高学歴ニートの特徴とは?無職期間から脱して正社員を目指す方法
世間一般的に見ても高学歴であるはずなのに、なぜか就職せずニートになってしまった……。高学歴であるがゆえに、プライドや葛藤などあらゆる感情が交錯しているのが実情なのかもしれません。
何とか現状から抜け出して正社員になりたいと思うものの、どうしたらいいのか思い悩んではいませんか?本記事では、高学歴ニートの特徴や、正社員を目指すための具体的な方法について解説していきます。現状からできるだけ早く脱却し、無職生活に終止符を打ちましょう。
Contents
名門校・有名校を卒業して無職になる高学歴ニート
各地に古くから存在する名門校や有名校。在籍していただけでも一目置かれるような学歴があるにもかかわらず、卒業後は無職に。優秀なキャリアを築ける可能性も秘めた高学歴ニートとは、そもそも一体どういう人たちなのでしょうか?高学歴ニートになってしまうきっかけも含めて考えていきます。
高学歴ニートとは?
「高学歴ニート」とは、高学歴であるにもかかわらずニート状態の人を指します。「ニート(NEET)」は、英語の「Not in education, employment or training」を略し、それぞれの頭文字を取った言葉。当初はイギリスで使われはじめた考え方です。
「ニート」とは総務省・厚生労働省の定義によれば、15~34歳で非労働力人口のうち学校にも行かず、職業訓練などもせず家事もしていない人を指し、若年無業者とも呼ばれます。
(参考:厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/bunya/nouryoku/other/faq.html)
国内のニート数は2002年に64万人を数え、2013年には60万人、2018年には53万人となっています。ただし2018年 における35~39歳でニート状態の人は18万人おり、年齢にばらつきが生じていることがうかがえます。
(参考:厚生労働省|令和元年版 子供・若者白書(全体版)https://www8.cao.go.jp/youth/whitepaper/r01honpen/pdf/b1_03_02_01.pdf)
また、「高学歴」に明確な定義はないものの、その地域などで名門高校、有名大学出身者を指すことが多いです。メディアなどで「高学歴なのにニート」というギャップが話題となり、注目されるようになったワードともいえます。
高学歴ニートになってしまう主なきっかけ
高学歴でありながらニートになってしまうのは、就職活動でのつまずきが大きな理由のひとつです。就職活動中は揚々と意気込んでいたものの、家族からの大きな期待・知人の大手企業内定など、さまざまなプレッシャーでストレスを抱えることに。高学歴だからこそ、「周りよりも大手企業で」「もっと重要な職種でなければ」などとひとりで悩んでしまい、挫折してしまうのです。
また東大などの有名大学へ入学し、卒業することが最終目標のような形となってしまい、就職に対するやる気・気持ちが失われてしまうケースもあります。大学でやりたい勉強や好きなことに没頭し、そこで満足してしまうと、その先のビジョンを明確にできなくなってしまうのかもしれません。
一旦就職したものの、それまで経験してこなかったような大きな挫折を味わうことで離職したままニートになってしまった人もいることでしょう。頭のなかはコンスタントに実績を上げ、すぐに頭角を現すはずだったのに、社会で思ったように能力を発揮することができず、自信をなくしてしまうのです。
高学歴ニートになってしまう人の主な特徴
そもそも高学歴ニートには「明確な定義」があるわけではありません。高学歴というのは、偏差値や大学名などで明確に判断できるわけではないためです。ここでは、世の中で一般的な「高学歴ニート」になってしまう人にはどんな特徴・傾向があるのか見ていきましょう。
自分の学歴に自信を持っている
高学歴ニートの最大の特徴はその学歴。明確な定義はないながらも、自分自身が「高学歴」ということに対して誇りと自信を持っています。そのため学歴に見合った職業・企業へ採用されるべきだと、自分に厳しくなっていることも考えられるでしょう。
自分のなかで高いハードルを作り上げ、その基準を満たした企業でないと就職に成功したと感じることができません。結果として内定しても辞退したり、就職のチャンスを逃してしまったりするのです。
高学歴ニートのなかには、非常にプライドが高く、自分よりも学歴が低い人を見下してしまう場合もあります。結果として他人に対して謙虚になれず、周囲とコミュニケーションがうまく取れないことに。
失敗を極度に恐れている
高学歴ニートになってしまう人は、これまで相対的に自らの望みをすんなりと実現してきた人が多い傾向にあります。勉強面では周りの期待を背負いながらも高い評価を得て、それほど大きな失敗をすることもなく人生を生きてきた高学歴ニート。挫折体験が少ないことで、失敗に対する耐性がないといえるでしょう。
仕事では同僚・上司・経営陣などさまざまな方向から多くの目が向けられています。高学歴ということで注目を集める場合もあり、「絶対失敗できない」というプレッシャーのなか、失敗をしたらどうしようかと大きな恐怖心を持ってしまうのです。
社会経験が少ない
高学歴ニートの場合、学業に専念していたり、アルバイト経験が少なかったりするケースもあります。なかには、アルバイトせずとも親の助けで十分に生活できる経済環境だったという人もいるでしょう。そうなると、おのずと社会での経験が少なくなってしまいます。
学業での経験・資格取得などももちろん仕事に活かせる要素ですが、アルバイトで年齢性別問わず社会経験を積むことも非常に大切な経験・スキルのひとつ。社会人としてのコミュニケーション能力が養えていないことで、就職活動で失敗したり、就職してもうまくいかなかったりするケースもあります。
高学歴ニートから正社員を目指すには
高学歴ニートになってしまうと、離職期間が長くなるほどに社会復帰は難しくなっていきます。というのも、高学歴かどうかに関わらず、離職期間が長いと再就職、特に正社員への採用は現実的にどんどん可能性が低くなってしまうのが現実なのです。
では、どうしたら高学歴ニートから脱出して正社員を目指せるのか、その方法について考えていきましょう。
考え方を変えてみる
高学歴ニートはとてもプライドが高く、みずからの行動を振り返ることが苦手。しかし、どんなことでもまずは「原因を考えること」からはじめないと、改善への道は開けません。今回については「なぜニートになってしまったのか」、当時の状況を振り返ってみましょう。
たとえば仕事に対して働く意欲がない、やりたいことが見つからない、だから働かないといった考えを持っていたとします。この場合、「自分のスキル・能力を使って何かできることはないか」という考えに方向転換してみましょう。
ここで注意したいのは「高望みはしないこと」。自分のなかにある「この学歴はこういう仕事であるべき」という固定概念を打ち消して、幅広い求人情報に目を向けてみることです。自己分析をしっかりと行い、これまでの経験や自身の強みから、自分に適性のありそうな業界・職種を探してみましょう。
アルバイトから始めてみる
これまでの考え方をまっさらにし、自己分析の結果自分の気持ちを理解したからといって、すぐに就職先が決まるとも限りません。これまでの経験上、不足していると思われる社会人経験を磨くため、アルバイトから始めてみるのもおすすめです。
アルバイトを単なる「非正規雇用」と侮ってはいけません。アルバイトではこれまでの経験・年齢・性別などあらゆる人が就業しています。社会人経験の第一歩と考え、まずはアルバイトで仕事に必要な感覚を養うつもりでチャレンジしてみましょう。アルバイトは決して無駄な時間ではないのです。
アルバイトでは、スタッフ・顧客など多種多様な人とコミュニケーションをとり、接客や販売などの対応をすることもあります。対人関係能力・スキルを養うにはもってこいの環境なのです。また当初は非正規雇用からスタートしても、結果的に正規雇用として定職に就ける可能性もあります。地道に努力することは大変重要なことであり、求人サイトなどを一度チェックしてみるのも有効です。
転職エージェントに相談する
「転職エージェント」というと、ハイスペックなスキル・実務経験がないと登録できないと考えてはいませんか?現在では就職経験がなかったり、少なかったりする場合でもサポートを受けられる転職エージェントは数多くあります。
転職エージェントでは多くの場合、各登録者それぞれにアドバイザーがつきます。たとえばニートになってしまった経緯なども相談し、カウンセリングを受けながら求人を紹介してもらえるのもメリットのひとつ。高学歴ニートはそもそもの学歴が高く、条件の良い転職先を紹介してもらえる可能性も十分にあります。
転職エージェントでは、家族や友人でない第三者に相談することで、就活を成功へと導いてくれるきっかけとなることも。自分ひとりでは気付けなかった強みがわかることもあるので、ぜひ有効利用してみましょう。
キャリアスタートでは第二新卒・フリーターなど若年層向けの転職支援サービスを展開しています。未経験からの正社員を実現するためにしっかりサポートしてくれるので、一度相談してみてはいかがでしょうか?よりよいチャンスを得るきっかけにもつながります。
高学歴ニートならではの強みを活かして正社員への道を切り開く
高学歴ニートは、高学歴であるがゆえの悩みを抱えています。しかし、高学歴はこれまで努力してきた証でもあり、大いに活用すべき強みなのです。
自分に対して自信をなくしていたならば、思い切って転職エージェントで第三者からの意見を聞いてみてください。「目からうろこ」のような、新たな発見・気づきが得られる可能性は高いです。ニートの期間が短いほど脱出への道も近いと考えて、積極的に行動へ移してみましょう。