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高卒と大卒の違いとメリット・デメリットを解説!生涯年収や就職の違いも紹介

高卒と大卒の違いとメリット・デメリットを解説!生涯年収や就職の違いも紹介

「高卒と大卒、どちらを選ぶべきか」「両者にはどのような違いがあるのか」といった疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。進路選択は人生における重要な決断の一つであり、その後のキャリアや経済状況に大きく影響します。

高卒と大卒の違いは、初任給や生涯年収といった収入面だけではありません。応募できる求人の範囲、就職活動の進め方、キャリアパスの選択肢、学費負担の有無など、多岐にわたる違いが存在します。

また、どちらにもメリット・デメリットがあるため、単純にどちらが優れているとは言い切れません。大切なのは、自分の将来の目標やライフプランに照らし合わせて、どちらが自分に適しているかを見極めることです。

この記事では、高卒と大卒の違いを10の観点から詳しく解説します。さらに、それぞれのメリット・デメリット、進路を決める際の判断基準、よくある質問への回答まで網羅的にお伝えします。進路選択で迷っている方、これから就職や転職を考えている方は、ぜひ参考にしてください。

高卒と大卒の違い10選

高卒と大卒の違い10選

高卒と大卒の違いは、初任給や年収といった経済面だけでなく、就職活動の仕組み、キャリアパス、学費など多岐にわたります。ここでは、それぞれの具体的な違いについて詳しく解説します。

初任給の差

高卒と大卒では初任給に明確な差があります。高卒の初任給は平均18万4千円~20万5千円(年齢により異なる)とされています。一方、大卒の初任給は平均23万3千円となり、大卒のほうが5万円ほど高い傾向にあります。この差は仕事内容や職種の違いに起因し、大卒者は一般的に高い知識やスキルを求められるポジションで働く場合が多いからです。このような初任給の差は、将来的な年収や生活設計にも少なからず影響を与えます。

生涯年収の比

高卒と大卒では、生涯年収にも大きな違いがあります。一般的に、大卒者の生涯年収は高卒者よりも高い傾向にあります。統計によると、高卒者の生涯年収は約2億円程度であるのに対し、大卒者の生涯年収は約2億8,000万円にも上るとされています。これは、初任給の差に加えて、昇進や昇給のペースが大卒のほうが早い場合が多いためです。ただし、個々の収入は選ぶ業界や職種、努力次第で大きく異なる場合もあります。

応募できる求人数

大卒の方が応募できる求人数が多いと言われています。特に専門職や大企業の求人の多くは「大卒以上」を応募資格としている場合が一般的です。一方、高卒では応募可能な求人の幅が制限されることが多く、主に現場作業や接客業など即戦力が求められる仕事が中心になります。ただし、高卒でも専門学校を経てスキルを習得したり、企業内でキャリアアップの研修を受けることで、求人数を広げることは可能です。

就職活動の仕組み

高卒と大卒では就職活動の仕組みが大きく異なります。高卒の場合、学校が仲介する形が多く、地元企業を中心とした学校推薦枠で就職活動が進められることが一般的です。一方、大卒の場合は、自ら求人情報を探し、企業説明会やインターンシップに参加するのが主流です。また、大卒ではエントリーシートや面接を通過しなければならない場合が多いため、自己分析や面接準備が求められます。このように、就活のプロセスは学歴に応じて大きな違いがあります。

社会人経験の長さ

高卒者は大学進学をせずに就職するため、大卒者よりも社会人経験が長くなります。例えば、18歳で就職した高卒者は22歳で大学を卒業した大卒者よりも4年早く社会に出ており、既に実務経験を積んでいることが多いです。一方、大卒者は4年間の大学で学んだ知識を社会で活かすことが期待されます。この社会人経験の長さが高卒者のメリットとなる場合もあり、特に現場経験が重視される業界では実践力が評価されます。

昇進・キャリアパス

昇進やキャリアパスにおいても、高卒と大卒では違いが見られます。大卒者は、管理職などの昇進を前提とした職種に就くことが多く、リーダーシップを発揮できるポジションに抜擢される可能性があります。一方、高卒者の場合は現場業務を中心にキャリアを築いていくことが多いですが、実績を積むことで昇格するケースも少なくありません。ただし、大企業では昇進条件として「大卒以上」が明記されている場合もあり、昇進機会が制約される可能性があります。

学費と教育コスト

大卒者と高卒者では、学費や教育コストにも大きな違いがあります。大学に進学する場合、4年間で数百万円~1,000万円近くの学費が必要となるため、家計への負担が大きいと言えます。一方、高卒の場合は大学進学費用が発生せず、高校卒業後すぐに働くことで収入を得ることができます。したがって、経済的な負担を重視する場合は高卒就職という選択が合理的とも言えます。ただし、大学で得られる高度な知識や人脈も無視できない部分です。

資格取得の要件

取得できる資格にも、高卒と大卒では違いがあります。例えば、公認会計士や弁護士といった国家資格は、大卒以上の学歴を要件としている場合が多いです。一方、高卒者でも取得可能な資格は多く存在し、介護福祉士や調理師など実務経験を伴う資格がその代表例です。大卒者は専門知識を活かした資格取得を目的とすることが多い一方、高卒者は現場経験を重ねて資格取得を目指すケースが目立ちます。

転職市場の評価

転職市場では、大卒者のほうが高い評価を受けやすいと言われています。特に大企業や専門的な仕事では、大卒以上の学歴が応募要件となる場合が多く、学位を持つことで選択肢が広がります。一方、高卒者でも実績や経験を重ね、確かなスキルを身に付けることで転職市場で評価されるケースはあります。特に、業界特有の資格や専門技能を持つ高卒者は、転職マーケットで需要が高い場合もあります。

倒産・離職のリスク

高卒者と大卒者では、倒産や離職リスクにも違いが見られます。大卒者は大企業や公務員などの安定したポジションで働くことが多いため、比較的リスクが低い傾向にあります。一方、高卒者は中小企業や専門職で就業することが多いため、景気の影響を受けやすく、リスクが高まる可能性もあります。ただし、高卒者は早期に就職し経験を積むことで、リスク耐性を高めることも可能です。

高卒のメリット・デメリット

ここでは、高卒で社会に出る場合のメリットとデメリットについて解説します。高卒での就職の可能性や費用負担の違いなど、具体的なポイントを詳しくご紹介します。

高卒のメリット

高卒の主なメリットは、早期に社会人としての経験を積める点です。大学進学に比べて学費がかからないため、経済的負担が軽く、早く収入を得られることが特徴です。初任給は大卒ほど高くないものの、大学在学中の4年分の収入を考慮すれば、短期的な経済的安定は十分見込めます。また、高卒でも応募可能な正社員求人は多く、工業や製造業をはじめとした業界では高卒採用が積極的に行われています。そして、高卒で得た社会人経験を活かして転職市場の評価を高めたり、後から大学進学や資格取得を目指したりする道もあります。

高卒のデメリット

一方、高卒にはいくつかのデメリットもあります。まず、応募できる職種や会社の選択肢が大卒に比べて狭い点が挙げられます。特に金融業や専門職など、大卒以上の学歴を求められる業界では高卒が不利になることが多いです。また、生涯年収では大卒に比べて低い傾向が見られます。平均的な生涯年収で比較すると、大卒との差は数千万円に上る場合もあります。さらに、高卒では昇進やキャリアパスの選択肢も限られる場合が多く、高い役職を目指すには実力や努力が一層必要になります。このため、学歴を求められる仕事では、大卒に比べて不利な立場になりやすいのが現実です。

大卒のメリット・デメリット

ここでは、大卒のメリット・デメリットについて詳しく解説します。進路選択を考える上で、大卒の特長を正しく理解することが重要です。以下では具体的なポイントをご紹介します。

大卒のメリット

大卒の一番のメリットは、就職活動で応募できる求人の幅が広がることです。多くの企業が「大卒以上」を応募条件としているため、高卒に比べて大企業や専門職への道が開けます。また、大卒は初任給や生涯年収の観点でも優位性があります。初任給は高卒に比べて約5〜6万円高く、生涯年収でも約1億円以上の差が生じるケースがあります。さらに、大学では専門的な知識やスキルを学べるため、就職後もその知識を活かして仕事に付加価値を与えられる機会が多いです。また、多様な人々と交流する経験を通じて、視野が広がり人間関係の構築にも役立ちます。

大卒のデメリット

一方で、大卒のデメリットも存在します。まず、大学進学には学費が必要で、特に私立大学では年間100万円を超える学費がかかる場合があります。このため、学費や生活費による負担が大きく、奨学金を利用する場合は卒業後の返済が課題となることがあります。また、大学卒業までに4年間を要するため、高卒に比べて社会人経験が遅れる点も考慮が必要です。22歳まで勉強を中心とした生活を送るため、実際の仕事環境での適応が遅れる可能性があります。さらに、学歴が高い分、転職市場では「実力」が重視される場面も多く、高い成果が求められる傾向がある点も留意が必要です。

高卒と大卒はどちらがいいかを決める方法

進路を決める際には、将来の目標やライフプランに基づいて判断することが重要です。ここでは、高卒と大卒のどちらが自分に合っているのかを決定する際に役立つ具体的な視点について解説します。

就きたい職業の「応募資格」を確認する

就職先として目指したい職業や業界によって、高卒または大卒が適しているかが異なります。一部の専門性が高い職種や、管理職候補としての採用枠では「大卒以上」が条件になることも珍しくありません。一方で、即戦力を重視する業界では高卒での採用も多く、年齢の若さを活かしてスタートダッシュを切れるケースもあります。自分が目指す仕事やキャリアの応募資格をしっかり確認することで、どの学歴が自分に向いているか見極めることができます。

生涯年収 vs 投資回収のシミュレーション

大学進学には学費や生活費などのコストが伴います。一方で、大卒のほうが高卒に比べて生涯年収が高くなる傾向があります。これらを踏まえ、自分が負担する学費をどのくらいの期間で回収できるかをシミュレーションすることが賢明です。例えば、生涯年収での差額が学費を上回る職種を目指すのであれば、大卒の選択も合理的です。このように、投資と回収の関係を冷静に考えた上で進路を選ぶのがおすすめです。

自分の「学習スタイル」を見極める

大学へ進学する場合、少なくとも4年間を費やして専門性を高めるための学びに集中する必要があります。しかし、高卒でそのまま働き始める場合は、社会で学びながら成長できます。自分が、学校の授業や試験形式の勉強に適しているか、それとも現場で実践を重ねながら学ぶほうが合っているのかをよく考えることが重要です。自分の性格や学習スタイル次第で、どちらの環境が適しているかが見えてくるでしょう。

「リスク」に対する考え方を整理する

高卒と大卒どちらの選択でも、それぞれにリスクがあります。高卒の場合、大学進学に比べて初任給や生涯年収の面で差が出る可能性があります。一方で、大卒になるためには学費や時間を投資するリスクがあります。これらのリスクを自分なりに整理し、自分が将来どのような働き方をしたいのか、どこまでリスクを取る覚悟があるのかを明確にして進路を選ぶことが重要です。

22歳時点の「自分」をイメージする

多くの大学生が卒業を迎える22歳の時点で、自分はどのような状況にいたいかを想像してみましょう。高卒で22歳を迎える場合、4年のキャリアを積み、収入も一定水準に達している可能性があります。一方、大卒では新卒として社会人生活をスタートする時期にあたります。22歳という将来の自分を具体的に思い描くことで、高卒と大卒どちらが自分の人生設計に合う選択肢なのかを明確に判断できるでしょう。

高卒と大卒の違いに関するよくある質問

ここでは、高卒と大卒に関するよくある疑問に答えながら、それぞれの違いや特徴について具体的に解説していきます。以下では、給料や学歴の割合、試験制度などについて詳しく紹介します。

高卒と大卒ではどっちが稼げますか?

高卒と大卒では大卒の方が長期的に稼げる傾向があります。一般的に初任給からすでに差があり、大卒の初任給は約23万円、高卒は約18万円と5万円程度の開きがあります。この差は社会人として経験を積む中でさらに顕著になります。生涯年収においても大卒の方が高卒よりも約1億円以上多いケースが一般的です。ただし職種や個人のキャリアパスによって収入は異なり、高卒でも稼げる可能性がある職業や資格も存在します。自分に合った働き方を検討することが重要です。

大卒と高卒どっちが多いですか?

最新のデータによると、大卒者の割合は高卒者よりも多くなっています。令和元年度の学校基本調査では、高校卒業後に大学などの高等教育機関へ進学する割合が53.7%に達しており、これは約半数以上が高卒以上の学歴を持つことを示しています。一方で、大卒未満の学歴を選ぶ人の中には専門学校や短期大学へ進学したり、すぐに就職を選択するケースもあります。全体の進学状況や学歴分布は社会や就職市場のニーズに影響されるため、選択の幅は広いと言えます。

なぜ高卒と大卒では給料が違うのか?

高卒と大卒で給料が異なる主な理由は、役職や業務の内容にあります。大卒者は大学で専門的な学問や知識を習得するため、採用時により高度なスキルや知識が期待されるのが一般的です。そのため、専門職や管理職など、高い賃金が支払われるポジションへの昇進機会が大卒者には多く見られます。一方、高卒者は社会人経験が早く積めるため、即戦力として評価されることもあります。しかし、賃金の差を埋めるためには個別のキャリアプランやスキル習得が重要です。

高専卒は大卒扱いですか?

高専(高等専門学校)卒は大卒とは異なりますが、専門的な技術や知識が評価されるため、一部の職場で大卒と同等の扱いを受ける場合があります。特に、技術系の職種では高専卒が即戦力として認められるケースが多く、大企業でも高い評価を受けることがあります。また、就職市場では高専卒が大卒以上の条件を満たす求人もあり、進路選択次第では高卒や大卒以上に有利に働くこともあります。自身の興味分野やキャリアに合った選択肢を見極めることが大切です。

高卒でとったほうがいい資格は?

高卒で就職を目指す場合、専門性を高める資格の取得がおすすめです。特に、簿記、宅地建物取引士(宅建)、ITパスポート、介護職員初任者研修(旧ヘルパー2級)などの資格は、就職市場で需要が高く、就職活動を有利に進めるための強みになります。これらの資格は比較的短期間で取得が可能なものが多く、高卒者にとって時間的にも金銭的にも負担が軽いことが魅力です。また、資格を取得することで正社員を目指せる求人も増え、安定したキャリアに繋がる可能性があります。

まとめ

高卒と大卒には、就職できる仕事の範囲、生涯年収、初任給、学費などさまざまな点で違いがあります。それぞれの選択肢にはメリットとデメリットがあるため、自身の希望するキャリアや生活スタイルに合わせて判断することが重要です。また、進路を選ぶ際には、現在の状況だけでなく、転職市場での評価や長期的な視点も考慮することが大切です。最終的には、自分の目標や価値観に合った進路を選ぶことが、将来の満足感につながると言えるでしょう。

ABOUT US
牛田 晴宣キャリアスタート株式会社 執行役員
東洋大学卒業後、携帯販売職や起業経験を経て、キャリアスタート株式会社に入社。キャリアカウンセラーとして若年層の就職・転職支援に従事し、2021年7月より大阪支店長を務める。「若者の輝く社会を作る」をビジョンに掲げ、関西エリアで求職者のキャリア相談に対応。自身の独立・再就職の経験を活かし、実践的なキャリアアドバイスを提供している。