営業職はつらい?営業職のやりがいと向いている人
「営業職はノルマがあってつらそうなイメージがあるし、具体的にどのようなやりがいがあるのかわからない」と思われる人もいるのではないでしょうか。
確かに大変なところもありますが、営業としてやりがいをもって活躍している人も多く存在しており、頑張りが評価されて給与に反映されるなどのメリットも多数あります。
そこで今回は、営業のやりがいや大変なところ、向いている人の特徴、やりがいのある営業職への就き方についてそれぞれ紹介します。営業職の仕事が気になる方は、ぜひこの記事を参考にしてみてください。
Contents
1.営業はつらい?
(2)楽しいと感じている人の傾向
営業職435名を対象とした調査アンケートでの「営業職はつらいか、楽しいか」を質問結果では、「つらいと感じている人の割合」が約52%、「楽しいと感じている人の割合」が約48%となっています。
(参考:マイナビ | マイナビ学生の窓口調べ)
この数値をみて営業はつらい仕事という印象を持つ方もいるかもしれませんが、営業に限定せず、社会人全般303名を対象とした調査アンケート(参考:マイナビニュース)の「仕事は楽しいですか?」という質問では「楽しい」が約52%、「楽しくない」が約48%という結果になっており、営業職がつらいと感じている割合と社会人全般がつらいと感じている割合にほぼ違いはありません。
確かに業界やポジションによりつらい営業もありますが、それを超えるやりがい(楽しい)を感じられるのも事実です。本人がどう感じるか、どう行動するかが重要かもしれません。
次は、営業についてどのように感じているかの傾向を下記に紹介します。
(1)つらいと感じている人の傾向
続いて、営業職でつらい思いをした人の具体的な理由について詳しく見ていきましょう。
(参考:株式会社ネオマーケティング | 企業の営業活動の実態に関する調査)
上記グラフによると最も多い理由としては、「話を聞いてもらえない/適当にあしらわれた」、その他の主な理由としては、「横柄な態度をとられた」「ドタキャンされた」「必要ないと怒られた/追い返された」となっています。
このようなつらいという意見がでる理由は、業界や会社の上司に恵まれなかったことの他、未経験から営業になったために仕事に慣れていないことも挙げられます。スキルが未熟ゆえにでてくるつらさは、徐々に仕事を覚えていくうちに減っていくでしょう。
(参考:日本労働組合調査)
他の調査アンケート結果では、営業をつらいと感じる主な理由としては、「ストレス」、「疲れる」、「クレーム対応」、「お客様の理不尽さ」、「ノルマ」、「上司や会社のプレッシャー」があげられています。
業界や会社によっては、ノルマが厳しく上司や会社のプレッシャーがきつい、お客様は理不尽でクレーム対応に追われるなど、実際、かなりきつい仕事を任せる営業現場も存在します。
しかし、すべての企業がそうであるわけではありません。業界研究、企業研究をしっかり進めていれば、同じ営業であっても、やりがいのある自分にあった営業職を見つけられるはずです。
(2)やりがいと感じている人の傾向
営業職を選んだ理由について見ていきましょう。
「やりがいがありそうだったから」が最も多く、その他の主な理由としては「人と話すのが好きだから」、「成果や結果が目に見えやすいから」があがっています。
(参考:日本労働組合調査)
上記グラフでは、「達成感」、「相手に喜んでもらえる」、「いろいろな人と仕事が出来る」が主な理由となっています。
2.営業職のやりがい
営業職の主な3つのやりがいを下記に紹介します。
(1)結果を出した時の達成感 (2)顧客に直接関われる (3)多くのスキルが身につく
(1)結果を出した時の達成感
事務職のような間接部門は、仕事の成果を数値化するのが難しいところもありますが、営業職は売上や成績など数字で自分の実績が可視化できるため、目標やノルマが明確です。目標やノルマはプレッシャーにもなりますが、商材やサービスを顧客に提案して、成約に結びついて、その結果、目標達成できたときの達成感は大きなやりがいになります。会社にもよりますが、営業の成果次第では給料の基本給にプラスしてインセンティブ(歩合)がつくこともありますので、収入アップにつながることも多いです。目標達成し続けることによって、社内での昇給だけではなく昇格、さらに同職種の転職により、年収アップが期待できます。自身の頑張りが給与に反映されることにやりがいを感じる方もいます。
(2)顧客に直接関われる
顧客に直接関われることは営業職の醍醐味であり、顧客や顧客の会社への貢献を最もダイレクトに感じられるため、やりがいとなるでしょう。営業の顧客対象は個人客に営業する個人営業と法人(企業や団体)に営業する法人営業に分かれておりますので、それぞれのやりがいについて詳しく見てみましょう。
<個人営業(BtoC)のやりがいと具体例>
個人営業のやりがいは、実際に商品やサービスを利用する顧客と直接商談でき、利用した感想や感謝の気持ちを直接聞けることです。決裁者本人と直接商談する場合が多く、顧客と深い関係値が構築ができる傾向にあります。顧客に喜んでもらえることによって、よりやりがいや介在価値を感じられるでしょう。
法人営業は、初回の営業訪問から契約に至るまでの期間が長いからこそ、契約まで結びついたときには大きな達成感が感じられます。
例えば新規の訪問先だった場合には、電話や飛び込み訪問による受付突破→一般社員→課長→部長→役員へと提案して、稟議を通し契約に結びつけるところまで行うからです。
顧客の規模が大きい分仕事のスケールも大きくなる傾向にあり、顧客の会社にとって自社の扱う商品・サービスが企業の課題解決や変革に影響を与えられることが多いため、より大きなやりがいを感じられるでしょう。
(3)多くのスキルが身につく
営業職は顧客と接するだけでなく、社内調整、書類作成などさまざまな業務を行う必要があります。それらの業務を遂行することで、下記のような多くのスキルを身につけることができます。
・顧客と信頼関係を構築していくスキル ・顧客のニーズを把握するためのヒアリングスキル ・取り扱う商材・サービスの専門知識 ・論理的思考 ・顧客や顧客の会社の課題解決スキル ・プレゼン力 ・行動力 ・社内調整力
上記のように営業職では総合的なビジネススキルが身につきます。仕事の成果を可視化しやすい営業は、習得したスキルの数や熟練度も可視化しやすいため、頑張れば頑張るだけ自身が成長できることはやりがいにつながります。また、多くのスキルを身につけた結果、同職種ではもちろんのこと、他職種でも活かしていくことができるため、将来的に転職を考えたときにも有利になることが多いでしょう。
3.営業職の大変なところ
営業職の大変なところについて、詳しく見ていきましょう。
(1)人間関係のストレス (2)成果へのプレッシャー
(1)人間関係のストレス
営業職は多くの関係者を巻き込みながら仕事を進めていくため、思うように仕事が進まないと人間関係がストレスになることがあります。具体的には、顧客とのやり取りで急に言っていることが変わった、社内の部下が言った通りに動かない、間接部門や製造部門などの関係部署の社員が足並みをそろえてくれないなどがあげられます。仕事を円滑に進めていくためにも周囲と良好な関係を築いていくことが大事です。また、顧客へ商品・サービス提供を行うにあって、会社の関係者などが何かしらのミスを起こしてクレームに発展してしまった場合、一般的には窓口である営業が謝罪をしなければいけません。自分は何も悪くなくとも、突発的なクレーム対応をしなければいけないストレスは、営業の大変なところと言えるでしょう。一見、個人プレーが多いように見える営業職ですが、トラブルのあった場合には影響範囲は大きくなるので常にまわりのことを意識しながら、報告・連絡・相談をして連携していく必要があります。
(2)成果へのプレッシャー
営業は日々、数値化された目標やノルマを達成しなければならないというプレッシャーをと戦いながら業務をこなす必要があります。目標に対して数値進捗が順調なときは良いのですが、市場や経済の変化などの外的要因や部署内のメンバーが達成できていて自分だけは達成できていない場合はまわりに迷惑をかけ、上司から怒られるのではないかとプレッシャーを感じる人は少なくありません。成果が達成できない場合は、達成できない理由を洗い出したり、達成までの計画を立て直したり、達成できている上司や同僚の考えや行動を模倣したりするとよいでしょう。ただ、無理をして仕事を続けて体調を崩してしまっては元も子もありません。成果へのプレッシャーにどうしても耐えられない場合は、違う会社に転職したり、他の職種に転職して、環境を変えると良いでしょう。また、営業としての成功体験を積み重ねたり、トラブルに対しても経験を重ねることで対象法がわかれば、プレッシャーに強くなることができます。
4.営業職に向いている人
営業職に向いている人の特徴について詳しく見ていきましょう。
(1)人と接するのが好き (2)探究心があり地道に努力を続けられる (3)自分で目標設定・管理ができる (4)気遣いができる
(1)人と接するのが好き
人と接することが好きな人は営業職に向いていると言えるでしょう。営業では顧客が求めていることに対して的確に答えを返せるコミュニケーションが必要となります。顧客のことを知るには、まず顧客と会って話して関係性を築くことが大事です。そのため積極的に顧客に関わることをいとわないということは重要なスキルとなります。
例えば、人と接することが苦手でひたすらオフィスにいて黙々と資料を作っているだけでは、自己満足でのアイディアが積みあがるばかりで営業としての役割は果たしていないということになります。
営業職は顧客との何気ない日々の会話や商談を通して、どのような人で何を求めているのか、どのような交渉をしたら成約につながるのかを理解して、そのための行動をすることが大事になりますので、人と接することが好きな人にとっては適性を活かすことができるでしょう。
(2)探究心があり地道に努力を続けられる
探究心があり地道に努力を続けられる人は、営業職に向いていると言えるでしょう。
営業は顧客に対して商品やサービスを提案したとしても、断られることのほうが多いのです。そのため、断られる度に一喜一憂していたら営業活動を円滑に続けることが難しくなります。契約できなかったからといってただ落ち込むのではなく、失敗したとしても次にどうやって活かすのかという改善策を考えて、心が折れないように前向きな思考で努力を続けていく必要があります。
例えば、電話で商談のアポイントを取る際や飛び込み訪問する際にはアポイントが取れるよりも断られることのほうが多いものですが、アプローチする数が多いほうが打席に立つ機会が多くなるため、結果的には成果につながりやすくなります。
そのため行動数が多い分、比例して断られる数は多くなります。100件アプローチしても3件アポイントが取れるかどうかという確率なので、気持ちを切り替えながら行動を積み重ねていくこと、少しでも向上できることはないかと試行錯誤していける探究心が大事になります。
(3)自分で目標設定・管理ができる
営業職は顧客に商品・サービスを提案して、結果的に多くの成約を得ることが重視されています。1日のタイムスケジュールは各々の営業が自身で組み立てることができて、個人の裁量で比較的自由に調整することができます。営業職は良くも悪くも数値で評価される仕事だからです。そのため、自分で目標設定・管理ができる人は営業職に向いていると言えるでしょう。会社の扱う商品やサービスの売上や利益に関わる影響力の大きい役割になるため、責任感、数値を必ず達成するという意思をもつことが重要です。
ただ目標数値を達成すればいいというだけではなく、継続性や再現性という観点を意識してもつことも大事になります。例えば、たまたま運よく大型契約が取れて目標を達成したということだけであれば、継続して同じような成果を出すのは難しいでしょう。
半年後、1年後も再現性をもって、継続して成果を出せるのかという長期的な視点が大事になります。目標数値から逆算して、計画設計ができること、過去の行動データの蓄積によって安定的に成果をあげていくことが必要です。具体的には、今月はどの顧客からどの商材・サービスの契約をもらって、どのくらいの売上が上げられるか見通しを立てて予測するということが大事です。
(4)気遣いができる
営業職は気遣いができる人が向いていると言えるでしょう。営業にはコミュニケーション力が重要ではありますが、必ずしも社交的で陽気なタイプとは限りません。営業で成果を出す人の中には、大人しくて口数が少ないという人もいます。
営業は顧客の状況に合わせて綿密に事前準備をした上で、相手の話を傾聴して気持ちに配慮した言動ができることが大事になります。ひとりひとりの顧客としっかりと向き合い、絶妙な距離感を保てる人が営業として活躍できることが多いのです。
顧客の気持ちや状態を把握して、理解する力、潜在的なニーズや真意を汲み取る力が重要です。そのため普段から社交的で陽気、おしゃべりなタイプでなくても営業をあきらめる必要はありません。
営業職に向いている人についてさらに詳しく知りたい場合は、こちらの記事を参考にしてみましょう。
5.やりがいのある営業職に就くには
ここではやりがいのある営業職へ就くにはどうすれば良いのか、下記に詳しく紹介します。
(2)働く業界・会社を選ぶ
(1)自己分析をする
自分のこれまでの経歴からまずは下記の点を振り返ってみましょう。就業経験のない人は、アルバイトや学生時代の部活、ゼミ、学校行事での取り組みなどから考えてみましょう。
・自分の強み、弱み、大事にしている価値観を言語化する ・人の役に立ち感謝されたこと ・仕事で自分の強みを活かせたこと ・仕事で楽しいと感じたこと ・仕事で評価されたこと
(2)働く業界・会社を選ぶ
これまでの経歴を振り返り自己分析ができたら、次は働く業界・会社を選びましょう。
業界・会社選びは自分にとっての強みを活かせてやりがいを感じられることが大事です。
<働く業界の選び方>
営業の種類は顧客対象と商材・サービス種類で掛け合わせた、「個人向け×有形商材、個人向け×無形商材、法人向け×有形商材、法人向け×無形商材」の4つに分類分けされます。
分類分けしたときの商品・サービスの代表例としては、以下の図のようになります。
また、営業の種類を「個人向け×有形商材、個人向け×無形商材、法人向け×有形商材、法人向け×無形商材」の4つに分類したときの難易度は、下記の図のようになります。
ピラミッド層の上部になるほど、営業の難易度は高くなる傾向があります。転職の場合、法人営業の応募条件には営業経験を求められることが多いため、まずは個人営業の経験を積んでからチャレンジすると採用されやすくなります。 ・職種:企画営業(法人対象) ・年収400万円~700万円 ・仕事内容: マーケティング活動を通じて獲得した見込み顧客に対してのアプローチ及びナーチャリング案件への電話営業を中心に、商談機会の創出や案件追客、顧客育成を担当していただきます。商談化されてからのクロージングは、フィールドセールスが担当します。 ▼業務例 ・商談機会の創出や案件追客、顧客育成 →セールスフォース上のリストより、未商談リード、失注リードへメールや電話でアプローチしてのアポ獲得 ・セールスフォースへの入力 ・HPやLP、ペイド広告からの問い合わせ対応 ・応募条件: 【必須要件】 ・顧客折衝のご経験2年以上 【歓迎要件】 ・歯科医院を対象とした営業活動のご経験 ・システムやIT商材を扱ったご経験 ・雇用形態:正社員 ・勤務時間:9:00~18:00 ・休日:週休2日制 (原則土日祝休) ・勤務地:東京
上記の求人例には、必須要件に「顧客折衝のご経験2年以上」と記載があります。
個人営業は未経験から歓迎となっている求人も多いので、比較的法人営業のほうが仕事や転職の難易度は高いと言えるでしょう。営業未経験の場合には、まずは個人営業で経験実績を積み、ステップを踏んでからのほうが、法人営業に採用されやすくなります。
未経験から目指せる営業の仕事について、詳しく知りたい場合はこちらの記事を参考にしてみましょう。
<会社の選び方>
会社選びのポイントとしては下記のようなポイントがあげられます。
・自分の経験や強みを活かせるか ・どのような業界で商材・サービスであれば自分の能力を活かすことができるか ・会社の規模感(大手企業、中小企業など) ・会社の創業年数(老舗企業、ベンチャー企業など)
大事なのはどのような会社であれば、自分の能力を最大限活かすことができるのかということです。例えば、大手の老舗企業であれば、会社の仕組みや制度が整っている点がある一方で、仕事の裁量が少なく昇格する際のポストが空きずらいという点があります。
一方でベンチャー企業の場合は創業年数が浅いため、会社の制度が整っていない点がありますが、仕事の裁量が大きく自分の意見を反映しやすいという点があります。
未経験からはじめる場合には、まずは個人営業で経験・実績を積み、段階を踏んでから難易度が高いとされる営業を目指していきましょう。必須条件とされる実務経験を満たすことができれば、難易度の高い業界の法人営業も目指していけます。
将来的にはライフイベントをきっかけに仕事をセーブしたり、転職する場面があったとしても、企業や転職市場で需要のあるスキルや経験をもっておくことはビジネスパーソンとして強い武器になります。
そのため、自分のやりたいことや目指す将来像が実現できる会社なのかを事前に考える必要があります。自分で会社を選ぶのが難しいという場合には、当社キャリアアドバイザーよりマッチする会社選びのアドバイスをすることもできますので、一度ご相談ください。
まとめ
今回の記事では、営業職の大変なところとやりがい、向いている人の特徴、やりがいのある営業職への就き方について紹介しました。営業職は商品・サービスを顧客に提案し成約に結びつけることで利益に直結するため、成果を出せば社内からは重宝され、転職市場においても需要の高い職種となっています。営業は責任のある仕事なだけに大変なところはありますが、その分成果につながったときの達成感は非常に大きいものです。自己分析して、自分の強みや適性をどの営業で活かせるのかをしっかりと考えて、業界・会社を選ぶことをおすすめします。私たちキャリアスタートでは、これまで第二新卒、フリーター、異業界の方々の、未経験から営業職へ数多く転職をサポートしてきました。キャリアスタートでは、ホワイトな営業職を中心に、求人サイトでは見つけることのできない非公開求人も含め、ご希望にマッチした営業求人をご紹介可能です。これから営業への転職を考えている方は、ぜひキャリアスタートにご相談ください。
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