「施工管理の1日の流れってどうなっているの?」
「施工管理は毎日どのような仕事をするの?」
施工管理業界に興味を持っている方の中には、1日の流れがどうなっているのか気になっている方もいるのではないでしょうか。
実は、施工管理業界は、日や天候によって働く時間や1日の業務内容が変化するのです!
本記事では、施工管理業界の主な業務内容や1日の流れ、働くときのポイントについて紹介します。
この記事を読めば、施工管理がどのような働き方をするのかイメージできるようになりますよ!
1.施工管理の主な業務内容
施工管理の1日の流れを知る前に、どのような業務を行うのか確認しておきましょう。
一般的には、施工管理では4大管理と呼ばれている業務がメインに行われます。
4大管理とは以下のような業務です。
- 工程管理
- 原価管理
- 品質管理
- 安全管理
各管理では、以下のような業務を行います。
工程管理 | 決められた工期までに建築物を完成させるために、全体の作業スケジュールを管理する業務 |
原価管理 | 予算の範囲内で工事が完遂できるように必要な資材や人件費などの原価を管理する業務 |
品質管理 | 建物の品質を発注者が求める基準に合わせる業務 |
安全管理 | 怪我や死亡事故など最悪のケースを防ぎ、全ての工程が安全に行われるような作業環境を確保する業務 |
基本的には、上記の4つの業務を1日に行うことになります。
2.施工管理の1日の主な流れ
施工管理の1日の流れについて紹介します。
施工管理業界では、以下の3つのパターンで仕事を進行することが多いです。
順に説明するので、施工管理の仕事がどのような流れで行われるのかチェックしてみてください。
(1)日中工事の場合
まずは、日中工事の場合のスケジュールを紹介します。
企業によって時間にずれが生じることもありますが、一般的な1日のスケジュールは以下のとおりです。
- 7:00:出勤、朝礼の準備
- 8:00:朝礼(作業員に1日の流れなどを説明)
- 8:30:作業のスタート、工事現場の巡回や点検、工事写真の撮影・記録、各工程ごとに作業員への指示
- 12:00:昼休憩
- 13:00:昼礼、現場監督や所長との翌日以降の打ち合わせ、工事現場の巡回や点検
- 15:00:作業の進捗状況の確認
- 17:30:作業員の業務終了、工事写真の整理、作業報告書の作成、作業工程表の作成
- 19:00:退勤
この流れがオーソドックスなスケジュールです。
仕事内容は日によって異なりますが、基本的にはこの流れで毎日仕事をすることになります。
朝が早い割に、退社時間が遅いのが気になる点ですが、会社によって1日の労働時間に差があるので、1日の拘束時間が気になる方は、志望先の出勤時間と退勤時間を確認しておきましょう。
(2)夜間工事の場合
次に、工事が夜間に行われる場合のスケジュールについて紹介します。
夜間工事の場合の1日のスケジュールは以下のとおりです。
なお、今回は日中工事の後に夜間工事を行うケースを紹介しています。
- 7:00:出勤、朝礼の準備
- 8:00:朝礼(作業員に1日の流れなどを説明)
- 8:30:作業のスタート、工事現場の巡回や点検、工事写真の撮影・記録、各工程ごとに作業員への指示
- 12:00:昼休憩
- 13:00:昼礼、現場監督や所長との翌日以降の打ち合わせ、工事現場の巡回や点検
- 15:00:作業の進捗状況の確認
- 17:30:作業員の業務終了、工事写真の整理、作業報告書の作成、作業工程表の作成
- 19:00:一時帰宅もしくは職場で仮眠
- 23:00:再び出勤
- 23:30:夜礼、作業のスタート、工事現場の巡回や点検、工事写真の撮影・記録、各工程ごとに作業員への指示
- 5:00:作業員の業務終了、工事写真の整理、作業報告書の作成、作業工程表の作成
- 7:00:退勤(この日は非番)
工事が夜間に行われるということは、施工管理のスケジュールも夜間にずれ込みます。
主に道路や鉄道、商業施設の工事は、交通量や人流を考慮して夜間に行われることが多いです。
休みの日から夜勤であれば、体力が万全の状態で夜間業務に取り組めますが、日勤から続けて夜勤となるとスケジュールがかなりハードになります。
そのため、日勤の事務作業を迅速に済ませ、早めに一時帰宅してなるべく仮眠時間を確保することを重要です。
勤務中は少しも集中力を切らすことはできないので、夜勤前に少しでも長く体を休めるようにしましょう。
(3)雨の日の場合
雨の日は、工事ができない場合があるので、1日のスケジュールは通常とは大きく異なります。
悪天候によって工事ができないときの1日のスケジュールは、7時に出勤し、8時から事務作業や打ち合わせ、電話のやり取りを行い、19時に退勤する流れです。
基本的には、1日中事務作業をしています。
溜まっている書類の整理やスケジュールの調整などを行うのが一般的です。
1日工事が止まるだけで、スケジュールが大きく遅れてしまうので、工事の進捗を確認し、施工計画や予算の修正をメインに行います。
梅雨や、台風が多い夏から秋は悪天候が続くケースが多いため、この時期の工事は特に調整作業が大変になるでしょう。
3.施工管理で働くときの3つのポイント
施工管理で働くにはいくつかのポイントに注意しなければなりません。
プロジェクトとして業務が進行するので、特に業務の効率化への意識を持つことが大切です。
そこで、業務効率アップのために注意すべきことを紹介します。
業務効率を上げるために意識すべきことは以下の3つです。
順に紹介するので、施工管理業界で働くときの参考にしてみてください。
(1)作業員の安全を最優先にする
施工管理は作業員の安全を確保することも大切な業務です。
工事現場は建築材が多く散乱しており、専用の機械などを多く扱うため、怪我の発生リスクが高い傾向があります。
従業員が怪我をして作業現場から離脱してしまうと、人手が足らなくなり、業務の進捗が遅れる可能性が高いです。
また、危険な労働現場を放置すると、作業員の離職にも繫がる場合があります。
工事現場において作業員は貴重な人材なので、誰一人欠けることなく工事を完遂させることが重要です。
したがって、作業員の安全を最優先にして、作業員が安全に働ける労働環境を整えましょう。
(2)スケジュールの遅れを把握する
スケジュールの進捗状況を常に把握することが求められます。
工事期間中は、何らかのトラブルにより作業に遅れが生じることはよくあることです。
先ほど紹介したように、悪天候で工事が1日できないだけで、スケジュールが大幅にずれ込んでしまいます。
また、作業員が病気によって出勤できなくなった場合も、生産性が落ちて業務に遅れが生じるでしょう。
そのため、最初から業務に遅れが生じること前提で、ゆとりを持たせてスケジュールを組むことをおすすめします。
多少遅れても微調整する程度で間に合うようにしておくと、工期の遅れを防ぐことが可能です。
小まめに進捗状況を確認して、適宜スケジュール調整を行いましょう。
(3)作業員に積極的に声をかける
作業員に積極的に声をかけることも意識すべきポイントです。
自ら作業員に対して積極的にコミュニケーションを取ることで、意見交換が活発になり、スムーズな意思疎通ができるようになります。
また、作業員の声を拾いやすくなるため、施工管理の立場では気づきにくい課題の早期発見も可能です。
ちょっとした会話を意識してすることで、コミュニケーションが活性化し、業務・労働環境改善に繋げられます。
まずは、積極的にあなたから挨拶をしてみましょう。
まとめ
施工管理の1日のスケジュールは、会社によって差はありますが、早朝の7時からスタートして、19時ごろに退勤するのが一般的です。
また、工事ができないときは事務作業がメインになるので、悪天候の日は働き方がガラッと変わります。
1日の労働時間が限られているため、今回紹介した3つのポイントを意識して業務効率のアップを図りましょう。