施工管理が大変と言われている理由とは?施工管理になる2つのメリット
「施工管理って大変って聞くけど本当なの?」
「何で施工管理は大変って言われているの?」
施工管理に興味がある方の中には、世間から何が大変と言われているのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
実は、施工管理が大変と言われる理由はいくつかありますが、だからこそ得られるメリットも大きいのです!
本記事では、施工管理の業務内容や大変と言われる理由、施工管理のメリットについて紹介します。
この記事を読めば、施工管理の実態を把握できるようになりますよ!
Contents
1.施工管理は大変なのか?
結論から言うと、施工管理は大変な職業です。
施工管理は工事の管理を行う仕事なので、業務量が幅広く、一人ひとりに求められる作業が多い傾向があります。
また、1日のスケジュールが詰まっており、作業員の仕事が終わった後も、事務所に戻って仕事をしなければならないこともあります。
意外と肉体労働が多く、工事のプロジェクトを完遂させるという使命のもと働くことになるので、精神的な疲れも発生するでしょう。
施工管理会社に入社後、イメージとのギャップが発生しないように、これから施工管理を目指す方は、主な業務や実際に働いている人が大変と感じる部分について把握しておくことをおすすめします。
2.施工管理の主な業務
施工管理がどのくらい大変なのか知るために、まずは施工管理の主な業務について押えておきましょう。
一般的には4大管理業務と言われており、施工管理では以下の4つの業務をメインに行います。
- 工程管理
- 原価管理
- 品質管理
- 安全管理
工期内に工事が終わるようにスケジュールを調整したり、原価計算を行って経費をコントロールしたりします。
また、建築物の品質チェックや作業員の安全確保も重要な仕事です。
以下の表で簡単に業務内容をまとめておりますので、ご確認ください。
工程管理 | 決められた工期までに建築物を完成させるために、全体の作業スケジュールを管理する業務 |
原価管理 | 予算の範囲内で工事が完遂できるように必要な資材や人件費などの原価を管理する業務 |
品質管理 | 建物の品質を発注者が求める基準に合わせる業務 |
安全管理 | 怪我や死亡事故など最悪のケースを防ぎ、全ての工程が安全に行われるような作業環境を確保する業務 |
ちなみに、以下の記事で具体的に4大管理業務について紹介しているので、詳しく知りたい方はあわせてご参照ください。
3.施工管理が大変と言われている6つの理由
施工管理が大変と言われている理由について紹介します。
主な理由は以下の6つです。
施工管理の課題でもあるので、施工管理を希望している方はこれらの状況を想定しておきましょう。
(1)休みが少なくプライベートとの両立が難しい
施工管理で大変と言われる理由の筆頭として、休日が少なくプライベートの時間がなかなか確保できない点が挙げられます。
一般的には週休2日制を導入している会社が多いですが、施工管理業界では未だに週休1日制が多いです。
週に1日しか休みがなく、週6日間で溜まった仕事の疲れを取るために休みを消費してしまうため、家族サービスや趣味に十分な時間を費やせません。
また、スケジュールに遅れが生じている場合は、休日出勤を求められることがあるので、ただでさえ少ない休みがさらに減ってしまうこともあります。
そのため、プライベートに時間を使いたいのに使えない状況に、多くの人が悩んでいると言えるでしょう。
このようにブラックな職場で働く人もいる一方で、実はホワイトな環境で施工管理をしている人もいます。
ブラックな環境かホワイトな環境か、は働く職場によって変わるため、働いてみるまでわからないということがよくあります。
ホワイトな環境で働きたいと考えている方は、転職エージェントに相談することをおすすめします。
(2)毎日長時間拘束される
毎日長時間拘束される点も施工管理が大変と言われる理由の1つです。
施工管理の1日は朝早くからスタートし、帰宅するのも遅い傾向があります。
会社によって勤務時間は異なるため一概には言えませんが、一般的な1日のスケジュール(日中工事の場合)は以下のとおりです。
- 7:00:出勤、朝礼の準備
- 8:00:朝礼(作業員に1日の流れなどを説明)
- 8:30:作業のスタート、工事現場の巡回や点検、工事写真の撮影・記録、各工程ごとに作業員への指示
- 12:00:昼休憩
- 13:00:昼礼、現場監督や所長との翌日以降の打ち合わせ、工事現場の巡回や点検
- 15:00:作業の進捗状況の確認
- 17:30:作業員の業務終了、工事写真の整理、作業報告書の作成、作業工程表の作成
- 19:00:退勤
一般的な企業の場合、8~9時間の拘束時間が多いですが、施工管理業界は上記のように短くても12時間拘束されます。
中には20~21時まで残業することも日常茶飯事なので、半日以上は会社に拘束される可能性が高いです。
工事期間が終了に近づくにつれて残業も多くなるため、労働時間が長くなることは想定しておいた方がよいでしょう。
なお、以下の記事で施工管理の1日のスケジュールについて詳しく紹介しているので、あわせてご覧ください。
(3)気候の影響を受けやすい
屋外での業務が多いので、どうしても気候の影響を受けやすくなります。
小雨程度であれば工事は行われますが、大雨になると危険度が高くなるため、工事が中断する可能性が高いです。
悪天候が続くと工事が遅れるので、思うようにスケジュールが進行しない点も施工管理を悩ませる1つの要因でしょう。
梅雨の時期や台風が発生する季節は、悪天候が続くこと前提でスケジュールを組むことがポイントです。
(4)言うことを聞いてくれない作業員がいる
工事現場は職人気質な人が多いため、中には言うことを聞いてくれない作業員がいるのも事実です。
特に経験もスキルも高いベテラン職人には、信頼の置ける人でなければ聴く耳を持ってくれない人が多いため、信頼関係を築くのにある程度の時間がかかります。
指示に従ってくれない作業員がいると、組織をまとめるのが大変です。
年齢層の高い人と話すのが苦手な方は、職人気質な作業員をまとめるのに苦労するかもしれません。
もしコミュニケーション能力に自信がなければ、まずはハキハキとした挨拶を心掛けて、印象良く見せるようにしましょう。
(5)業務量が多く仕事をなかなか覚えられない
施工管理は業務量が多く業務の幅も広いため、仕事を覚えるのに一苦労です。
現場作業に加えて、書類作成や図面作成など事務作業も多いので、肉体労働とデスクワークの両方を覚える必要があります。
場合によっては、原価管理で経費コントロールもしなければならず、数字への対応も求められる可能性が高いです。
施工管理は肉体労働のイメージが強いかもしれませんが、繊細な業務も多いことを頭に入れておきましょう。
(6)工事の責任を負わなければならない
施工管理は工事の責任を負う立場です。
会社の信頼を得るために工期は厳守なので、どうしても工期に間に合わせなければならないというプレッシャーがかかります。
順調に工事が進めば特に問題ありませんが、悪天候の連続や病気・怪我による作業員の脱落など、思わぬトラブルが発生した場合、グッと緊張感が高まるでしょう。
ただでさえ、建築物の品質確認や作業員の安全確保で、強い緊張状態が続くにもかかわらず、その他の要因で緊張が増すと、極めて大きな精神的ストレスがかかります。
責任のある仕事なので、常にプレッシャーとの闘いであることを押えておきましょう。
4.大変でも施工管理で働く2つのメリット
大変な場面が多いですが、施工管理だからこそ得られるメリットがあります。
特に大きなメリットは以下の2つです。
順に紹介するので、これらのメリットに魅力を感じる方は、前向きに施工管理を目指してみましょう!
(1)プロジェクトを任されるのでやりがいがある
プロジェクトを任されるのでやりがいがあります。
確かに施工管理の仕事は大変で割に合わない部分があるかもしれませんが、建築物を一から作り上げるため、やり遂げたときの達成感は一際大きいです。
さらに、教育施設や道路、鉄道など公共事業に携わることになれば、社会貢献に携われます。
施工管理だからこそ得られる経験もたくさんあるので、仕事に対してやりがいを求める方におすすめの業種です。
(2)キャリアアップすれば高収入が見込める
施工管理業界は、キャリアアップすれば高収入が見込めます。
国家資格である施工管理技士の資格を取得することで、自身の存在価値を高めることが可能です。
企業に所属する施工管理技士の数によって企業評価が変わるため、施工管理技士を取得するだけで会社に貢献できます。
会社への貢献度が高くなれば、高待遇や高収入が期待できるでしょう。
ちなみに、1級施工管理技士を取得すれば、大手企業への転職も実現します。
より良い労働環境を求めて大手企業に転職したい方は、1級施工管理技士の取得を目指しましょう。
なお、以下の記事で施工管理技士の受験資格について紹介しているので、資格取得を検討している方はあわせてご確認ください。
まとめ
施工管理の仕事は、業務量が多く問われる責任も大きいため大変な業種です。
その一方で、施工管理ならではのやりがいがあり、施工管理技士の取得により高収入も目指せます。
業務の幅が広く大変な理由はいくつもありますが、魅力的な業種なので、やりがいや高収入を求める方は前向きに施工管理を検討してみましょう。