「新卒で事務職はもったいない!?」その理由と就職成功の5つのポイント

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「新卒で事務職はもったいない?」「事務の初任給はどのくらい?」このような疑問を抱いている人もいるのではないでしょうか。
事務職に就くことは将来的な不安もあるかと思いますが、メリット、デメリットを把握してキャリア設計することで、やりがいをもちながらスキルアップ、昇給できる人も数多く存在します。

そこで今回は、新卒での事務職の役割、事務職に就くのがもったいないと言われる理由、仕事内容の詳細についてそれぞれ解説します。

新卒で事務職の就職を成功させるための実践的なポイントも紹介しますので、気になる方はぜひこの記事を参考にしてみてください。

1.新卒での事務職の役割とは?


新卒での事務職の役割とはどのようなものなのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

(1)事務職の社内での役割

新卒が事務職に就くと、一般的には企業の日常的な運営をサポートする役割を担当します。

具体的な仕事内容は、データ入力、書類整理、電話応対といったルーティンワークから、会議の準備やスケジュール管理など、組織の円滑な運営に不可欠な業務を多岐に担います。

社内での位置づけとしては、事務職は組織の「バックオフィス」とされて、企業の基盤を支える重要な役割となっています。

(2)総合職と異なるところ

総合職は「フロントオフィス」として活動し、営業やマーケティング、企画立案など、より直接的に企業の収益に直接関わる業務に従事することが多いです。

事務職は表舞台に出ることは少ないですが、その裏で組織がスムーズに機能するための業務を行っています。

総合職との主な違いは、担当する業務の範囲とキャリアパスにあります。
総合職はさまざまな部署を経験して、将来的には管理職になることが期待されているのに対して、事務職は専門性を高めることに重点を置いたキャリアを歩むことが一般的です。

どちらも企業にとって不可欠な役割を果たし、各自の適性やキャリアの志向に応じて選ばれます。

2.新卒で事務職はもったいない?


新卒で事務職はもったいないのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

(1)事務職に就くメリット

事務職に就く主なメリットとしては、ワークライフバランスを保ちやすい、組織の要として多角的な視点が養えることなどが挙げられます。

事務職は社内の様々な部門と連携し、組織の運営を支える役割を担っているため、組織全体の流れを理解することができます。
新卒で事務職を選ぶことは、組織運営の知識を深めたいと考える人にとって、非常に有意義な選択となります。

事務職は組織の根幹を支える重要な役割を担っており、自分の価値観やキャリアパスにマッチすれば「もったいない」選択ではないでしょう。

(2)事務職に就くデメリット

新卒で事務職を選択することにはいくつかのデメリットがあります。
ひとつのデメリットは年収が比較的低いことです。事務職は組織内での直接的な収益貢献が少ないと見なされるため、入社時の給与設定が低めになる傾向があります。

たとえば、一般事務の場合、初任給では平均月収20万円程度となっています。
(参考:求人ボックス|一般事務の仕事の年収・時給・給料
さらに、事務職は直接的な利益を生まない間接部門であるため、企業の中核業務に直接関わる機会が少なく、成果がわかりにくいため昇給・昇格の機会も限られてきます。

これらの点を踏まえると、新卒で事務職を選ぶ際には、将来のキャリアパスや収入の展望を慎重に考える必要があります。

また、事務職は同じことを繰り返すルーティンワークと正確性が求められるため、飽き性であったり、ケアレスミスの多い人には不向きかもしれません。
事務職に向いてない人について詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてみてください。

事務職はやめとけ!と言われる向いてない人の特徴と対処法

2023.07.31

3.新卒で事務職に就くのが難しい理由


新卒で事務職に就くのが難しい理由は下記の通りです。

(1)そもそも正社員の採用枠が少ない

新卒で事務職に就くのが難しい理由のひとつは、正社員の採用枠自体が少ないことにあります。
企業が人員の採用枠を決めるのは、「間接部門」と「直接部門」で大きく異なります。
「直接部門」は、製品の製造やサービスの提供など、会社の直接的な利益に貢献する部門です。

一方で、「間接部門」は、総務などのバックオフィス業務を指し、直接的な利益を生み出さないため、企業はコストをできるだけ抑えようとします。
このような経済的な理由から、多くの企業では事務職の正社員採用枠を最小限に絞っていて、代わりに派遣社員や契約社員などの非正規雇用でこれらの職務を補っています。

非正規雇用は企業にとって柔軟性があり、人件費コストの管理がしやすいため、特にコスト意識が高い間接部門でよく見られる傾向にあります。
新卒で事務職の正社員ポジションを狙う場合、市場の現状を理解して、事務職であっても欠かせない人材になることが、将来的なキャリアアップにつながる鍵となります。

(2)希望者が多く競争率が高い

新卒で事務職に就くことが難しい理由のひとつに、希望者の多さによる競争率の高いことが挙げられます。
厚生労働省の一般職業紹介状況によると、事務職の有効求人倍率は0.44倍となっており、1人の求職者に対して1件の求人もないという状況です。(参考:厚生労働省|一般職業紹介状況

事務職は、ノルマのプレッシャーがなく、接客や肉体労働を伴わず、冷暖房完備の快適な環境、残業が少ないため、時間や心身の負担が少なく働きやすいと考えられがちです。

さらに、全国転勤の可能性が低いというイメージから希望者が多くなっています。
これらの理由から、新卒での事務職への希望者が多く、特に正社員としての採用枠が限られているため、競争率はさらに高まります。
企業側は間接部門への人員配置において、直接的な利益につながらないため、コストを最小限に抑えようとします。

そのため、事務職の正社員採用枠は狭く、需要と供給のバランスが取れておらず、新卒で事務職に就くことの難易度は一層高まっています。

(3)IT化によって求人数が減っている


新卒で事務職に就くのが難しい理由のひとつとして、IT化の進展が挙げられます。
事務作業が自動化されることで、以前は多くのスタッフを必要とした事務業務が少人数で対応可能になり、結果として新卒の事務職の求人数が減少しています。

たとえば、RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAI(人工知能)の発達により、データ入力や書類作成などの単純作業が人の手を借りずに行えるようになりました。
最近では、chatGPTの登場によって、ますます作業の自動化・効率化が進んでいます。

新卒で事務職を希望する際には、このIT化の流れを理解して、時代の進化に対応できるスキルを身につけることが今後一層重要になるでしょう。

4.新卒採用でよくある事務職の仕事内容


新卒採用でよくある事務職の仕事内容は下記の通りです。

(1)業務範囲が広く浅い一般事務

新卒採用で事務職に就くと、多くの場合は業務範囲が広く浅い「一般事務」の仕事を担当することになります。
ひとつの業務に特化するのではなく、電話対応、データ入力、書類整理、来客対応など、オフィス運営に必要な様々な業務を幅広くこなす職種です。

そのため、一般事務は、オフィスワークの基本的なスキルを身につけられる場にもなります。
多岐にわたる業務を経験することで、会社の仕組みや業務の流れを全体的に理解することができて、将来的には専門性を高めるための基礎となります。

また、一般事務は、組織内の様々な部署とのコミュニケーションを必要とするため、人間関係の構築やコミュニケーションスキルの向上にも役立ちます。

新卒で一般事務に就くことは、職場で求められる基本的なスキルや業務の流れを学び、自分のキャリアパスを築くための第一歩となるでしょう。

(2)営業職のサポート役の営業事務

新卒採用における事務職のひとつとして、営業事務の役割は営業職のサポートに重点を置いています。
具体的には、顧客データの管理、見積もりや契約書の作成、営業資料の準備、注文の処理、顧客からの問い合わせ対応などがあります。

これらの業務をすることで、営業職が顧客との関係構築や商談に集中できるよう、バックオフィスから支える役割を果たします。
営業事務は、単に書類を整理するだけでなく、チームとしての成果を最大化するための重要なポジションです。

効率的な業務処理能力やコミュニケーションスキル、細かい注意を払う能力など、多岐にわたるスキルが求められる職種です。
新卒から営業事務に就くことは、ビジネスの基礎を学び、将来的なキャリアアップのための貴重な経験を積むチャンスとなるでしょう。

(3)語学力が活かせる貿易事務

新卒で事務職に就くなかで、貿易事務は語学力を活かせる仕事として注目されています。
貿易事務は、メーカーなど海外への輸出入がある会社で必要とされることが多く、国際取引に関わる書類の作成、通関手続きのサポート、輸出入に伴う調整業務などを行います。

具体的には、契約書や請求書の作成、輸送スケジュールの管理、外国のクライアントや取引業者とのやり取りがあります。
さらに、貿易事務は、単に語学を使うだけでなく、国際貿易のルールや関税法など専門知識も身につけることができます。

貿易事務は、グローバルな視点を持ち、語学力を生かしたい人にとって、非常に魅力的な職種です。
世界各国とのやり取りを通じて国際感覚を養うことができて、将来的に国際ビジネスの分野で活躍する土台を築くことができるでしょう。

(4)専門性の高い経理事務


新卒採用で目にする事務職の中でも、経理事務は企業の正確な財務状況を把握する専門性の高い職種です。

具体的には、日常の入出金管理、請求書の処理、給与計算、財務諸表の作成、法律に基づいた正確な記録と報告など、多岐にわたる業務があります。

経理事務は、会社の規模によって業務範囲が異なりますが、経済や会計に関する知識が必要とされ、専門性の高いスキルを身につけることができます。

さらに、経理は企業活動の基盤を支える重要な部門であるため、企業運営の根幹を学ぶことができます。
新卒で経理事務に就くことは、将来的に財務や会計の専門家としてのキャリアを目指すうえでも、貴重な第一歩となるでしょう。

(5)医療機関に求められる医療事務


新卒採用で事務職を目指す中で、医療事務は特に医療機関で求められる専門的な職種です。
医療事務の主な仕事内容は、診察受付、診療費の計算、保険請求業務、医療記録の管理など、医療機関の円滑な運営をサポートする業務です。

病院でスムーズに診療を受けられるように、受付や診察料の支払いの対応をする人が医療事務です。
さらに、医療事務は、医療現場の最前線で医療サービスを提供する医師や看護師を支える重要な役割でもあります。

特に、医療費の計算や保険請求には、医療知識だけでなく、法律や保険制度に関する専門知識が必要になります。
新卒で医療事務に就くことは、医療現場の仕組みや流れを理解する第一歩となり、将来的には医療管理や医療コンサルタントなど、さらに専門性の高い職種を目指すための基礎になるでしょう。

5.新卒で事務職の就職を成功させるポイント


新卒で事務職の就職を成功させるポイントは下記の通りです。

(1)PCスキルを身につける

新卒で事務職に就職を成功させるためには、PCスキルの向上が欠かせません。
事務職の日常業務は、データ入力、文書作成、プレゼンテーションの準備など、PC作業が中心となります。

そのため、Excel、Word、PowerPoint、Googleスプレッドシートなどのオフィス系ツールの操作に慣れておくことは、仕事の効率を大きく左右します。

たとえば、タイピング速度を上げることは、文書を素早く正確に作成するために非常に重要です。
オンラインで無料で利用できる「e-typing」などのサイトを活用することで、タイピングスピードを向上させることができます。

就職活動だけでなく、実際に職場で働き始めた後も、生産性を高めて、より多くの業務を効率的にこなすために役立ちます。
新卒で事務職に就職する場合、できるだけ早いうちからPCスキルを磨き始めることをおすすめします。

(2)資格取得しておく


新卒で事務職に就職する際、事前に資格を取得しておくことで成功の可能性が高まります。
資格は専門知識とスキルを証明する手段であり、実務にも役立つうえに就職活動でも有利になります。

まず、「ITパスポート」では、IT機器の基本操作やネットワーク、オフィスソフトウェアに関する広範囲の知識をカバーできます。
この資格は、ITの基礎を理解していることを証明し、どんな職場でも即戦力として活躍できる可能性を示します。

次に、Microsoftの資格は、特にExcelやWordなどのオフィス系のスキルを証明するのに役立ちます。
事務職の日常業務で頻繁に使用するスキルのため、これらの資格を持っていると業務の効率化に直結します。

また、「秘書検定」は、ビジネスマナーや接遇スキルに関する知識を深めることができて、社内外で顧客や上司とのやり取りがスムーズに行えるようになります。

さらに、希望する事務職の分野に応じて、その専門分野の資格を取得することも重要です。
たとえば、経理事務を目指すなら「簿記」の資格、人事・総務を目指すなら「労務管理」の資格が推奨されます。

履歴書に記載する際には、2級以上の資格を取得しておくと目に留まりやすくなります。
目的にあった資格を取得しておくことで、新卒での事務職の就職で意欲を伝える証明になるでしょう。

(3)視野を広げて数多くエントリーする

新卒で事務職に就職を成功させるポイントのひとつとして、視野を広げて数多くの企業にエントリーすることが挙げられます。

事務職は非常に人気がある一方で、正社員の採用枠が少なく、競争率が高くなっているため、自分の希望条件を細かく絞り込むと、選考に進める可能性が少なくなります。

求人に応募する際は、特定の業界や企業規模にこだわりすぎず、幅広い分野に目を向けることが重要です。
大手企業だけでなく、中小企業やベンチャー企業からも積極的に求人を探し、様々な業種の事務職に挑戦することをおすすめします。
自分に合った職場を見つける機会が増えることで、就職活動の成功率を高めることができるでしょう。

(4)アルバイトやインターンで事務を経験する

新卒で事務職に就職を成功させるためには、アルバイトやインターンシップで実務経験を積むことが非常に効果的です。

具体的には、文書作成、データ入力、ファイル管理などの基本的なオフィスワークから、顧客対応、スケジュール管理など、職場で求められる幅広い経験を積むことができます。

また、実際の職場での経験を通して、仕事に対する理解を深めて、自分がどのような環境や業務に適性があるのかを知る良い機会にもなります。

さらに、アルバイトやインターンシップを通じて、職場の人間関係の構築が理解ができて、新卒での就職後もスムーズに職場に適応し、早期に成果を出すための基盤となります。

実践的なスキルだけでなく、職場での振る舞いなど、多面的な能力を身につける絶好のチャンスとなります。
これらの経験を積むことで、就職活動で自己PRや面接時の具体的なエピソードとして自信をもって伝えることができるでしょう。

(5)就職エージェントに相談する


新卒で事務職への就職を目指す際、就職エージェントに相談することは非常に有効な戦略です。

就職エージェントは、就職市場に精通している就職のプロであり、あなたの価値観、経験、キャリアプランなど適性にマッチする就職ための個別のアドバイスをしてくれます。

具体的にはキャリアカウンセリング、応募書類の作成方法や面接対策など、就職活動の各段階で役立つ情報を提供してくれます。

さらに、一般では公開されていない「非公開求人」の紹介もしてもらえます。
就職エージェントは専門的な就職サポートを無料で受けられるため、新卒の就活をしている人にとって心強い存在になるでしょう。

まとめ


今回の記事では、新卒での事務職の役割、事務職に就くのがもったいないと言われる理由、仕事内容の詳細について解説しました。

新卒での事務職を成功させるためには、PCスキルや資格習得、数多くエントリーする、アルバイトなどで実務を経験する、就職エージェントに相談することがポイントとなります。

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