出来高制の特徴とは?他の給与形態と比較して解説します
正社員をはじめ、準社員、契約社員・派遣社員、パート・アルバイトなど、企業に勤めて働く上では様々な雇用形態があります。
どの雇用形態にもそれぞれメリット、デメリットはありますが、それとは別に存在する出来高制や歩合制などの、給与形態も就職先を決めるにあたっては重要な指標となります。
そもそも毎月決められた給与が付与される固定給に対し、出来高制や歩合制はどういった内容の制度で、どんな違いや特徴があるのでしょうか。
本記事ではタイトルの通り、「出来高制」にフォーカスして解説させていただきます
◆出来高制とは?
ズバリ出来高制とはその名の通り、あなたが仕事をすることによって得られる成果分だけ、収入が入る制度です。
分かりやすいものを例に挙げると、副業案件などでよく見られる小物作りですが、こちらは「1個作れば100円」など、はっきりと成果単位に対しての報酬が決まっているため、出来高制に当たるでしょう。
しかしながら、雇用契約の内容によっては、同じ出来高制でも若干内容の異なる場合があります。
例えば業務委託契約上の出来高制であれば、「完全出来高制」と呼ばれる報酬形態になるのが一般的で、その名の通り基本給はなく、作業した分の報酬しか支払われません。
一方で社員に対する出来高制の場合には、こなした作業分の報酬とは別に最低賃金が設定されており、最低限の報酬が支払われるのが通常です。
上記の例は一部となりますが、このように同じ出来高制と呼ばれる制度でも、雇用契約の内容によって給与形態は異なりますので、出来高制のところで働く場合には、細かなところまで契約内容の確認をすることが大切です。
◆出来高制と完全出来高制ってどう違うの?
「出来高制」と「完全出来高」の違いについて、疑問を感じる方も多いのではないでしょうか?
前述の解説内容からすると、出来高制には最低賃金があり、完全出来高制は最低賃金がない、思われるかもしれませんが、実は必ずしもその限りではないのです。
結論からお伝えすると、出来高制と完全出来高制には明確な区別がなく、その企業によって契約内容は異なります。
法律上で正式に制度が分かれているわけではないので、「出来高制」「完全出来高制」のどちらが記載されている場合でも、一度直接企業側に確認したほうがよいでしょう。
自分が思っていた内容と、実際の契約内容が異なり、後々トラブルになるケースも少なくはありません。
◆出来高制のメリット・デメリット
出来高制のメリットは何と言っても、自分がやった分だけハッキリとお給料として数字に表れ、実力や頑張り次第で稼げるという点です。
どんどん目の前の仕事を頑張って、すぐにお給料にその成果が反映したほうがモチベーションが上がる!という人には向いているかもしれません。
手際の良い人や向いている職種を選んだ場合であれば、働き始めて短期間で高収入を得ることも不可能ではありません。
一方で出来高制には、もちろんデメリットもあります。
働けば働くだけ稼げる、しかしそれは働かなければお給料は一切もらえない、あるいは最低賃金しかもらえないという事です。
ついつい甘えてしまって、目の前の業務を後回しにしてしまいがちになると、収入を増やすどころか、右肩下がりで減っていくことにもなりかねません。
また人によってはメリットともデメリットとも捉えられる内容ですが、出来高制になると働き方に対してあまり注意されない風潮の会社も多いので、出来高制のお仕事をご検討中の方はご自身の性格などを考慮し、誰にも管理されなくても働き続けられる自信があるかどうかを把握しておきましょう。
◆自分の適性を把握してから就職先を決めよう!
本記事では「出来高制」という給与形態の特徴や、「完全出来高制」との違い、メリット・デメリットについて、詳しくご説明いたしました。
今回は出来高制と完全出来高制にのみ絞って解説しましたが、固定給制や時給制などにももちろんメリット・デメリットがあり、人によって向き不向きがあります。
ご自身に合った働き方がどういった給与形態なのか、この機会にもう一度よく考えていただき、企業とのベストマッチングを目指してみてください。
とはいえ出来高制には、やりがいがあるお仕事も多いので、ご興味のある方はぜひ一度詳しく調べてみてはいかがでしょうか?