大学中退後、およそ半年以上の空白期間が開くと、一般的に就職は厳しくなると言われています。
そのため、少しでも優良企業の就職をしたいなら大学中退後、できるだけ早く就職活動に取り組むことが大切です。
大学を中退した後の期間別に就職活動を成功させるコツは以下の通りとなります。
- 大学中退から1年未満:すぐに就職エージェントに登録する
- 大学中退から1年〜2年:アルバイトや資格取得などでスキルを身に付ける
- 大学中退から2年以上:応募書類や面接対策を徹底する
また、大学中退後の期間に関わらず、就職活動を成功させるには、面接で大学中退の理由をポジティブに伝える必要があります。
なぜなら、採用企業は中退の経験を見ると、「努力や継続ができないのでは?」「採用をしてもすぐに辞めるのでは?」と懸念しているため、中退理由を聞いてくる傾向にあります。
したがって、面接対策は中退後の期間にかかわらず非常に重要です。
大学中退後の就職活動が厳しいと言われる理由は、一人で準備するのが難しいためです。中退の就職活動の全体像を知りたい人は以下の記事も参考にしてみてください。
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大学中退すると就職は厳しくなる
大学を中退しているというだけで、一般的な高卒よりも面接官からの心証が悪くなってしまい、就職することが難しくなると言われています。
具体的に大学を中退すると就職が難しくなる理由としては、以下の3点が挙げられます。
- 高卒として就活を進めなければならない
- 中退から期間が空くとさらに厳しくなる
- 面接官からの印象が悪くなることも
まずは大学を中退すると、なぜ就職が厳しくなるのかについて理由を認識しておきましょう。
高卒として就活を進めなければならない
大学を中退することで、最終学歴は高卒になります。
一度大学に入学しているからといって、大学中退という学歴になる事はありませんので注意してください。
高卒として就職活動を進めなければならなくなるため、大卒以上を応募条件にしているような求人には応募できなくなります。
仮に大卒以上募集する求人に応募したとしても、高い確率で書類選考で落とされてしまうことになるでしょう。
また、会社によっては高卒と大卒で幹部候補になるかならないかを分けているケースも見られます。この場合、大学を中退して高卒になった時点で、出世コースから外れてしまうことになりますので、就職した後でも様々なデメリットを被ることが考えられます。
中退から期間が空くとさらに厳しくなる
大学を中退してそのまま正社員にならなかった場合、フリーターなどで空白期間ができることになります。
ここで認識しておきたいのが、空白期間が長引けば長引くほど就職活動が厳しくなるという事実です。
独立行政法人労働政策研究・研修機構による「大都市の若者の就業行動と意識の分化」によれば、フリーター継続期間と正社員になれた割合は以下のように発表されています。
フリーター継続期間 | 正社員になれた割合 |
1年以内 | 68.8% |
1年〜2年 | 61.2% |
2年〜3年 | 56.6% |
3年〜4年 | 61.1% |
4年〜5年 | 37.9% |
5年以上 | 32.3% |
このように、フリーター継続期間が長引けば長引くほど正社員になれる割合が低くなっていることが分かります。
上記の表では割愛していますが、男性と女性に分けた場合であっても、それぞれ同じようにフリーター継続期間と正社員になれる割合は比例して下がっていきます。
こういった事実もあることから、大学を中退した人はできるだけ早く就職活動をした方が良いと言えるのです。
面接官からの印象が悪くなることも
大学中退が就職活動に与える影響には、定性的な観点もあげられます。
企業は1人採用するのに安くないコストを支払っています。
したがって、これから採用しようとする人は、できるだけ長く働いてもらいたいと考える傾向にあります。
そういった思考性を企業が持っているため、面接官からすると大学を中退している人に対して「大学の4年間も通えなかった人が就職してから長く働けるのか」といった疑問を持ちやすくなってしまい、結果的に大学を中退していない高卒や大卒の人と見劣りしてしまうことが考えられます。
他にも、大学中退者は大学中退理由を聞かれがちですが、そこでうまく答えられないと、面接官にネガティブな印象を与えてしまうこともあるでしょう。
このように、大学を中退しているというだけで面接官からのイメージが悪くなってしまい、うまく就活対策ができていないと、そのまま内定を獲得できないといった厳しい状況に陥ることが考えられます。
大学中退後に就職を成功させるコツ
大学を中退していたとしても就職を成功させることは可能です。
具体的に大学中退者が就職を成功させるコツとしては、以下の3点が挙げられます。
- 大学中退後できるだけ早く就活する
- 自己分析や面接対策に取り組む
- 就職エージェントを使う
それぞれのコツについて詳しく解説します。
大学中退後できるだけ早く就活する
これから大学を中退しようとしている人や、大学を中退したばかりという人に関しては、できるだけ早く就活することを意識してください。
先程の調査結果にもある通り、大学中退後に空白期間が長引いてしまうと、それだけで正社員になれる可能性が低くなってしまうことが考えられます。
大学中退後直後の就活であれば、自分と同年代の新卒がまだ就職活動を進めていない中で正社員を目指すことができるため、ライバルが少なく内定をもらいやすいなどのメリットも考えられます。
また、大学を中退して早めに正社員としての社会人経験を積んでおけると、将来昇格するスピードが早まることも期待できます。
大学を中退していても大卒より高い収入を稼げることもあることを考えると、出来る限り早く就活したほうが良いと感じられるでしょう。
自己分析や面接対策に取り組む
大学中退者がいきなり求人に応募しても、内定獲得はおろか、書類選考でも見送りになってしまうことが考えられます。出来る限り応募の通過率を高めていくためにも、自己分析や面接対策に取り組みましょう。
自己分析とは、今までの経験を棚卸しし、強みと弱みを言語化した上で、自分に向いている仕事の特徴を認識するために行う分析のことを言います。
自己分析がしっかりできていると、仕事を選びを効率的に進められるだけでなく、面接における自己PRの質が上がったり、納得感のある大学中退理由を伝えられるようになります。
また、大学中退者は面接官からの心証が悪い状態から就職活動が始まりますので、人一倍面接対策に取り組むことが大切です。
志望動機や自己PRなどよく聞かれる質問に対して回答を準備しておくだけでなく、企業ごとに特有の質問傾向をリサーチしておくことや、模擬面接に取り組むことが大切です。
就職エージェントを使う
大学を中退してから早く就職活動に取り組みたいものの、具体的にどのように進めていけばいいか分からず足踏みしているような人は、就職エージェントを活用することがおすすめです。
就職エージェントを活用することで、担当のアドバイザーが自己分析や面接対策を含めた基本的な就職活動の流れをレクチャーしてくれます。
それだけでなく、就活における具体的なアドバイスや悩みの相談にも乗ってくれるため、安心して就職活動を勧められるといったメリットもあります。
加えて、就職エージェントが自分の性格や希望にマッチした求人を紹介してくれるようになるため、効率的に内定獲得を目指せるというのも嬉しいポイントでしょう。
就職エージェントを活用する際は、自分の状況にマッチしたサービスを使うことが重要です。
大学中退者の若手就職支援実績が豊富なキャリアスタートであれば、不安な状況であっても充実したサポートを受けながら就職活動に取り組めますので、気になる人は一度無料面談に申し込んでみてください。
大学中退の期間別に就活を成功させるコツ
大学中退後、どれぐらいの期間が空いてから就職活動に取り組むかによって、それぞれ内定獲得のためのコツが変わってきます。
ここでは3つの期間別に就活のコツを解説しますので、自分が就職活動を始める際の参考にしてみてください。
大学中退から1年未満
大学中退から1年未満であれば、すぐに就職エージェントに登録することがおすすめです。
先ほども触れた通り、就職エージェントに登録することで基本的な就活の流れをインプットできるだけでなく、内定を獲得するための様々なノウハウを教えてもらえるため、最短ルートで正社員になることができるでしょう。
また、大学中退からそこまで期間が空いていないため、会社によっては新卒や第二新卒枠で選考を進めることも可能です。通常の既卒枠ではない枠で選考を進められますので、ライバルが少ない中で正社員を目指せるでしょう。
特にやりたい仕事が見つかっていない人でも、就職エージェントのキャリア面談で希望職種の方向性を決めることもできますので、若手就職支援に特化したキャリアスタートで無料面談を申し込んでみてください。
大学中退から1年〜2年
大学中退から1年〜2年が経過している場合、面接で具体的なアピールポイントを伝える必要があります。そのためにも、資格取得に取り組んだり、アルバイトで実績を作るといった行動が重要になってくる傾向もあります。
また、応募する職種において求められるスキルや素質を認識した上で、自分が発揮できるポテンシャルを具体的なエピソードとともに伝えることが必要になるため、面接対策にしっかりと取り組む必要もあります。
加えて、空白期間が長引いてしまっていることの理由についても、ポジティブに答えられるよう準備しておくことがポイントです。
大学中退から2年以上
大学中退から2年以上経っている場合は、より一層就活対策が重要になってきます。
ここまで空白期間が長引くと、書類選考で落とされるリスクも高まりますので、履歴書や職務経歴書の作り込みが不可欠です。
また、空白期間が長くなっていることから、面接官のネガティブなイメージを払拭するためにも、就職後どのようなキャリアプランを歩んでいきたいのか面接で伝えるようにしましょう。
キャリアプランは就職後1年以内、就職してから3年後などいくつか期間のパターンに分けて、自分がなりたい姿をイメージしておくことが大切です。
大学中退者の就活準備のコツ
大学中退者は、何の対策もしないまま就職活動すると厳しい結果を迎える可能性があります。理想の職場に内定をもらうためにも、以下のようなコツを意識して就活に取り組みましょう。
- やりたい仕事とやりたくない仕事を言語化する
- 大学中退理由をポジティブに伝える
- 企業研究をして働くイメージを具体化する
それぞれのコツについて詳しく解説します。
やりたい仕事とやりたくない仕事を言語化する
大学中退者が就活を進める上で悩みやすいのが仕事選びです。
世の中にはたくさんの求人がありますので、どの仕事の求人に応募すればいいか分からず、就職活動がなかなか進まないといったことも珍しくありません。
そういった時には、やりたい仕事とやりたくない仕事を言語化することがコツになってきます。やりたい仕事は社会人経験がない状態だとどうしても見つけにくいため、まずはやりたくない仕事を一覧にしてみましょう。
これにより、応募を検討すべき求人の幅が狭まりますので、効率的に仕事選びに取り組める可能性が高まります。
大学中退理由をポジティブに伝える
大学を中退していると、面接官から大学中退理由を聞かれる可能性が高くなります。
基本的に企業が大学中退理由を聞くのはネガティブチェックとなりますので、できるだけポジティブな回答をして、面接官に好印象を与えることがコツになってきます。
大学中退理由は人それぞれ様々だと考えられますが、以下のように伝えることを意識してください。
- 勉強についていけなかった:理由を素直に伝えた後、その反省から現在どのような行動をしているか伝える
- 病気をしてしまった:医師から診断を受けたことと、現在は支障がないことを伝える
- 経済的な事情で中退した:なぜ経済的に厳しい状態だったのか伝えつつ、就職にかける意気込みをセットで話す
ネガティブな理由であったとしても、これからどうなっていきたいかをポジティブに伝えることができれば、大学中退が面接官に悪印象を与えずに済むでしょう。
企業研究をして働くイメージを具体化する
少しでも希望の会社に内定もらえる可能性を高めたいのであれば、企業研究をすることを意識してください。
企業研究とは求人票や企業ホームページ、就職口コミサイト等の情報を総合的に確認し、その会社で就職後働くイメージを具体的にするために行うリサーチのことをいいます。
企業研究ができていると、面接における志望動機が納得感のあるものになるだけでなく、就職後にミスマッチを感じにくくなるため、本当の意味で就職活動に成功することができます。
企業研究の方法については、若手就職支援に特化したキャリアスタートのアドバイザーからレクチャーを受けられますので、気になる方は無料相談を申し込んでみてください。
就職エージェントを活用するコツ
大学を中退している人が少しでも効率的に理想の就職を叶えたいのであれば、エージェントを活用することがおすすめです。
しかし、エージェントに登録したら誰でも就職ができるというわけではありません。これから就職エージェントを活用する上で意識しておきたいコツは以下の3点です。
- まずはアドバイス通りに行動してみる
- 紹介された求人には必ず一度は眼を通す
- エージェントからの連絡はできるだけ早く返信する
それぞれのコツについて詳しく解説します。
まずはアドバイス通りに行動してみる
就職エージェントに登録すると、アドバイザーが就活の基本的な流れや知っておくべきノウハウを教えてくれます。特に就活に慣れていないという人の場合は、まずアドバイス通りに行動してみることがポイントです。
就活には望ましい基本的な流れがあります。
いきなり求人に応募しても中々内定を獲得することができませんので、自己分析や企業研究、業界研究など応募前にやるべき行動に取り組んでから求人探しをした方が、効率的に内定を獲得できるでしょう。
紹介された求人には必ず一度は眼を通す
就職エージェントのアドバイザーとキャリア面談を実施した後は、自分の性格やご希望に合わせた求人を紹介してもらえるようになります。
ここでコツになってくるのが、アドバイザーが紹介してくれた求人は必ず1度は目を通しておくことです。
紹介される求人の中には、自分が興味のないものも混じっているかもしれません。
しかし、実際に求人を見てみたら興味を持てる可能性もありますし、万が一興味が持てなかったらアドバイザーに伝えることで、次回以降の求人紹介の精度が高まることが期待できます。
最初から選り好みすることなく、様々な求人を比較検討するといった意識を持っておきましょう。
エージェントからの連絡はできるだけ早く返信する
就職エージェントを利用して就職活動を進める場合、アドバイザーから連絡が来ることが少なくありません。この連絡にはなるべく早く返信することがポイントです。
エージェントからの連絡に早く返信するメリットとしては、以下のようなものがあります。
- 担当者に転職熱度の高さをアピールできるため、より良い求人を紹介してもらえる可能性がある
- 面接日時の希望が通りやすくなる
- 募集が締め切られる前に求人に応募ができる
就職活動を進めている間は、メールボックスを気にかけておくと良いでしょう。
就活に苦戦してしまう大学中退者の特徴
最後に就活に失敗してしまう大学中退者の特徴を3点解説します。
これから就職活動を進めたいと考えている大学中退者は、これらの特徴に当てはまらないように就活に向き合っていくことをおすすめします。
応募する求人数が少ない
新卒以外の枠で就職活動に取り組む場合、採用枠が数名程度しかないことも多いため、書類選考や面接で落とされる可能性が高いのが実態です。
そのため、応募する求人数がそもそも少ないと、それだけで内定を獲得できる可能性が低くなってしまいます。
転職サイトdodaの調査によると、転職成功者の平均応募社数は27.0社と言われています。
大学中退から就職を目指す場合、厳密にいうと転職活動ではありませんので参考値に過ぎませんが、少なくとも10社以上は目安にして応募することをおすすめします。
最初から興味を持つ求人が偏っている
大手企業しか応募しないことや、特定の仕事のことをイメージだけで判断して応募避けるなど、最初から興味を持つ求人が偏っていると、本当に自分にマッチしている求人を見つけられなくなってしまいます。
働く上では仕事選びももちろんですが、それと同じほど職場選びも重要になってきます。
もし自分が働いてみたい職業に就職できたとしても、職場の雰囲気や人間関係、仕事への姿勢などが自分の考え方に合っていないと、強いストレスを感じて早期離職に繋がることもあるでしょう。
これから大学中退者が就職活動を進めるのであれば、職業選びと職場探しの二軸で求人選びができるよう心がけてみてください。
就活の基本的な流れを知らないまま応募をしている
大学を中退した人が正社員を目指すのであれば、空白期間をできるだけ短くするためにもすぐに就職活動に取り組むことが重要です。
だからといって、すぐに求人に応募すれば良いというわけではありません。
自分にとって最良の就職を実現するためにも、基本的な就職活動の流れを知った上で仕事探しに取り組みましょう。その方が、最終的に自分にマッチした職場で長く働くことに繋がりますので、自分のためにもなります。
基本的な就職活動の流れの理解に自信がないという人は、仕事選びから内定獲得まで一貫してサポートを受けられる、若手就職支援に特化したキャリアスタートで無料相談をしてみてください。