第二新卒の志望動機の書き方|アピールすべきポイントと例文
一般的に「第二新卒」とは、卒業後に新卒で入社してから3年未満で離職・再就職活動を行う25歳位までの若年求職者を指します。言葉自体に明確な定義はなく、26~29歳も第二新卒として扱う場合もありケースバイケースで解釈は変わりますが、1度でも社会人として働いた経験があるという点は共通しており、所謂「新卒」と「中途」の間に存在する中間層として認識されています。厚生労働省の大卒者離職率統計によると約30%が3年以内に辞めるとも言われ、長引く不況の影響や「自分に合った職種に就きたい」「もっと成長したい」といった転職に対する意識の多様化により、第二新卒者は今後も増加が見込まれるでしょう。また、近いカテゴリの「既卒」は正社員経験のない場合を指しますが、いずれも未来ある若者として採用に積極的な企業が多いとされています。
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第二新卒が志望動機を書くときのポイント
第二新卒は社会人の基礎が身についており、新卒よりも育成しやすい・適応力が高いといったメリットがあるとされています。経験やスキルを重視する会社や業界においても、中途応募者よりハードルが低く設定された上で「仕事への興味」「熱意」「人柄」など、アピールの仕方ひとつで未経験から様々なキャリアチェンジが可能な場合も多いです。ではどのような志望動機に仕上げれば良いのか、具体的に解説していきましょう。
応募先の企業ならではの理由を考える
志望先企業である必然性を明確に伝えることは大切です。出来るだけ曖昧な理由やネットで拾った例文のコピー・使い回しを避け、業界内で比較して優れている点や自分なりに共感したところをしっかり考察して下さい。また、退職~応募先企業を志望するまでの理由付けに一貫性を持たせ、前向きかつ自然な流れを作ることも重要です。
退職理由はポジティブな表現を心がける
短期間で退職していれば、必ずと言っていいほど面接官から理由を問われるものです。そのため「職場がブラックで」「上司と気が合わず」など、前の会社を貶めるようなネガティブな表現は避けるのが無難でしょう。どんな理由にせよ、より活躍できる場やスキルアップを求めたポジティブな転職であり、長く腰を据えて働きたいという気持ちをしっかりアピールすべきです。
応募先の企業が求める人材像とマッチするポイントをアピールする
前職で身につけたスキルや実績があれば、それらを活かして貢献・活躍できることを伝えるのも大切です。第二新卒は基本的なビジネスマナーが身についているので、プラス今までの経験で活かせるものがあれば大きなアドバンテージになるでしょう。逆に全く未経験の業界でも、熱意や目標が伝わるよう心がけたり、新しい資格の取得・セミナーの受講など努力していることを理解してもらえれば、採用に至る確率は更に高まります。
入社後の展望やキャリアプランなどを盛り込む
応募企業が目指している方向性を鑑みて、「入社したらこれを極めたい」「将来的にこんな仕事がしたい」など、自身の考えるキャリアプランや考えを志望理由に盛り込むのもポイントです。新卒時のまっさらな状態とも違うということを肝に銘じ、あくまでも”転職希望者”として展望を持ち臨んでいることを忘れずに履歴書・職務経歴書の作成にあたって下さいね。
第二新卒の志望動機が書けないときの対処法
「上手く書ける自信がない」という方のために、どのような手順で自己分析や企業研究をすればいいのか流れを見ていきましょう。
退職理由を突き詰める
20代で”新卒入社した会社を辞める”という大きな決断をしたわけですから、まずは退職に至った理由を突き詰めることが大切です。なぜなら「残業が多い」「上司の監視が厳しい」など不満に感じていたポイントは、裏を返せば「時間や休日はしっかり確保したい」「もっと自由に仕事をしたい」など、自分にとって譲れない条件にも繋がります。後悔のない転職にするためにも、退職理由の追求は手を抜かないことが第一です。
志望する業界や職種、企業についてより深く調べる
受けたいと思った業界・職種・企業についてより深く学ぶのも就活の基本です。何となくのイメージで決めると非常に”浅い”志望動機になってしまい、自分の意図やポテンシャルが採用担当者へ伝わらないためNG。知識を深めることでやりたいことが鮮明になったり、現在のスキルを活かせる道が見つかる可能性も高いです。求人情報や企業HPにはもちろん、SNSや経営者インタビュー等にも有効な情報が記載されているので、広く活用して下さいね。
第三者からアドバイスをもらう
一人で転職活動をしていると様々な悩みが出てきます。そういう時は家族・友人・先輩など第三者に相談するだけで、自分でも気づけなかった強みや長所を知るきっかけになるかもしれません。また、ハローワークや転職エージェントなどプロに相談すれば、より専門的な目線でアドバイスや考え方のヒントを得ることができ、今後の就活に役立つのでおすすめです。
【先輩たちの声】
山本賢さん 職種:営業
キャリアスタートを利用した印象はいかがでしたか?
志望動機などがうまく作れず、面接で落ちてしまうことも多かった中でキャリアスタートさんでは一緒に自己PRや志望動機を考えてくれて、すごく助かりました。その後は面接の感じも良くなって、「あ・うまくいきそう」と思っていました。
面接に行ってみてどうでしたか?
事前に志望動機等をしっかりと整理していったので、深くつっこまれても動揺せず面接に臨むことができました。正直、面接官の方からは「もっと営業する気を前面に押し出せ!」という厳しい指摘もいただきましたが、そこにもブレずにに対応できました(笑)
応募先を変える
思考を巡らせても志望動機がまとまらない・仕事内容からキャリアパスが想像できないといった場合は、思い切って応募先企業を変えてみるのも効果的です。どれだけ考えても転職する理由がないということは、ネームバリューやイメージで決めている可能性も高いので、再度自分を見つめ直すことで後悔のないゴールを目指しましょう。
第二新卒の志望動機の例文
今までのポイントを踏まえ、実践的な志望動機や自己PR文を見ていきます。書き方・伝え方など、回答例の1つとしてぜひ参考にして下さいね。
未経験の職種に応募する場合
・接客業から営業への転職
前職は小売店での接客業務に取り組んでまいりましたが、その経験を活かし営業職としてお役に立たせていただきたく応募いたしました。日々不特定多数のお客様へご案内を続ける内、「営業」という仕事を通じ自分の顧客を育ててじっくりと商品の良さをアピールし、その道を究めていきたいという考えに至りました。次々とチャレンジングな商品を開発し業界で抜きん出る貴社であれば、やりがいと熱意を持ってセールスしていけると確信しています。現場で磨いたスピード感とコミュニケーション能力には特に自信があり、合わせて持ち前の人当たりの良さも活かしながら、戦力として一日も早く貢献できるよう邁進していく所存です。
・製造業から事務職への転職
私は約3年間に渡り製造業に携わってまいりましたが、その経験と現在のスキルを活かし事務職に挑戦したいと感じ、志望いたしました。一つひとつの作業に丁寧に取り組んだり、地道な仕事でも正確にコツコツと進める集中力には自信があります。また、製造の現場では仲間同士の連携も大切なので、どうすれば全員が働きやすいかと考えながら日々行動しています。オフィスワークは未経験ですが、WordやExcelなどの資格も多数取得しましたのでそのスキルも活かしつつ、人をサポートする事務のエキスパートとして飛躍したいと思っております。
前職と同じ職種へ応募する場合
・不動産営業から広告営業への転職
今まで不動産会社の営業職として、新築建売の住宅販売・仲介をメインに様々な企画に携わってきました。元々広告業界に強い憧れを持っており、今後は不動産という既に形ある商品を提案するビジネスではなく、自分のアイディア次第で人の心を動かしたり、様々な場所で見てもらえるチャンスが多い「広告営業」としてキャリアを築きたいと思い、志望いたしました。家という高額商品をセールスしてきたことで得た対人スキル・話術には自信があります。インターネットやSNSを使った斬新な広告や企画をどんどん打ち出していく貴社のアクティブな社風に大変魅力を感じておりますので、ぜひ私に活躍の場を頂ければと思います。
・一般事務への転職
一般事務・総務としてバックオフィス業務に注力してまいりましたが、貴社でも引き続き事務職としてキャリアを積んでいきたいと考えています。ワード・エクセル・パワーポイントなど基本的なPC作業はもちろん、明るい電話対応や正確な書類作成など様々なスキルを磨いておりますが、今後はより自分の裁量で仕事にチャレンジしたいと思い志望しました。個人の希望により業務領域を広げたり働く場所・シフトを選択できるなど、効率的で自由な風土がある貴社であれば更にイキイキと仕事に取り組めると考えております。新たな知識の吸収や資格取得を目指し、今後も絶え間なく努力してまいりますので何卒よろしくお願い申し上げます。
あなたの人生はまさに”これから”。自信を持って新しい事にチャレンジしましょう!
日本のビジネス市場における有効求人倍率は非常に高く、特に新卒採用は年々激化の一途を辿っており、予定数を採りきれない企業も多くなってきています。新卒の約3人に1人が離職するという統計から第二新卒はいずれも層が薄く、大手~中小まで業種や職種を問わず積極的に自社で採用したいと考えている企業は多いため、そのニーズに応えて20代専門の転職サイトやサービスなども増加傾向にあります。つまり、世間的には転職者有利の追い風が吹いている状態。特に第二新卒は基本のビジネスマナーが身についている、かつ新しいことを吸収する柔軟性も持ち合わせた貴重な人材と評価されているため、焦ることは一切ありません。この機会にやりたいことやキャリアプランについて熟考すれば、おのずと自分に合う企業や仕事が見えてくるはずです。チャンスを掴めるかどうかは自分次第。職歴に引け目を感じず、むしろ新卒と中途の良いところを持ち合わせた”最高の人材”として堂々と転職活動にチャレンジすれば、活躍の場は無限大に広がるでしょう。
【先輩たちの声】
木本沙羅さん 職種:事務
キャリアスタートを利用してみていかがでしたか?
他のエージェントさんにも行って、(大手だったんですけど)紹介されたのが今と同じ仕事ばかり(飲食・接客)の提案で、不安になっていたのもありました。接客中心だったので「事務っぽい仕事ってできるのかな」とか思ってましたが、キャリアスタートは異業種中心でした。座って仕事するイメージがなかったので、違う方向性が見えたし、仕事の説明をしっかりしてくれたので、魅力を感じられました。
内定企業へ就業を決めた理由は何でしたか?
面接では、ガッツリと話をしました!キャリアスタートで整理した内容を元に志望動機とかもしっかりと話せました。キャリアスタートから面接した企業に推薦情報もしっかり送ってくれていたので、非正規でも長くやっていることを評価してもらえて嬉かったです!