないため、不満を抱き、やる気が起きないことも多いでしょう。しかし、会社に属する以上すべてが自分の希望通りに進むわけではありません。

参照:平成30年若年者雇用実態調査の概況|厚生労働省

厚生労働省が実施した「若年労働者の定着のために実施している対策」の調査によると、
「本人の能力・適性にあった配慮」をしている割合が第2位に位置しています。

会社側の配慮と、社員の思いのミスマッチが生じてしまっている現状があるようです。転職をして叶えたいことは何か?ミスマッチをなくすために、自分のやりたいことやできること・できないことなどを可視化して、再発を防ぐ考えを転職理由に記載するとより良いでしょう。

また、転職することで何を叶えていきたいのか、キャリアプランも合わせて伝えることで前向きな転職だということをアピールすると良いでしょう。

退職理由「配属先に不満がある編」

現職では、面接時に確約されていた営業職での配属が叶いませんでした。人事には「現場経験を積んだうえで営業職に活かせられるように」との話があったため、現場職を全うしておりました。しかし5年以上働いてる先輩や上司に確認したところ、実際には年功序列で空きがないと異動が発生しないこと・過去異動が発生したケースがないという事実がありました。私は、自分の努力が数字となり成果を出していくことで会社に貢献していきたいと考えているため、退職を決意しました。

(5)キャリアチェンジしたい

キャリアチェンジとは、過去の経歴とは違う業界・職種へ転職することを指します。
第二新卒を未経験で採用する企業も多いことから、転職を検討する人もいるでしょう。

参考:マイナビ人材ニーズ調査2022年版

実際に株式会社マイナビが調査した「人材ニーズ調査」でも、半数近くの企業が「新卒(第二新卒含む)採用を中心とした若手人材の確保」の「重要性が高まる」と回答しています。

経験してきた業務を積み重ねていくことでキャリアは築かれていきます。これまでの職種とまったく違うところへ転職をする場合は、「キャリアチェンジをしたい明確な理由はあるか」「新しい仕事のために勉強していたことはあるか」という点に触れて伝えるようにしましょう。

退職理由「キャリアチェンジしたい編」

現職では、携帯販売職として働いていました。様々な年齢層のお客様へ接客し、直接ありがとうの言葉をいただけることにやりがいを感じていました。しかし、業務の中で店舗の売上を管理する資料や店舗の装飾品をPCで作成した際に、上司からお褒めの言葉をいただいたことがきっかけで、事務作業が楽しくなりました。誰かの役に立てることが好きなのもあり、今勉強しているExcelなどの事務スキルを磨き、より大きな組織を支えていきたいと考え転職を決意しました。

(6)スキルアップしたい

スキルアップとは、「技能を向上させること」や「腕前を上げること」を指します。
現職での技術の向上に限界を感じていたり、ルーチンワークで同じことの繰り返しだったりすると、転職してスキルアップを叶えたいと思う方もいるでしょう。

その際には、今の自分が持っているスキルについて可視化させた上で、転職することでどうなっていきたいかを明確にすることが重要です。

現職で身につけたスキルをさらに磨き、成長していきたいという思いを伝えていきましょう。
また、研修に参加したり資格取得をしたりなど転職をしなくてもスキルアップは実現できるため、転職で叶えたいことがあるという点も添えて伝えるようにしましょう。

退職理由「スキルアップしたい編」

現職では、事務職としてExcelやPowerPointを使い資料作成など営業職のサポートをしておりました。中でも、今まで1時間かけて手作業で行っていた業務を、Excelの関数を使ってツールをつくることで5分に短縮することができました。しかし、今後AI技術の発展により事務職はオートメーション化し自分でなくてもできる未来が迫っていると知りました。私はこれまでの経験をもとに、さらに専門的な知識やスキルを身につけることで自分にしかできない技術を身につけたいと考え、転職を決意しました。

(7)年収を上げたい

年功序列な環境や、給与が上がりづらい人事制度だった場合など年収を上げたいと思う人もいるでしょう。
転職によって年収を上げられる場合は主に下記のケースが多いです。

転職で年収が上がるケース

・スキルを活かして即戦力になれる
・平均年収が高い業界・職種に就く
・実力成果主義の企業で成果を上げる

過去の経歴を活かせる仕事や、正当に評価をしてくれる会社へ転職をすることで収入が高まる可能性が上がるでしょう。

転職することで年収アップを叶えたい場合は、現状への不満を伝えるのではなく結果に対して正当な評価を求めていく内容で伝えていくことがおすすめです。

退職理由「年収を上げたい編」

前職では営業職として個人の年間目標を120%で達成し、会社に貢献してまいりました。しかし会社の年功序列な人事制度により、給与に反映されることがありませんでした。私は、実力主義で自分が出した成果により正当な評価をいただける環境で営業として成長したいと思い退職いたしました。

(8)担当業務で成果を出せなかった

自分が携わった業務において、成果が出せなかったことを正直に伝えるのは避けましょう。中途採用において、企業は「戦力になる人」を採用したいと考えているため、成果を出せなかった人は採用されづらい傾向にあります。

そのため、言葉を言い換えることをおすすめします。

例えば、営業職の場合はノルマや目標数字が厳しく、達成できない場合もあると思います。営業を通して、「お客様に寄り添った提案をしたい」や「一期一会ではなく、長い付き合いを通して関係性を築いていきたい」と思う気持ちはなかったでしょうか。

その場合は、成果を出せなかったことにフォーカスせず、「もっと顧客との関係性を丁寧に築いていきたい」「1社ずつ寄り添った提案をしていきたい」と前向きな言葉で伝えられるように変換していきましょう。

退職理由「担当業務で成果を出せなかった編」

現職では、成約に繋げるために多少の強引さも必要とされていました。私は、営業としてもっとお客様に寄り添い、関係性を築き信頼していただいたうえで長いお取引が出来るようにしたいと考え退職を決意いたしました。御社では、1社でも多く信頼をいただき長い取引が出来るような営業として貢献していきたいと考えております。

(9)ハラスメントに耐えられない

パワハラや、セクハラなどさまざまなハラスメントがありますが、面接時には自分から触れない方が得策です。なぜなら、初対面の面接官には起きた事実を確かめようがないからです。
訴訟などに至り、会社都合での退職とならない限りは伝えない方が良いでしょう。

パワハラに関して詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてみてください。

この場合、ネガティブな理由よりは「キャリアチェンジ」や「スキルアップ」などポジティブな理由を伝えていくことに注意しましょう。

参考:(5)キャリアチェンジしたい(6)スキルアップしたい

もし、自分ではどう伝えればよいか分からない場合は転職エージェントに相談するのもひとつの手です。

(10)けがや病気による退職

怪我や病気は誰にでも起きうることです。面接の場合、面接官が気にするポイントは「再発する可能性」「業務や勤務シフトに支障が出るか」です。

既に回復しており、業務に支障が出ない場合はネガティブにならず、はっきりと伝えてしまって問題はないでしょう。また、深く聞かれない限りは自分から詳細を伝える必要はありません。

退職理由「けがや病気による退職編」

前職では〇〇の病気にかかり、入院し手術する必要があったため退職をいたしました。現在は完治しており再発の可能性はありません。主治医からの許可も出ているため、貴社にご迷惑をおかけすることはなく、業務を行うことができます。

しかし、まだ回復していなかったり仕事をすることで症状が悪化する場合は転職活動を休止し、回復に専念することをおすすめします。

2.採用担当者が転職理由で見るポイント

第二新卒の面接で面接官が1番重要視しているのは、「長く続けてくれるか?」という観点です。

第二新卒という属性上、「早期離職をした(しようとしている)人」という印象がついてしまいます。
そのため、面接官は「目の前の嫌なことから逃れたいだけではないか?」「仕事の意欲がないのではないか?」などの懸念を抱くのです。

転職理由を聞くと、求職者がどのようなスタンスで退職をしたのかが分かるため、第二新卒の転職で重きが置かれています。

そのほか、下記のポイントを参考に自分の面接準備の内容を振り返ってみましょう。

(1)話している内容に嘘がないか

第二新卒の退職理由は、本音の部分ではネガティブな要素が含まれていることを面接官は知っています。

面接でうまくアピールしようと、嘘をついてしまうのは逆効果です。

面接の中で質問に対する回答に矛盾が生じたり、会話がかみ合わなかったりすると面接官は違和感を抱きます。

履歴書・職務経歴書などの書類や、面接で話す内容に整合性がとれるよう誠実に話していきましょう。

(2)会社や仕事への熱意があるか

面接官は「転職をする理由」や、「入社後どのような将来ビジョンを持っているか」など、仕事に対して熱意があるかどうかを知りたいと考えています。

早期離職によって技術やスキルが浅いことを面接官は理解しています。そのため、第二新卒を採用する会社の多くはポテンシャル採用をしているところが多いです。

面接ではやる気を持ち合わせているか?成長意欲はあるか?などが重要視されます。
そういった質問に対して、ただ単に「やる気がある」という回答だけでは信憑性が低いため、その理由や根拠、入社後の目標を添えて熱意を伝えると良いでしょう。

(3)転職理由と働きたい理由に一貫性があるか

例えば、転職理由で「スキルアップしたい」と伝えたのにもかかわらず、志望動機で「決まった業務を繰り返しやることに魅力を感じた」と伝えてしまうと、面接官は矛盾を感じ、納得することができません。

一貫性を持たせることで、話す内容に対して信憑性が増していきます。

また、転職理由と志望動機に加えて、「その企業でなければいけない理由」も添えることで面接官は納得しやすくなります。

(4)不満・愚痴に終わらず、改善に向けた行動があるか

会社や環境に対する不満や愚痴だけを伝えてしまうと、他責志向のあるわがままな人だという印象を持たれてしまいます。たとえ転職したとしても、同じような事象が起きたときに、また不満を抱えて早期退職に繋がるのではないか、という疑念を持たれてしまいます。

この場合は、不満な点に対して自分が改善に向けてどのような行動をしたのか?を添えることで、主体性のある魅力的な人材としてポジティブな印象に変わります。

行動した結果、不満点が改善できなかったとしても行動することが大切になっていきます。
ぜひ、自分の中で振り返って改善策も一緒に伝えられるようにしましょう。

3.転職エージェントへ相談すれば解決できる

第二新卒の転職では本音と建前の上手いバランスが重要になってきます。
もちろん、本音で伝えていくことが大切ですが、相手がどのような印象を抱くかを想像しながら、伝え方を工夫することがポイントになります。

自分が考えた内容に不安がある方や、一緒に考えて欲しい方は転職エージェントに相談するのも良いでしょう。

転職のプロとしてのアドバイスや、伝え方のレクチャーなど無料でサポートを受けられます。また、過去の転職成功者の例なども実際に知ることが出来るため、より一層転職成功へと近づけるでしょう。

キャリアスタートは若手に特化した転職エージェントです。過去にも第二新卒から無事転職成功し、新たなキャリアをスタートしている人がいます。

経歴やキャリアに自信のない人でも安心して利用できるため、第二新卒で転職に不安を抱いている方はぜひ利用してみてください。

まとめ

今回の記事では第二新卒の本音の転職理由と回答例などについて紹介しました。
突っ込んだ質問をされて回答につまずいてしまう方も多くありません。面接官がする質問にはどのような意図があるのかをしっかりと理解すれば、自信をもって面接に挑めるでしょう。

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今の会社を続けるか迷っている方、既に退職して面接突破に悩んでいる方など、その他の悩みも含めて転職を考えている方は、ぜひキャリアスタートにご相談ください。