「新卒カード無駄にしたらどれくらい損するのか?」
「新卒カードがなくても就職はできるのか?」
現在就活に取り組んでいる人の中には、新卒カードを無駄にして不安に感じている人もいるのではないでしょうか。
新卒カードを活用することで就活を有利に進めることは可能ですが、必ずしも新卒カードがなければ就職できないわけではありません。
本記事では、新卒カードを無駄にした場合のデメリットや新卒カードがなくても就職するコツについて紹介します。
この記事を読んで、新卒カードを無駄にした人も前向きに就活に取り組みましょう。
1.新卒カードとは?なぜ新卒カードが大切と言われるのか
新卒カードとは、卒業と同時に就職できる特権のことです。
基本的に大学に通うのは一人1回なので、新卒カードも卒業のタイミングで1回しか使えないということになります。
一度新卒として就職してしまった人や、就職せずに卒業した既卒の人は新卒カードを使って就活をすることはできません。
例外として、既卒(卒業して1度も就職していない状態)になった後に再び大学に入学すれば、卒業年度に新卒カードを活用することは可能です。
新卒カードで就職するのに、いくつかのメリットがあります。
- 経験やスキルに関係なく入社できる
- 新卒枠はしっかり教育してもらえる
- 大手企業に入社しやすい
- 選択肢が広い
- 情報が得やすく横のつながりが生まれやすい
就活において、最も新卒が優遇されているので、新卒カードを上手く使うことで無限の可能性が生まれます。
したがって、新卒での就活は人生の大きな分岐点といえるでしょう。
2.新卒カードを無駄にしたと思う2つのパターン
新卒カードを無駄にしたと思うパターンはいくつかあります。
その中でも主なパターンは以下の2つです。
- 新卒カードで優良企業に入れなかった
- 新卒カードを使わなかった
パターンによって就活対策が変わるので、どちらなのか明確にしておきましょう。
(1)新卒カードで優良企業に入れなかった
新卒カードで就職をしたが、優良企業に入社できなかったパターンがあります。
卒業して夢を抱いて就職したものの、厳しい労働現場に直面し、入社を後悔している人も多いでしょう。
退職を検討している、もしくは退職をしてしまった人は、転職という形で就活に取り組むことになります。
業界で培ったスキルや経験を活かして、就活を有利に進めましょう。
(2)新卒カードを使わなかった
新卒カードで就職をしなかったパターンもあります。
たとえば、卒業してアルバイト・パートで生計を立てている人や働かずに支援を受けて生活をしている人がこのケースです。
社会人経験がないため、既卒という扱いで就活を行うことになります。
既卒で就活をするには、既卒向け求人を中心に就職先を探すことになるでしょう。
3.新卒カードを無駄にした場合の4つのデメリット
新卒カードを無駄にした場合のデメリットについて紹介します。
主なデメリットは以下の4つです。
- 新卒に比べると求人数が少なくなる
- 既卒者扱いとなりマイナスイメージを持たれる
- 十分な就活対策ができなくなる
- 新卒に比べると内定率が低くなる
既卒でも就職することはできますが、なかなか内定をもらうことは難しくなります。
困難に直面しても前向きに取り組めるように、新卒カードを失うことでどれくらい不利な状況になるか把握しておきましょう。
(1)新卒に比べると求人数が少なくなる
新卒カードを無駄にすると、応募できる求人数が極端に減少します。
企業は、新卒枠をメインに採用活動を行うため、既卒者が与えられるチャンスは新卒者に比べると少ないです。
大企業の総合職をはじめ、さまざまな企業はポテンシャル採用で大量の新卒を抱えるため、わざわざ既卒に枠を割くことはしません。
既卒者が応募できる求人は、既卒可の新卒・中途採用か既卒向け求人に限られるので、選べる選択肢は少なくなるでしょう。
(2)既卒者扱いとなりマイナスイメージを持たれる
既卒になるケースは、怪我や病気などの理由がない限り消極的な理由が多いため、既卒者は企業からマイナスイメージを持たれがちです。
そのため、面接では既卒ならではの痛いところを突かれる質問を多くされます。
たとえば、以下のような答えづらい質問をされることが多いです。
- なぜ既卒になったのか
- なぜこのタイミングで就職しようと思ったのか
- 卒業してから今まで何をしていたのか
これらの質問は基本的にどう答えても印象が悪くなるものばかりです。
しかし、正直かつ冷静に答えなければ、さらに評価が下がってしまいます。
新卒よりも面接のハードルが上がるので、しっかり面接の対策をしておくことが重要です。
(3)十分な就活対策ができなくなる
既卒になると、十分な就活対策が難しくなる点もデメリットの1つです。
学生時代は就活に必要な情報を得られる施設を利用できますが、既卒になると新卒時代よりも情報収集が困難になります。
新卒であれば、新卒向けの就活セミナーや企業説明会などのイベントが多く実施され、新卒者は同じ時期に就活を行うため、情報交換も容易です。
しかし、既卒者は独自に就活に取り組まなければならないため、限定的な情報しか得られません。
就活に有益な情報を集めるには、新卒時代よりも積極的にアンテナを張り巡らせて行動することが求められます。
(4)新卒に比べると内定率が低くなる
新卒に比べると内定率が低くなります。
マイナビの「マイナビ2021年度既卒者の就職活動に関する調査」によると既卒者の内定率は42.4%に対して、就職みらい研究所の「就職プロセス調査」では、新卒は95.2%という結果でした。
新卒に比べて求人数が少ないことや企業から持たれる印象が悪いこと、得られる情報が少ないことも大きく影響しているでしょう。
既卒で就活に取り組んでいる人の6割近くは内定をもらえていない状況なので、簡単に就職できません。
しかし、4割以上の人は就職できているため、しっかり面接対策等を行えば、十分内定を勝ち取ることは可能です。
4.新卒カードを無駄にすると就職はできないのか?
これまでの説明をもとに結論を述べると、新卒カードを無駄にしても就職はできます。
新卒カードを失うことで不利な立場になることは間違いありません。
しかし、先ほど述べたように4割以上の人は正社員として活躍しています。
既卒で内定をもらえないのは、不利な状況以外にも以下のような理由があるからです。
- 大手企業ばかり応募している
- 特定の業種に絞っている
- 応募数が少ない
- 自分に自信がない
- 自分の長所を理解していない
- 周囲に相談できる人がいない
- 面接の練習をしていない
- エントリーシートでアピールできていない
内定をもらえないのには理由があり、それらの原因を取り除くことで内定を勝ち取った4割に入ることができます。
ポイントを押さえて就活に取り組めば内定をもらえるので、諦めずに正社員を目指して行動しましょう。
5.新卒カードがなくても就職する3つのコツ
新卒カードがなくても就職するコツを紹介します。
特に押さえておくべきポイントは以下の3つです。
- 既卒ならではの質問対策を徹底する
- たくさんの求人に応募する
- 既卒が採用されやすい職種や時期を選ぶ
これらの要点を押さえるだけで、内定率を高めることができます。
既卒でなかなか内定をもらえない人は、就活の参考にしてみてください。
(1)既卒ならではの質問対策を徹底する
既卒ならではの質問対策は必須です。
先ほど紹介した3つの質問は必ずといっていいほど聞かれます。
既卒になっている以上、どう答えても言い訳にしか聞こえないため、ありのままを正直に話すことが重要です。
既卒になった理由などを聞かれても、返答でマイナスイメージを挽回しようとする必要はありません。
人は誰でも選択を間違えて失敗することはあります。
大切なのは、失敗を糧にどう前向きに成功につなげるかです。
たまたま人生の失敗が新卒時の就活だっただけなので、既卒になった理由を失敗と捉えて、前向きに働く決心をした経緯を伝えましょう。
面接官も人なので、入社意欲を最大限アピールして相手の感情を動かすことができれば、既卒でも内定獲得が十分期待できます。
(2)たくさんの求人に応募する
たくさんの求人に応募することも大切です。
内定率が低くても、応募数を増やせばその分内定率を上げることができます。
既卒向けの求人数は新卒に比べると少ないですが、職種を広げれば、選択肢を増やすことが可能です。
行動力を上げて、内定をもらえるチャンスを拡大しましょう。
(3)既卒が採用されやすい職種や時期を選ぶ
既卒が採用されやすい職種や時期を選ぶのもポイントです。
人手不足の業界では、既卒枠の採用を強化している企業が増えています。
たとえば、以下のような業界は既卒者におすすめです。
- 営業職
- 販売職
- 施工管理
- 介護職
- ITエンジニア
希望の職種ではないかもしれませんが、チャンスは多いので、これらの業界もチェックしておきましょう。
また、採用されやすいタイミングに関しては、企業の採用活動が活発になる時期はある程度決まっています。
定年により退職者が増えやすい1~3月や、夏の賞与を受け取って退職者が続出する7~9月は、就活におすすめのタイミングです。
企業は退職時期を見越して、積極的に採用活動に乗り出すので、これらの時期の求人は漏れなくチェックしておきましょう。
6.新卒カードを無駄にしても就職する方法
新卒カードを無駄にしても就職する方法を紹介します。
既卒で就職する主な方法は以下のとおりです。
- 就職エージェントを利用する
- 既卒向けのナビサイトを利用する
- ハローワークを利用する
- 転職サイトを利用する
- 新卒ナビサイトを利用する
就職エージェントで就活のサポートを受けながら、既卒向けサイトやハローワークで既卒求人を探すのがおすすめです。
既卒者は得られる情報量が少ないので、いくつかの方法を組み合わせながら希望に沿った企業を探してみましょう。
まとめ
新卒カードは就活で有利に働きますが、無駄にしたからといって就職できないわけではありません。
内定率を高めるには、既卒ならではの就活対策を行うことが重要です。
今回紹介した就職のコツや就活方法を参考にして、内定獲得に向けて取り組みましょう。