IT業界は急激な拡大を続けており、今後も成長することが予想されています。そのような状況の中、労働人口の現象などの理由により、特にIT業界は深刻な人材不足となっており、新卒だけでなく第二新卒など中途採用による若手人材の確保に積極的です。IT業界の求人の中で、求職者に人気の職種がシステムエンジニアです。ではシステムエンジニアとは、どのような仕事をしていて、平均年収はどのくらいなのでしょうか。

システムエンジニア（SE）の仕事内容

エンジニアと一言でいっても、IT業界だけでもさまざまなエンジニア職が存在します。今回はシステムエンジニアの仕事について詳しく紹介しましょう。

システムエンジニアとは？

「システムエンジニア」の主な仕事内容は、クライアントのニーズから仕様を決めて大まかな設計をするまでのソフトウェア開発における上流工程を担っています。予算や人員配置、進捗管理などのマネジメント業務も行いますが、実際のプログラミングは多くの場合、プログラマーが行います。

システムエンジニアの仕事の流れ

・STEP1：要求分析、要件定義

システムエンジニアの仕事で最も重要なことは、クライアントの要求をヒアリングして、ニーズや課題を分析することにあります。その上で、顧客の要望を実現するため、システムにどのような機能が必要か明確にします。

 

・STEP2：基本設計

要件定義が決まったら次に基本設計が行われます。基本設計とは、情報システムを外から見たときにどのような動きをするかを決めるものです。具体的には、要件定義で決められた仕様を、どうやって具体的な画面や帳票、データベース、バッチ処理で実現するかを設計します。

 

・STEP3：詳細設計

基本設計の後に行われるのが詳細設計です。詳細設計は、基本設計で決めたシステムの動きをどうやって実現させるかを決めるものです。詳細設計は、内部設計とも呼ばれ、プログラムの構造やデータの流れなど、クライアントには見えないところの細かな部分まで仕様書に落とし込む作業です。

 

・STEP4：テスト

プログラミングが完成してシステムが出来上がった後に、実際にシステムが設計通りの動きを行うかテストを行う作業もシステムエンジニアが行う場合があります。しかし、近年はセキュリティー要求や品質要求が高いことから、テストの技法に関して詳しいテストエンジニアが、テストを担当することもあります。テストを行った上で、システムや機能に改善点が見つかった場合には、クライアントに報告や提案を行います。

 

・STEP5：運用、保守

システムを開発した後の運用や保守もシステムエンジニアの重要な仕事です。それぞれの業務を簡単に説明すると運用とは、システムが停止せずにきちんと動くようにする業務で、保守はシステムに不具合があった場合に、対応する業務のことです。

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システムエンジニアに求められる能力

システムエンジニアの仕事について解説しましたが、その仕事内容は基本設計から運用や保守まで多岐にわたるため、さまざまな能力が必要とされます。では具体的にシステムエンジニアに求められる能力にはどのようなものがあるのでしょうか。

コミュニケーション力

システムエンジニアには、クライアントの要求やニーズを正確にヒアリングする必要があるためコミュニケーション力が必要です。もし、要求分析、要件定義の工程でクライアントとのコミュニケーションが不足していた場合、その後の設計でミスが起き可能性があり、その修正のため作業時間が増えることが貫は得られます。また、システム開発は一人ではなくチームで行うため、チームメンバー間の意思疎通も重要となります。

マネジメント力

プロジェクトマネージャーを任された場合、人員調整や工程管理、作業時間見積もりなどスケジュール管理も求められるためマネジメント力も必要です。

プログラミングの知識

実際のプログラミング作業は、プログラマーが行うことがほとんどですが、プログラマーに対して作業の指示を示す設計書や指示書の作成にはプログラミングの知識が必要となります。また、初期段階の簡単なプログラミング作業はシステムエンジニアが役割を兼任することもあります。そのためシステムエンジニアには、ある程度のプログラミングの知識が必要です。

論理的思考力

システムエンジニアには、クライアントや社内など、関係各所にわかりやすく説明するためにコミュニケーション力が重要とされていますが、その前提として必要なのが論理的思考力です。また論理的思考力は、システム要件を達成するために必要な手順を逆算する場合にも必要な能力です。

システムエンジニアの平均年収と比較

IT業界の中でも中心となって仕事を行うシステムエンジニアですが、その平均年収はどのくらいなのでしょうか。また他の業界や職種とも比較してみました。

システムエンジニアの平均年収

「平成30年賃金構造基本統計調査」内の職種「システム・エンジニア」の項目からデータを見ると、システムエンジニアの平均年収は、551万1900円（平均年齢：38.6歳）となっています。その内訳は、毎月決まって支給される現金給与額が月額37万1800円で、年間賞与その他特別給与額が105万0300円となっています。

全産業平均と比較した場合

システムエンジニアの平均年収を、全産業の平均年収と比較した場合、平均年齢低いものの平均年収は高いというデータが出ており、他の職種よりシステムエンジニアの年収は高い傾向にあります。具体的には、全産業の平均年収は497万2000円（平均年齢：42.9歳）で、毎月決まって支給される現金給与額が月額33万6700円で、年間賞与その他特別給与額が93万1600円となっています。

プログラマーと比較した場合

また、プログラマーの平均年収と比較した場合には、システムエンジニアの方が平均年齢も平均年収も高い傾向にあります。これは、プログラマーよりシステムエンジニアの方が幅広い知識やスキルが必要とされるため、プログラマーを経験してからシステムエンジニアになることが多いことが理由と考えられます。具体的には、プログラマーの平均年収は418万3200円（平均年齢32.3歳）で、毎月決まって支給される現金給与額は月額29万8500円で、年間賞与その他特別給与額が60万1200円となっています。

 

※平均年収は厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」から、毎月の「きまって支給する現金給与額（円）」12カ月分に、ボーナスである「年間賞与その他特別給与額（円）」を足して算出しています。

【出典】

厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」第１表年齢階級別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額

https://bit.ly/34xv7J2

厚生労働省「平成30年賃金構造基本統計調査」職種別第1表　職種別きまって支給する現金給与額、所定内給与額及び年間賞与その他特別給与額（産業計）

https://bit.ly/2Cf0ADz

未経験からシステムエンジニアを目指す方法

さまざまな知識や能力が必要とされるシステムエンジニアですが、未経験から転職を目指すことはできるのでしょうか。現在、新卒採用が難しい状況の中で、企業はフリーターや第二新卒者などを採用することで若手人材の確保を進めています。一般的には経験が必要なシステムエンジニアですが、企業によっては未経験でも応募可能な求人もあるようです。それでは、未経験からシステムエンジニアを目指す方法を紹介します。

プログラミング言語を学ぶ

未経験からシステムエンジニアを目指すにも、まずはプログラミング言語の知識は最低でも必要となります。プログラミング言語を学ぶには、専門書や学習サイトなどで独学で学ぶ方法もありますが、スクールに通うのがおすすめです。社会人向けに平日夕方以降や、土日開講のスクールもあるので在職のままプログラミングについての知識を得ることができます。

資格を取得する

システムエンジニアとして転職を目指す際に、資格の取得は必須ではありませんが、ある程度の知識を持っている証明となるため、転職では有利になることもあります。また、資格取得の際に身につけた知識は、システムエンジニアになった後も無駄にはならないので、資格に挑戦するとよいでしょう。次にシステムエンジニアに関連する資格をご紹介します。

基本情報技術者試験

「基本情報技術者試験」は、かつて「第二種情報処理技術者試験」と呼ばれていた歴史のある資格で、独立行政法人情報処理推進機構が試験を実施している国家試験です。合格するとIT業界で働く技術者として基本的な知識や技能があることを示せすことができます。

システムアーキテクト試験

「システムアーキテクト試験」は、要件定義や外部設計など、システム開発の上流工程作業に係わるシステムエンジニアを対象とした国家試験です。情報処理技術者試験のひとつの区分でありスキルレベルは4で、高度情報処理技術者試験として合格率10％程度の難易度の高い試験です。

オラクルマスター

「オラクルマスター」は、日本オラクル社が運営する「Oracle Database」シリーズを扱う技術力を認定する資格で、データベースの管理・運用の他、SQLの習熟度などが問われます。ORACLE製品は、日本国内のデータベース管理ソフトウェア市場において約半数のシェアを占めているため、「オラクルマスター」の資格を取得することで、国内で最も使われているデータベースを扱う技術力があると証明できることになります。

マイクロソフト オフィス スペシャリスト（MOS）

「マイクロソフト オフィス スペシャリスト（MOS）」は、WordやExcel、PowerPoint、Accessなどのマイクロソフト・オフィス製品の利用スキルに関する資格です。システムエンジニアの業務とは、直接関連はありませんが、パソコンの基礎的なスキルを身につけていることを証明することができます。

未経験OKの求人を探す

先述の通り、システムエンジニアへの転職は知識やスキルが重視されますが、若手人材の不足から未経験者でも応募可能な求人もあります。しかし、そのような求人情報は一般的に公開されていないこともあるため、転職エージェントを利用するとよいでしょう。転職エージェントでは、非公開の求人やその転職エージェントしか持っていない情報もあるため、システムエンジニア未経験でも応募可能な求人を紹介してくれる可能性があります。

未経験者OKのシステムエンジニアの求人を探すなら『キャリアスタート』

未経験からシステムエンジニアへの転職を目指すなら、非公開の求人情報を持っている可能性のある転職エージェントを利用するのがおすすめです。転職エージェントでは、専任の担当者が未経験からでもシステムエンジニアに転職できるように、さまざまなサポートをしてくれたり、入社後の教育体制の整った求人の紹介をしてくれます。今回は、転職エージェントの中でも若者の転職に強い「キャリアスタート」の特徴をご紹介します。

キャリアスタートの特徴

「キャリアスタート」は、フリーターや第二新卒など若手のサポートに特化した転職エージェントです。無料で利用することができ、「Web」「エンジニア」の職種で多くの「未経験者OK」の求人情報が検索できます。また、研修や社内教育が充実していて未経験でも安心の求人情報も多数あります。

 

登録すると、転職のプロによる面談が行われ、さまざまなアドバイスを受けられる他、マンツーマンの模擬面接も受けられるので、面接試験が不安な人も安心です。また地元を離れ、東京へ転職したい人には転居サポートを行っています。若手人材のサポートに特化しているため、同世代の転職者の話が聞ける「転職交流会」を毎月開催していたり、1万人の転職相談から生まれた「転職成功BOOK」をプレゼントなど

のサービスも充実しています。

先輩たちの声

・H・Yさん

システムエンジニアに転職した理由

高校卒業後、先輩も入社した実績があるからどう？と高校の先生のススメで架空配電線工事の仕事に就職しました。約3年間勤めましたが、昇給も無く残業代も出ず…だったので退職をしました。

 

前職時代と比べたときの、現職の良いところ・メリット

自己学習システムに魅力を感じて、 プロジェクト数が豊富で自分も活躍できる環境があると感じたのが大きかったです！

 

キャリアスタートに登録したきっかけ、利用した感想　など

転職サイトからメールでオファーが届き、未経験から挑戦できそうな求人を紹介してもらえると記載があったので利用してみようと思いました。実際に面談してみて人当たりが良く、気さくに話していただけたのでリラックスして相談することができました！またゲームの話やファッションの話などもあり雑談を交えながら楽しく面談できました！

 

・A・Tさん

システムエンジニアに転職した理由

元々料理が趣味で大学卒業後、イタリアンレストランに正社員として勤務していました。繁忙店だった為、始発から終電までの過度な勤務形態だったため約1年で退職しました。その後アルバイトとしてスペイン料理屋に勤務していたものの店舗の閉店に伴い転職を決意しました。 飲食と並行して興味のあったIT企業への転職を考えていました。

 

前職時代と比べたときの、現職の良いところ・メリット

IT業界に興味はありましたが、実務経験もなかったので研修がしっかりしている企業を受けたいと考えていました。 実際に面接に行ってみて、面接トレーニングで練習したことが活かされて、面接官の方も話しやすい雰囲気を作ってくださり自分の伝えたい事がリラックスして言えました！まずは仕事を早く覚えて1人前を目指します！またプログラミングも並行して習得し、ゆくゆくはアプリ・サイトの運営などIT業界で胸を張って活躍できてます！といえるような仕事をしていきたいです！

 

キャリアスタートに登録したきっかけ、利用した感想　など

転職サイトに登録していて、そこでいろんな企業を見ながら応募をしていましたが、キャリアスタートさんからのオファーが届き「転職アドバイスができます」の一文を見て、相談して力になってもらいたいと思い返信しました。自分のやりたいことのヒアリングをしてもらって、自分に合った求人の紹介や、紹介するだけではなく、面接に有利になるような対策や面接練習をしてくれました。面接において懸念していた不安要素が自信に変わりました！

近藤由美さん

システムエンジニアに転職した理由

今までサービス経験が中心でしたが、キャリアチェンジをしたいと思う中で、ITに行きたい！と考えて、アドバイザーの方が「研修がちゃんとしている」「土日休み」の未経験者がしっかりと就職されているという企業を受けました。

 

前職時代と比べたときの、現職の良いところ・メリット

実は人生初の正社員内定なんです！大学時代も、バイトの合間をぬっての活動もなかなかうまく行っていなくて、本当に嬉しかったです。CMでも有名な結構大きな会社のエンジニアになれました。しっかり資格をとってキャリアアップして行きたいです！

 

キャリアスタートに登録したきっかけ、利用した感想　など

ネットで調べて、何社かエージェントにも相談しましたが、対応が微妙で、上から目線で言われることが多く、親切対応してくれたキャリアスタートさんに頼ろう！って思いました。自分の性格をわかってくれた上で紹介してくれるところもよかったです。

 

参考：https://careerstart.co.jp/interview

未経験からでもシステムエンジニアへの転職は可能

さまざまな能力やスキルが必要とされるシステムエンジニアですが、IT業界は深刻な人手不足のため、ある程度の知識があれば未経験でも応募できる求人もあります。しかし、非公開の求人も多いので未経験からのシステムエンジニアへの転職活動には、転職エージェントを利用するとよいでしょう。