改めて見直してみる、フリーターと正社員の違い
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【はじめに】
「フリーターより正社員で働いたほうが世間体がいい」、「正社員の方が待遇がいい」という話はよく耳にしますが、なぜ、これだけフリーターという存在が珍しくない現代でもそんな考えが根強いのでしょうか。
改めて、フリーターと正社員の違いを見てみましょう。
【フリーターと正社員の違い】
1.給料
フリーターと正社員の差で特に注目されるのが、賃金格差です。
厚生労働省が公開している一番新しいデータによると、フリーターと正社員の年収の差が最も顕著なのが40代で、約3倍もの差があります。同データで生涯賃金を比較したグラフを見ると、正社員を100%とした場合のフリーターの生涯賃金は、一番低い時で50%~80%となっています。(いずれも、大卒の場合)
これらは統計上の数値なので、特に若い正社員では、月収がアルバイトと同じくらいという人も多いかもしれませんが、正社員にはボーナスや昇給があるため、全体的にフリーターより年収・生涯賃金ともに高い傾向にあると言えます。
2.責任
正社員は賃金も高く、福利厚生も受けられていいことばかりのように見えますが、フリーターと正社員では、任される仕事の責任が変わってきます。
会社としては、長く働いてもらうことを前提に正社員を雇うので、福利厚生や研修費用など、給料の他にもコストをかけています。
そのため、正社員は、時には無理難題と思われる仕事でも、会社が求める水準をクリアする責任が付きまといます。
また、ここまで手厚い待遇を受ける訳ですから、苦手な同僚や上司がいても簡単に辞めるわけにはいきません。場合によっては、取引先との面倒な付き合いもあるかもしれません。
そういう意味で、正社員は保障と引き換えに責任を課せられ、会社に縛られているという考え方もできます。
3.社会的信用
フリーターには社会的信用がないとよく言われます。
アルバイト、派遣社員、契約社員といった働き方は、定年まで同じ会社で務められる保証がなく、数カ月~数年ごとに仕事を転々とするのがほとんどです。
今は、時代の流れで正社員になるのが難しくなっていますが、それでも「だらしないから仕事を転々としている」、「真面目に働く気がない」などの昔ながらの偏見を持っている人も少なくありません。
こうしたネガティブなイメージが根強く社会的信用が低いため、結婚にも不利になってしまうかもしれません。
実際問題、経済的な不安が付きまとうので、結婚・出産・子育てという人生設計を考えるなら、厳しい状況であることは事実です。
【最後に】
今回は、少し厳しめに、フリーターと正社員の違いをまとめました。
まだまだ、日本の社会システムは正社員として働くことを前提に作られていて、今の世の中の流れと合っていない部分もあります。
しかし、不平不満ばかりを言っても生活は良くなりませんし、2番で書いた通り正社員には正社員なりの大変さもあるので、最終的には自分はどんな風に生きたいかを考えて行動することが大切ではないでしょうか。