会社はどのように給料を決める?ベースアップと定期昇給の違い
就職先を決める時には、どのくらい給料を受取ることが出来るかも大きな目安になるでしょう。
給料が決まる要素の中で、「ベースアップ」や「定期昇給」など給料が増えるイメージのあるものがありますが、それぞれの本当の内容や意味を理解しておくことが必要です。
定期昇給制度とは?
ベースアップと定期昇給を同じ意味で捉えている人もいるようですが、そもそもまったく別の物です。
定期昇給制度を設けている会社だと、年齢が1歳、もしくは勤続年数が1年増えた時に基本給が上がることが一般的です。
年齢や勤続年数が増えることに比例して基本給も高くなるので、グラフにすると右肩上がりの曲線を描くことになるので、基本給はこのカーブを基準に決められています。
・大手企業の平均昇給率は?
大手企業の定期昇給の平均昇給率は、1.6~1.8%くらいだと言われていますので、仮に基本給20万円が初任給だとすると、1年経てば3,200~3,600円増えることになります。
・年功序列制度の場合に採用されている
年功序列制度はこの定期昇給が採用されているので、雇用する側も人材確保がしやすいでしょうし、長期に渡り社員教育を続けることで生産性の向上が得られるでしょう。雇用される側も、安定した給与という印象が強いので安心して働くことができます。
ベースアップとはどのような仕組み?
一方のベースアップは定期昇給とは異なるもので、仮に基本給20万円の会社でベースアップ1%と設定されている場合、年齢に関係なく全ても世代の基本給が1%高くなるので20万円2,000円の給料を受取ることができます。
ベースアップは基本給の底上げのような存在ですので、時間の経過によって描くカーブとは関係なく給料を決める要素と言えるでしょう。
・春闘などの要因となることもある
基本給が底上げされると考えれば、雇用される側にとっては嬉しいかもしれません。しかし雇用する側は固定費など負担が増えるので積極的には受け入れたくないでしょう。
そこで、賃上げを巡って、会社と労働組合が交渉し合い、それが闘争になる「春季闘争」なども繰り広げられていると言えるでしょう。
給料の内容をしっかり確認しておくこと
経済産業省からは、利益が増えている企業は賃金改定を実施することを進められているようで、特に大企業では受入れを行うしかない状況のようです。
仕事を探す側としては、長く同じ会社で働く中で、どのように給料が変化していくのか、今どのくらい受取ることができるのかは大切なので事前に確認しておきましょう。