未経験でIT業界に就職するには?応募可能な職種の例と転職活動のコツ

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急激に拡大を続けるIT業界は、今後も成長することが予測されていますが、労働人口の減少などにより深刻な人材不足が続くと言われています。そのためIT企業では、新卒だけでなく転職などによる中途採用も積極的に人材の確保を進めています。そのような背景もあり、一般的にIT関係の職種には、専門の知識やスキルが必要ですが、未経験者でも採用を拡大している企業もあります。では、未経験でもIT業界に就職するには、どのようにしたらようのでしょうか。応募可能な職種の礼や転職活動のコツなどを紹介します。

未経験からエンジニアになるには?必要な知識と適性、転職活動のコツ

2019.09.12

未経験でもIT業界に就職できる?

成長を続け、今後も市場拡大が予想されるIT業界は、需要の増加に伴い人材不足の状況が続いています。そんなIT業界の市場と人材の現状と今後の予測について確認してみましょう。

IT業界は市場が拡大傾向にある

IT業界とはどのような事業を行っている業界なのでしょうか。IT業界は大きく分類すると、インターネット業界、Web業界、情報処理サービス業界、ソフトウェア業界、ハードウェア業界などに分けられます。スマートフォンやインターネットショッピングの普及などにより、ITサービスが消費者生活の一部として機能することで、ITサービスの需要はどんどん高まっており、経済産業省が発表している「情報サービス業」の売上高では、2016年~2018年で101%~102%前後で推移して成長を続けています。また、クラウド、IoT、ビッグデータ、人工知能など画期的な新技術が次々と登場していて、今後も引き続き市場拡大が見込まれています。

【出典】経済産業省「特定サービス産業動態統計調査」 2.情報サービス業https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/tokusabido/result-2.html

深刻な人材不足が予測されている

急速に拡大して長を続けるIT市場に対して、労働人口の減少に伴う採用難などで、企業によるIT人材の獲得は、今後ますます難しくなるとされていています。経済産業省が発表している推計によると、IT人材は2015年時点ですでに約17万人が不足しており、中位シナリオで2030年に約59万人のIT人材が不足する見込みとなっています。IT業界では深刻な人手不足を解消するために、業界未経験者にも採用枠を拡大する企業もでています。ITに関する知識があれば就職できる可能性はさらに高くなりますが、職種によっては未経験でも入社後の頑張り次第では活躍が期待できます。

【出典】経済産業省「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査結果 ~ 報告書概要版 ~

https://www.meti.go.jp/shingikai/economy/daiyoji_sangyo_skill/pdf/001_s02_00.pdf

未経験でIT業界に転職するメリット・デメリット

成長を続け、今後も期待されるIT業界は、注目され人気となり転職を目指す人が多い一方で、IT業界から他の業界に転職してしてしまう人も多くいます。では、IT業界に転職するメリットやデメリットには具体的にどのようなものがあるのでしょうか。

メリット

・スキルに応じた昇給が期待できる

IT業界には、ベンチャーやスタートアップの企業が比較的多く、年功序列ではなく実力主義の風土があります。そのため力を発揮して、成果を出すことができれば、勤続年数が短くても評価される可能性があります。また、能力と評価が直結している企業であれば、自身のスキル次第で高収入を期待することができます。

・ライフスタイルに合わせた働き方ができる企業もある

IT業界の仕事には、インターネットとパソコンがあれば作業できるものも多いため、在宅勤務やフレックスタイム制など多様な働き方が容認されている企業もあります。そのため、結婚や出産、育児などライフスタイルの変化にも対応することでき、特に女性にとって働き続けやすい環境である場合もあります。

・転職によるキャリアアップが見込める

IT業界は、人手不足の解消のため積極的に中途採用や転職の受け入れをしている企業が多く、特に経験者は好条件で転職を目指すことが可能です。また、IT企業に勤めると、専門的な知識・スキルが身に付きやすく、ITリテラシーはIT業界以外でも必要になることが多いため、業界を問わず活躍が期待でき転職に有利といわれています。転職以外でも、人手不足により業務が外部委託されることも多いことから、独立、起業をして成功を収めるひとも多くいます。

デメリット

・変化のスピードが速い

IT関連の技術は、常に技術が進化し変化が激しいため、情報収集が欠かせません。また変化についてくためには日ごろから業務以外の努力や新しい情報に柔軟に対応できる能力が必要です。そのためルーティンの業務が得意な人には向かない傾向にあります。

・常に学習する姿勢が求められる

新しい技術が次々と登場して、今まで持っていた知識やスキルがすぐに陳腐化しやすいため、IT業界で仕事をして成長するためには、常に勤務時間以外にも学び続ける姿勢が重要となります。この学習を怠ると、努力した他の社員との実力の差が大きくなりハッキリとキャリアや評価となってあらわれます。

・労働時間が多い企業もある

企業によっては、ほかの業界に比べて勤務時間が長かったり、残業時間が多いこともあります。またインフラエンジニアなど職種によっては、365日24時間の対応が必要な仕事もあり、休日や勤務時間が不規則なこともあります。プライベートな時間も大切にしたい人は、自分自身でのスケジュール管理が必要となります。

・実力によって評価されるため長く勤めていても年収が高いとは限らない

IT業界は、実力によって評価されることが多く年功序列より実力主義の企業が多くあります。そのため、勤続年数が少なくても成果を上げれば高い年収をもらえる可能性がある反面、勤続年数が長くても年収が低いままの場合もあります。

 

未経験者も募集しているIT業界の主な職種

IT業界で募集される職種では、プログラマやSE、コンサルSEなどのエンジニア職が中心ですが、営業職や事務職などのエンジニア以外の職種も求められています。また、IT業界は日々進化して新しい技術やサービスが導入されるため、それに伴って新しい職種もどんどん誕生しています。すべての職種について紹介することはできませんが、未経験でも募集しているIT業界の主な職種と、その仕事の特徴や必要とされるスキルについて紹介します。

プログラマー

・主な特徴

プログラマーは、サービスの設計書をもとに、プログラミング言語を使用してプログラミングを行い、アプリやWebサービスなどを開発するのが主な業務です。時にはプログラムのテストやエラー修正などにも対応します。ITエンジニアは、最初にプログラマーとして配属されることが多いようです。その後、実務をこなしながら、システム知識や理論的な思考などを身に付けていきます。

・必要とされるスキル

プログラマーは、プログラミングに関する知識やスキルが必要とされる職種です。プログラミング言語には、JavaやJavaScript、Perl、PHPなどたくさんの種類がありますが、どのプログラミング言語を使用するかは企業や進めるプロジェクトによって異なります。プログラミングスキルが必要とされるプログラマーですが、企業のシステム構築を請け負うSIer企業などでは、基本的なPCスキルがあれば文系出身者や未経験者でも応募可能な求人もあるようです。

システムエンジニア(SE)

・主な特徴

システムエンジニアの主な仕事は、顧客の要望をもとにプログラム開発の基になる設計書を作成することです。場合によっては、プログラミングを担当することもあります。一般的には、複数人のプログラマーで構成されたチームを率いてプロジェクトを進めることが多く、メンバーの進捗状況を確認しながら仕事を進めたり、納期に間に合うようにスケジュールを管理するなどの業務も行います。社内SEとして企業に常駐する場合には、社内のシステム構築や運用保守なども担当します。

・必要とされるスキル

プログラミングに関する専門知識に加え、チームのメンバーと話し合って仕事を進める機会も多いことから、コミュニケーション能力やマネジメント能力も必要とされます。全くの未経験からの転職は難しいですが、プログラミングに関するある程度の知識とスキルを持っている人材であれば採用している企業もあるようです。

サーバーエンジニア

・主な特徴

サーバーエンジニアの主な業務は、大きく分けると2つあり、ひとつはWebサーバーやファイルサーバー、メールサーバーなど、システムの運用に必要なサーバーを設計・構築することで、もう一つは、サーバーの監視やセキュリティチェック、バックアップなどサーバー構築後の運用や保守業務です。構築作業では、プログラマーと相談しながら構成の設計からラッキングから配線などの物理的作業も担当します。またOSやアプリケーションのインストールや設定も重要な仕事です。運用・保守の作業は、サーバーを実際に運用しながら状況に応じて変更を加え管理します。

・必要とされるスキル

「Windows Server」や「Mac OS」「Linux」「UNIX」といった各種のOSについての深い知識が必要となります。しかも、どれかひとつだけではなく、全てのOSに対して広い知識が求められます。また、サーバー用のアプリケーションやネットワーク全体についての知識も必要となります。基本的には未経験での就職は、かなりハードルが高いですが、必要とされるスキルがない人でも少しずつ案件をこなしながら知識を深めて、成長できる体制が整った企業もあります。

Webマーケター

・主な特徴

Webマーケターの主な仕事は、SEO(検索エンジン最適化)、リスティング広告、アドネットワーク広告、アフィリエイト広告、メールマーケティングなどのWEB上の手法やツールを使って、集客や認知拡大などの施策を行うことです。

・必要とされるスキル

PCのスキルはもちろん、情報収集や解析スキル、コミュニケーション能力、プレゼンテーションスキル、WEBサイト構築スキルなどさまざま能力やスキルが必要とされますが、SNSの利用している人(特にフォロワー数の多い人)や、他の業界でもリサーチや分析を業務で行った経験のある人は、未経験でも採用されやすいと言われているので、面接ではアピールすると効果的です。

営業

・主な特徴

IT業界の営業職の主な仕事は、自社のソフトウェア、アプリ、ITサービスなどを顧客に提案して販売することです。顧客の要望を聞きながら、価格や納期、仕様などの調整を行ないます。入社後は、自社で販売する商品やサービスに関する一定の知識は必要となりますが、IT業界未経験でも、営業の経験があると採用される可能性があります。

・必要とされるスキル

一般的に営業職には、プレゼンテーション能力、ヒアリング力、コミュニケーション能力、問題解決力の4つのスキルが必要とされています。加えてクライアントの要望を理解したり、自社の商品やサービスを説明するために必要なIT関係の知識も求められます。

Webデザイナー

・主な特徴

Webデザイナーは、Webサイトのデザイン作成を担当して、クライアントの要望を踏まえつつ、ユーザーの見やすさや使いやすさを考慮したWebのデザインを行うのが仕事です。Webサイトの大まかなレイアウトが決まったら、Webサイトを構成する言語であるHTMLやCSS、JavaScriptを使用してコーディングを行います。

・必要とされるスキル

Webデザイナーに最低限必要とされるスキルはHTMLとCSSの基礎知識やPhotoshopとIllustratorのグラフィックソフトの基本操作、Webサイトを作る知識と技術です。さらに、デザインのセンスやマーケティングやSEOの知識も求めまれます。未経験でWebデザイナーを目指すには最低限必要とされるスキルを身につける必要がありますが、いずれも独学でもある程度は習得可能です。

Webディレクター

・主な特徴

Webディレクターは、Webサイトの制作において全体をディレクションを行います。担当する業務は、プロジェクトのスケジュールを進行管理することやコンテンツの品質管理、プロジェクトメンバーの選定、クライアントと現場スタッフとの橋渡しなど幅広くあります。また、それ以外にもWebサイトのコンテンツ企画を考えたりクライアントへ提案するWebプランナーの仕事も兼務することがあります。

・必要とされるスキル

Webディレクターは、クライアントやスタッフとのコミュニケーションが非常に重要なため高いコミュニケーション能力やマネジメント能力が必要となります。また、Webの世界は非常に変化が激しいため、常に新しい知識に身につける必要があり、好奇心や向上心も必要です。

未経験でも募集しているIT業界の主な職種を見てきましたが、どの職種にも共通して言えることは、知識やスキルがあれば転職に有利なのは間違いありませんが、企業が求めているのは入社後にどのぐらい成長できるかどうかです。未経験でも意欲が高ければ評価され採用される可能性はあります。

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IT業界未経験者の転職活動のコツ

未経験者でも転職の可能性があるIT業界ですが、基本的には経験者が有利なのは間違いありません。そのため未経験でIT業界を目指すなら、他の業界での経験をどのようにこの会社で活かせるのかをアピールするのが大切です。その他に、IT業界未経験者が転職活動を進める上でのコツやポイントはあるのでしょうか。

自己分析を行う

どの業界への就職を目指すにしろ、自己分析を行うことは重要です。これまでの経験や獲得しているスキルの棚卸しを行ってみましょう。未経験とはいえ、IT業界で活かせるような経験やスキル、資格がないか考えてみましょう。スキルの棚卸しをした後には、言語化しておくと、履歴書を書いたり、面接で話したりするときにも役立ちます。

なりたい職種に最低限必要な知識やスキルを身に付ける

未経験でも採用してくれる企業があるとはいえ、なりたいIT業界の職種に最低限必要な知識やスキルは身につけておくと就職活動では有利になります。例えばプログラマーならプログラミング言語、WebデザイナーならIllustratorやPhotoshopといったソフトの基本操作などは、入社後必ず必要となるスキルです。書籍で独学したり、スクールに通ったりして、身につけておきましょう。特別な知識やスキルが必要ない職種の場合でも、応募先の企業の事業内容に関わる知識は身に付けておいたほうが、入社意欲が高いと評価されます。またプログラミングスクールの中には就職を保証してくれるところもあるようです。

転職支援サービスを活用する

ハローワークなど公的な就職支援機関もありますが、民間の転職サイトや転職エージェントも基本的には無料で利用することができます。転職サイトや転職エージェントを活用して、IT業界未経験でも応募可能な求人を探してみましょう。

・転職サイトの場合

転職サイトは、一般的に希望する条件にチェックを入れて、求人を検索することができるので「未経験OK」など、未経験者でも応募できる求人を絞り込むことができます。

・転職エージェントの場合

転職エージェントに登録すると、自分の希望に沿った求人を紹介くれます。まだ転職の方向性が決まっていない場合も、アドバイスを受けることができるので、転職をしようと思ったらまずは転職エージェントに登録するのがおすすめです。転職エージェントでは膨大な数の求人を扱っていて、場合によっては非公開求人を紹介してもらえることもあります。また、履歴書や職務経歴書など応募書類の書き方から面接対策までのサポートを受けられる会社もあります。

未経験から就職するIT企業の選び方

IT業界とひとくちに言っても、関連する企業は大企業からスタートアップまで規模はさまざまで業務内容、待遇もいろいろです。まずは、自分がどんな仕事をしたいのかをちゃんと見極めた上で、どのような企業や職種があるのかを調べて、応募する企業を選びましょう。

長く働き続けられそうかをチェックする

IT企業の中には、労働時間が長い会社もあります。応募する前に十分に企業研究をして残業時間や休日出勤の有無、福利厚生の充実度を確認しておきましょう。IT企業の場合、多くの職種は内勤です。快適に仕事ができるかどうかは、オフィス環境によっても左右されやすいので、できるならオフィスの環境も確認しておきます。またIT企業の中には、ベンチャー企業やスタートアップが多く財務状況が不安な会社もあります。IR情報で財務状況や経営状態をチェックしましょう。IR情報は株主や投資家に向けたものであるため信頼性が高い情報です。財務状況や経営状態が安定している企業のほうが安心して長く勤めることができます。

入社後の教育制度をチェックする

採用難による人材不足対策などが背景で、未経験者でも採用して、研修により育成する方針の企業もあります。このような企業では、最初は専門知識やスキルが必要のない業務をしながら、OJTなどで業務に必要な知識や技術を学ぶことができる可能性があります。どのような教育研修制度が整っているのか確認しましょう。

 

未経験でもIT業界へ転職して活躍できる

専門性が高いため、未経験では就職が難しいというイメージが強いIT業界ですが、IT業界といっても企業にはエンジニアだけではなく、営業職や事務職などの職種の社員も当然いるので、ITに関する知識やスキルがない人は、そのような職種で転職を目指す方法もあります。また、エンジニアをする場合にも、人材不足への対応から未経験者の採用枠を積極的に拡大する企業が増えているため、転職の可能性はあります。IT業界に興味があるなら、多くの企業が積極的に採用を進めている今が転職のチャンスです。キャリアスタートでも未経験の方が応募可能な求人情報を用意していますので、まずは面談にてご相談ください。

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