高校中退のその後|高卒と比べて進路はどう違う?就職は難しい?

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文部科学省が行った「平成27年度 児童生徒の問題行動等生徒指導上の諸問題に関する調査」の結果によると、「授業に興味がわかない」や「学校の雰囲気が合わない」などさまざまな理由で、49,263人が高校を中退してます。では、高校を中退した後には、どのような進路を選ぶことができるのでしょうか。進学する場合、就職する場合のそれぞれポイントと高校を中退したあと中卒のままでいるデメリットなどを紹介します。

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高校を中退したその後の進路

高校を中退した後の進路として、主な選択肢としては、①他の高校に編入する②高卒認定試験を受験する③就職するの3つがあります。それぞれの進路について解説します。

違う高校に編入する

高校を中退しても、他の高校に編入することができます。ひとくちに高校といっても、高校には「全日制高校」「定時制高校」「通信制高校」があり、特徴は下記通りです。

・全日制高校

月曜日から金曜日の平日、週に5日学校に通い、朝から夕方までの5~8時間程度授業を受けます。主に学年制を取っており、学年ごとに学習するカリキュラムが決まっています。3年間通学することで単位を取得して卒業することができます。

・定時制高校

通学して授業を受けなければならないのは、1日のうち昼間もしくは夜間の数時間程度。学年制を採用している高校では卒業まで4年、単位制を採用している高校で、1日に6時間程度授業を受ければ3年で卒業できる高校も多くあります。

・通信制高校

基本的には自宅での学習が主となりますが、月に数日程度や週に数日通学して授業も受けます。通学の日数は学校によって異なり、ほとんど通わないコースもあります。

全日制高校、定時制高校、通信制高校といずれの場合も、卒業できれば高卒資格が得られますが、全日制高校については編入を受け入れている学校が少ないようです。

高卒認定試験に合格して進学する

高校には編入せずに、「高卒認定試験」の合格を目指すこともできます。高卒認定試験は、正式な名称を「高等学校卒業程度認定試験」といい、平成16年まで「大検(大学入学資格検定)と呼ばれていたものです。高卒認定試験に合格すれば、高校を卒業した人と同程度の学力があると認定され、大学や短大、専門学校を受験することができます。

しかし、高卒の資格を得られるわけではないので、高卒認定試験に合格しても、進学して大学、短大を卒業しなかった場合には、最終学歴は中卒のままということになります。

アルバイトや就職をする

高校に編入したり、高卒認定試験を受験して進学する他には、アルバイトや社員として就職して仕事をするという選択肢もあります。同年代の友達たちより一足先に社会人としての経験を積むことができますが、中卒で応募できるのはアルバイトは派遣社員などが多く、正社員として就職するのは難しいようです。また、年齢によっては、労働基準法によって働き先や仕事の内容に下記のような制限が設けられています。

・15歳の誕生日を迎えた後、最初の3月31日を迎えるまで原則として働けません。

・18歳以下の場合、深夜勤務や重量物を扱う業務や危険な業務に就職することが禁止されています。

≫中卒で働ける仕事は何がある?就職活動のポイントは?

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高卒ではなく高校中退のままでいるデメリット

高校を中退してから、編入などをせずに高校中退のままでいる場合には、学歴は中卒ということになります。では中卒のままでは、どのようなデメリットがあるのでしょうか。具体的な例を見てみましょう。

進学や資格の取得が難しくなる

大学や短大、専門学校に入学するには、「高校卒業もしくはそれと同等以上の学力が認められていること」が条件となります。したがって、編入して高校を卒業するか、高卒認定試験を主権して合格することが必要となります。また、栄養士や管理栄養士、理容師・美容師免許、保育士、教員免許状、歯科衛生士などの国家資格は中卒では受験することができません。

就職活動で不利になる可能性がある

企業からの求人の条件を見ると、応募資格が「高卒以上」や「大卒以上」と書かれているものが多くあります。最終学歴が中卒のままでは、応募できる求人が限られます。就職できたとしても単純作業や現場作業といった業務内容での採用が多く、昇進や昇給があまり望めない仕事にしか就けない可能性もあります。アルバイトでも中卒の求人は少なく、むしろ高校生の方がアルバイトでの求人は多くあります。また、アルバイトで採用をされたとしても、長く勤めたとしても正社員として登用されるのは難しいようです。

生涯賃金に差が生じる

中卒と高卒では障害に稼げる賃金にも差があります。「独立行政法人労働政策研究・研修機構」が発表している「引退までかつ退職金を含む場合」の中卒者と高卒者の生涯賃金の目安は、それぞれ以下のようになっています。

・男性の中卒者の生涯賃金:2億3550万円

・男性の高卒者の生涯賃金:2億5160万円

これは、あくまで「卒業後、すぐに就職し正社員として60歳までフルタイムで働いた」「定年後にフルタイムの非正規社員として働いた」を条件としていますが、実際にはアルバイトなどで働く若者も多く、生涯賃金の差はより広がると考えられます。

【出典】独立行政法人労働政策研究・研修機構

「ユースフル労働統計 2018 労働統計加工指標集

https://bit.ly/2CJaka1

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高校中退後に就職を目指すには

以上のようなことから、高校中退後に中卒のままで、就職を目指すのはかなり難しい状況があります。それでも就職を希望する際には、下記のような方法もあります。ぜひ参考にしてください。

高卒認定試験を受ける

高校認定試験に合格しても、最終学歴は中卒のままですが、、履歴書には「高等学校卒業程度認定試験合格」と記載できるようになります。高卒と同様の扱いにしてくれる企業もあり、求人の応募先が広がる可能性があります。また、保育士や幼稚園教諭認定試験などは実務経験と合わせて受験資格を得ることができます。資格を取得することで就職では有利になります。

就職を目指す

アルバイトで経験を積み重ね、スキルをや高めてから関連職種に応募する方法もあります。また、調理人や工芸などの職人といわれる仕事では、学歴よりも技術を評価されるため中卒のでもその道のエキスパートになることができる可能性があります。

資格を取得して、自身の強みとしてアピールすることで就職を目指す方法もあります。しかし、資格を取得すれば、必ずしも就職で有利になるわけではなく、受験には学歴が必要となる資格もあります。

就職を目指すなら、まずはハローワークで求人を探してみましょう。しかし、先にご紹介した通り多くの企業の求人では、応募資格が「高卒以上」や「大卒以上」とされているケースが多いようです。ハローワークで希望する求人がない場合には、転職エージェントを利用して、サポートを受けるのもおすすめです。高校中退でも受けられる求人の紹介や高校中退をマイナスポイントにしない面接対策、履歴書での学歴の書き方などもアドバイスしてくれます。

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中卒のままで就職を目指すのなら就職エージェントを利用しよう

高校を中退した後の進路としては、高校に編入する、高卒認定試験を受験する、就職するの3つ選択肢が考えられます。中卒と高卒では生涯賃金にも差が出るので、編入して高校を卒業をするか高卒認定試験に合格して進学するのがおすすめです。中卒のままで就職を目指す場合には、求人そのものが少なかったり、求人があっても単純作業や現場作業といった業務内容であることが多く、正社員ではなくアルバイトや派遣社員での求人がほとんどです。ハローワークで求人を探しても希望する仕事がない場合には、就職エージェントを利用して、サポートを受けるのもおすすめです。

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