中卒で就職するには?学歴のハンデを乗り越える方法と面接の対策

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昭和30年代の高度経済成長時代は、中卒の集団就職は金の卵と言われていた時代でした。素直で頭が柔らかく、何よりも若い労働力を必要としていた時代だったのです。翻って現代はどうでしょうか。中卒の人が仕事を得るのはなかなか難しい時代と言えます。その中で中学新卒者、あるいは中学既卒者が学歴のハンデを乗り越えて、就職するための第一歩である面接対策について考えます。

「中卒でも正社員として就職できる?」

中卒、しかも未経験で正社員として就職できる職種はあるのでしょうか。学歴で判断されてしまう職場もありますが、一方で学歴を採用基準にしない企業も増えています。

中卒でも応募できる求人はある

学歴を問わない求人というと、実際にはどのようなものがあるのでしょうか。

求人数は少ない傾向にある
高卒・大卒などに比べると、学歴を一切問わない求人は多いとはいえません。とはいえ、まったくないわけではありませんし、職種が極端に限られているわけでもありません。ただし、実務経験の有無によって採用難易度は大きく変わるため、アルバイトや派遣社員といった形で経験を積むと良いでしょう。

肉体労働系の求人が多い
中卒の場合、体を動かす仕事や肉体労働系の求人が多い傾向にあります。ただし、学ぶ意欲があればエンジニア系の仕事やホワイトカラーの仕事に就くことも決して不可能ではなく、様々な方面に道は開けます。望む職種に向かって、知識や技術、そして必要であれば資格を取得するといった努力を続けましょう。

エージェントなどに相談すると選択肢が広がる
もっとも、自分で探してもなかなか見つからないものです。そこで就活のためのエージェントサービスに登録し、プロに相談してみるのもいいでしょう。学歴・職歴不問の求人情報も多数扱っているエージェントであるキャリアスタートでしたら、学歴にこだわらない、人柄やスキルを重視した多彩な職種の求人が見つかるでしょう。

中卒が応募可能な仕事の例

とび職
高所恐怖症では務まらない職種です。しかし、いわば「職人」ともいえる技能職であり、手に職を付けるという意味では、将来のことを考えるとかなり有望な職種といえます。

ITエンジニア
ITエンジニアとは情報技術のプロフェッショナルとして企業戦略に則したソフトの開発や運用、保守など、ITに関する業務で幅広く活躍できます。知識・技術があれば学歴不問というケースも多く、独立も目指せる職種です。

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エンジニア
機械の設計や組み立て、修理といった、工学系分野での専門技術者がエンジニアと呼ばれます。空運や医療、音響、バイオテクノロジーといった幅広い業界で活躍でき、専門的な知識・技術、また資格を持っていれば学歴を問わないケースも少なくありません。

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工場勤務
工場内での現場仕事は大きく分けると、組み立てなどを行う「オペレーター業務」、出来上がった製品に欠陥がないか確認する「検査業務」、製品を出荷する「出荷業務」があります。重い物を取り扱うことや立ち仕事が多いため、体力に自信があり、また集中力も求められます。意欲があれば学歴を問わないケースが多く、採用のチャンスも多い仕事といえるでしょう。

営業職
営業職は高いコミュニケーション力と商品知識が必要な仕事ですが、柔軟な考え方ができるうえ、商品や業界の知識を覚えやすい若者だからこそおすすめの職業です。ただし、自分が企業の顔であるという意識を強く持ち、対人マナーなどは最低限身に着けておくべきでしょう。

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介護職員
デイサービスや特別養護老人ホームなどで、身体が不自由な高齢者などの快適な生活を補助する介護職員についても、学歴は関係ありません。こちらの仕事も人と接する機会が多いため、高いコミュニケーション力に加え、介助などの際に身体を支える場面が多いため、力も求められる職業です。

警備
商業ビルの警備や交通整理などの仕事は危険と責任が伴いますが、学歴を問わないケースも少なくないため、求人の多い職種です。道路工事のあるところには必ず警備員の配置が必要で、スムーズな交通誘導などを行うには、状況判断力や集中力が欠かせません。

調理・ホールスタッフ
飲食店やホテルのレストランで料理をつくる調理スタッフは、調理の技術はもちろん、お客様からの注文を記憶し、優先順位をつけて処理していく状況判断力が求められます。また、できあがった料理をお客様に配膳するホールスタッフは、お客様と常に接するため、高いコミュニケーション力と料理に関する知識が求められます。求人は学歴不問のケースも多く、正社員登用のチャンスも少なくない職業です。

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販売・接客
アパレルショップやデパートの専門店、量販店などで働く、多くの販売・接客業についてはお客様に質問される、あるいはこちらからお客様の希望に沿った商品をその場で提案することが多いため、高い対人マナーや商品知識が必須です。また、お客様一人ひとりの状況や希望に沿って臨機応変な対応が求められるため、お客様のことを第一に考えられる人に向いていると言えます。

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学歴不問の場合が多い
求人情報の応募資格としては、まずは「学歴不問」という言葉が最低条件となります。高卒、大卒などが最低条件として書いてある場合は、それなりの知識が必要ということです。反対に学歴不問となると、働きながら覚えていくといった職人系の業務内容が予想されます。

技術を習得できれば、長く続けやすい
手に職を持つ仕事がいいでしょう。しかし、職種によっては下積みの長い仕事があります。というよりもたいていの仕事は我慢強さが求められる仕事です。だからこそ、若者の頭のやわらかさや柔軟性が必要ともいえます。技術習得の現場には中卒の人のほうが向いているといえるでしょう。

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「中卒で就職するためのポイント」

中学高卒業の資格でも就職できる仕事はたくさんあります。しかし、採用に至るには的確なポイントが必要です。中卒であっても就職できるポイントを探ってみます。

学歴不問の求人を探す

まずは求人情報誌でも学歴不問という資格条件を探します。ここでは、学歴不問の求人の探し方をご説明します。

・就職サイトなどを利用し、「学歴不問」と記載された求人を見つける
就職サイトなどでは、求人情報がさまざまなカテゴリーに分けられています。さらに細分化されているので、検索条件に「学歴不問」と入れて検索すると、意外と多くの求人情報があることに気がつくと思います。

・とび職など、肉体労働系の仕事に多い
学歴不問でヒットするのはとび職などの肉体労働系の仕事が多いです。もっとも技能系でしたら、時間をかけて腕を磨いて将来は独立して親方になるといった道も開けてくるのです。

・中卒でも採用してもらえる可能性がある
資格・条件欄に「学歴不問」の文言があるケースに加え、実務経験や趣味などから得た専門知識があると、中卒など学歴に関係なく採用してもらえるチャンスは大いにあると言えるでしょう。また、資格条件欄に高卒以上などと書かれている求人情報においても、相応の知識があり、人柄を重視する企業などであれば採用の可能性も考えられますので、希望の職種で知識・技術をアピールできるなど強みがあるならば、応募してみるのもひとつの手です。

アルバイトから正社員登用を目指す

中卒の場合は、最初から正採用ではなく見習いとして採用される場合が多いです。まずは自分に合った職種なのかを見極める必要があります。

・正社員の求人があまり見つからない、正社員の求人に応募してもなかなか受からないなどの場合
中卒の場合は正社員の求人の絶対数が少なく、学歴不問という応募条件でも、最初はバイトから様子を見るという職場も少なくありません。高卒や大卒と違って中卒の場合は年齢が低いですから、その分見習いから始める必要があるのです。まずは社会経験と実務経験を積むという意味合いでの様子見ということです。

・正社員登用制度のある職場を探し、アルバイトから始める
高校中退者でも学歴は中卒になります。求人情報も少ないですから、仕事を選ぶというよりも、「学歴不問」など条件にあった仕事を選ぶことが大切です。その中でも正社員登用制度のある職場でしたら、仕事に対するモチベーションになるでしょう。中卒の場合で仕事をしたいという人は、選り好みをするのではなく、まずは行動に移すことが大切です。

・スキルが正社員並みであると認められたり、必要な条件をクリアしたりすれば、正社員に登用される
中卒の場合、高学歴の人あるいは年上の人と比べられる場合、劣っているのは学力もそうですが、同時に経験が劣っているのです。そのため、いきなり正社員登用ということはなく、バイトでも仕事を始めて、スキルの向上を計らなくてはいけません。がんばりを認められて初めて正社員登用の道が開かれるのです。中卒者に求められるのは、まずは我慢強さや、素直な吸収力になります。

高等学校卒業程度認定試験を受験する

高校卒業程度の資格を持つことで、最終学歴を高卒に引き上げることができます。

・高等学校卒業程度認定試験:高卒者と同等以上の学力があることを認定するための試験
高卒資格を得るためにも、高等学校卒業程度認定試験にパスする必要があります。独学でもそれなりの参考書などが出ていますが、専門学校などに通う方法もあります。高校で習うことは多く、簡単ではありませんが高校に通わずに高卒と同程度の学力を世間に認めてもらうには、高等学校卒業程度認定試験にパスするのが近道です。

・就職にも活用できる
当然ですが、中卒よりも高卒資格のほうが、就職の幅が広がります。

資格を取得する

手に職を持つことは大切です。

・仕事の幅が広がるほか、自身のスキルアップにもつながる
仕事の幅を広げるためにも技能が必要な職種につくといいでしょう。

・学歴で資格をカバーできないケースのほうが多いため、注意が必要
資格を持つと就職の幅が広がりますし、資格がないと希望の職種につけないこともあります。

・資格の例
以下の職種は中卒でも狙える資格です。経験年数が必要な場合が多くなります。例えば調理師の資格を取得したい場合は、飲食店などで調理補助として2年以上働くと調理師の試験を受ける資格を得ることができます。宅地建物取引士(宅建士)や旅行業務取扱管理者は学歴不問です。中卒でも受験資格があります。しかし、相応の知識が必要ですし、試験内容には論理的に考えなくてはいけない問題なども出てきます。社会的経験も必要でもあり、高卒や大卒と比べても不利であることは間違いありません。中卒の場合は、頭の柔らかい時期にできるだけ早く目指す資格取得に対して勉強を開始するようにします。准看護師の場合は中卒高卒、あるいは大卒に関係なく、2年間の准看護師養成所で勉強する必要があります。その上で試験に合格して准看護師になれるのです。

IT関連の資格は年齢制限がないため中卒でも取得可能です。特に基本情報技術者試験に合格していると自身のIT知識・技術レベルの高さをアピールできるため、IT関連の仕事に就きたい場合は是非とも取得しておきたい資格です。また、ものづくり関連の資格として注目したいのが「CAD利用技術者試験」です。民間資格ではありますが、ものづくりの現場で必須のCADの知識をアピールできます。工場系であれば、フォークリフト運転技能者やクレーン運転士など、実務に生かせる資格があると転職にも有利です。

・宅地建物取引士(宅建士)
・調理師
・旅行業務取扱管理者
・准看護師 
・ITエンジニア
・フォークリフト運転技能者
・クレーン運転士
以上の職種については学歴によるハンデはありません。実力次第で道を切り開くことができます。

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「面接を受ける際の注意点」

ここからは中卒者が面接を受ける際の注意点についてまとめてみました。面接は採用されるためには大切なポイントです。よく確認し、面接の際に生かしてください。

服装や身なりに気を配る

基本的なことですが、服装や身なりといった見た目の部分に気をつける必要があります。

・見た目から就職活動に真剣に取り組んでいることをアピールする
就職活動は見た目が大切です。大切なのは中身というのはわかりますが、まずは見た目でアピールすることが大切です

・服装の細かい部分を念入りにチェックする
服装などは面接の前、家を出る前に家の人にチェックしてもらうようにしましょう。自分ではよいと思っていても世間から見たらずれている場合もあります。特に中卒者は社会的な経験が少ないですから、社会的なマナーが身についていないことが多いのです。

・普段スーツを着慣れていない人が多いため
スーツを着慣れていないことが多くそのため、見た目がおかしいということがあってもそれは仕方ありません。面接をする人を不快にさせるような格好でなければ大丈夫です。

・スーツにシワや汚れがないか、ネクタイの結び目が不自然でないか
しわのよったよれよれのスーツや、ネクタイの結びが不自然でないかなどは、面接前にトイレなどで最終チェックをしましょう。

・髪型やひげといった身だしなみにも気をつける
面接を受ける前には、散髪はしておいたほうがいいです。ひげもきちんと剃るようにしましょう。

基本的なビジネスマナーを守る

基本的なビジネスマナーは必須です。しかし中卒者として若い場合は多めに見られることもあるかもしれません。中卒者でも年齢がある程度言っている場合は当然ですが、相応のビジネスマナーが求められます。

・自分から積極的にあいさつをする
積極的に挨拶することで明るさをアピールできます。そして、正しく丁寧な言葉遣いをするようにしましょう。会話をするときの基本ですが、相手の目を見て話すようにします。これで会話がちぐはぐになっても相手に与える印象は決して悪くはありません。慣れていない場合は面接前の練習はしておいたほうがいいです。するかしていないかではかなり違ってきます。言葉遣いなどは家の人などにチェックしてもらうようにしましょう。

前向きな姿勢を示す

面接では前向きな姿勢を示すようにします。特に中卒者の場合は、進学しなかった理由、さらには高校を中退した理由は質問されやすいものです。そこではできるだけネガティブな内容の理由は話さないようにします。「自分を見失ってしまった」「やり直したい」といった言葉でも大丈夫です。大切なのはやる気であり、多少の反省の弁を述べることで、相手に対しても安心感を与えることができます。

できれば、働きたい理由を明確にしておくといいです。そしてそれが説明できるようにしましょう。「お金を稼ぎたい」でも立派な理由ですが、さらに踏み込んで「こうしたいからお金を稼ぎたい」という理由がさらに言えると相手に与える感じが違ってきます。「親を楽にさせたい、家計を助けたい」というのはとても立派な理由です。「お金を稼いでこんなことがしたい」というのでもいいでしょう。

さらに、この会社を選んだ理由、就職したらどのような役割をしたいのか、どのような成果を出したいのかを述べることができたらいいのですが、おそらくそこまでは、中卒者に求めることはありません。

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「中卒からの就職は学歴よりも実力が重要」

中卒の人の場合、働くうえでの選択肢は決して多くはありませんので、実際に自分の好きな仕事をしたいというよりも、とりあえずは稼ぎたい働きたい、雇ってくれるならどこでもいいという判断になりがちです。しかし、就職はゴールではなく社会人生活のスタートですから、今後自分がどのような仕事をしていきたいのかなどをよく考える必要があります。

学歴を重視せず、本人の意欲や熱意を尊重する会社を選ぶことも大切です。学歴がなくともそのような会社で経験と実力をつけて認められれば、正社員登用の可能性も見えてくるからです。

そのような中でも中卒者が応募できる求人情報を紹介しているキャリアスタートがおすすめです。求人数の絶対数が少ない中でもある程度の求人数を抱えていて、中卒者が就職する際の大きな力になることでしょう。

 

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