ハローワークの職業訓練でネイルを学べる!訓練内容・受講方法を紹介
「ハローワークの職業訓練でネイルについて学べるの?」
「ネイルの資格を取りたいけれど、学費を用意できないかも…」
このようなお悩みはありませんか?
実は、ハローワークが受講あっせんをしている職業訓練の中にはネイルを学べるコースがあり、受講要件を受講料無料で受講できます!
この記事では、職業訓練の基礎知識からネイルコースで学べる内容や挑戦できる資格、受講方法、受講するメリット・デメリットまで詳しく解説します。
記事の最後には、ネイルに関わる仕事を目指す方が活用したい転職支援サービスも紹介しますので、ぜひご一読ください。
Contents
1.職業訓練でネイルを学べるって本当?
職業訓練を受けようと思っている地域で、ネイルについて学べるコースが設けられている場合は可能です。
まずは、はじめて職業訓練の受講を考えている方に向けて、職業訓練の基礎知識を紹介します。
(1)職業訓練とは
職業訓練(ハロートレーニング)とは、希望する仕事に就くために必要なスキルや知識を習得するための制度です。
公的な制度のため受講料が基本的に無料となっており、テキスト代のみで訓練を受けられます。
職業訓練には、雇用保険(失業保険)を受給している求職者を主な対象とする「公共職業訓練」と、雇用保険を受給できない求職者を主な対象とする「求職者支援訓練」があります。
ネイルについて学べる訓練コースは、求職者支援訓練で受講が可能です。
公共職業訓練には理美容全般のコースが設けられており、このコースでもネイルを学べますが、ヘアカットやエステなども一緒に学ぶため、自己負担額が高く受講期間も長い傾向にあります。
そのため、本記事ではネイルに特化している求職者支援訓練のネイルコースを紹介します。
職業訓練については、以下の記事でも詳しく解説していますので、こちらもぜひ参考にしてください。
(2)求職者支援制度とは
求職者支援制度とは、希望する仕事への再就職・転職を実現するために必要な職業スキルを2カ月から6カ月間で習得する制度です。
訓練を受講するためには、以下の要件を満たす必要があります。
- ハローワークに求職申込みをしていること
- 雇用保険被保険者や雇用保険受給資格者でないこと
- 労働の意思と能力があること
- 職業訓練などの支援を行う必要があるとハローワークが認めたこと
また、以下の要件を満たせば、職業訓練受講給付金(訓練受講手当、通所手当、寄宿手当)を受給しながらの受講もできます。
- 本人収入が月8万円以下
- シフト制で働く方などは月12万円以下(※)
- 世帯全体の収入が月40万円以下(※)
- 世帯全体の金融資産が300万円以下
- 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
- 訓練の8割以上に出席する(※)
(病気や仕事など以外の理由で訓練を欠席した場合、給付金は日割りで支給します) - 世帯の中で同時にこの給付金を受給して訓練を受けている者がいない
- 過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けていない
※については、令和5年3月末までの特例措置
引用:求職者支援制度のご案内|厚生労働省
親や配偶者と同居していて一定の世帯収入がある離職者や、働いていて一定の収入がある人は給付金を受けられませんが、受講料無料の職業訓練を受講は可能です。
求職者支援訓練を検討している人は、まずは最寄りのハローワークで相談してみましょう。
2.職業訓練のネイルコースについて
職業訓練のネイルコースについて、紹介します。
順に説明します。
(1)ネイルコースの概要
職業訓練のネイルコースは、ネイル・ジェルネイルの基礎知識や技術に加えて、サロン業務に必要な接客マナーなどを学べます。
訓練コースによっては、基礎技術だけでなく上級者向けの技術まで習得できるコースもあり、学ぶ内容によって受講期間が3~6カ月と異なります。
テキスト代などの自己負担額もカリキュラムや訓練校によって変わりますが、だいたい5,000円~15,000のようです。
ただし、ネイルの資格取得に挑戦する場合は、検定試験の受験料が別途かかります。
(2)ネイルコースのカリキュラムの一例
以下は、東京で開催されているリールネイルスクールのネイリスト養成科のカリキュラムです。
学科 |
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実技 |
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その他 |
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このように、職業訓練では爪の基礎知識やネイル技術だけでなく、接客スキル・就職に必要な知識までカリキュラムに入れている訓練校が多いようです。
(3)挑戦できる資格
多くの職業訓練のネイルコースでは、「JNECネイリスト技能検定試験2級・3級」「JNAジェルネイル技能検定試験初級・中級」に挑戦できます。
ネイルサロンの求人は、上記資格の2級・3級以上や初級・中級以上を募集要件にしている会社がほとんどです。
未経験・無資格で応募できる求人が全くないわけではありませんが、求人数が少なく給与も低い傾向にあります。
そのため、検定試験の受験は任意としている訓練校が多いのですが、可能性を広げるためには積極的に資格に挑戦しましょう。
中には上記のネイル資格の1級や上級まで挑戦できるコースを設けていたり、ネイルサロン衛生管理士や色彩検定などにも挑戦できたりする訓練校もあります。
(4)受講までの流れ
職業訓練を受講するまでの流れは、以下のとおりです。
- 最寄りのハローワークに行き、窓口で求職申込みをする
- 申込み後、職業相談で職業訓練について相談する
- 受講を希望する訓練コースが決まったら、ハローワークで受講申し込みをする
- 訓練実施機関で選考を受ける
- 選考結果が届き、合格だったらハローワークで訓練の受講あっせんを受ける
- 訓練受講開始
訓練実施校が説明会や見学会を開催している場合は、実際の訓練の様子や訓練校の雰囲気を知るために参加することをおすすめします。
なお、すべての地域の職業訓練でネイルコースが設けられているわけではないので、まずはハローワークインターネットサービスの職業訓練検索や各地域の労働局のWebサイトで開講予定訓練をチェックしてみましょう。
以下の記事では、ハローワークに受講申し込みをする際に必要な志望動機の考え方を紹介していますので、こちらも参考にしてください。
(5)訓練修了後の進路
職業訓練のネイルコースを修了した後の主な就職先は、以下があげられます。
- ネイルサロン
- ネイル商材問屋
- ブライダルサロン
- トータルビューティサロンなど
職業訓練で得たネイルの知識を活かした就職先が多くあります。
3.ハローワークの職業訓練のネイルコースを受講するメリット・デメリット
ハローワークの職業訓練のネイルコースを受講するメリットとデメリットを紹介します。
(1)職業訓練のネイルコースを受講するメリット
職業訓練のネイルコースを受講するメリットは、以下があげられます。
- 未経験でも受講料無料でネイルの基礎から学べる
- 要件を満たせば給付金を受けながら訓練を受講できる
- ネイリストを目指す仲間ができる
- 就職のサポートが受けられる
専門学校広場によると、専門学校でネイルを学ぶ場合、初年度だけで100万円前後かかるようです。
職業訓練の場合は受講料が無料のため、ネイルを学ぶ費用を大幅に抑えられることが最大のメリットといえます。
そのほか、訓練校を通じてネイル業界の人脈ができることや就職支援が受けられることも、職業訓練を受講する魅力でしょう。
(2)職業訓練のネイルコースを受講するデメリット
職業訓練は受講するメリットがある一方で、以下のデメリットも考えられます。
- 受講開始までに時間がかかる
- 訓練を受けてもすぐに就職できるわけではない
- 訓練校だけでレベルの高い資格を取得するのは難しい可能性がある
- 訓練受講中から訓練終了後3カ月の間、月に1回、ハローワークへ職業相談に行く必要がある
訓練実施校によりますが、多くの訓練校では選考や抽選があるため、受講申込みから訓練開始まで1カ月ほどかかります。
タイミングが悪くネイルコースの訓練の募集がない時期であれば、訓練を受けるまでに1カ月以上かかることもめずらしくありません。
また、令和3年度求職者支援訓練実績によると、理美容の職業訓練受講者の就職率は6割程度となっており、職業訓練を受けたからといって必ず就職ができるわけではないことがわかります。
加えて、訓練校によっては1級や上級などレベルの高いネイル資格に挑戦できることもありますが、3~4カ月の訓練の場合は3級や初級への挑戦にとどまることが多いようです。
訓練開始後のギャップを軽減するためにも、上記のようなデメリットも頭に入れておきましょう。
4.ネイルに関する仕事を目指す20代は転職エージェントも活用しよう
転職エージェントとは、求職者と人材を求める会社のマッチングをサポートする民間企業です。
ネイルに関わる仕事を目指す20代は、ハローワークだけでなく転職エージェントも活用しましょう。
(1)転職エージェントの活用をおすすめする理由
転職エージェントの活用をおすすめする理由は、より広い選択肢から就職先を選べることと、キャリアのプロにアドバイスをもらえることがあげられます。
(2)職業訓練のネイルコースを受講するデメリットで紹介したとおり、訓練の受講生の就職率はそれほど高いとはいえず、訓練修了後にすぐ自分の希望に合う会社が見つかるとは限りません。
そのため、訓練が終わってから就職活動を始めるのではなく、訓練中から情報収集をすることが大切です。
未経験・無資格でも採用している企業が求人を出していることもあり、職業訓練を受けなくてもネイルを学びながら働けるケースもあります。
また、メーカー、化粧品の販売員、ネイルスクールの講師など、ネイルに関する仕事はネイリストだけではありません。
転職エージェントでキャリアに関する相談をすることで、さまざまな仕事を知ることができ、より自分に合った就職をかなえられます。
ハローワークでも職業相談はできますが、相談員は非正規が多く、求人票の情報しか知らないケースがほとんどです。
転職エージェントの相談員は就職・転職に精通したキャリアアドバイザーなので、仕事内容や労働条件だけでなく、求職者の適性や性格まで加味したアドバイスをしています。
そのため、求職活動はもちろん「ネイルに興味があるけど、自分に適性があるのかな?」「手先が器用なんだけど、ネイリスト以外に向いている仕事があるか知りたい」といった求職前の相談も可能です。
ハローワークだけで就職活動をするリスクについては、以下の記事を参照してください。
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まとめ
この記事ではネイルに関する仕事を目指す方に向けて、職業訓練のネイルコースについて解説しました。
職業訓練は受講料無料でネイルの基礎から学べるため、ネイルに関わる仕事に興味のある人はぜひ活用したい制度です。
ただし、すべての地域でネイルを学べる訓練コースが設けられているわけではないので、インターネットで検索するか、最寄りのハローワークで相談するなどして、まずは情報を集めることをおすすめします。
訓練後により良い就職を目指す方は、ハローワークだけでなく転職エージェントも活用しましょう。