正社員の給与と諸手当について
【はじめに】
月々に支払われるお給料には、基本急をはじめさまざまな手当ても含みます。
よく求人情報などで月々の賃金が高くても、実は基本給が低くて諸手当が高い場合もあります。
こちらでは、基本給と諸手当の関係や、それがもたらす影響など、知って得するお給料の仕組みについてご紹介します。
Contents
【基本給について】
企業が社員に足して支払うお給料には、基本給部分とそれ以外の付加的部分があります。お給料のベースとなる基本給は、手当てを含まない、仕事に対する賃金のことをいいます。企業で年に一度の昇給があるときは、この「基本給」の額がベースとなっています。
【月給と総支給のちがいとは?】
月給とは、基本給に加えて役職手当や資格手当など、基本給にプラスして支払われる手当を含んだものです。ここでいう手当とは、毎月支払われる固定の額をいいます。
また総支給とは、基本給と月々固定の手当てに、その月の残業費を加えたものを総支給といいます。残業費は月ごとで変わるので、月々のお給料は、残業費の額で変わります。
【基本給が高くなることによるメリット】
賞与は基本給から算定されますので、基本給が上がれば賞与も上がることが一般的です。
よく賞与が3カ月だと、月級の総支給額の3倍か?と勘違いしがちですが、お給料の中の基本給の3倍となりますのでお間違いなく。
また、基本給は通常、企業側で勝手に引き下げることはできないので、基本給が高ければ、毎月安定したお給料を得ることが可能です。
ちなみに、残業費や退職金も基本給から算定されます。
【手当てが高くなることによるメリット】
残業手当、休日出勤手当、出張手当などは、勤務に充てる時間が長ければ長いほど手当額も増えます。
これをメリットと考えることもできます。
【基本給が低くて手当てが高い場合のデメリット】
基本給以外の付可的部分(交通費や食費住宅補助費など)、これまで固定で支払われていた手当は、企業側で減額や廃止ができるますので、注意してみておく必要があります。
【一度上げた基本給は下げることはできない】
企業に雇用された社員は、基本的に企業の方針に従うかたちになります。しかし、企業側が一方的に給与をカットするようでは、雇用関係が成り立ちません。そこで知っておきたいのが、労働基準法の「労働条件の不利益変更原則」という法律です。
この法律では、不当に減額することを違法とみなし、企業側は、従業員の同意なく減額できないことになっています。ただしこれにはさまざまな条件があり、条件をクリアして覆された例は少ないようです。くわしくは労働基準監督署や弁護士にご相談されることをおすすめします。
【まとめ】
企業で正社員として働くときのお給料には「基本給」と「諸手当」があります。賞与や残業費退職金などは、基本給から算定されます。
また手当には交通費など固定の額のものもあれば、残業費など働いた時間に応じて変動するものもあります。また、これらをすべてプラスした額を「総支給額」といいます。
求人票などで給与の額を見る場合は、総支給額ではなく、基本給に着目されることをおすすめします。